2019/07/15 - 2019/07/15
7位(同エリア75件中)
玄白さん
久しぶりに都賀の里の古代蓮を見に行こうとしたが、すでに花期は終わりに近くタイミングを逸してしまった。県北に行けば、まだ蓮の花が見られるだろうということで、さくら市と矢板市の境の農業用水池に行ってみたが、少し時期が早いのと、池の手前は生育が悪く、写欲が沸かない。撮影に来ていた地元の人が、「一昨年まではよく咲いていたが、昨年、今年と2年続きで花の状態が良くない、矢板の沢観音寺の方がここより良いよ」と教えてもらったので、そちらにも行ってみた。そちらは地元の写真愛好家の人たちが数人来ていて、一緒に撮影を楽しんできた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 自家用車
PR
-
蓮は午後には花が閉じてしまうので、朝早く自宅を出発。目指すのは、さくら市北部の下河戸という集落のはずれの田園地帯にある農業用水池である。観光地とはおよそ無縁の田んぼしかない田舎である。軽トラック1台がやっと通れるくらいの狭い農道の先400mほど行ったところが目的地である。車は、農道の分岐の少し広くなった路肩に停めて、ここから歩く。
-
この溜池、一応「下河戸抜け土溜池」という名前がある。14年前にどこかの寺から分けてもらった蓮を定植して、今では池全体に繁茂している。蓮の品種はミセススローカムという八重咲きの花を咲かせる。
-
だが、池の手前は蓮はまばらで昨年の枯れた茎がそのまま残っている。池の反対側は、元気な蓮が密集しているが、池の周りを一周することはできない。近づいて生きの良い花を撮ることができない。
-
まばらにさいている咲き始めの蓮。
-
これは4日目の花だろうか。八重咲きであることがよくわかる。昼過ぎには花びらは落ちる運命にある。ミツバチが花粉集めに夢中になっている。ミツバチにとって、花粉は蜜より栄養価が高いのだという。
-
イチオシ
ミツバチのホバーリング。
花弁の枚数が多く、花托が大きいせいか、重くて首をかしげている花が多い。まだ開き切っていないのに、花びらが落ちそうになっている。こういう元気がない花が多い。前年の枯れ茎を取り除いたりして手入れを十分していないためなのであろう。 -
池の手前は、株がまばらで、どうにも写欲が沸かない。後で撮影にきた地元の写真愛好家の話では、2年前までは、見事に咲いていたが、去年、今年は花付きが悪く、勢いがない、矢板の沢観音寺の蓮池の方がいいよとアドバイスしてもらったので、ここは早々に引き上げて、そちらに行ってみよう。
-
矢板市観音寺。矢板市には観音寺という寺が二つあり、区別するために、こちらの寺は通称で沢観音寺と呼ばれている。825年に開山された。室町時代に、平家物語にも出てくる弓の達人、那須与一の家系の那須家が、ここに沢城を構えていたが、1431年に別のところに城を移築し、観音寺に土地を寄進して、寺がここに移って来たという歴史がある。下野三十三観音霊場の第8番札所となっている。
-
参道入り口の横にさほど大きくはないが、蓮池があり、見頃を迎えている。さすがに花期のピークは過ぎているが、池の畔にはまだアジサイも咲いている。
-
たしかに、下河戸の溜池の蓮より手入れもよく、花がきれいである。
-
数種類の蓮が混植されている。
-
花だけでなく、花弁が散った花托や・・・
-
葉っぱの上に散った花びらなどにも目が移る。
-
雨の滴がついた開花1日目の蓮。
蓮の花の寿命は正確に4日間。初日は、開花しきらず、ちょっと咲いただけで9時ごろには蕾に閉じてしまう。2日目になると、きれいに開花し、昼頃に再び閉じる。3日目には最大に開くが花の色はややあせてきて、昼頃になっても完全には閉じきらない。4日目になると、7時前から開花して8時過ぎには花びらが散り始め、昼頃にはすべて散ってしまう。 -
二日目の蓮
-
三日目の蓮
-
白い蓮は清楚な感じがする。
-
花弁の先端だけほんのりピンクに色づいているのも良い。
-
花弁に付いた雨滴をアップで。
-
花粉を求めてミツバチが集まってくる。
-
水面に浮かんだ葉の水滴と命を終えた花びらと。
-
まだ咲き切らないうちに、花弁を落とそうとしている蓮の花。
-
開き切った蓮の花
-
茎にしがみついているアマガエル発見。梅雨時の花にはアマガエルやカタツムリがよく似合う。もう少し、上によじ登って花と一緒に撮りたかったが、思うようにはいかない。
-
イチオシ
カエル君、となりの葉っぱに飛び移った。
-
水面の蓮の葉の雨滴。画処理でコントラストを目いっぱい強めて雨滴の煌めきを強調してみた。
-
イチオシ
ふわっと前ボケを入れて。
-
蓮の花、すなわち蓮華といえば、仏教との深い関係がある。
蓮は、泥の中で育つが、汚れることもなく美しい花を咲かせる。これが悪、煩悩に溢れるこの世の中で一切の汚れがない仏の智慧、慈悲を象徴している。
また、蓮は開花する前にすでに受粉が完了していて、花托の中に種が宿っている。この性質が、一切衆生(人間を含むこの世に生を受けたすべての生き物)は生まれつき仏性(実)を備えていると説く仏法に結び付けられる。
蓮の原産地はインドと言われているので、蓮のこのような性質が仏教の教理と結びつけられたのは自然な成り行きだったのかもしれない。 -
葉の上に落ちたばかりの花弁
-
イチオシ
見頃の花をアップで。
-
下河戸で見たミセススローカムに似た八重咲きの蓮。蓮の品種はバラほどではないにしても沢山あり、ちょっと見には区別がつかない。
-
風に揺れて葉に溜まった雨水がこぼれる瞬間をパチリ。
-
葉っぱがたくさん茂っているわりに花数が少ない。撮影にきていた地元の人によると、肥料のやりすぎなのだそうだ。住職に、肥料をやり過ぎないようにと注意していたのに・・とぶつぶつ文句を独り言ちていた。
-
3日目、満開。
-
地元の写真愛好家数人が霧吹きで、葉の上に落ちた花弁に水をかけている。いわゆる「ヤラセ」である。一緒にどうぞと勧められたので、パチリ。
-
アングルを変えて。
-
蓮の葉の陰に小さな観音菩薩像があった。
-
蓮の花と一緒に撮ろうとすると横からのアングルになってしまう。
-
しいてタイトルを付けるとすると「観音様のかくれんぼ」といったところか。
2時間ほど蓮池巡りを楽しんで9時半に帰宅。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (2)
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
2
39