
2019/01/16 - 2019/05/22
39位(同エリア182件中)
Decoさん
この旅行記のスケジュール
2019/01/16
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金栗四三ミュージアム(ドラマ終了後は閉館)
2019/05/22
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この旅行記スケジュールを元に
いよいよ6月末で前篇(金栗四三編)が終わるNHK大河ドラマ「いだてん」。
低視聴率と言われながらも脚本の宮藤官九郎らしさも感じられるドラマでした。
この旅行記は今年1月~5月にかけて金栗四三ゆかりの地を巡った記録です。こんな場所で四三さんは育ったのだとか、こんな場所があったんだ…と感じていただければ幸いです。
最初に訪れたのは、熊本県玉名郡和水町。金栗さんが生まれて上京まで過ごした故郷です。
続いて、東京から熊本に戻った後に過ごした、熊本県玉名市をめぐります。四三さんは、1945(昭和20)年、54歳(?)で熊本に戻り、養子に入った玉名の池部家で過ごし、1983(昭和58)年に92歳で亡くなるまでここに住み続けました。
*この旅行記、当初は和水町編と玉名市編に分けて公開していましたが、それぞれ短いために、一つにまとめ、併せて2021年に訪れた金栗瀬戸口公園の記録も入れることにしました(2022/6/20)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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まず初めに、「金栗四三生家記念館」です。
和水町は平成の大合併で、三加和町と菊水町が一緒になってできた町です。生家は旧三加和町エリアにあります。
四三さんは、1891(明治24)年、現在の熊本県玉名郡和水(なごみ)町に生まれ、東京師範学校で学ぶために上京するまで(18歳くらいまで)過ごしました。金栗四三生家記念館 美術館・博物館
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四三さんが学校から帰って勉学に励んでいた「勉強部屋」です。ドラマでもたびたび出てきましたね。
四三さんはドラマでは真面目だけどどこか面白い人に描かれていますが、実物は大変な秀才だったようです。
彼が学んだ旧制玉名中は現在の熊本県立玉名高校。玉名地区随一の進学校です。その中で成績優秀な特待生でした。さらに進学した東京師範学校は現在の筑波大学ですからね。相当頭脳も良かったはず。 -
生家は大きな古民家でした。時代を経て一部改築されていますが、当時の雰囲気をよく残しています。
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金栗さんとご家族。
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四三さんの生家はかつては庄屋を務め、お父さんの代までは造り酒屋も営んでいました。お父さんが病弱で酒屋はやめてしまい、四三さんが子供の頃には経済力はかなり落ちていたようですが、それでも旧制中学から上京して勉強したのだから、当時としてはそこそこ経済的にゆとりのあった家庭だと思われます。
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お次は「金栗四三ミュージアム」です。
和水町の「ふるさと交流センター」(温泉館や物産館のある複合施設)の一画にあります。
駐車場も広いのですが、5月のゴールデンウィークの頃は満車になったりして大盛況でした。
*金栗四三ミュージアムは期間限定で、2020年1月をもって終了しています。三加和温泉ふるさと交流センター 温泉
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館内は原則撮影禁止なのですが、これはOKでした。
四三さんの一生が詳しく展示されていました。 -
こちらは同じ敷地内にある「三加和温泉なごみ乃湯」です。
アルカリ性単純泉のかけ流しです。
このあたりでは老舗の立ち寄り湯で、構造は若干古めではありますが、メンテナンスは良好。露天もあります。
なによりアルカリ度Ph10を超える強力な美肌の湯、雑誌などでも時折紹介されています。三加和温泉ふるさと交流センター 温泉
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「三加和温泉なごみ乃湯」の中には食事処「花菜ゆら」もあります。ここは納豆などで有名な丸美屋が運営。写真は丸美屋御膳です。
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こちらはチキン南蛮定食。
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こちらは同じ敷地内にある「緑彩館」という物産館。
新鮮な野菜や果物がリーズナブルなお値段で購入できます。緑彩館(物産館) 専門店
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四三さんにちなんだお菓子も売られていました。
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写真は…ちょっとしょぼいのですが、和水町のお隣の南関町の「いきいき村」という直売所です。
