2019/06/30 - 2019/07/10
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Migalooさん
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2019/6/30~7/10の期間でポーランドを一人旅して来ました。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で公認ガイドをしてらっしゃる中谷剛さんに案内してもらいたいと思って数年。
やっと実現しました。
ユダヤ人の事、ホロコーストの事、ナチス・ドイツの事を知る場所と思っていたアウシュヴィッツ=ビルケナウで、まさか自分達日本人の過去と今とこの先の事を考えさせられるとは訪れるまで思っていませんでした。
行くまでは色々と分からない事も多く久しぶりの一人旅だったので不安でしたが、ポーランドとっても素敵な国で毎日沢山の刺激を受け学ぶ事も本当に多くあり、充実した旅でものすごく楽しかったのでまた必ず行きたい国のリストに入りました!
自分の旅の記憶が風化しないうちに、旅行記に残したいと思います。
【日程】
※航空会社はLOTポーランド航空
・6/30 成田→ワルシャワ・ショパン空港
・7/1 ワルシャワ
・7/2 ワルシャワ→クラクフ
・7/3 クラクフ
・7/4 アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
・7/5 ヴロツワフへ日帰り
・7/6 クラクフ
・7/7 クラクフ→ワルシャワ
・7/8 ワルシャワ
・7/9 ワルシャワ→成田
・7/10 成田着→地元
===========================
7/4(木)
この旅の一番のメイン、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所を見学する日です。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
■7/4(木)
7時過ぎに起床。
昨日帰り道で屋台のおじいちゃんから買ってたオブヴァジャネック(ベーグル)を一齧り…。
とっても素材の味!!(笑)
うーんこれは…なんかハムかジャムが無いと物足り無い…。 -
洗濯機をまわしてまたGreen Caffe Neroに朝ごはんの仕切り直しに来ました。
アイスラテとクロワッサンで22.9PLN。
カフェでまったりしてから、ガレリア・コラコウスカ(ショッピングセンター)正面広場にある郵便局で友人たちにエアメールを郵送。
その後アパートに戻って洗濯物干したり旅行中のレシートなどを整理したりして、10時半過ぎにバスターミナルに向かいます。
バスターミナルはクラクフ駅と隣接しているのでゆっくり歩いても10分かかりません。
アパートの建物出てすぐに、ばったりオーナーと遭遇。
「Hi! 今日はどこに行くの?」から始まって立ち話を少ししたんですが、ちょうど逆光で眩しい…て思ってると、そっと私の背中に手を回して眩しくない様に体の向きを変えてくれて。
紳士…!! -
MDA(バスターミナル)を11:10出発、オシフィエンチムに12:25着のLajkonikバス。夏のシーズン中はきっと見学者も多いだろうし、この時間のチケット買えなかったら困るな~と思って、これも日本で事前に公式サイトから購入してました。
15PLN。
座席指定などは無く、空いてるシートに座る感じです。
やっぱり満席で出発!
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所まではだいたい1時間半ぐらい。
見学開始は14時なので1本後のバスでも時間的には間に合うんですが、万が一渋滞などで遅れてガイドの中谷さんや他の参加者にご迷惑お掛けするよりはと思って早めに行きました。 -
結局、渋滞も全く無く定時に到着。
Lajkonikバスはアウシュヴィッツ=ビルケナウ博物館のすぐ前に止まります。
この建物が見学スタート地点。
建物前が中谷さんとの集合場所です。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に来るなら、絶対に中谷剛さんにガイドをして貰いたいと長年ずっと思ってました。
中谷さんは外国人で最初のアウシュヴィッツ=ビルケナウ博物館の公式ガイドです。
