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フランスの5月1日はメーデー兼すずらんの日。パリの街中にも、たくさんのすずらん屋台が出て、白い花を売っていた。花言葉は「再び幸運が訪れる」。<br />パリは独特の雰囲気がとても強い都会だと思う。素敵な美女美男に憧れるというより、のめり込んでしまうような妖艶さが潜んでいる。<br />どこで、私たちはパリに魂を抜かれてしまうのだろう。私の感想では、街並みに加えて、カフェとメトロの雰囲気が、ウブな観光客を虜にするポイント。あらためて、パリのカフェにじっくりと入り、メトロを見回すように乗って見た。<br />パリ風、フランス風が素敵だという先入観があるから、「やっぱり、パリのエスプリね」と感じてしまうのか、単にユニークなのか、評価が難しいところだ。<br />

すずらん香るパリのカフェとメトロ

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2019/05/01 - 2019/05/02

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2

36

Pメテオラさん

フランスの5月1日はメーデー兼すずらんの日。パリの街中にも、たくさんのすずらん屋台が出て、白い花を売っていた。花言葉は「再び幸運が訪れる」。
パリは独特の雰囲気がとても強い都会だと思う。素敵な美女美男に憧れるというより、のめり込んでしまうような妖艶さが潜んでいる。
どこで、私たちはパリに魂を抜かれてしまうのだろう。私の感想では、街並みに加えて、カフェとメトロの雰囲気が、ウブな観光客を虜にするポイント。あらためて、パリのカフェにじっくりと入り、メトロを見回すように乗って見た。
パリ風、フランス風が素敵だという先入観があるから、「やっぱり、パリのエスプリね」と感じてしまうのか、単にユニークなのか、評価が難しいところだ。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
5.0
交通
4.5
同行者
家族旅行
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩
航空会社
ANA
旅行の手配内容
個別手配

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  • 1 5月1日のすずらん<br /><br />フランスの5月1日は、メーデー兼すずらんの日。<br /><br />メーデーは、特別閉店やデモで観光客泣かせな日なので、旅行者はてんやわんやとなるから印象に残る。けれども、すずらんの日のほうは、観光に影響がないので、記憶にさっぱり残らないようだ。<br /><br />街のあちこちに、にわか屋台が出ていて、可憐な白いすずらんを売っている。

    1 5月1日のすずらん

    フランスの5月1日は、メーデー兼すずらんの日。

    メーデーは、特別閉店やデモで観光客泣かせな日なので、旅行者はてんやわんやとなるから印象に残る。けれども、すずらんの日のほうは、観光に影響がないので、記憶にさっぱり残らないようだ。

    街のあちこちに、にわか屋台が出ていて、可憐な白いすずらんを売っている。

  • フランスでは、花が咲いたすずらんを「幸運が訪れますように」と、誰かにあげて楽しむ。旅人には少し縁遠いが、5月1日の風物詩である。<br /><br />フランス語で、すずらんは、ミュゲ:Muguet。<br /><br />この日だけは、だれでも、花屋の近く以外で、根っこのないすずらんを自由に売ってよいし、課税なし。お小遣い稼ぎから、チャリティ募金まで、みんな、すずらん売りを楽しんでいる。<br /><br />「マダム、私にひとつ下さいな」<br />「あいよ、ムッシュウ。3ユーロ」

    イチオシ

    フランスでは、花が咲いたすずらんを「幸運が訪れますように」と、誰かにあげて楽しむ。旅人には少し縁遠いが、5月1日の風物詩である。

    フランス語で、すずらんは、ミュゲ:Muguet。

    この日だけは、だれでも、花屋の近く以外で、根っこのないすずらんを自由に売ってよいし、課税なし。お小遣い稼ぎから、チャリティ募金まで、みんな、すずらん売りを楽しんでいる。

    「マダム、私にひとつ下さいな」
    「あいよ、ムッシュウ。3ユーロ」

  • すずらん売りの大半は素人なので、みんな、のんびりムード。おしゃべりしながら2つ3つと買って、親しい人に幸運を祈ってプレゼント。<br /><br />もちろん、プロの花屋さんでも、豪華なすずらんを売っている。<br /><br />すずらんは、根や実を中心に全体に毒があるので取扱注意。きれいな花には毒がある。バラはトゲがある。

