2019/06/11 - 2019/06/11
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kasakayu6149さん
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この旅行記スケジュールを元に
ダムカード
近年人気のダムについての情報が記載されているカードです。
ふとした事から2017年5月にダムカード収集巡りを始めて
今回でついに40回目です
第39回終了時点で、14都県の172施設を巡りました
関東一都六県には全部で102箇所のダムカード配布対象施設があり、数年かけて全施設を巡り、現在は主に岐阜・愛知方面を訪問中です。
※直近の第39回ダム巡りの様子はこちら
https://4travel.jp/travelogue/11530411
中京圏に進出中とはいえ静岡県に未訪問ダムが4施設残っています。その理由は静岡県大井川上流部にある「田代ダム」
田代ダムは静岡県の奥地「畑薙第一ダム」から更に30km程奥にありますが、畑薙第一ダムから先は関係車両以外立入禁止の保護区域で訪問する手段は限られています。
その中で私が選んだ訪問方法は自転車での訪問、所要時間はトラブルを鑑みると最大13時間見るとして、昼が長い6月をターゲットとして準備してきました。
最悪初日に断念しても2日目に再アタック出来る様に連休を取りチャレンジしましたが、結果としては初日に目的達成2日目は周辺の他ダムをのんびり巡り、1泊2日でダム巡りを満喫しました。
初日は件の田代ダムを目指しての自転車行脚で田代ダムを訪問、その後畑薙第一ダムを訪問後、車中泊場所を求め南下して「道の駅 川根温泉」で一日の汗を流し車中泊しました
相変わらず、あちこち立ち寄りながらの旅なので、前編・中編・後編に分けてお届けします
中編は
苦労の末ようやくたどり着いた田代ダム周辺を散策します。
「静岡県」ダムカード収集の旅
対象ダム・・・・ 11
中編訪問数・・・ 1( 9.1%)
累計訪問数・・・ 8(72.7%)
未訪問数・・・・ 3(27.3%)
ダムゲート洪水吐直上の吊橋からの景観は見事でした
※つたない文章&写真ではありますが、是非最後までお付き合いください
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
前編にて
静岡県の最北部は南アルプスに囲まれた山岳地帯、この辺りは平成の大合併で静岡市になった事も有り「オクシズ」と呼ばれています。そして特殊東海製紙の私有地となっていてエンジン付きの一般車両は立入禁止となっています(つまり自転車はOK)
そんな山奥にダムカード対象配布施設である「田代ダム」があるため、一般車両が入れる最奥地、畑薙湖畔にある沼平ゲートから自転車で「田代ダム」を目指します。途中南アルプスの雄大な景色を愛でながら約27kmの道のりを制覇し田代ダムに到着しました
※前編の様子はこちら
https://4travel.jp/travelogue/11532410
※写真は前編のハイライト「田代ダムの余水吐からの滝の様に見える放水」 -
田代ダム周辺の散策開始
先ずは二軒小屋前に移動、二軒小屋は南アルプス登山の方々が利用する山小屋です。山小屋ではありますがイメージ以上の立派で綺麗な建物
私は前編で苦労して自転車で訪問しましたが、二軒小屋に宿泊する方に限り、沼平ゲートから此処まで送迎バスが出ています。
但し2019年シーズンは工事関係者(リニア工事?)による貸切で一般者は宿泊不能です。二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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二軒小屋ロッジ前はテントサイトとなっています。
相棒の自転車は此処に置いて徒歩にて散策二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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二軒小屋ロッジの直ぐ裏手に田代ダムの堤体があります
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田代ダム
1928年(昭和3年)完成の重力式コンクリートダム
堤 高 17.3m
堤頂長 108.5m -
ダム天端は残念ながら関係者以外立入禁止
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田代ダムは三日月形に湾曲した川を堰き止めてダムにしました
そして湾曲した部分をショートカットする様に切り開き、そこを洪水吐としています
なので堤体には洪水吐等はありません -
堤体の奥には発電用の取水口があります
田代ダムで取水した水は南アルプスの東側稜線(白根山脈)を貫き、5km程東側にある山梨県の田代第二発電所まで導水されています。そして発電後の水は富士川水系の早川に放流されます
昭和初期いや工事期間中は大正末期の技術力で南アルプスを貫いて導水するとは大変な難工事だった事でしょう -
イチオシ
「田代ダム」によって形成されたダム湖は特に名前はありません
チンダル現象によって見事な程エメラルドグリーンな湖水となっています -
因みにこちらは2018年10月に訪問した、山梨県にある「田代第二発電所」が合流する早川の上流部にある「西山ダム」
訪問日は雨交じりの天気でしたが、ダム湖である奈良田湖はやはり美しいエメラルドグリーンの湖面でした。
南アルプス(白根山脈)の東西、山梨県側でも静岡県側でも同じような湖水になるのは地質がなせる業なのでしょうか?