3月に一度中谷さんにメールで7月初旬のご予定をお伺いしたのですが、その時は7月のスケジュールは5月頃にならないとハッキリ分からないとお返事が来ました。
5月に入ってすぐ再度連絡をすると、4日もしくは7日の14時からならお引き受け下さるとお返事を下さったのでこの日でお願いしました。
ガイド料は当日の参加人数で割るのでお返事頂いた時は決まってませんでした。
ビルケナウ第二強制収容所へ移動するバスを待っている時に、一人80PLNずつお支払いしました。ユーロでの支払いでも可能なようです。 -
かなり早く到着して集合時間にはまだまだ時間もあるし、敷地内のレストランでお昼ご飯に。
食べたいものを指差しでオーダーすると店員さんがお皿に盛りつけてくれる形式。
お兄さんが豪快に盛ろうとするから「少しで良い!」て言ったのにたんまり盛ってくれました。
チキンカツ、フライドポテト、茹で野菜と水で52PLN。
この時点で旅行中一番高額だった(笑) -
見学の時はA4サイズより大きなバッグなどは持ち込めません。
入口の近くに手荷物預かり所(有料)があるので、私はA4サイズのサコッシュを持参してそれに貴重品とスマホを入れて持ち歩き、メインリュックと他の荷物は預けました。
荷物預け料金は4PLN。
※カメラはバッグに入らなくてもOKです。
皆さんバッグとは別に首から下げていました。 -
14時になって中谷さんが入口前にいらっしゃいました。
この日、個人で中谷さんの日本語ガイドを受ける方は私含めて15~20人ほど。
中谷さんの案内でまずはセキュリティチェックブースを抜け、次にイヤホンを受け取ります。人数が多いので全員に声が届くように、中谷さんがピンマイクを付けてお話しするのをイヤホンを通して聴く形式です。
最初に、中谷さんにガイドをしてもらっての個人的な感想を。
この場所と展示されているものをゆっくりじっくりと見たい方、何故こんな場所が出来たのか、どうしてナチス・ドイツはこんな事をしたのか、今を生きる私たちはこの先何が出来るのか何をすべきか?なんて事は考えずに、単純にこの場所で起きた事実だけを見たい方には中谷さんのガイドを私はおすすめはしません。
中谷さんはこの場所で起きた事よりもどうしてこんな事が起こったかを、私たちが今直面している世界中の問題、この先再び起こる可能性がある人類の過ちを時事問題などを含めて日本や他国の歴史を交えながら、とにかくもの凄い量でお話しをされるので展示物をじっくり見る余裕がありません。
私は中谷さんの言葉を聞き漏らさないようにするので必死でした。
ICレコーダーでも持って来ればよかった!と思うぐらい。
また夏の時期は個人・団体での見学者の数もかなり多いので、混雑を避ける為に室内での見学自体は早回しです。
ご自分のペースで見学したい方は、ガイド無し個人見学が良いと私は思います。
ポーランドに来る前に、中谷さんの著書を2冊読んだのですがこちらもとても参考になるのでおすすめです。
1冊はもう書店で手に入らないので図書館で借りて読みました。 -
中谷さんがお話された内容を、当日帰りのバスの中で忘れないようにメモをして出来る限り聞いた通り書いているつもりですが、多少言い回しなどは違っているかもしれません。
ガイドが始まる前に、まず最初に中谷さんから言われた事:
このアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所などへのユダヤ人の強制収容及び非人道的な行為は、ドイツのポーランド侵攻を始まりとし、日本がアメリカに負けるという形で終わりを迎えました。
そして忘れてはいけなのは、この戦争で我々日本は、ホロコーストを行ったドイツと同盟を組んでいたという事実です。
なので、この場所での日本人としての振る舞い次第では、ユダヤ人の方達の感情を傷つけてしまう可能性もあると言う事を念頭に、これから見学をして頂ければと思います。
これを聞いて、まずガツンと殴られた気持ちになりました。 -
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。
アウシュヴィッツは、ポーランド語ではオシフィエンチム。
ポーランドへ侵攻したドイツ人が発音をしづらいという理由で自分たちの言葉でアウシュヴィッツと読ませたそうです。
恥ずかしながら、ポーランドに来ようと思って色々調べるまでオシフィエンチムという呼び方すら知りませんでした。
第一強制収容所の正門。
「Arbeit macht frei(働けば自由になる)」
この「自由」の意味するものって何だったんだろう。 -