    すずらん売りの大半は素人なので、みんな、のんびりムード。おしゃべりしながら2つ3つと買って、親しい人に幸運を祈ってプレゼント。

    もちろん、プロの花屋さんでも、豪華なすずらんを売っている。

    すずらんは、根や実を中心に全体に毒があるので取扱注意。きれいな花には毒がある。バラはトゲがある。

  • 2 パリの街角と言えばカフェ<br /><br />パリの街角風景と言えば、カフェ!(Cafe*:eの上のアクセント記号は省略)<br /><br />カフェは商店街の大通りのほとんどの角にある。パリ市中のイメージ画像でもカフェは主役のひとつだし、自由行動で街中歩きに出た私たち日本人も、カフェに入って大満足。私もカフェ堪能派。<br /><br />このタイプのお店、フランスだけ「カフェ」って言って、イタリア、スペインでは「バル」と言う。カフェには、フランス特有の表面だけ取り澄ましたムードがある。だから、マックやスタバが登場しても人気が衰えないようだ。

    2 パリの街角と言えばカフェ

    パリの街角風景と言えば、カフェ!(Cafe*:eの上のアクセント記号は省略)

    カフェは商店街の大通りのほとんどの角にある。パリ市中のイメージ画像でもカフェは主役のひとつだし、自由行動で街中歩きに出た私たち日本人も、カフェに入って大満足。私もカフェ堪能派。

    このタイプのお店、フランスだけ「カフェ」って言って、イタリア、スペインでは「バル」と言う。カフェには、フランス特有の表面だけ取り澄ましたムードがある。だから、マックやスタバが登場しても人気が衰えないようだ。

  • ガイジンがイメージするパリのカフェの外観は、<br /><br />①赤い張り出しの覆いや看板<br />②歩道に並んだテラス席<br />③ベージュ色の籐(とう)椅子<br />④前掛けと黒いベスト姿できびきび動く店員さん<br />⑤テラス席に悠然とすわって通行人を見ているマダム、だ。<br /><br />パリ市内には、カフェが15000店くらいあるという。モダンインテリアに内装を変更したカフェもあるが、観光客は伝統スタイル支持派。

    ガイジンがイメージするパリのカフェの外観は、

    ①赤い張り出しの覆いや看板
    ②歩道に並んだテラス席
    ③ベージュ色の籐(とう)椅子
    ④前掛けと黒いベスト姿できびきび動く店員さん
    ⑤テラス席に悠然とすわって通行人を見ているマダム、だ。

    パリ市内には、カフェが15000店くらいあるという。モダンインテリアに内装を変更したカフェもあるが、観光客は伝統スタイル支持派。

  • 赤い色使いではない有名カフェも少なからずある。<br /><br />マレ地区のボージュ広場:Place des Voges、にあるカフェ・ウゴー、とか、サンジェルマン・デプレのカフェ・ドゥーマゴ:Cafe Les Deux Magots 、カフェ・フロール:Cafe de Flore などだ。オペラ広場のカフェ・ドゥラペ、もそうだ。<br /><br />カフェの色使いを見るのって、けっこう面白い。

    赤い色使いではない有名カフェも少なからずある。

    マレ地区のボージュ広場:Place des Voges、にあるカフェ・ウゴー、とか、サンジェルマン・デプレのカフェ・ドゥーマゴ:Cafe Les Deux Magots 、カフェ・フロール:Cafe de Flore などだ。オペラ広場のカフェ・ドゥラペ、もそうだ。

