2014/08/30 - 2014/09/08
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マンボウのお城さん
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イタリア本土(シチリア島を除く)の全世界遺産を4回に分けてレンタカーで周遊しました。
今回の旅行記は、その2回目となります。期間は、往復の国際線を合わせて、10日間。
訪れた世界遺産は、バチカン市国が1カ所、イタリアが12カ所の合計13世界遺産です。
1つの世界遺産で複数の登録リストがある場合、複数のリストを訪問しても、1か所の訪問としているため、実際に訪問した世界遺産リストの数は、20か所を越えています。
前回(1回目)に訪問した世界遺産は、以下の11カ所なので、今回と合わせて23カ所/42カ所(本土のみ)とバチカン市国の1か所となります。
前回【1回目】約7日間(ドイツ、スイス、フランス、イタリアと周遊したため、全行程15日間中、イタリア訪問期間は約7日間)
01. ジェノヴァ:レ・ストラーデ・ヌオーヴェ とパラッツィ・デイ・ロッリ制度 - (2006年、文化遺産)
02. ピサのドゥオモ広場 - (1987年、文化遺産)
03. フィレンツェ歴史地区 - (1982年、文化遺産)
04. トスカーナ地方のメディチ家の邸宅群と庭園群 - (2013年、文化遺産)
05. モデナの大聖堂、トッレ・チヴィカとグランデ広場 - (1997年、文化遺産)
06. ヴェネツィアとその潟 - (1987年、文化遺産)
07. ドロミテ - (2009年、自然遺産)
08. レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観 - (2008年、文化遺産) スイス共通
09. ヴァルカモニカの岩絵群 - (1979年、文化遺産)
10. レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院 - (1980年、文化遺産)
11. サン・ジョルジョ山 - (イタリア国内に2010年拡大)
今回【2回目】10日間
01. バチカン市国 - (1984年、文化遺産)
12. ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂 - (1980年、文化遺産) バチカン市国共通
13. カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群 - (1997年、文化遺産)
14. ナポリ歴史地区 - (1995年、文化遺産)
15. ポンペイ、エルコラーノおよびトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域 - (1997年、文化遺産)
16. アマルフィ海岸 - (1997年、文化遺産)
17. パエストゥムとヴェリアの古代遺跡群を含むチレントとディアノ渓谷国立公園とパドゥーラのカルトジオ修道院 - (1998年、文化遺産)
18. マテーラの洞窟住居 - (1993年、文化遺産)
19. アルベロベッロのトゥルッリ - (1996年、文化遺産)
20. デル・モンテ城 - (1996年、文化遺産)
21. ヴィッラ・アドリアーナ(ティヴォリ) - (1999年、文化遺産)
22. ティヴォリのエステ家別荘 - (2001年、文化遺産)
23. チェルヴェテリとタルクィニアのエトルリア墓地遺跡群 - (2004年、文化遺産)
旅のスケジュールは、以下の通りです。
今回の旅行記の部分は★印で示しています。
今日のメトロ&徒歩ルートMapを最初に掲載しました。
ローマの主要観光スポットを2日間で巡る効率の良いルートだと思いますので、参考にしていただければ幸いです。
01日目 成田→パり→ローマ
02日目 バチカン美術館(システィーナ礼拝堂「最後の審判」)→サン・ピエトロ広場→サン・ピエトロ大聖堂(ミケランジェロのクーポラからの眺望)→サンタンジェロ城→ナヴォーナ広場(「ムーア人の噴水」/ベルニーニ作「4大河の噴水」/「ネプチューンの噴水」→パンテオン→トレヴィの泉→スペイン広場(「バルカッチャの噴水」)
03日目 ★カゼルタの18世紀の王宮と公園(ディアナとアクタイオンの噴水(パオロ・ペルシコ、ブルネッリ、ピエトロ・ソローリの彫刻)/★アフロディテとアドニスの噴水/★イルカの噴水/★アイオロスの噴水/★セレスの噴水/★ヴァンヴィテッリの水道橋→ナポリ国立考古博物館