※その時の様子はこちら
https://4travel.jp/travelogue/11424351
静岡県の田代ダムと山梨県の西山ダムは直線だと5kmしか離れていません
しかし間には南アルプスがあるので1日で両方訪問するのは不可能に近いです(笑) -
此方は再び田代ダムのダム湖
ダム湖沿いを上流部に向かって散策します -
ダム湖の上流部で大井川支流の水が流れ込んでいましたが
川の水になると全然エメラルドグリーンで無いのが、理屈では分かっていても本当に不思議 -
湖水になると、こんなにエメラルドグリーンなのに
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ダム湖上流部の浅瀬になると、だんだ色味が薄くなってきて
-
上流部は完全な透明になります
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さて、そんなこんなでダム湖を遡っていくと再び堤体らしきものが見えてきます
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ダム湖に導水される水はこの堤体のトンネルから流れ出ていました
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こちらがその堤体
かつての大井川の三日月形に湾曲した部分を堰き止めたようです -
堤体は途中までは入ることが出来ました
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こちらが湾曲していた大井川を塞いだ堤体から見たダム湖方面の景色
かつての大井川は、この付近で岩盤に当たり、左へ大きく湾曲して下っていきました
現在はその途中を堰き止め田代ダムとしています -
こちらがその曲がり角、恐らく岩盤があった所をぶち抜き、真直ぐ下る様に川の流れを変えました。
そして曲がり角にも堤体と水門を施工し、必要な分だけダム湖に導水して、余水は真直ぐ下流にショートカットさせています
導水した分が数枚上のトンネルからダム湖に注がれます -
取水口を後にして、余水吐きの直下まで戻って来ました。
余水吐き直下が落差があるので、上から見るのと下から見るので大違い
明け方までの雨が幸いして余水吐きからは大量に放水されていて凄い迫力です。 -
余水吐き上部を通る登山道を見つけたので、足元に注意しつつ向かってみました
-
イチオシ
こちらが田代ダムの「余水吐き」及び「取水口」です
-
余水吐きというよりは、ほぼ頭首工ですね
※頭首工とは
川の一部を堰き止め用水路等の取水をする所
用水路の初め(頭首)にある事から命名されています
但し原則は農業用水などの用水路にしか命名されない様です -
写真右側の取水口(網上の所)が数枚上の写真のトンネルに繋がっています
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余水吐きの上部に歩行者専用の吊り橋が架かっていました
-
なんと、このつり橋の制限荷重は僅か140kg
一般男性の平均体重を65kgとして登山者の荷物を鑑みたら
このつり橋の定員は1名!! -
とは言え周りに人は全くいないので順番など気にする事無く渡れます
ダム余水吐きの上部吊橋から下流部を望む
余水吐きの直ぐ下流部が滝の様になって下っていきます -
ダム余水吐きの上部吊橋から上流部を望む
大井川はもう少し上流部で二つに分かれ
「東俣」「西俣」となります -
吊り橋の先は南アルプス千枚岳方面への登山道
一部梯子になっている様な厳しい登山道でした
この先は素人が立ち入っても迷惑になるばかりです
無理せず引き返します -
再び吊り橋を渡って戻ります
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高さは余り無いつり橋ですが、床は板張りですし、余水吐きの直ぐ下流は滝だし、荷重制限の看板が恐怖感を煽ります
-
豊富な水量を余水してますが、かつて大井川は水返せ運動が繰り広げられました
「箱根の山は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」
と呼ばれ江戸防護のために橋の架設が禁じられ東海道の要衝となっていた豊富な水量だった大井川も、近代の水源開発で水量が激減してしまいました -
その第一関門が田代ダム
大井川最上流部のダムであり、あろうことか取水した水は大井川に戻されず南アルプスを貫き富士川水系に放流されてしまいます -