    カフェの色使いを見るのって、けっこう面白い。

  • たいていのカフェは、いまでも思い思いの名刺を作っている。有名店、ロトンドの名刺なんか、まさにパリ風。

    たいていのカフェは、いまでも思い思いの名刺を作っている。有名店、ロトンドの名刺なんか、まさにパリ風。

  • 3 モンパルナスの4大カフェ<br /><br />パリでは地区ごとに有名カフェが少なからずある。<br /><br />今回、私たちはモンパルナスの4大カフェに縁があった。いずれも、メトロのヴァヴァン駅前:Vavin に集中している。20世紀初頭以来の歴史ある有名店だ。開店当初は、貧乏芸術家のたまり場も兼ねていたカフェは、いまでは、パリを代表するカフェのひとつ。値段も高いが、話のネタに体験しよう。<br /><br />まずは、赤い覆いの、カフェ・ロトンド:La Rotonde(ラ・ロトンド)。<br /><br />

    イチオシ

    地図を見る

    3 モンパルナスの4大カフェ

    パリでは地区ごとに有名カフェが少なからずある。

    今回、私たちはモンパルナスの4大カフェに縁があった。いずれも、メトロのヴァヴァン駅前:Vavin に集中している。20世紀初頭以来の歴史ある有名店だ。開店当初は、貧乏芸術家のたまり場も兼ねていたカフェは、いまでは、パリを代表するカフェのひとつ。値段も高いが、話のネタに体験しよう。

    まずは、赤い覆いの、カフェ・ロトンド:La Rotonde(ラ・ロトンド)。

  • その向かいが、カフェ・ドーム:Le Dome (ル・ドーム)。<br />カフェと背中合わせの部分は海鮮レストラン。別館にカジュアルなビストロも開いていて商売繁盛。ドームは、いわゆる赤い色使いのカフェではない。<br /><br />どのカフェも、サイトがあるので、メニューとか値段は事前に調べられる。けっこう高い。

    その向かいが、カフェ・ドーム:Le Dome (ル・ドーム)。
    カフェと背中合わせの部分は海鮮レストラン。別館にカジュアルなビストロも開いていて商売繁盛。ドームは、いわゆる赤い色使いのカフェではない。

    どのカフェも、サイトがあるので、メニューとか値段は事前に調べられる。けっこう高い。

  • 前の2店から少しモンパルナス駅方向に戻った場所に、カフェ・セレクト:Le Select (ル・セレクト)がある。

    前の2店から少しモンパルナス駅方向に戻った場所に、カフェ・セレクト:Le Select (ル・セレクト)がある。

  • その向かいが、カフェ・クーポル:La Coupole( ラ・クーポル )。<br /><br />4店とも堂々たる店構えで、カフェとカジュアル・レストランを兼ねている。<br />最もパリ風の外観な店がロトンド。

    その向かいが、カフェ・クーポル:La Coupole( ラ・クーポル )。

    4店とも堂々たる店構えで、カフェとカジュアル・レストランを兼ねている。
    最もパリ風の外観な店がロトンド。

  • ロトンドは、真っ赤な店構えやネオンが目立つ派手なカフェだ。

    ロトンドは、真っ赤な店構えやネオンが目立つ派手なカフェだ。

  • 店内には、モディリアーニの絵がさりげなく掛けてあることで有名。<br /><br />お値段は張る。ちょっとサンドウィッチ食べてエスプレッソを飲むと20ユーロ弱。お食事をすると50ユーロ強だ。<br /><br />ふと思い出したが、ウン10年前、通(ツウ)っぽく粋がったニッポン人のお兄様が、カフェでスタッフに向かって「ギャルソン!」と声掛けしていて、心底びっくりしたことがあった。昔風のフランス語の授業か、下手な翻訳作品の悪影響だと思った。<br /><br />偉そうに書くが、20世紀後半からは、カフェでは常に、<br />「二人ですが、この席に座っていいですか、ムッシュウ」<br />「カフェ・クレームひとつお願いします、ムッシュウ」<br />「このパルフェ2つ下さい、マダム」<br />「会計お願いします、ムシュー」<br />なのだ。

    イチオシ

    店内には、モディリアーニの絵がさりげなく掛けてあることで有名。

    お値段は張る。ちょっとサンドウィッチ食べてエスプレッソを飲むと20ユーロ弱。お食事をすると50ユーロ強だ。

    ふと思い出したが、ウン10年前、通(ツウ)っぽく粋がったニッポン人のお兄様が、カフェでスタッフに向かって「ギャルソン!」と声掛けしていて、心底びっくりしたことがあった。昔風のフランス語の授業か、下手な翻訳作品の悪影響だと思った。

