2019/08/25 - 2019/08/25
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Skunkyさん
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※おばさんの気ままな一人旅シリーズ※
イギリスのブルワリー探訪~クラフトビールを求めて~
①「Hook Norton」
今年6月、初の一人旅を完遂し、せっかく一人旅の楽しさを知ったというのに、日々生活していると、ついつい日常のあれやこれやにかまけて、週末を漫然と過ごしてしまいがちです。
そこで週末を利用して一人旅するのに何かいいテーマがないか考えてみました。
好きなものは、温泉、日本酒、ワイン・・・。では、醸造酒つながりで本場イギリスのビール、それもクラフトビールと呼ばれる、ビター、エール、サイダー、ペリー(ナシの発泡酒)の蔵元ならぬブルワリーを巡ってみようと思いつきました!
まずは近場のブルワリーから。近場は車で行こうと思うので、試飲できないのが辛いところですが、テイスティングのみで気に入った銘柄を購入、後は自宅に戻ってゆっくり楽しむことにして、早速ネットで検索、「ブルワリーツアー」を申し込みました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
8月25日(日)、祝日の少ないイギリスで3連休の中日(次の祝日はクリスマス…遠い…)、しかも記録始まって以来の最高気温となったLate Summer Bank Holidayの週末です。
ロンドンではノッティングヒル・カーニバルが開かれ、一部の報道によると100万人近くの人出だったとか。8月末のイギリスで30度を超えるこんな良い天気に恵まれることは本当に珍しいので、行かれた皆さんは楽しまれたことでしょう!
今日はHook Norton (フックノートン) ブルワリー見学を10:30に予約、価格は1人15ポンド(約2,000円)でした。現在9:15、少し早めに出発します。
※田舎も超快晴 -
10:10、フックノートン村に到着しました。
-
イチオシ
フックノートンブルワリー、立派な建物です。
創設は1849年、当時は清潔な飲料水がなく、子供もビールを飲んでいたそうです。こちらで作られていたビールが美味しいと評判を呼び、モルトハウスを含むこの一帯を買ったジョン・ハリス氏によって醸造所が創設されました。 -
ビジターセンターはショップも兼ねていて、瓶ビールや缶ビール以外にも、特製グラスやTシャツ、ジャム、お菓子、ピクルスなど、なかなか手広く商品を発売しています。
※写真は古いビールのボトルのレプリカ。 -
ビジターセンターで受付を済ませ、10:30の見学まで少し時間があるので2階の展示場を見学。
※昔の道具や写真が展示されています。
(こちらは無料で見学できます)
こちらのブルワリーは写真撮り放題、「皆さん、SNSで紹介して下さいね~」と逆にお願いされる始末。はい、では早速ご紹介させて頂きますw -
いよいよブルワリー見学です。
10:30からのグループはツアーガイドさんも含めて12人。私とドイツ人カップル以外は皆さんイギリス人でしたが、イギリス国内でも結構遠くからいらしてる方もいました。(3連休ですしね)。
健康安全規定の観点から、つま先の開いた靴はNG、安全上全員ベストを着て建物に入ります。見学時間はテイスティングも含めて約1時間半。結構じっくり見せて頂きました。
※オレンジのベストの方がガイドさん -
こちらは建物の右手となる部分です。いくつか窓がありますが、1階の右手の窓が当時のまま残されています。一部レンガで埋められているのは、当時窓の数に対して掛けられた税金「窓税(Window Tax)」を回避するためだそうです。
窓税が導入されたのは1696年、当時ガラスは高価だったので、高いガラス窓が沢山ある家に住んでいる人は金持ということで、ウィリアム3世が税収増を狙って導入したそうですが、何にでも税金を掛けようとするのは今も昔も変わらないですね。
※ロンドンでも窓の形をしているのにレンガで埋められて壁の一部となっている建物をたくさん見かけますが、これは当時の名残りです。 -
こちらは建物の裏手。
建物は6階建て。塔の最上階にはビールを冷やす銅製の大きなプールがありますが、現在は衛生上の問題から使用されていません。鳥が屋根の内側に巣を作って、糞がビールの中に落ちたことを衛生局に指摘されたためだそうですw
重力を使って上から下へと落としていくビールの醸造過程が可能となったのは、当時まだ新しかった蒸気エンジンをいち早く導入したおかげ。現在は電力で動いていますが、当時のスチームエンジンも残されています。
※塔の上にはユニオンジャックがはためいています。 -
ブルワリー入口。
さすが歴史あるコッツウォルズのブルワリーだけあって、建物は蜂蜜色の石で出来ています。
※入口上の飾り石はフックノートンブルワリーのトレードマークとなっています。 -
※トレードマークは両側から波がぶつかったようなデザイン。
孫悟空の頭にはめられた輪っかを彷彿とさせるものがあリますね~w -
酵母を保存・育成する最新のシステムと並んで、古い機械や道具が残されていたり、修理を重ねて現在も使用されていたりと、とても興味深く見学しました。
イギリス人は古いもの好きが多い印象ですが、特に伝統を受け継いだクラフトビールにこだわるような人は、古い道具を使って伝統的な手法で作ったビールが好きだったりするんでしょうね。