04日目 Castel dell'Ovo→ヌオーヴォ城→王宮→ポンペイ
05日目 アマルフィー海岸→パエストゥム
06日目 マテーラの洞窟住居→アルベロベッロのトゥルッリ→デル・モンテ城
07日目 ヴィッラ・アドリアーナ→ティヴォリのエステ家別荘
08日目 タルクィニア(モンテロッツィのネクロポリ)→チェルヴェーテリ(バンディタッチャのネクロポリ)→ローマ(コロッセオ→コンスタンティヌスの凱旋門→フォロ・ロマーノとパラティーノの丘→真実の口)
09日目 ローマ→フランクフルト→
10日目 成田
最後に1回目と2回目の周遊Mapをつけましたので、参考にしていただければ幸いです。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- エクスペディア
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ローマから南東にちょうど200Km、約2時間のドライブで、世界遺産の「カゼルタ宮殿」に到着しました。
正式な名称は「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群」と少々長くなっています。これは、「カゼルタの王宮と公園」「ヴァンヴィテッリの水道橋」「サン・レウチョ邸宅群」の異なる3つの構成要素で登録されたからです。 -
今回は、「カゼルタの王宮と公園」と「ヴァンヴィテッリの水道橋」を見学しましたが、以下の通り、それぞれ徒歩で行ける距離ではなく、見つけ出すのも難しい場所にあります。全部行かれる方は、下記の距離&時間を参考にして下さい。
「カゼルタの王宮と公園」から「ヴァンヴィテッリの水道橋」:14.0Km(車で21分)
「カゼルタの王宮と公園」から「サン・レウチョ邸宅群」:5.1Km(車で11分)
「サン・レウチョ邸宅群」から「ヴァンヴィテッリの水道橋」:19.3Km(車で23分) -
私は、この宮殿がフランスのベルサイユ宮殿やオーストリアのシェーンブルン宮殿ほど有名ではないと思っていたので、あまり期待をしていなかったのですが、行ってみると、その大きさと豪華さに圧倒されてしまいました。
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後で調べてみると、それもそのはず、18世紀にヨーロッパで建てられた中で最も巨大な宮殿といわれています。
その巨大さたるや、劇場、博物館、礼拝堂の他なんと1,200もの部屋を擁し、宮殿の前に果てしなく広がる緑の庭園は120ヘクタール、宮殿エントランスからは全長3㎞もの直線に沿って噴水や池の並ぶ道が延びているのです。
※ただ、大きさは他の時代(世紀)に建てられた「スペイン王宮」やルーマニアの「国民の館」と比べると、それほど大きくはありません。「スペイン王宮」や「国民の館」の部屋数は、3000を超えているからです。 -
それよりも、18世紀後半に、ナポリ王国(ブルボン朝)の王によって建設されたため、とても豪華絢爛な造りになっていること、ナポリ王カルロ7世のお抱えだった建築家のルイージ・ヴァンヴァテッリの指揮のもと建築されたため、ヴァンヴァテッリの理想の宮殿であるベルサイユ宮殿を意識して造られているということです。
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また、この宮殿は、映画スターウォーズのロケ地として使われたことでも有名です。
また、前回の旅行記、ローマのサンタンジェロ城の旅行記でもお話しした「天使と悪魔」の撮影にも使われた程、完成度が高いところです。
映画好きの皆さん、是非ここは観るべきですよ! -
宮殿のエントランスからは全長3㎞もの直線に沿って噴水や池の並ぶ道が延びています。歩くだけでも、大変です。
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そこで、皆様にとっても貴重な情報です。
宮殿を出る寸前の左側に有料の貸し自転車屋があります。小さいお店なので、見逃しがちですが、庭に出る直前にあります。 -
往路は緩い上り坂になっていますが、ギア付きなので問題なく上れます。
(ギア付きなので、最初にギアの変え方の練習をしてから上って下さい)←これ重要です!
それと、もう一つ。借りるためには、「パスポート」が」必要です!