    偉そうに書くが、20世紀後半からは、カフェでは常に、
    「二人ですが、この席に座っていいですか、ムッシュウ」
    「カフェ・クレームひとつお願いします、ムッシュウ」
    「このパルフェ2つ下さい、マダム」
    「会計お願いします、ムシュー」
    なのだ。

  • 4 カフェで飲んだり、食べたり<br /><br />カフェで、流れるように入店、注文、飲食、支払いをして、さようならをするのは意外と大変。間の取り方が難しい。<br /><br />けれども、ご安心あれ。ほとんどのお店のスタッフは、遠くから来た観光客をそれなりにサポートしてくれる。フランス語のあいさつ言葉や単語ができると、いっそう居心地がよくなる。<br /><br />まずは、カフェ定番のエスプレッソ。2ユーロから4ユーロくらい。<br />フランス、イタリアとスペインの一部でしか飲めない、香りの強い濃いコーヒー。<br />「そんなこと知ってるわい」<br />「その割には、日本で普及しませんねえ」<br />

    4 カフェで飲んだり、食べたり

    カフェで、流れるように入店、注文、飲食、支払いをして、さようならをするのは意外と大変。間の取り方が難しい。

    けれども、ご安心あれ。ほとんどのお店のスタッフは、遠くから来た観光客をそれなりにサポートしてくれる。フランス語のあいさつ言葉や単語ができると、いっそう居心地がよくなる。

    まずは、カフェ定番のエスプレッソ。2ユーロから4ユーロくらい。
    フランス、イタリアとスペインの一部でしか飲めない、香りの強い濃いコーヒー。
    「そんなこと知ってるわい」
    「その割には、日本で普及しませんねえ」

  • 手前が、カフェの定番料理のひとつクローク・マダム。奥が、ペンネ・アラビアータ。いずれも、ロトンドの一品。お味は並み。モディリアーニの絵や、こてこてのアールデコ調インテリアを愛でながら食べることに意義がある。<br /><br />

    手前が、カフェの定番料理のひとつクローク・マダム。奥が、ペンネ・アラビアータ。いずれも、ロトンドの一品。お味は並み。モディリアーニの絵や、こてこてのアールデコ調インテリアを愛でながら食べることに意義がある。

  • 次は、ロトンドのサンドウィッチ。けっこうボリュームあり。<br />手前のオリーブは、私たちが何か食事をすると思って出してくれたもの。サンドウィッチ程度では、普通は出さない。観光客ならではの失敗。<br /><br />私たちは、水も、ただの「カラフ・ドオ:Une carafe d&#39;eau」を頼むし、ほんとにケチな客であった。<br />「でも、チップはちゃんと置いたよ」<br />「さようなら。オーウボア、ムシュー:Au revoir, Monsieur」

    次は、ロトンドのサンドウィッチ。けっこうボリュームあり。
    手前のオリーブは、私たちが何か食事をすると思って出してくれたもの。サンドウィッチ程度では、普通は出さない。観光客ならではの失敗。

    私たちは、水も、ただの「カラフ・ドオ:Une carafe d'eau」を頼むし、ほんとにケチな客であった。
    「でも、チップはちゃんと置いたよ」
    「さようなら。オーウボア、ムシュー:Au revoir, Monsieur」

  • つづいて、ドームの朝食セット。オレンジジュース、コーヒー等の暖かい飲物、クロワッサン、半バゲットのサンドウィッチ。<br />お一人13.5ユーロ也(2019年5月現在)。円換算で1800円前後だ。<br />「高(たか)・・・・・」<br />普通のカフェで9ユーロくらい、シャンゼリゼの有名カフェ、フーケッツならば35ユーロくらい。<br />そう考えると、有名カフェの割には良心的かも知れない。<br />「何事も体験と思って、美味しくいただきました」

