列車とバスで巡る南西フランス(３)。。。ちょっと寄り道のアンドラ公国

2019/06/11 - 2019/06/26

昨年２０１８年５月に、フランスから続いているサンチャゴ巡礼路のラスト１１４Kmを歩きました。今回はその記憶がまだ残っているうちにとの思いで、スペインで入手した巡礼手帳を持参して、フランスの巡礼地と巡礼路上にある南西フランスの美しい村や街を、列車とバスで巡りました。
日程は下記。
６月１１日　羽田→フランクフルト経由トゥールーズ
６月１２日　トゥールーズ→タルブ散策→ルルド。(泊)
６月１３日　午前中ルルド観光→トゥールーズ。(泊)
■６月１４日　トゥールーズ→アンドラ。(泊)
■６月１５日　午前中アンドラ観光→トゥールーズ。(泊)
６月１６日　トゥールーズ→アルビ。(２泊)
６月１７日　アルビ⇔コルド・シュル・シェル観光
６月１８日　午前中アルビ観光→ロデス散策→コンク。(２泊)
６月１９日　コンク終日観光。
６月２０日　コンク→ロデス→カプドナック散策→ロカマドゥール。(２泊)
６月２１日　ロカマドゥール終日観光。
６月２２日　ロカマドゥール→ブリーヴ散策→カオール。(２泊)
６月２３日　カオール⇔サン・シル・ラポピー観光
６月２４日　カオール→トゥールーズ。(泊)
６月２５日　午前中トゥールーズ観光。午後トゥールーズ発→ミュンヘン経由
６月２６日　羽田　

この旅行記は、フランスとスペインとに挟まれた小さな国アンドラでの街歩きを掲載します。
表紙の写真は、アンドラ・ブ・ヴェリャの裏山・遊歩道からの風景。

エリア アンドラ・ラ・ヴェリャ(アンドラ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

６月１４日　トゥールーズに滞在しているので、折角なのでこれまで行けてない国アンドラ公国を訪れます。
トゥールーズ１１時発のアンドラ行き、１０人乗りミニバスです(往復６４ユーロ)。トゥールーズ駅前バスターミナルの１５番ホームから出ます。

この日の乗客は、youを入れて３人。途中雪を抱いたピレネー山脈を見ながら峠を越えてゆきます。
アンドラは、ピレネー山脈の中腹に位置する人口約８４０００人の小さな国で、EUには加盟していませんが、通貨はユーロを使用しています。出入国の手続きも不要で、この幹線道路沿いの景色を楽しんでいる間に国境を通過します。

道路沿いの斜面に古そうな石造りの教会が見えています。アンドラの国に入ってきたようです。後で観光案内所で頂いた小冊子によれば、サン ジョアン デ カセリェス教会で、１１世紀～１２世紀に建てられたとのことです。

１４時３０分　途中トゥールーズ空港への立ち寄りと、トイレ休憩を入れて約３時間半で、バリラ川近くの首都アンドラ・ブ・ヴェリャのバスターミナルに到着します。

アンドラでの宿泊は、バスターミナルから徒歩１０分、ACホテルチェーンのNOVOTEL ANDORRA。

部屋はこんな感じ。ホテル併設の室内プールなども使用できます(朝食込み６０ユーロ)。他の国でのNOVOTELに比べたらお得感があります。

チェックインした後、街歩きに出ます。
ホテルのフロントで頂いたアンドラ・ブ・ヴェリャの地図です。
街は谷間を流れるバリラ川沿いに広がっています。左側の灰色部分が旧市街とのことで、まずは旧市街に向けて歩きます。