なので、必ずここに来るときはパスポートをご持参ください。
自転車であれば、数倍早く観れますし、疲れも半分以下(帰りは緩い下りで気持ちいい!)ですよ。 -
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そして、特筆すべき、典型的なバロック様式の庭園はベルサイユ庭園よりも美しいといわれています。
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この庭園を特徴付けているのは、果てしなく伸びる真っ直ぐな並木道。中央には豊かな水を湛えた池や噴水が並んでいます。ヴェルサイユ宮殿は10㎞離れたセーヌ川に水源を求めたのに対し、カゼルタの宮殿は、なんと40㎞も先から水を引いてきました。
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しかも、高低差は1㎞の距離につき僅か1mのみ。途中谷間を越えるために水道橋をも建て、この僅かな勾配を守って水を引いてくる技術が当時あったということだけでも驚きです。
もう一つの世界遺産構成要素の、「ヴァンヴィテッリの水道橋」は、その水を引いた水道橋です。 -
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どこを切り取っても、美しいの一言です。
時折、雨が降ってきましたが、あまりの美しさに全く気にならなかったほどです。
ただ、滝を観たくて、先を急いでしまったため、実は上りの方向に向かって左側に、庭園らしい庭園が隠されていたことを知りませんでした。 -
丁度、道が45度の角度に分かれるところが、半分くらいのところにあります。
そこを上に向かって左(90度)に曲がれば、その庭園を観ることができます。
私は、この庭園の存在を知らなかったため、唯一カゼルタで思い残すことができてしまいました。
皆さんは、お忘れなくご覧ください! -
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滝の袂にはギリシャ神話をモチーフにした彫像が並び、流れ落ちる滝に表情を加えています。
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極めつけは並木道の最後、小高い丘の中腹に現れる高さ80mの滝です。
当時ヨーロッパ随一と言われたこの滝は、遠くからでもはっきりとその高さを見ることができます。 -
ちなみに、この像の場面は女神ディアナの沐浴姿を見てしまったアクタイオンが鹿に変えられてしまったところ。そして自分の連れてきた猟犬に食い殺されてしまうという、恐ろしい神話をモチーフにしています。
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遠くに霞む宮殿のシルエット、豊かな水と緑、動きのある彫像群のコントラストはうっとりするほど美しく、宮殿の建物だけでなく庭園もじっくりと散策するのがオススメです。
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私は、天気に恵まれず、急ぎ足の観光となりましたが、天気が良い日に訪れる皆さん、庭園+豪華な宮殿に1日あっても足りない規模だと感じていただけたでしょうか?
是非、ここカゼルタ宮殿の予定は、ゆったり目にすることをおススメします♪ -
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エントランスを潜り宮殿の中に入ると、目に飛び込んでくる大階段に圧倒されます。
総大理石の美しく磨き上げられた階段上にはライオンにまたがったカルロ7世像が鎮座しています。これ必見です!
また、この反対側(階段下)にカルロ7世の母方、名門貴族であったファルネーゼ家の貴重な大理石像コレクションのひとつ、ヘラクレス像も堂々とした姿で迎えてくれます。これも必見です! -
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首が痛くなりますが、天井画も必見です!
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宮殿内部は新居館、旧居館に分かれ、新居館は王の居間として使われた豪奢な空間が続きます。
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本当に極めてレベルの高い部屋が続きます。
写真もフラッシュを使わない限り、全部撮れます。 -
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どの部屋を見ても、当時の贅を尽くした様子が伺えます。
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明るい日差しが差し込むバスルームは高価な色大理石を掘りだしたバスタブが使われています。
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滝とは宮殿を挟んだ反対側に、宮殿から見渡せる庭園があります。
実は、この下が駐車場となっていまーす。なので、クルマでの訪問も全く問題ありません。 -
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シャンデリアも最高級のヴェネツィアングラス。よく見るとカラフルな季節の花があしらわれ、より一層優雅さを演出しています。
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また、ここには世界最大ともいわれるプレゼーピオがあることで有名です。プレゼーピオとはキリストの誕生の場面を表したジオラマ風の人形たちのこと。南イタリア発祥ともいわれ、クリスマスの飾りとしてよく見かけられます。
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いかがでしたか?
カゼルタ宮殿が、美しい宮殿のランキングで、必ず「Best10」に入っていることが頷ける内容だったと思います。
ちなみにローマテルミニ駅から電車で3時間弱だそうです。駅から450mと近く、徒歩でのアクセスも可能です。 -
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これが。やっと見つけた「ヴァンヴィテッリの水道橋」です。
道から僅かしか顔を出していないため、通り過ぎてしまいました。 -
キチンとした駐車場はありませんが、細い小路を入ると野原になっており、通行の妨げにならないところに無料で駐車可能です。
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これが1Kmあたり1mの勾配で、カゼルタ宮殿の滝の水を潤しているのです。
ここは、川から約20Km離れていて、宮殿からも約20Km離れているので、合計40㎞をも水を運んだ水道橋です。世界遺産の構成要素となっていることが、頷けます。 -
これは、既に登録済みの第1回イタリア旅行記の行程マップです。
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今回の行程マップですが、マルタ島は、今後のための下調べなので、本土の矢印が今回の行程となります。
次回は、「ナポリ」の旅行記で~す。お楽しみに♪
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