    つづいて、ドームの朝食セット。オレンジジュース、コーヒー等の暖かい飲物、クロワッサン、半バゲットのサンドウィッチ。
    お一人13.5ユーロ也(2019年5月現在)。円換算で1800円前後だ。
    「高(たか)・・・・・」
    普通のカフェで9ユーロくらい、シャンゼリゼの有名カフェ、フーケッツならば35ユーロくらい。
    そう考えると、有名カフェの割には良心的かも知れない。
    「何事も体験と思って、美味しくいただきました」

  • 5 さわらぬマダムに祟りなし<br /><br />今度は、普通のカフェで軽いランチ。<br />植木に囲まれたベージュ色の籐(とう)椅子のテラス席が旅情を誘う。<br />「ここに入る。おなかすいた」<br />

    5 さわらぬマダムに祟りなし

    今度は、普通のカフェで軽いランチ。
    植木に囲まれたベージュ色の籐(とう)椅子のテラス席が旅情を誘う。
    「ここに入る。おなかすいた」

  • 「こんにちは:ボンジュール、ムシュー。ちょっと食べたいんです」<br />「こんにちは、テラス席が空いていますよ。どうぞ」(にっこり)<br />「あたし、中の窓際がいい」<br />「あたしも・・・・」<br />(はあ、何で我らがマダムはカフェの特等席に座らないのかなあ?)<br /><br />「では、どうぞこちらへ。お好きな場所へどうぞ」<br />「我が家ではマダムの言うとおりにするのですよ・・・・・」<br />「ええ、お察しますよ、お客さま。『さわらぬマダムに祟りなし』ですものね」(ウィンク)<br />テラスをとおり越して、ずんずん窓際席に進む我らがマダムを後目に、私とスタッフのお兄さんは、顔を見合わせて、ため息をついたのであった。

    「こんにちは:ボンジュール、ムシュー。ちょっと食べたいんです」
    「こんにちは、テラス席が空いていますよ。どうぞ」(にっこり)
    「あたし、中の窓際がいい」
    「あたしも・・・・」
    (はあ、何で我らがマダムはカフェの特等席に座らないのかなあ?)

    「では、どうぞこちらへ。お好きな場所へどうぞ」
    「我が家ではマダムの言うとおりにするのですよ・・・・・」
    「ええ、お察しますよ、お客さま。『さわらぬマダムに祟りなし』ですものね」(ウィンク)
    テラスをとおり越して、ずんずん窓際席に進む我らがマダムを後目に、私とスタッフのお兄さんは、顔を見合わせて、ため息をついたのであった。

  • もちろん、カフェは、”食事する”、”飲物だけ”、の別さえ意識すれば、基本的に自由席。室内を好むお客もいるが、春から秋にかけてはテラス席が気分爽快。冬でも、陽ざしが出れば、意地でもテラスに座るのがパリジェンヌ、パリジャンの見栄。<br />「そうやって、ツウぶって」と、マダムに反論されそうなので、もう止める。<br />

    もちろん、カフェは、”食事する”、”飲物だけ”、の別さえ意識すれば、基本的に自由席。室内を好むお客もいるが、春から秋にかけてはテラス席が気分爽快。冬でも、陽ざしが出れば、意地でもテラスに座るのがパリジェンヌ、パリジャンの見栄。
    「そうやって、ツウぶって」と、マダムに反論されそうなので、もう止める。

  • このカフェでも、マダムは、典型的なメニューであるサンドウィッチやバーガーのランチ。私だけ、日替わりでおすすめの「スズキのグリル」とエスプレッソでご満悦。<br /><br />テラス席は歩道を占有しているので、パリ市に固定資産税見合いを取られているし、伝統的には店内より値段が高いとか、注文の品を受け取ったときに支払いをするとレシートをビリっと破いて精算済みのサインにするとか、のうんちくは、あちこちのブログのとおり。<br /><br />パリのカフェは、奥が深いなあ。<br />

    このカフェでも、マダムは、典型的なメニューであるサンドウィッチやバーガーのランチ。私だけ、日替わりでおすすめの「スズキのグリル」とエスプレッソでご満悦。

    テラス席は歩道を占有しているので、パリ市に固定資産税見合いを取られているし、伝統的には店内より値段が高いとか、注文の品を受け取ったときに支払いをするとレシートをビリっと破いて精算済みのサインにするとか、のうんちくは、あちこちのブログのとおり。