更に下流部でも次々に取水されては発電機用水路に導水されます。
田代ダム以外は再び大井川に戻されるてはいますが、ダム直下は水量が減るのは事実ですし、水道水などに取水され大井川に戻らない水も有ります。
大井川本流だけでも
・田代ダム
・畑薙第一ダム
・畑薙第二ダム
・井川ダム
・長島ダム
・遠郷ダム
と多くのダムがあり、かつて遠郷ダムより下流部は大井川は完全に枯渇し長年水無川でした -
水利権の更新に合わせる様に「水返せ運動」が繰り返され
現在は、ある程度の水量は確保できるようになったとの事
但し、上流部でリニア中央新幹線の工事が始まり、地下水脈が影響等が懸念されています -
イチオシ
再び余水吐き下部まで戻ってきました
人口構造物とは思えない素晴らしい景観です -
先程渡った余水吐き上部の吊橋も見えます
此方から見ると凄い所に架かっているのが分かります
落ちたら滝に一直線ですね・・・(恐) -
何度も書きましたが静岡県の北部の尖ったところは南アルプスの山岳地帯で特殊東海製紙さんの保有する私有地で原生林として保護されています
件のリニア中央新幹線は、その南アルプス南部を長大トンネルでぶち抜きます
唯一の静岡県通過区間は二軒小屋の少し北側の山間部、山梨県は甲府南部に長野県は飯田に駅が造られる予定ですが静岡県は山岳部過ぎて1件1駅予定の駅も造られません
しかし南アルプスをぶち抜くトンネル内で緊急事態が発生した時用に緊急脱出口は造られる計画です。トンネルから緊急脱出したら、こんなにも山間部だったら乗客もさぞ驚くでしょうね -
田代ダム周辺散策を終え再び二軒小屋ロッジ迄戻って来ました
田代ダムのダムカードはこちらで頂くことが出来ます
現在は工事関係者で貸切中のロッジですが、スタッフ方が丁寧に対応してくれます。
身なりが工事関係者でもなく、登山家の格好でもなく、本格チャリダーの格好でもない私に、どうやって訪問したのか聞いて、自転車と答えると驚かれました
登山や工事のついでにダムカードを貰う方はいても、ダムカード目的にここ迄来る方は稀だそうです二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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「静岡県」ダムカード収集の旅
全11ダム中第8号(本日の第1号)
・田代ダム
右上の目的記号は「P」
□ F:洪水調節
□ N:流水の正常な機能の維持
□ A:かんがい用水
□ W:水道用水
□ I:工業用水
■ P:発電
右下のダム形式は「G」
■ G :重力式コンクリートダム
□ HG:中空重力式コンクリートダム
□ A :アーチ式コンクリートダム
□ GA:重力式アーチダム
□ E :アースダム
□ R :ロックフィルダム
□ MB:可動堰
なので
田代ダムは「発電」目的の
「重力式コンクリートダム」という事になります二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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知ってはいましたが二軒小屋ロッジは貸切中で食堂も利用できません
せめて何か利用しなければ(お金を落とさねば)と言う事で自販機を利用
(ゴミは勿論持ち帰り)二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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イチオシ
時刻は12:00
二軒小屋ロッジ前のテントスペースで買ってきたパンで昼食を頂きました
コンビニの菓子パンと自販機のお茶だけの昼食でも、大自然に抱かれた最高の環境下での昼食は至高の味でした♪
さて、往路は沼平ゲートから田代ダムまで約27kmを4時間20分程かかりましたが、復路はゆっくり下っても3時間程で行けると踏んでいますが果たして・・・?
とは言え、長くなってきたので、後は「後編」に続きます
※つたない文章&写真に最後までお付き合い頂きましてありがとうございました
引き続き「後編」もご覧頂くと幸いです二軒小屋ロッヂ 宿・ホテル
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旅行記グループ 2019年6月:第40回ダムカード収集 静岡オクシズ編
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