四三さんは今の和水町の生家から小学校まで片道6キロのマラソン通学をしていました。この小学校が南関町にあったそうです。
ちなみに、四三さんと旧制玉名中→東京師範学校と一緒に通った、勝地涼演じる「美川君」。ドラマではちょっとキザで文学青年を気どり、遊女小梅と同棲してふられたり、ユニークな役どころなのですが、この美川さんは実在の人物で、小学校から師範学校まで四三さんと同じ学校に通いました…というよりも、四三さんが東京師範学校を受けたのも、三川さんが受験したから…らしいのです。その意味では、三川君は四三さんの生涯に大きな影響を及ぼしたと言えるでしょう。
実在の三川さんは、師範学校を一年で退学し、後に朝鮮に渡り水産試験場の所長を務めていて、現地の人からも好かれたとか…
実は三川さんの親戚筋にあたる方が今でも南関町にお住まいとのことです。
続いて金栗さんが後半生を過ごした玉名市へ。特産品センターなんかんいきいき村 お土産屋・直売所・特産品
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玉名市の「金栗四三住家」です。
こちらは正確に言えば旧・池部家です。
ドラマにもありましたが、四三さんは玉名の大地主・池部家に養子になり、スヤさんと結婚します。
四三さんの東京での活動、オリンピックでの活躍も、池部家の援助があってのことだっと思われます。
ドラマでは大竹しのぶの池部家のお母さんが、金栗家を度々訪れて四三のお兄さん(中村獅童)に文句を言いますが、実際には池部家と金栗家はけっこう離れており、車がなければ気軽に行き来できる場所ではありません。
*こちらの住所は「熊本県玉名市上小田600」です。(カーナビを使われる方のご参考に) この近くに駐車場が整備されトイレも設けられています。
2020年1月13日まで、JR玉名駅から四三さんゆかりの地を巡る無料の周遊バスが毎日出ていて、この駐車場にも立ち寄っていました。 -
池部家です。
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池部家内部
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縁側とお庭。公開にあわせてお庭もきれいになったようです。
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池部家の敷地の一角に資料館がありました。
母屋は重厚な古民家ですが、資料館はちょっと古くなった現代建築風。
四三さんが後に建てた隠居家だそうです。 -
「体力・気力・努力」
四三さんの座右の銘です。
マラソンの川内優輝選手は和水町の金栗四三マラソンに毎年参加しているそうですが、彼がテレビでこの座右の銘について話していました。
まず、体力をつけること。
体力がつくことで、気力も出てくる。
気力が出て努力しようというモチベーションが出てくる。
実に合理的ですね。精神論ではなく、理詰めで考えるところがインテリで頭脳優秀な四三さんらしいところです。 -
ドラマでも出てくる足袋屋の「はりまや」さんから贈られたシャツです。
「はりまや」さんは、金栗さんの足袋を作ったことで、スポーツシューズに参入。一時期は一流マラソン選手ご用達だったそうです。しかし、バブルの頃に本業以外に手を染め、バブル崩壊と共に廃業になったそうです…。
「はりまや」さんのシューズは足袋が原型になっているだけに、独特のフィット感があったそうです。 -
四三さんへの寄せ書きのお皿です。
マラソンの有名選手の名前も見えます。
資料館の方のお話では、宇佐美彰朗さん(メキシコ、ミュンヘン、モントリオール五輪にマラソンで出場)は今でも二年に一度は四三さんの墓参りにいらっしゃるらしいです。 -
歩いて5分ほどのところにお墓もあります。
高台で立派なお墓でした。 -
続いて、2021年10月に金栗瀬戸口公園を訪れた時の写真を掲載します。これは別旅行記で使用済ですが、金栗さん関係ということでご容赦ください。
金栗瀬戸口公園は、金栗四三住家(池部家)のすぐ近くにあります。金栗瀬戸口公園 公園・植物園
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金栗さんの年譜もありました。
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こちらは湧水で知られていますが、その水で堤が作られており、金栗さんは生前ここでよく泳いでおられたそうです。
堤のさきに、金栗四三住家が見えます。
現在、この周辺はボランティアの方々が整備されて、遊歩道のある公園になっています。金栗瀬戸口公園 公園・植物園
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イチオシ
続いてJR九州新幹線の「新玉名駅」へ。
ここには四三さんの銅像があります。新玉名駅 駅
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続いて「いだてん大河ドラマ館」へ。
和水町の「金栗四三ミュージアム」が「金栗四三」に焦点をあてていたのに対し、こちらはドラマの世界を中心に展示されていました。
*大河ドラマ館も期間限定につき、ドラマ終了後はなくなっています。 -
ドラマの登場人物。
基本的に撮影NGですが、ここはOKでした。 -
役所広司演じる加納治五郎も魅力的でした。
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大河ドラマ館の前にはラッピングのバスが…これは周遊バスでしょうか?