    パリのカフェは、奥が深いなあ。

  • 6 夜中のカフェ<br /><br />カフェは、基本的に年中無休、朝から深夜までノンストップ営業。夜の11時、12時過ぎまで繁華街のカフェからは、お客のおしゃべりが聞こえる。<br />オペラの前の老舗、カフェ・ドゥラペ:Cafe de la Paix などは、夜の10時、11時でも大賑わいだ。

    6 夜中のカフェ

    カフェは、基本的に年中無休、朝から深夜までノンストップ営業。夜の11時、12時過ぎまで繁華街のカフェからは、お客のおしゃべりが聞こえる。
    オペラの前の老舗、カフェ・ドゥラペ:Cafe de la Paix などは、夜の10時、11時でも大賑わいだ。

  • 7 伝統的なパリの香りメトロ<br /><br />メトロも大観光地パリの大道具のひとつ。<br /><br />スリがこわくて、メトロに乗れない人もいるそうだが、案ずるより産むが易し。是非、チャレンジしてほしい。メトロ体験なくしてパリを語ることなかれだ。メトロは、全体として凝った造りなのに、部分的には変に雑だったりする。

    7 伝統的なパリの香りメトロ

    メトロも大観光地パリの大道具のひとつ。

    スリがこわくて、メトロに乗れない人もいるそうだが、案ずるより産むが易し。是非、チャレンジしてほしい。メトロ体験なくしてパリを語ることなかれだ。メトロは、全体として凝った造りなのに、部分的には変に雑だったりする。

  • 伝統的なアールデコ調のメトロの駅入口の看板。<br />パリ風に見せるため、わざと昔風に戻した駅もあるやに聞いている。<br /><br />写真は、観光客に縁の深い、パレ・ロワイヤル、ミュゼ・デュ・ルーブル駅:Palais Royal, Musee du Louvre 、の出入口のひとつ。

    伝統的なアールデコ調のメトロの駅入口の看板。
    パリ風に見せるため、わざと昔風に戻した駅もあるやに聞いている。

    写真は、観光客に縁の深い、パレ・ロワイヤル、ミュゼ・デュ・ルーブル駅:Palais Royal, Musee du Louvre 、の出入口のひとつ。

  • 従来タイプの、かまぼこ型のメトロの地下通路。奥に自動改札機が見える。地下通路内は、出入口の凝ったアールデコ調に比べると、無味乾燥的なシンプルさ。街並みとデザインをマッチさせなくて良いので、思いっきり手を抜いた感じ。

    従来タイプの、かまぼこ型のメトロの地下通路。奥に自動改札機が見える。地下通路内は、出入口の凝ったアールデコ調に比べると、無味乾燥的なシンプルさ。街並みとデザインをマッチさせなくて良いので、思いっきり手を抜いた感じ。

  • 8 メトロのキップと案内表示<br /><br />メトロも当然、キップを買って乗る。<br /><br />当節のはやりは、ナヴィーゴ:Navigo、というパリ版ICカード。月単位、週単位の定期券サービスに加えて、2018年からは、1日乗車券のモビリス:Mobilis もチャージできるようになった。<br /><br />詳しくはSNCF:フランス国鉄、または、RATP:パリのメトロのサイトにて。(英語のページ)<br /><br />https://www.sncf.com/en/passenger-offer/travel-by-train/cards-fares-greater-paris<br /><br />https://www.ratp.fr/en/titres-et-tarifs/navigo-monthly-and-weekly-travel-passes<br /><br />写真は最新鋭のナヴィーゴ、従来型のキップ、昔のキップ。<br />

    8 メトロのキップと案内表示

    メトロも当然、キップを買って乗る。

    当節のはやりは、ナヴィーゴ:Navigo、というパリ版ICカード。月単位、週単位の定期券サービスに加えて、2018年からは、1日乗車券のモビリス:Mobilis もチャージできるようになった。

