2019/04/21 - 2019/04/21
7位(同エリア328件中)
かっちんさん
新潟県糸魚川市の山あいに、およそ200人が暮らす徳合(とくあい)集落があります。
ここには一軒一軒の軒先に枝垂れ桜が植えられ、春になると里山風景を彩ります。
今から29年前、枝垂れ桜を植える活動が始まり、みんなに来てもらう魅力ある地域を目指しました。
たった一人で始めた桜の植樹活動は徐々に協力する人が増え、現在ではNPOを結成し集落をあげた活動に。
春になると320本の桜が里山の集落に咲き誇ります。
徳合地区へのアクセスは、休日・祝日を除き路線バスが通っています。
但し、今日は日曜日。えちごトキめき鉄道の筒石駅から、3km弱の道を歩いて訪れます。
徳合地区に到着すると、枝垂れ桜だけでなく紅色の花桃、ピンクの桃等も寄り添い、民家の軒先や棚田でも春を彩る花を見ることができます。
ここの景観は、日本風景街道142ルートのひとつに登録されています。
なお、旅行記は下記資料を参考にしました。
・NHKのMIRAIMAGINE、新潟ニュース845「しだれ桜に希望を込めて~新潟 糸魚川~」2017.4.28
・糸魚川ジオパークのおじさんブログ「糸魚川ジオパークの紹介296 加賀街道の昨今 徳合」
・日本の風景街道「日本の原風景、枝垂れ桜の咲く里への回り道」
・「徳合を知る」HP
・糸魚川ユネスコ世界ジオパークHP「糸魚川ジオパークのロゴマーク」
・筒石・浜徳合ジオサイト説明板「大地震がつくった地層」
・ウィキペディア「筒石駅」「頸城トンネル」「新潟県道431号仙納徳合線」
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 新幹線 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
えちごトキめき鉄道の沿線マップ
2015年3月14日北陸新幹線が開業し、在来線の信越・北陸本線の一部区間が「えちごトキめき鉄道」になりました。
妙高高原~直江津間を「妙高はねうまライン」、直江津~糸魚川~市振間を「日本海ひすいライン」と呼ばれています。
では、糸魚川から「日本海ひすいライン」にて筒石へ向かいます。 -
山岳トンネル内の筒石駅
筒石駅のホームは海抜約20mの地点に位置する頸城(くびき)トンネル内にあり、駅舎は40m上にあります。
大正元年(1912)に開業した筒石駅は当初日本海の海岸沿いにありました。
海蝕崖の下を縫うように敷設された北陸本線は地滑りの災害が多く、昭和44年(1969)複線電化時に能生~筒石~名立の区間を、山の地滑り面より深い位置にトンネルを新設し、新線に切り換えた経緯があります。 -
イチオシ
出口への階段(筒石駅)
トンネル建設時の斜坑を活用した階段は、下りホームから290段、176mもあり、出口まで上がるのが大変です。 -
筒石駅
駅舎は山の中腹(海抜約60m)にあります。 -
筒石駅周辺の見どころ(筒石駅)
撮影スポット案内板に、山間部の徳合地区に「棚田の景色」、海岸近くに「砂岩泥岩互層」・「漁村の家並み」が紹介されています。
また徳合地区には一軒一軒に枝垂れ桜や花桃、桃が植えられ、春になると綺麗な彩りになります。
山間部の徳合に入る路線バスは、平日・土曜に運行されているのですが、今日はあいにくの日曜日。筒石駅から歩いて行くことにします。
コースは筒石駅から山を上がり「棚田の景色」へ、次に「砂岩泥岩互層」、「漁村の家並み」の順番でまわり、筒石駅に戻ってくる8.6kmの行程です。
(筒石駅~棚田2.9km、棚田~砂岩泥岩互層2.8km、砂岩泥岩互層~漁村の家並み1.5km、漁村の家並み~筒石駅1.4km) -
山にはヤマザクラ
筒石駅前から山へ上がる「町道仙納線」を歩き始めます。 -
ボケ(町道)
道端には春の花が咲いています。 -
カタクリ(町道)
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山の新緑(町道)
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イカリソウ(町道)
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ニホンタンポポ(町道)
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仙納バス停に到着(町道)
路線バス(糸魚川バス)は、仙納(せんのう)から能生駅まで運行しています。
途中に徳合地区を通るので、平日・土曜なら便利です。
バス停看板右上にあるのは糸魚川ジオパークのロゴマーク、その意味は以下の通りです。
中央のジグザグ線は糸魚川-静岡構造線を表し、三角と丸は断層の両側で地質が異なることを表し、二方向の矢印は糸魚川ジオパークから情報を発信することを意味しています。 -
仙納と徳合の分岐点(町道)
左へ行けば仙納下地区とその先に徳合地区、右へ行けば仙納地区中心部へ通じています。
では、左側の道(県道431号仙納徳合線)で、徳合地区へ向かいます。 -
山あいを彩る枝垂れ桜(仙納下)
仙納下地区ですが、最初の枝垂れ桜に出会います。 -
シャガ(仙納下)
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紅色の花桃(仙納下)
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花桃と枝垂れ桜の共演(仙納下)
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徳合周辺の案内図(中村)
仙納下から徳合集落の中村地区へやって来ました。
ピンク色の道(仙納徳合線)を江代、欠下、徳合、袋入口、徳合崎(浜徳合)へと進むと、枝垂れ桜や棚田の景色を見ることができます。
ここから先の道は下り坂なので楽ちん。 -
村山軍旗(中村)