ホテルを出た通り沿いの崖上に高層ビルが建っています。平地が少ないためでしょうが土砂災害は心配ないのかしら。。。

街の中心の噴水ロータリー。後方の空中に著名彫刻家が作ったという人物像(詩人たち)が鎮座するモニュメントがあります。

山側の崖に沿う街のメインストリートを進みます。

平地が少ないと思っていた街ですが、こんな広いラグビー場かサッカー場があります。

メインストリートを旧市街方向に戻ります。
石積みの古い家が見えますので、脇の坂道を上ります。

更に細い脇道に。
真ん中に階段付きの石畳の道です。左側の交通標識は、右側通行での双方向OKの意味でしょうか。。。

やがて手すりのついた石段の細道になります。
山側に向かう変化のある住宅街の路地です。知らない街で、古い家並みを見ながらの気ままな街歩き。。。楽しいねぇ～♪

路地に迷い込んでも旧市街地区は大きくはないので、何とかなりそう。

ここも。

やがて、カラフルな三角の小旗がひらめく小道に出てきました。左手に花が飾られた祠がありますので、この地域のお祭りなのか・・・

旧市街の中を気ままに歩いているうちに、岩山の裏手に出てきました。岩山にこんな階段が付いていますので上ります。

岩山の上からの眺望。。。おお～、確かに谷間に発展している街だわっ～。中央に白い照明塔が見えていますが、あれが初めに訪れたラグビー場の様です。

岩山の隣は駐車場になっています。街が山の斜面に広がっているので、駐車スペースを確保することは大変なようです。

岩山から尖がり帽子屋根の古い建物が見えていましたので、ゲートを潜ってそこに向かいます。右手、赤・黄・青のストライプ模様の旗はアンドラの国旗です。

尖がり帽子屋根の塔と手前の建物は、地図で確認するとカサ・デ・ラ・バルと呼ばれている建物の様です。

入口が左手にあります。出てきた案内嬢によれば、ここは１８世紀初めから２０１１年までアンドラの国会議事堂だった建物とのこと、内部の見学ツアー(５ユーロ)が３０分後にありますが、参加されますかぁ～と。待ち時間がもったいないので断念しました。

その隣は現在の国会議事堂です。
２つの建物に囲まれた手前は、ビルの屋上を利用した広場になっています。片隅にあるエレベーターで下のレベルにアクセスができます。

屋上広場から噴水ロータリー方向を眺めています。
ここからだと、空中に鎮座していた詩人たちの像を見下ろす形になります。

おやおや、こちらの詩人はずいぶんと高い位置にお座りになっています。ここから街を見下ろしながら素敵な詩を書いているのでしょう。。。

広場から旧市街に入ったところにある小さな広場。皆で手を取り合って輪になって踊る♪。。。素敵な噴水オブジェがあります。

建物に隠れてこんな不思議なオブジェもあります。

小さな広場を抜けて坂を下ると、右手に１２世紀に創建されたロマネスク様式のサン・エステバ教会が建っています。

教会の中です。こじんまりとした空間で、小さなステンドグラス窓が控えめに並んでいます。

教会の前の広場です。ここが旧市街の中心になるのでしょう。

サン・エステバ教会の前広場は、ビルの屋上広場と写真で見えている陸橋でつながっています。

陸橋の欄干に並ぶ花壇を入れたサン・エステバ教会。

陸橋の上から空中オブジェが鎮座する噴水広場方向を眺めています。
橋の下は旧市街に上ってくる車道が通っており、右手が旧市街側となります。地図を見ただけでは分かりませんでしたが、旧市街は右側の崖上に広がっているのです。

旧市街に戻り、そこから東西に伸びているこの通りを歩きます。

地図上で気になっていた十字架マークの所まで緩やかな坂を下ってきました。脇の説明によれば１６世紀に造られたもののようです。

この通りを更に下ります。

橋の上を利用したロトンダ広場に来ました。街のシンボルでもあるダリの蕩けた時計のモニュメントです。

ロトンダ広場からバリラ川の上流、Andorra la Vellaのアルファベトが付いた橋があります。

川に沿って上流側に向けて歩きます。

ロータリー中央にまた不思議なオブジェが見られます。

よく目立つ鏡の尖塔のある建物です。
フロントで聞けば、この国を代表するカルデアと呼ばれている温泉リゾート施設とのことでした。

中はこんな感じ。有料の温泉プールやスパなどあるようです。見るだけで失礼しま～す。

アンドラと言えば買い物天国として一時期知られていました。
youは買い物には興味がありませんが、折角なのでアンドラのショッピング街を歩きます。
ダリの時計のモニュメントのあるロトンダ広場の先からご覧のショッピング街が続いています。

アンドラは、２０１２年に消費税を導入したので、それ以後は免税国家ではなくなってしまいました。それでも、商品の数が豊富なことと、税率も低く抑えられているということでしょうか、通りは結構賑わっています。

高級ブランドのお店やレストラン等が並んでいます。

日本でおなじみの名前の電気屋さん。。。高級ブランド店に仲間入りかぁ～。

大きなスーパーマーケットUがありますのでちょっと中を覗きます。
野菜や果物売り場ですが、みなどれも量り売りです。明日のランチ用にオレンジとリンゴを２個づつ購入してみました。４ユーロ位でしたのでまあ、高くも安くもないかな。。。。