殺人が行われる場所なのに、環境や景観の為にと街路樹が植えられている矛盾。
-
アウシュヴィッツ第一強制収容所の敷地には平屋じゃない建物が今でも沢山残っていて、この建物のいくつかが展示室になっています。
中谷さんの案内で各展示室を見て回ります。 -
ポーランド以外の国からも沢山のユダヤ人が連行されて来ていました。
それを示す図。 -
この強制収容所に連行された方達は、まず14~13歳以下の子ども達とその母親はガス室送りになっていました。そしてそれ以外の大人も、たいてい収容する場所が無い場合はガス室へ直行させられていました。
収容する場所が無いほど、沢山のユダヤ人達が連行されて来ていたんです。 -
ガイドの中谷剛さんです。
とても穏やかな口調でお話をされます。
主観や私情を挟まず、俯瞰的に物事をとらえて説明をされる方だなと思いました。 -
中谷さんが指を差している場所は、見学後半で訪れるビルケナウ第二強制収容所。
アウシュヴィッツ第一強制収容所よりもかなり広大です。 -
地下ガス室の模型。
-
遺体を野焼きしている写真。
-
ガス室へ投げ込まれた殺虫剤ツィクロンBの使用済み缶。
ツィクロンBの殺傷能力は1缶で150人程。
ガス室に詰め込まれた方達が全員絶命するまでは15~30分程。
多い日には千人単位の方がガス室で亡くなったらしいです。 -
強制収容所の航空図。
中谷さん:
米軍は当時この強制収容所の存在を認識していました。
でも、爆撃をしたのは軍事施設や関連施設など。
どうしてここを攻撃しなかったのか、理由は1つだけ。
自分達がこの戦争に勝利する事を”最優先”としたからです。 -
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連行されて来た方達の持ち物。
眼鏡のフレーム、義足、食器類、ブラシ、バッグ、靴など。
こういった物はお金にならないので、ゴミ扱いだったそうです。
女性も丸刈りにされ、髪の毛は織物にされたそうです。
刈られた髪の毛も展示されていましたが、遺髪なので撮影はご遠慮下さいとの事でした。
中谷さん:
遺体から抜いた金歯や銀歯は一度溶かして板にされました。そうする事で、それらはただの金や銀になるんです。
誰も、遺体からとられたものと分からなくなるんです。
女性の髪の毛で織られた織物もそうです。 -
収容された人達が着ていた囚人服。
-
収容者に与えられた食事。
パンと草のスープ。
これを何人かで分けるそう。
ナチス・ドイツにとってユダヤ人は生かす必要が無い「人種」だったので、最低限労働が出来れば良い。いずれ殺すか死ぬので十分な食事を与える必要がそもそも無かったとの事。 -
収容者はそれぞれマークをつけて区別できるようになっていました。
政治犯、同性愛者、障害のある人・ソ連兵捕虜、ロマ、ユダヤ人、エホバの証人等とマークで区別をしていたそうです。
「収容者」と一纏めにして連帯感を持たせないようにしたとの事。
ナチス・ドイツにとっては同性愛者や障害のある人達も収容対象でした。
理由は「生産性が無い」から。
同性愛の事について中谷さんがお話をしている時、男女間の恋の事を「いわゆる伝統的な恋愛」というような表現をしていて、凄く新鮮な表現されるな…と思いました。 -
-
ポーランド人収容者の写真。
軍人以外にも教師や弁護士や色んな職業の方達が多く、彼らは社会のリーダー的存在だったそうです。この方達はポーランドという自分達の国の為に、ドイツに反対をして収容されました。
中谷さん:今を生きるポーランドの人達とって、ここに写っている彼らはみな英雄なんです。 -
中谷さん:
ここに収容されていたほとんどはユダヤ人ですが、ポーランドという国の為にドイツへ反対の声をあげた人、障害のある方、同性愛者の方、シンティ・ロマ、そして、ソ連兵の捕虜、エホバの証人の方達も多く犠牲になったという事を忘れないで欲しいです。 -
収容所には6000ボルトの高圧電流が流れている有刺鉄線が張り巡らされています。
脱走に成功した収容者はほとんどいなかったそうです。
中谷さん:
もしここから脱出できたとしても、この当時のヨーロッパにはユダヤ人が身を隠せる場所はほとんどと言って良いほどありませんでした。 -
-
奥の壁にヒトラーの写真。
中谷さん:
アウシュヴィッツ=ビルケナウにはヒトラーの写真はほとんどありません。何故かというと、これ(ホロコースト)はけしてヒトラー1人だけの責任では無いからです。
では、だれの責任でしょうか?