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最後に玉名市の天水町にある「草枕温泉てんすい」です。有明海が一望でき、空気が澄んだ日には、島原・雲仙まで見えます。
ここは直接ドラマとは関係ないのですが…ドラマの初めの頃、しばしば出てきた山一面のみかん畑、この天水町に隣接する河内町(熊本市)がロケ地らしいのです。この草枕温泉から少し山を上っていったあたりだったらしく、当然ながら綾瀬はるかも来ていたそうです。実物を見てみたかった!
これにて金栗四三ゆかりの地を巡る旅は終了です。
少しでも四三さんが過ごした土地の雰囲気を感じていただけたら幸いです。草枕温泉てんすい 温泉
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最後に、2019年5月22日に玉名市歴史博物館こころピアの金栗四三展を見に行ったときの写真です。
玉名市立歴史博物館こころピア 美術館・博物館
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内部は撮影禁止でしたが、金栗さんの自筆の手紙などが展示されていて…文章などからその知性が感じられました。
金栗さん=マラソンの父のイメージですが、前述のように旧制玉名中学の特待生で、現在の筑波大学に進学。知性豊かな人だったこともうかがわれました。 -
こころピア、建物も素敵でした。
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これにて旅行記を終了いたします。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 万歩計さん 2022/07/14 22:17:32
- 筑後(熊本)弁
- Decoさん、こんばんわ。
NHK大河ドラマ「いだてん」は時々しか見ませんでしたが、宮藤官九郎さんが演じる金栗四三の筑後(熊本)弁がとても印象に残っています。
九州の方言では博多弁、鹿児島県、長崎弁がメジャーで、TV番組でも時々聞くことがあります。しかし筑後弁はなかなか耳にしません。ところが一昨年、コロナ緊急事態を面白おかしく喋る「犬のハナちゃん」のYouTubeが地元の友達からLINEで送られてきてました。懐かしいやら可笑しいやらで、周囲に転送し筑後弁の宣伝をしました。
万歩計
- Decoさん からの返信 2022/07/15 08:51:51
- Re: 筑後(熊本)弁
- 万歩計さん、おはようございます。
筑後(熊本)弁…確かに、筑後の言葉って、熊本に近いような気がします。私が筑後でも南の方だからかも知れませんが、博多弁よりも熊本弁の方が感覚的にしっくりきます。ただ、さすがに「ぎゃん」はあまり使いませんが(^^ゞ
筑後弁って、独特の愛嬌や穏やかさがあるような気がします。
九州の言葉、鹿児島弁はちょっと他と違う独特の感覚があるような気がします。大分は愛媛や山口の言葉に近いような? 私が熊本弁の次に親近感があるのは佐賀と長崎でしょうか。もしかしたら、有明海方言があるのかも(笑)。
犬のハナちゃん、今度見てみます(*^^)v
Deco
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