カラ・コル【ウズベキスタンとキルギスの1ヶ月の旅5】

2019/06/02 - 2019/07/01

ビシュケクから東に400km余移動してカラ・コルに滞在した。
カラ・コルは、イシク・クル湖より9km離れた海抜1800mに位置していて、氷河を頂く山々が近くに迫り、天山山脈の最高峰ポベダ(標高7439m)への登山口にあたる。
この町で行われた「家畜市」は、まさに遊牧民たるキルギス人の血筋を如実に示す圧巻の市だった。
そして、この町をベースにして1泊2日でトレッキングした「アルティン・アラシャン」も忘れられない地となった。

6/2.3出発・タシケント→6/4.5サマルカンド→6/6バス泊→6/7ビシュケク→6/8.9.10.11カラ・コル(アルティン・アラシャントレッキング／家畜市)→6/12ボコンバエバ(スカスカ)→6/13コチコル→6/14.15.16ソン・クル湖へホーストレッキング→6/16.17.18.19ナリン(タシュ・ラバット)→6.20.21.22.23.24ジャララバード(アスランバブ／カラルマ)→6/25.26.27コーカンド(リシタン「NORIKO学級」) →6/28.29.30タシケント→7/1帰国

エリア イシククル湖周辺(キルギス)

■7日目(6/8土)

ビシュケク西バスターミナルの右端、17番乗り場に、カラ・コル行きの401マルシュ(350ｿﾑ)が待機していた。
定時出発ではなく、満席になり次第スタートするお決まりのシステム。

おおよそ30分待って9時前にGO。

11時にランチ休憩。ドライブインのユルタでは土産を売っていた。

幅広の立派な舗装道路が続く。

イシク・クル湖の北岸が見えてきた。

※イシク・クル湖は、標高1600ｍの高地にあり、琵琶湖の9倍の大きさ。流出する河川がない不思議な湖だ。
イシク（熱い）・クル（湖）という名の通り、-20℃でも不凍。

マルシュは、ネズミ捕りゾーン以外は、まさに爆走！。カーブも減速しなかった。
車窓に流れる美しい景色に反して、ハラハラドキドキした6時間後、
15時にカラ・コルのバスターミナルに無事着いた。

※ターミナルの前で、路線バスを待つ

予約していた宿には、ここでも2GISを活用してマルシュ(10ｿﾑ)で向かった。

地元の乗客の人たちが、「観光客がどうしてこんなマルシュに」という顔をして、(おそらく)「どこに行くのだ」「どこに泊まるのだ」・・と話しかけてきた。
私はmaps.meを見せて、ピンを打っておいた宿を見せて、みなさんを安心・納得させた。
宿に一番近い停留所に至ると、あちこちから「ココ」とサインが送られてきた。この親切心ってなんて心地よいのだろう。

宿は「Guest House Tunduk」(1400ｿﾑ)・・カラ・コルの宿相場の中では低価格ゾーン。

でも、清潔なベッドがあれば全く問題ない。

しかも、この宿はキッチンが使えたし、2日間は独占できたので申し分なし。

氷河を頂く山々が近くに迫る。

「ホリー・トリニティ大聖堂」（聖三位一体教会）
1870年代に煉瓦で建造されたが、10年後に地震で倒壊。その後1897年に木造で再建されたロシア正教教会。

ちょうど、中ではミサの最中だった。司祭の朗誦に女性2人が加わる。
なんと澄んだ歌声なんだろう。宗教は異にするが心が和らぐ。

出るタイミングを失い、ミサの終盤、司祭の「炉儀」を受けることになった。
振り香炉から甘い匂い(乳香?)が漂い、邪気が払われた気分になった。

※中は撮影禁止

ホテル「Neofit」の外観・・キルギスの伝統様式なのか、こうした意匠の民家をあちこちで見かけた。

CBTで「アルティン・アラシャン」へのトレッキングについて聞いた。
ガイドを付ける必要はないこと。隣の村が起点になること。アルティン・アラシャンより奥地にあるアラコル湖は雪に閉ざされて行けないことを教えてくれた。

※CBT（Community Based Tourism）・・旅行者には頼もしい観光案内所。
キルギスに15の活動拠点があり、地域の観光資源を掘り起こし旅行者に提供している。自然環境や文化を損なうことなくエコツーリズムを発展させること、山岳地帯の人々の生活環境を改善することを目的に運営されている。

マキシ・バザール界隈・・このあたりが町のセンターだ。

２日分の朝食用の買い物・・

ハニウリが殊の外甘くて美味しかった。

ビールや酒はどこでも手に入り、しかもとても安い!!
キルギスは酒飲みには天国だ。

■８日目(6/9日)

家畜市(別掲)からの帰り道・・昨日よりもよく晴れて山々が美しい。

「ドゥンガン・モスク」(イブラヒム・アジュ記念中央モスク)に寄った。

このモスクは、清朝の迫害から逃れた中国系ムスリム「ドゥンガン族(回族)」が1910年に建立した。

昨日見学したロシア正教会同様、こちらも木造建築。

木の温かみが感じられるし、中国寺院を彷彿させる。

ミナレットもある。

釘は使われていないという。

メイン・バザール

コンテナを利用した大きなバザールだ。

その一画から哀愁を帯びたアコーディオンの音色が聞こえてきた。
https://youtu.be/JdNtt8cXx9Y

ロシア民謡風のメロディーを盲目の奏者が奏でている。
バザールの雰囲気とあわさって、心に染み渡り不覚にもウルウル、、。
旅情を掻き立てられた・・・。
チップは、袋に入れるようになっていた。なるほど盲目故の工夫なんだなあ・・。

どのバザールも同じだけれど、種別に商っている。

日差しが強くて、陰を選んで歩いた。

箒・・持って帰りたかった。

香辛料が並ぶ・・

定番のナッツやドライフルーツが並ぶ・・

アシュランフー屋が軒を連ねる。

アシュランフーは、うどんのような麺とところてんに、酸味と辛味のあるスープをかけて食べる冷麺。
回族が持ち込んだ料理で、カラ・コルの名物にもなっている。

一杯30ｿﾑ。皆さん、おやつ代わりに食べているようだ。

ついでに・・・カラ・コルで食べたもの

「ブリゾール」・・キルギス風お好み焼き?・・マヨネーズが多くて閉口。

「ボソラグマン」・・焼きラグマン・・これは美味しかった。

以上2点は、宿近くの「ダイニング・ムスタファ」・・あわせて308ｿﾑ。この店の欠点は若い店員が愛想のないこと・・

以下の2点は、ロシア正教会近くの「カフェボルソック」

「牛肉と野菜の鉄板焼き」・・熱々で肉は柔らかいし、文句なし!!

「ボルヒチ」・・ビーツのシチュー　
「ハンバーグ盛り合わせ」・・そばの実、ハッシュドポテト、マンティ、温野菜、目玉焼きが並ぶ・・ガッツリ系の一皿・・
※チャイも頼んで396ｿﾑ

ゲストハウスで自炊した朝食・・
この旅行では、朝食が付かなかった場合は、こんな感じで自分たちで用意した。
夕食も、サモサやシシャリクに、ビールを買ってきて食べることも何度かあった。