それは、ナチス・ドイツの行いに対して声をあげなかった人達全員の責任ではないでしょうか。
ヒトラー率いるナチス・ドイツの議席は30%程度で、もともとそこまでの力は持って無かったんです。
”何もしない”と言うのは、声の無い賛成と同じです。
嫌だと思う事、おかしいと思う事に声をあげず、自分以外の誰かが言うだろうと無関心を決め込んだ民衆が、このホロコーストを起こしたのかもしれません。
そして、そんな民衆を上手く利用したのがナチス・ドイツです。
今の言葉で大衆迎合・ポピュリズムと言います。
これは今の日本、これから先の日本でも起こり得る状況かもしれません。 -
銃殺刑が行われていた「死の壁」
映画「ライフ・イズ・ビューティフル」でグイドが銃殺されたシーンを思い出しました。 -
-
強制収容の解放後に保護された方達。
生きてこの収容所を出れた方達も、飢えと劣悪な環境下で骨と皮だけの身体になっていたそうです。 -
シンティ・ロマの女の子達。
子宮に放射線を浴びさせられて、子供を産めないようにされたり、ナチス・ドイツの医師達の実験体として使われていたそうです。 -
マキシミリアノ・コルベ神父も、このアウシュヴィッツ第一強制収容所の地下牢で亡くなっています。
コルベ神父は、脱走者が出た事への見せしめとして無作為抽出による餓死刑に選ばれたポーランドの軍人(フランツィシェク・ガヨウィニチェク氏)の身代わりを申し出たそうです。彼は最後まで飢えに耐え、他の受刑者を励ましていたそうですが、最後は毒物を注射されて亡くなりました。
彼が亡くなった地下牢も見学しましたが、ここも中谷さんより撮影はご遠慮くださいとの事でありません。 -
-
アウシュヴィッツ第一強制収容所のガス室。
連行された人達はまず「シャワーを浴びるように」と言われて裸にされ、このガス室へ押し込まれます。
そして天井の小窓から殺虫剤ツィクロンBが投げ込まれます。
即死には至らないので、長い時間もがき苦しんで折り重なるように絶命していったそうです。 -
ガス室の隣のクレマトリウム(遺体焼却場)。
ガス室で亡くなった方達の遺体をここで焼くのも骨を砕いて処分するのも、ドイツ兵では無く同胞のユダヤ人達。
ドイツ兵は罪悪感を抱かない為、また精神的衛生を保つ為にこういった事には従事していなかったそう。 -
アウシュビッツ第一強制収容所の見学を終えると、一旦トイレ休憩を挟み巡回バスに乗ってビルケナウ第二強制収容所へ移動します。
諸外国から連れて来られたユダヤ人達が長旅を終えて辿り着いた場所。
死の線路。
この場所で医師による選別がすぐ行われ、ほとんどがガス室へ直行させられたそうです。
余談ですが、この線路のレールに乗って(立って)記念写真撮られる方が稀にいるって話題を来る前に見て、ちよっと驚きました。インスタ映えかなんだか知らないですが…日本人にそんな事する人がいない事を祈りたいです。 -
第一強制収容所よりも遥かに広大な土地でした。
アンネ・フランクもここビルケナウ第二強制収容所にいました。
この日は暑いくらいの快晴で、緑が広がるこんな静かな場所で毎日沢山の方が殺されていたなんて信じられない気持ちでした。 -
私が初めてホロコーストという言葉を知ったのは20年、それかもっと前だったかも。
ヤヌシュ・コルチャックさんと言う方のドキュメンタリー番組をテレビで観た時でした。
なんて言う番組だったかも覚えていないくらい昔なんですが。
ヤヌシュ・コルチャックさん自身は強制収容所への連行を免れる事が出来たのに、血の繋がりの無い子供たちの為にそれを拒んだ彼の人生の選択に、衝撃を受けた事だけは今でも鮮明に覚えています。
彼が収容され亡くなったのはここでは無くトレブリンカ強制収容所なので本当はこちらも訪れてみたかったのですが、個人で行くのはなかなか大変そうで今回は諦めてしまいました。
ポーランドを再訪する際は、なんとかトレブリンカ強制収容所へも足を運んでみたいです。 -
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収容対象者の方達を運んだ貨物車。
この中に身動きが取れない程押し込まれ、一週間以上も立ったまま飲まず食わずで運ばれたので途中で命を落とす方も少なく無かったそうです。
例え生きて辿り着いても結局はほとんどの方が、ガス室送りになるのですが…。 -
ビルケナウ第二強制収容所のクレマトリウム(遺体焼却場)跡地。
ドイツ兵が証拠隠滅の為に爆破をしたそうですが、慌てて撤退したので完全には壊せずこの状態だそうです。
ここを復元せず当時のままにしているのは、ユダヤ教ではご遺体はそのままの状態で神のもとへお返しするので、このまま風化をただ待つだけだそう。 -
ユダヤ人に対するヘイトスピーチは最初の頃は「ユダヤ人は出て行け」だったのがだんだんと「害虫は出ていけ」「ゴキブリは死んでしまえ」などに変わっていったそうです。