かつて徳合城主の村山氏が使っていた村山軍旗が各所にたてられています。
旗には「勇」の字を紅色に染めています。 -
雪国の3段消火栓(中村)
雪深いことがよくわかります。 -
民家の軒先に植えられた枝垂れ桜(中村)
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地蔵大菩薩(中村)
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イチオシ
鮮やかな彩り(中村)
桃、花桃、枝垂れ桜などが勢揃い。 -
主役は桃の花(中村)
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モクレン(中村)
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ピンクの枝垂れ桜(中村)
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花桃と枝垂れ桜(中村)
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イチオシ
見事な枝垂れ桜(中村)
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中村バス停
この前には無料駐車場があります。 -
神明宮(中村)
神明宮は鎌倉時代の正応5年(1292)徳合城の城主である村山家の鬼門除けとして、創建されたと伝えられています。 -
明治期の狛犬(神明宮)
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イチオシ
鮮やかな彩り(中村)
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はるか遠くに日本海(江代)
江代(えしろ)地区に来ています。 -
大黒天を祀る枝垂れ桜(江代)
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イチオシ
大黒天を祀る枝垂れ桜(江代)
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シラネアオイ(江代)
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可愛い枝垂れ桜の花(江代)
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街道を彩る枝垂れ桜(江代)
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緑の棚田に映える枝垂れ桜(江代)
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イチオシ
棚田を彩る枝垂れ桜(江代)
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山中の枝垂れ桜(欠下)
欠下(かけした)地区に来ています。 -
鮮やかな彩り(徳合)
徳合中心部に来ています。 -
棚田の美しい景観(徳合)
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枝垂れ桜の群落(袋入口)
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砂岩泥岩互層(浜徳合)
国道8号に近い仙納徳合線沿いの斜面で見られる地層です。
ここは300万年前、深い海底だったところで、砂岩泥岩互層ができる仕組みは以下の通り。
①大地震が起こると、海底の斜面が崩れ、砂と泥がなだれのように海底へ下がっていきます。
②海底では、重くて粒のあらい砂の層が先にたまり、続いて粒の細かい泥の層がたまります。
③こうして、1回の大地震で、1枚の砂の地層と1枚の泥の地層ができあがります。
④50万年間に1000回ほどの地震が起き、約400mの厚い地層ができ、その後、海底が傾きながら持ち上がって、目の前で海底にたまった地層が観察できるのです。 -
北陸本線の旧線跡(浜徳合)
海が目の前に見える浜徳合地区に下りてきました。
この道は海蝕崖の下に敷設された北陸本線旧線の線路跡です。
現在はサイクリングロードになっています。 -
岩礁に立つ電柱(筒石港東側)
まわりに電柱が無く、海の中にこの1本だけ見えるのですが・・・ -
今も残る舟小屋(筒石港東側)
丸太の柱に屋根をのせた昔ながらの舟小屋です。
2014年6月に訪れた筒石の町歩きを旅行記にしているので、興味のある方はご覧ください。
「日本海に面した舟小屋と3階建ての家並みが美しい筒石を訪ねて」
https://4travel.jp/travelogue/10900261 -
筒石の独特の町並み(筒石港東側)
海岸沿いの狭い土地に並ぶ家屋です。 -
3階建ての木造家屋(筒石港東側)
所々に3階建てがあり、狭い土地を有効利用しています。 -
綺麗な地層(筒石駅付近)
筒石の町並みを後にし、筒石駅に戻ってきました。
8.6kmの徳合・筒石港周遊コースを写真を撮りながら、3時間30分かけてゆっくり散策しました。 -
ホーム手前の待合室(筒石駅)
待合室とホームの間には頑丈な引き戸があります。
列車が近づくと案内表示と案内放送でお知らせがあり、列車通過時の風圧を扉で遮蔽します。 -
駅名標(筒石)
列車が通過しないときにホームに出て記念撮影しました。 -
トンネル内のホーム(筒石駅)
下りホームと上りホームは、互い違いにずらした配置です。
以前は列車が来るたびに駅員さんが見守っていたのですが、今は無人駅となり監視カメラ等で安全確認しています。
徳合集落の里山を彩る枝垂れ桜や花桃は、日本の原風景そのものです。
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