中国山西省の旅 ② ～ 北部各地の教会を訪ねて

2019/08/23 - 2019/08/30

今回７年ぶりの、２度目の山西省の訪問である。山西省と言っても大方の人々にとってはあまりぴんとこないかも知れない。山西省は内陸部にあり、北京から高速鉄道で４～５時間程の距離で、飛行機でも2時間くらいで行くことが出来る。内モンゴルに接し、その近くにはかなりの距離の万里の長城が築かれている。

今回は山西省北部を中心にキリスト教会を訪ねた。キリスト教会と言っても中国では天主教と基督教の２つに分かれ、前者はカトリック教会、後者はプロテスタント教会である。

都会地にある教会はどこに行っても日曜日は多くの人々であふれているが、地方や農村部に行くと、教会を訪れる人は少ない。日本と同じように若い人々が都会に働きに出て、農村に残っているのは老人と子供ばかりである。おのずと教会に行く人々の姿が少なくなっている。

※ 中国語の表記が難しいために、教会の名前を書き記すのは大変な作業である。それでほとんどの教会名は記すのは出来ない状態である。

エリア 中国

• 旅行の満足度: 4.5

太原は人口400万を有する大都市であるが、中国の基準からすると中都市と言うことになるだろう。上海や北京は1500万を超え、そのほかにも1000万人を超える都市はいくつもあり、それらに比べると、太原はやはり中都市という実感がする。

この写真は太原に到着した日の夜宿泊したホテルの前の道路の様子である。

翌日の夕方、散歩に出てしばらく歩いていると、このような大変古くて立派な建物の前に来た。知人の説明によると、この建物はかつての山西省人民政府が置かれていたところで、５，６年までは実際に使われていたそうだ。

今回の山西省訪問の大きな目的は、各地にあるキリスト教会を訪ねることで、事前にいろいろ調べたが、十分な資料を得ることは出来なかった。

太原では先ず本来の目的であるキリスト教会を訪ねることにした。最初に訪れたのが「大原天主教教堂」である。1870年の創始だそうだ。「天主教」はカトリック教会のことで、プロテスタント教会は「基督教」と言い、区別している。経堂は教会のことである。

太原カトリック教会に入ると、かなり大きく、目を見張る光景が広がった。

礼拝堂の内部はまるでヨーロッパの教会そのものであった。

ステンドグラスが素晴らしい。これはイエス・キリストの洗礼時の姿を描いたものと思われる。

こちらは何を描いたものだろうか。

ヨーロッパの教会で見るような素晴らしい宗教画が掲げられている。

天井にこのような絵が描かれていた。魚や２頭のライオン（？）が描かれているが、明らかに西洋のものとは違くイメージである。具体的に何を表しているのか分からない。

次に訪れたのは太原市から2時間ほどのところで、全くの農村地帯にこんなところに大きな教会があるのには驚いた。

「天主教太原教区長浜堂区」という看板が見えるが、ここもカトリック教会である。この日は閉まっていて中に入ることが出来なかった。

中に入ることが出来なかったので教会の周辺を見て回った。果実をつけた木があったが、これは山西省でよく見かける

かなり古そうな鐘があった。文字がかすかに見えるが、よくわからない。

遠くの丘の上に古そうな教会が見えるが、これが元の古い教会だそうである。行ってみたいと思ったが、かなりの距離なので断念した。望遠で撮っているので、近そうに見えるが、実際はかなりの距離である。

近くに別な教会があるというので、移動した。途中、羊が草を食んでいて、のどかな光景を見ることが出来た。

木々に埋もれるようにしてゴシック式の教会が現れた。もう廃墟に近い状態である。「長○天主堂」という名前が見えるが、一字が簡体字のために不明である。

中をのぞくと、わずかに昔の遺構が残されている。

移動中、偶然見つけた小さな教会があったが、この日は門が閉まっていて中に入ることが出来なかった。

外から見る限りは日ごろ何らかの活動はしているようで、きちんと整えられている。農村地帯を回っていると、小さいながらも教会があちこちにあるのに気が付いた。

別の教会へ移動した。この教会はかなり大きい。

立派な門があり、最初は入れないかと思ったが、カギはかかっておらず、入ることが出来た。

門の上部にま２頭の羊が描かれた装飾が見られる。その間には十字架も見える。

門から中に入ると、立派な教会が見えた。

あいにくこの日は会堂に入ることは出来なかった。

庭の片隅に十字架のある２つの墓があった。

庭にはバラが咲き、いかにも西洋風な風景も見られた。

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あまり遠くない丘の上に教会が見えた。そんなに遠くないので行ってみようと、歩いてみたが、思っていた以上に距離 (坂道で大変）があった。

ここも閉まっていて中の見学は出来なかった。しかし、周囲を回ってどんな感じの教会か確かめてみた。この教会はそんなに古そうではない。建設にはイタリア人神父が関わっているようだ。

下の方を見ると先ほど訪れた教会が見えた。

「沙洶天主堂」

「沙洶天主堂」はかなり大きい。

会堂の内部はカソリック教会としては割と簡素な感じである。

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管理人の方がいたので、お願いして中を見させていただいた。この方は胸に十字架の付いたネックレスをしていて、普通中国ではこうした人は見ることがない。

「沙?汝天主堂　建碑記」と記された石碑が教会前にあった。

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教会のある周囲の家々を見ると、入り口や門柱に聖書の言葉やキリスト教との関わりを示す言葉が書かれている。この街はキリスト教徒が多いそうである。街のあちこちにキリスト教徒のかかわりを示すものがあふれている。

「愛主浴沫」と書かれた文字が見えるが、「主の愛を浴びる」というような意味だろうか。

ある食堂に入ったところ、壁にキリスト教の聖画が掲げられていた。

次に、この教会を訪ねた時は雨が降っていて、場所がよくわからず、大変であった。

教会の歴史を記した看板がある。

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見事な文字で書かれた聖句や文章が立てかけられている。

教会の入り口の両側にこのような狛犬（？）が置かれている。西洋風の教会にこのようなものが置かれているのは奇異に感じられるが、実際教会を訪れるとあまり違和感を感じない。

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尖塔に十字架があるのでキリスト教関係施設であることが分かるが、あまりにも中国風で、しかも奇抜で最初は教会とは思えなかった。

教会の庭の隅のほうにひっそりな花が咲いている。

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会堂を正面から見ると、これが教会とはとても思えない。しかし、よく見ると、屋根の上に十字架が建っているのがわかる。

正面に十字架のある建物に近づくと、ここが礼拝堂なのが分かる。管理人が鍵を開け、中を見学させてくれた。

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ふと礼拝堂の脇に回ると、レンガ造りの外壁が見え、先ほど入り口で見た中国風の造りとは全く違うのに驚かされた。

礼拝堂の中に入った。どことなく中国風な感じはするが、西洋的な作りが濃厚である。

祭壇中央部に幼子イエス・キリストを抱く聖母マリアの聖画が置かれている。

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この方は教会内を案内していただいた管理人の方で、いかにも好々爺といった風貌である。

ここはカトリック教会ではなくプロテスタントの教会である。

移動には高速道路を利用したが、ところどころにこのようなサーヴィス・センターがあり、トイレを利用した。

この建物をよく見ると、ホテルと土産売り場という表示があるが、しかし、封鎖されていて、中には入ることが出来ない。

「衛生間」と書かれているが、これは公衆トイレである。日本の高速道路と同じようにかなり広く、きれいである。

ある教会を訪ねた折に、結婚式に遭遇した。

太原に戻り、最後に太原にあるプロテスタントの教会を訪れた。