    詳しくはSNCF:フランス国鉄、または、RATP:パリのメトロのサイトにて。(英語のページ)

    https://www.sncf.com/en/passenger-offer/travel-by-train/cards-fares-greater-paris

    https://www.ratp.fr/en/titres-et-tarifs/navigo-monthly-and-weekly-travel-passes

    写真は最新鋭のナヴィーゴ、従来型のキップ、昔のキップ。

  • 2019年4月現在、いわゆる伝統的メトロは14路線ある。他に国鉄スタイルの、郊外路線との相互乗り入れするRER(アーウーアー)が5路線ある。パリ風が色濃く出ている電車は前者だ。<br /><br />パリも大都会なので路線がからみあい、乗換案内や出入口案内は、どうしても複雑になる。色合いや記号のデザインをそろえて、美しくて見やすい工夫をしている。それでも、シャトレ駅のような一大ジャンクションでは、どこがどれやら一瞬では判別できない。<br />

    2019年4月現在、いわゆる伝統的メトロは14路線ある。他に国鉄スタイルの、郊外路線との相互乗り入れするRER(アーウーアー)が5路線ある。パリ風が色濃く出ている電車は前者だ。

    パリも大都会なので路線がからみあい、乗換案内や出入口案内は、どうしても複雑になる。色合いや記号のデザインをそろえて、美しくて見やすい工夫をしている。それでも、シャトレ駅のような一大ジャンクションでは、どこがどれやら一瞬では判別できない。

  • 9 進化し続けるメトロ<br /><br />メトロの元祖は1号線だ。ラ・デファンス、ルーブル美術館、凱旋門、リヨン駅などを通るパリ1番の人気路線。スリにもっとも注意の路線でもある。<br /><br />な、なんと最新鋭の自動運転の真新しい電車にリニューアルされていて、たまげた。プラットホームや構内のリニューアルも、ほぼ終えたようで、明るくすっきりスマートなイメージ。

    9 進化し続けるメトロ

    メトロの元祖は1号線だ。ラ・デファンス、ルーブル美術館、凱旋門、リヨン駅などを通るパリ1番の人気路線。スリにもっとも注意の路線でもある。

    な、なんと最新鋭の自動運転の真新しい電車にリニューアルされていて、たまげた。プラットホームや構内のリニューアルも、ほぼ終えたようで、明るくすっきりスマートなイメージ。

  • 14号線は最新の路線。全線全駅ホームドアおよびエレベーター付きで、電車も自動運転。21世紀のパリが目指すメトロの見本のような路線。<br /><br />伝統的なパリのメトロらしからぬ雰囲気に唖然、そしてバリアフリーの便利さに感動した。<br />

    14号線は最新の路線。全線全駅ホームドアおよびエレベーター付きで、電車も自動運転。21世紀のパリが目指すメトロの見本のような路線。

    伝統的なパリのメトロらしからぬ雰囲気に唖然、そしてバリアフリーの便利さに感動した。

  • 2019年5月現在、4号線が全線でリニューアル工事たけなわ。多くの駅で天井やプラットホームのコンクリートがむき出しになり、鉄骨の支柱や、黒々した配線が視野に入る。車内外の告知を読むと、深夜や週末は、けっこう運休する。「トラブルにあったあ!」と、大騒ぎするブログが増えるかも。<br /><br />リニューアル完成のあかつきには、ホームドアばっちり、無人運転、バリアフリーもクリアした、さらに進化した4号線になっていることだろう。<br />

    2019年5月現在、4号線が全線でリニューアル工事たけなわ。多くの駅で天井やプラットホームのコンクリートがむき出しになり、鉄骨の支柱や、黒々した配線が視野に入る。車内外の告知を読むと、深夜や週末は、けっこう運休する。「トラブルにあったあ!」と、大騒ぎするブログが増えるかも。

    リニューアル完成のあかつきには、ホームドアばっちり、無人運転、バリアフリーもクリアした、さらに進化した4号線になっていることだろう。

  • 10 伝統的スタイルのメトロも健在<br /><br />文学作品やステレオタイプのパリのイメージに近いメトロも、まだまだ健在。<br /><br />丸っこい車体、手動ドア、向かい合わせの座席、てかてか黒光りするプラットホームの床などにパリの香りを感じるのではないだろうか。