実際、日常で使うような鍋や掃除機なんかも、日本のように軽いものは少なく、がっちりした重たいものが多いですね。
※木製の機械。現在も活躍中です。 -
ブルワリーには小さな部屋が沢山あり、今もビクトリア時代から使っている鍵で扉を開け閉めしているそうです。
当時は税務署員がしょっ中調査に来て、樽ごとにビールのアルコール度数を確認して税金を決めたそう。もちろんアルコール度数が高くなると税金も高くなるのですが、写真の一番下のカップのようなものは、税務署員がビールを試飲するためのものだそうです。
※税務署員、いい仕事ですね~w -
古い機械は、大英帝国が栄華を極めたビクトリア時代の物も多く、修理や部品の取替えなどを繰り返しながら、今も実際に動いています。機械の仕組みは素人が見ても解るような歯車を使ったシンプルなもの。歯車の歯は固い木でできていて、歯が欠けるとその歯一つだけを入れ替えて使うシステムです。質の良い物をいつまでも大切に使うのは、見習いたい文化です。
※昔は蒸気エンジンで動いていました。 -
こちらはマイクロブルワリー。
自分好みのビールを作りたいという方は、こちらの設備を使わせて頂けます。麦やホップの配合、発酵の長さや温度など、プロが手ほどきして下さるそうです。
レンタルのお値段は650ポンド(約8万5,000円)、6ヶ月前に予約すれば、1日で醗酵課程まで全て完了(朝食やランチもコースに含まれています)。後は通常2週間後に完成したビールを受け取るだけ。144パイント分(1パイント=568ml)のビールを2つの金属製の樽に入れて受け取ります。
※1パイント 当たり4ポンド50ペンス、パブで飲むより少しお安く頂けます。
いわゆる「ラガー」は、ビール液だけを樽に入れて、後から炭酸ガスを注入するので長持ちしますが、酵母ごと樽詰めするビールは配達後24時間かけて落ち着かせた後、キープできるのは4週間まで。樽を転がしたり封をあけたりすることで酵母が目覚めて醗酵が進むため、開封から4日以内に消費する必要があるとのこと。
(会社のパーティーや結婚式などのお祝いの席でふるまったりする方が多いそうです)
確かに個人宅で40リットル(1樽分)を4日以内に消費するのは、酒好きが集まらない限り、ちょっと難しいかも? -
イチオシ
いよいよテイスティングタイム!
試してみたいビールをリクエストすれば、ガイドさんが何種類でも注いでくれます。
※あぁ、この後運転がなければなぁ… -
9月15日はブルワリーオープンデー。
※入場無料。ご興味のある方は是非行かれてみてはいかがでしょう。 -
こちらはフックノートンブルワリー直営のパブ「Pear Tree Inn」
Innということで宿泊もできます。
フックノートン村にはもう一つ、「Sun Inn」というパブ+B&Bがあり、こちらも有名なようです。もちろん、お客さんのお目当てはフックノートンビールです! -
イチオシ
とても天気が良かったので、帰り道にある「ローライトストーン(Rollright Stones)」に寄っていくことにしました。
イギリスにはストーンサークルと呼ばれる、石を円状に並べた古代遺跡が数多くあります。ストーンヘンジは世界遺産としても有名ですが、他にもイギリスだとエーヴベリーやオークニー島、フランスだとカルナックに大きな遺跡があります。
※因みに、ストーンヘンジは通常入場料を支払い、金網の外からしか見れませんが、夏至と冬至の前夜はケルト文化の宗教イベント(ドルイド教)として無料で開放され、人々は石を囲んで音楽を奏でたり、手を繋いで輪になったりして、みんなで一緒に日の出を拝みます。(富士山の御来光的な?)この日は石をハグするチャンスですよ! -
正式には、「The King's Men Stone Circle」
入場料は1ポンド、キャラバンの受付で支払います。 -
キャラバンの受付にはガイドブックの他にも、水晶の石などのニューエイジグッズが売られいます。(担当者はオールドヒッピーさんですね)
@中には説明書きもあります。 -
この日は3連休の週末に加えて、イギリスとは思えない素晴らしい天気に恵まれたこともあり、数組のご家族がストーンサークルの中でピクニックしていました。
※皆さんが歩くからでしょうか、ストーンサークルの内側に道のようなものができています。 -
結構風化が進んでいます。
-
田舎道。自転車だと気持ちいいでしょうね~。
@木でトンネルができています。きれい~x -
高台からの景色です。遠くに畑が広がっています。
※この石塀の向うは全部誰かお貴族サマのお屋敷の土地です。いわゆるマナーハウスというもので、何エーカーもの私有地の中に、森があったり林があったり、羊が草を喰んでいたり…。世の中には庶民の想像もつかないような金持ちっているんですね。 -
まだ8月ですが、既に収穫時期を迎えています。
"Make hay while the sun shines"とばかりに農家の方々は大忙し。トラクターの後ろには車の渋滞ができていました。 -
ビール3本セットを買ってきました。キャリーボックスにもトレードマークがデザインされています。
個人的には、味わいの深いオールドフッキー(赤いラベル)が好みでした。
※グラスはブルワリー見学のお土産に一人ひとつ頂きました。さて次はどこに行こうかな?
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