どんどん強くなっていくヘイトスピーチから間もなくして強制収容が始まり、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所へ連行されて来たユダヤ人達は本当に虫けらのようにツィクロンBという殺虫剤で殺されるようになりました。 -
中谷さん:
日本でも最近ヘイトスピーチを沢山耳にするかと思いますが、ヘイトスピーチの”先”にあるものが何なのか、この強制収容所が物語っているのではないでしょうか。 -
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収容所のベッド。
3段で、1つのベッドにやせ細った大人がだいたい3人ぐらい入って寝ていたそうです。冬の時期はマイナス40℃にもなるので、暖房が無いとたった一晩で凍死してしまうぐらい極寒の地。 -
収容所内のトイレ。
トイレの使用は1日1回と決まっていて、自分が用を足したいからといつでも使える事が出来ず、その使う時間すらも決められていたそうです。 -
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洗面所。
石けん置き場がありますが、実際には収容者に石けんが与えられるはずはありません。ではなぜ石けん置き場があるのかと言うと、これを作ったメーカーにとって「洗面所に石けん置き場があるのは”当たり前の事”だから」だったから。
その当たり前の事が、ここの収容者に許される事はありませんでした。 -
中谷さんが「日本は民主主義だからこそ、駄目だと思う事にはどんどん声をあげて動かしていかないとナチス・ドイツと同じ間違いを起こしかねない」というお話を以前他のグループでした際、ある若い日本人の女の子が「じゃあ私は世界を動かす事は出来ないから、私の半径5Mの世界を動かします」って言ったそうです。
このお話聞いて、なんて将来有望な子なんだろう…!とどこの誰だかも分からない女の子にとても感動したし、彼女の発想に感心しました。
中谷さん:実際は、その半径5Mですら動かすのが難しかったりするんです。でも、まずは彼女の様に思う事がとても大事なんです。 -
年間でアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に見学に訪れる学生の数が一番多い国、みなさん分かりますか?
私は疑う事無く、ドイツもしくはイスラエルの学生さんだと思っていました。
でも一番多いのはイギリスだそうです。
意外でした。 -
ビルケナウ第二強制収容所に移動して中谷さんを先頭に線路沿いを歩いていると、どこからか歌声が聴こえてきました。
何かなあ?て思っていたら、制服を来た女学生さんグループが合唱しながらこちらに歩いて来ていました。
中谷さん:
今、歌いながらこちらに向かって来ているのはユダヤ人です。失礼にあたるので写真を撮るのはご遠慮ください。
この収容所から生き延びたユダヤ人の方達は、少し前までは強制収容所の事を話せなかったんです。話すと「何故同胞を見殺しにした?」「何故同胞の遺体を焼いた?」「何故ドイツ兵に逆らわなかった?」と、同じユダヤ人からも非難をされたからです。
それが変わったのが”アイヒマン裁判”です。生き延びたユダヤ人達が証言者としてこの裁判に立ちましたが、証言中に気絶をする姿が世界で放映されました。
証言者が気絶をしてまで語る内容を見聞きした人達も、彼らが極限の精神状態であの場所でそうするしか術が無かったと少しずつ理解したからです。
ユダヤ人の女の子たちの歌声を背にしながら、中谷さんが静かに説明してくれました。 -
中谷さんは日本に住んでいる私よりも今日本が抱えている問題や出来事を遥かに沢山知っていらっしゃいました。
日本でも少し前にニュースになっていた、優生保護法や徴用工問題も、実はホロコーストと大きく関係がありますとも。
(それについてもお話して下さいましたが、とっても長くなるので割愛します)
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で、まさか日本を含めた先進諸国の抱える問題まで考える事になるとはここに来るまでは予想もしていなかったです。
ビルケナウ第二強制収容所の見学も終え、第一強制収容所に戻るバス乗り場へ向かう際にはドイツのメルケル首相のお話も。
中谷さん:
杉原千畝さんという日本人をご存知の方もいると思いますが、彼の行いが評価されたのは彼の死後、かなりの時を経てからでした。何故かというと、彼のおかげで強制収容を免れたユダヤ人達が逃げ延びた地で成功を収めてからやっと命の恩人である杉原さんを探し始めたからです。
なので、難民問題に取り組んだメルケルさんも評価されるのは20年後とかそんな先の話になるかもしれませんね。
中谷さんのガイドはここで終了、解散となります。
お礼を述べて、巡回バスに乗って第一強制収容所まで戻ります。 -
アウシュヴィッツ第一強制収容所まで戻って来ました。
14時からの見学で、だいたいガイドは2時間ほどと伺っていましたが実際は3時間を超えていて17時半頃。