６月１５日　この日は、１５時のバスでトゥールーズに戻る予定です。
昨日は、夕食の後、ホテル付属のプールでひと泳ぎしたこともあり、起きたら８時過ぎ。朝食をゆっくりとった後、荷物をホテルに預けて、再びアンドラの街歩きに出ます。
地図を見ると、旧市街から山側斜面に点線で示される遊歩道がありますので、そこを歩くことにします。これが遊歩道に向かう石畳の坂道です。

山の斜面に畑が造られています。ちょうど住民の方が野菜に水遣りしていました。ここで収穫される野菜は貴重品でしょう。

石畳の坂道を登りきるとご覧のような平坦な遊歩道に出ます。遊歩道と並行して水路も設けられています。斜面に造られた畑に水を供給するための農業用水のようです。

遊歩道から見る市街地の景色です。

ズームするとサン・エステバ教会の鐘楼が中央に見えています。

遊歩道を東方向に向かって歩きます。振り返ればアンドラ・ラ・ベリャの市街が一望できます。絶景です。

遊歩道から見るアンドラ・ラ・ベリャの市街。

遊歩道はご覧のような崖の斜面にも造られています。
遊歩道の要所要所にベンチが設置されていますので、小休止しながら歩きます。

なだらかな斜面に畑がいくつも造られている地区に出てきました。街の東側はずれあたりに来ているようです。

遊歩道のはずれは、やがて家がボツボツある集落への道となります。旧市街の上あたりからゆつくり歩いて約１時間、市街地の絶景を見ながらの快適な里山歩きでした。

石積みの古い家の脇を抜けて遊歩道から街中に戻ります。

街中で見つけた寿司屋さん。お相撲さんの絵で日本食を連想させようとしているのかぁ～。

アンドラ・ラ・ベリャ１５時発のバスでトゥールーズに向かいます。
帰りも来る時と同じドライバーで、同じ峠を越えてゆきます。

国境を越えたあたりで、フランスの国境警備隊にミニバスが止められました。乗客の荷物を確認する・・・と言って、乗客全員(5人)が降ろされて、各自スーツケースを開けさせられました。フランス入国に際して、銃器を持ちこんでいないかとのテロ対策なのだそうです。う～ん～こんなこともァ・ン・ド・ラ～かぁ。。。

列車とバスで巡る南西フランス(４)。。。アルビ編につづく。

この旅行記へのコメント （2）

• pedaruさん 2019/08/08 06:00:37

  とっても貴重な旅行記

  youさん　おはようございます。
  
  今更ですが、youさんはやっぱり偉大な旅行者ですね。
  個別手配で一人旅、列車とバスで巡る旅を、簡単になにげなくやってのけるのですから。私など、同じことをするにも、やれ一人旅だ、個別手配だ、英語がどうの、フランス語がどうのと大騒ぎして出かけています。
  
  フランスの小さな町を尋ねるとなると、レンタカーでなくては無理な印象をもっていましたが、列車とバスの利用でお出かけになる旅行記は、pedaruにとって、貴重な案内書となります。ありがとうございます。
  
  ＞う～ん～こんなこともァ・ン・ド・ラ～かぁ。。。
  
  思わず爆笑でした。やりすぎないでね、くせになりますから・・・
  
  pedaru
  
  

  youさん からの返信 2019/08/09 22:13:01

  Re: とっても貴重な旅行記

  pedaruさん
  
  毎度、嬉しいコメント有難うございます。
  
  ＞今更ですが、youさんはやっぱり偉大な旅行者ですね。
  pedaruさん　それはちょっと言い過ぎですヨ～。youは単に旅好きのシニアですから。
  
  一人旅に先だって、youもネット情報集めて苦労しています。。。加えて、youの連れ合いが、旅先で何かあったらどうするのよぅ～と、一人旅を心配するものですから。それを納得させるのにも苦労します。
  
  ＞＞う～ん～こんなこともァ・ン・ド・ラ～かぁ。。。
  ＞思わず爆笑でした。やりすぎないでね、くせになりますから・・・
  
  ハイ、分かりました。これって、だいぶ無理していますよネ。
  チコちゃんに叱られそうです～。
  
  you