    10 伝統的スタイルのメトロも健在

    文学作品やステレオタイプのパリのイメージに近いメトロも、まだまだ健在。

    丸っこい車体、手動ドア、向かい合わせの座席、てかてか黒光りするプラットホームの床などにパリの香りを感じるのではないだろうか。

  • かまぼこ型のトンネル断面とか、白いタイル張りの壁面、ちょっと、うす暗い蛍光灯などからもパリ風を感じる。<br /><br />ゴムタイヤの車両と、架線の代わりの第3軌条方式の電化もメトロの特色だ。だからメトロの走る音は、「シャアー・・・」。子供の絵本のように「ガッタン」とか「ガガー・・・」ではない。

    イチオシ

    かまぼこ型のトンネル断面とか、白いタイル張りの壁面、ちょっと、うす暗い蛍光灯などからもパリ風を感じる。

    ゴムタイヤの車両と、架線の代わりの第3軌条方式の電化もメトロの特色だ。だからメトロの走る音は、「シャアー・・・」。子供の絵本のように「ガッタン」とか「ガガー・・・」ではない。

  • 古い形式の電車は、車両間の行き来はできない。

    古い形式の電車は、車両間の行き来はできない。

  • ドアも、開けるときは手動で、把手をグイとひねってドアを開ける。我が家の子供も1回やってご満悦。<br /><br />ところどころに指はさみ注意のマナー・ステッカーが貼ってある。このウサギさんのステッカーは、だんだん数を減らしているようだ。

    ドアも、開けるときは手動で、把手をグイとひねってドアを開ける。我が家の子供も1回やってご満悦。

    ところどころに指はさみ注意のマナー・ステッカーが貼ってある。このウサギさんのステッカーは、だんだん数を減らしているようだ。

  • 従来形式のメトロの車内。クロスシートが基本形。ドア横の椅子は折り畳み式なので、混雑時は立つのがマナー。別に座っていても、正義ぶった人に説教されることはない。

    従来形式のメトロの車内。クロスシートが基本形。ドア横の椅子は折り畳み式なので、混雑時は立つのがマナー。別に座っていても、正義ぶった人に説教されることはない。

  • メトロは、ところどころで高架線を走る。日本人に一番、馴染みのある高架駅は、エッフェル塔の最寄り駅ビールアッケム:Bir Hakeim。まだ、エスカレーターもエレベーターもないので、階段の昇り降りが観光疲れの体に効いた。<br /><br />それでも華の都パリ観光は続く。夕暮れを愛で、ディナーを味わうのだ。<br /><br />了<br />

    メトロは、ところどころで高架線を走る。日本人に一番、馴染みのある高架駅は、エッフェル塔の最寄り駅ビールアッケム:Bir Hakeim。まだ、エスカレーターもエレベーターもないので、階段の昇り降りが観光疲れの体に効いた。

    それでも華の都パリ観光は続く。夕暮れを愛で、ディナーを味わうのだ。


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この旅行記へのコメント (2)

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  • オレンジママレードさん 2021/07/20 12:01:43
    初めまして(*^_^*)
    私の自己満足?の旅ごはんを訪問して頂きありがとうございます!
    pメテオラさんの4トラ読ませて頂きました(^。^)
    カフェでランチしたくなりますね♪
    5月1日・スズランの日、最近は母の日とも言ってますよね♪
    そんなフランスに憧れて、我が家の庭にスズラン植えました(^^♪
    これからも、ゆっくり読ませて頂きます(*^-^*)
          オレンジママレード

    Pメテオラさん からの返信 2021/07/20 19:00:30
    Re: 初めまして(*^_^*)
    こんにちは、オレンジママレードさま。コメントありがとうございました。気軽に旅ができるようになればいいなと思いながら1年半もたってしましたねえ。お庭に植えたスズランが香しく花をいっぱい咲かせますように。これからも楽しい旅の日々を祈って。

Pメテオラさんのトラベラーページ

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