クラクフへ戻るバスは18時頃だったので、それまで広場に建てられてある収容され生き延びる事が出来た方達の言葉を刻んだ記念碑を1つずつ読みました。
家族と引き離された時を語る方、収容所内での地獄のような生活を語る方、それぞれ壮絶な人生がここに刻まれています。
もし、時間があるならここも見て(読んで)欲しいです。
ずっと来たいと思っていたアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。
来る前はもしかしたら感傷的になってしまうかなとか、冷静にこの場所を見る事が出来るかなと思ってたんですが、あまりにも自分が生きている現実世界とかけ離れた出来事が起きていた場所だったので、感情が逆に追いつかず冷静に中谷さんのお話を聞いて見学する事が出来ました。
「来て良かった~~!!」て明るく言える場所では無いです。
この旅行記を書いてる今も、中谷さんが3時間の中でお話してくれた全てを自分の中で消化しきれていません。
でも、ここに来る事で知れた事も沢山あると思っています。 -
帰りのバスチケットはバスの運転手さんに直接支払います。
行きと同じで15PLNでした。
クラクフまで戻ってくると20時過ぎ。
疲れていた&翌日は早起きをする予定だったので、アパートすぐの小さなスーパーでパンとポテトチップスを買って、朝一齧りだけしていたオブヴァジャネックと合わせてこの日の夕食です(笑)
明日は日帰りでヴロツワフ観光です。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- たかえもんさん 2019/08/20 22:46:49
- 平和が当たり前ではない事をつくづく痛感。
- Migaloo様
初めまして。旅行記、拝見させて頂きました。
私が高校生ぐらいの時に「アンネの日記」を読んで「ホロコースト展」とかドキュメンタリーとかがタイムリーにあって見た記憶があります。当時は歴史を知るという興味本意だったかもしれませんが、アウシュヴィッツ収容所とかも映像で何度か見て内容は知っていても、実際に見に行くのは勇気がいるなぁと思いました。
今回Migalooさんの旅行記を読んで、中谷さんの存在を初めて知りましたし、展示されている物や、建物とかも見ても綺麗な青空との矛盾さで胸がグッとなりました。
広島の空も当時はそんな感じだったのでしょうか。
同じ人間なのに、人種が違うというだけで殺してしまったり、なんと人間の愚かで恐ろしい事なのか。平和が当たり前ではないという事をつくづく実感。Migalooさんの旅行記を見ながら涙目になっていたので、現地にいたら終始号泣で何も声に出来ないかも。
旅のスタートでロシアに寄ってしまったり、宿泊先のオーナーとコミュニケーションを取っていたりと他にも参考になったり、こちらも嬉しく感じる場面がありました。
よくぞ個人旅行で企画してお一人で行かれましたね!本当にその勇気とこの旅行記を作成して頂いて、ありがとうございました。
最期までしっかり読ませて頂きます。
たかえもん。
- Migalooさん からの返信 2019/08/21 11:17:17
- RE: 平和が当たり前ではない事をつくづく痛感。
- たかえもん様
初めまして。
旅行記読んで下さってありがとうございます。
アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で聞いた中谷さんのお話は、日本で今を生きる人達全員に聞いて欲しいなと心の底から思う内容ばかりだったので、少しでも自分の旅行記を通して何か伝われば良いなと。
ほんの数十年前、あの場所で毎日何千人の方が虫けら同然に殺されていたんだという事が信じられなくて、たかえもんさんが画面を通して感じられたあの場所の悲惨さと綺麗に晴れ渡った空や静かな空気との矛盾さに、私も現地で言葉に出来ない感情がわきました。
シンドラーの工場で、絞首刑にされたご遺体の横で笑顔で立っているドイツ兵の写真を見た時に、こういった事が普通に出来るような人間となってしまう、それが戦争なんだなと。
私も生きる時代が違えばこのどちらかになっていたのかもしれないと思うと、本当に人間ってなんて愚かなんだろうと思いましたし、今の平和な世の中に生きている事を感謝しなくてはいけない、この平和が続くよう自分も一人の人間として何か努力しないといけないんだなと実感しました。
15年ぶりの一人旅、まさか往路の飛行機からロシアに寄ってしまうハプニングもあり「嘘でしょ?」てなりましたが、ポーランドでの一期一会は自分の人生を豊かにしてくれる良い出来事ばかりでした。
そういった出来事も含め少しでも楽しんで読んで頂けたようなら、旅行記作成した甲斐があります!
旅行記の感想を頂けると思っていなかったので、たかえもんさんのメッセージすごく嬉しかったです。ありがとうございました。
Migaloo
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