2019/03/20 - 2019/03/27
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空飛ぶドクターさん
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いよいよ怒涛の3ヶ月の最後の旅行です。1月のアフリカ・ビクトリアの滝、2月のポルトガルの知人訪問、3月初旬のニューヨーク市経由のセント・マーチン島とプエルトリコの一人旅も終わりました。今度(3月下旬)は3人の関西の人をお連れしてのイタリア旅行です。ついに私個人は31回目のイタリア訪問です。さすがに、3か月に4回の海外旅行は少し疲れました。
この3人の方との旅行(空飛ぶドクター・ツアー)は2回目で、前回は成田空港出発だったのを嫌がられ、今回は出発を関西空港にしました。私は前泊で3月19日(火)に前泊しました。ピーチ航空を使ったので安いですけど、あまり大きくもないけどキャスター付きのカバンが預けざるを得ず、別料金で2,500円取られました。福岡を21時15分の遅い便があるので、午後いつものようにテニスをしてからでもゆっくり間に合いました。寝るだけなので、関空内にあるファーストキャビンというカプセルホテルですませました。
【3月20日(水)】
火曜日午前中だけ本職の泌尿器科外来の仕事があるので、いつものように水曜日の出発です。関空を午前11時発のKLMオランダ航空で15時にアムステルダム着、16時55分発でいつものようにローマ・フィウミチーノ空港へは午後7時10分に到着しました。今回もイタリア人のCAと話が合い、いろいろイタリアの話で盛り上がりました。当然、他にはオランダ人のCAが多く、いつものように背の高さに圧倒されます。威圧感があります。
今回は最初からトラブル続きです。昨年秋に買ったSimカードが上手く使えず持ってきましたが、新たにカードを買う20ユーロは要らないものの、自分で電話して再チャージが必要と面倒そうでした。それで、新たにカードを買って35ユーロで手続きしました。それでも、数時間は使えないそうです。
次に、いつものAVISのレンタカー事務所へ行きましたが、イタリアらしくかなりいい加減で、3列シートのオートマ車を予約していたのに、2列シートのマニュアル車しかないと言われました。4人のカバンがやっと収まりました。マニュアル車のキーレスでエンジンのかけ方もわからず、尋ねるとブレーキだけでなくギアも同時に足で踏んでスタートボタンを押すのでした。
次のトラブルはいつも使っている持参した欧州用のカーナビが不調で、どうも住所入力から次へ進みません。幸い、同行者のスマホのGPSを借り、何とかいつもの空港近くのゴールデンチューリップホテルへ着きました。もう午後9時半を過ぎていましたが、いつものようにホテルのレストランで最初の食事です。イタリアへの窓口をローマかミラノにするのは、もちろんフライトが安く取りやすいからです。レンタカーだとそのどちらかを起点にして結構どこへでも無理なく行けるからです。
80代のYさんとその孫Rさん、Yさんの友人の歯科医婦人Tさんで、このメンバーだと食事量は少なめですが、アルコールの飲み代が結構かかります。
肝心のSimカードが使えるようになり、Wi-Fiが通じたのは真夜中でした。
【3月21日(木)】
7時に集合して朝食をとり、8時前には出発しました。肝心のカーナビですが、壊れたようでどうしようもないのですが、Rさんの昨夜のスマホのグーグルマップが使えるとわかったし、幸い私もWi-Fiが昨晩から使えるようになったので代用しました。問題は充電ですが、これも前回のレンタカーでシガーソケットに繋ぎカーナビ本体に繋ぐ途中がスマホのソケット(充電用)に繋げることが分かっていたので、それに繋げばオーケーです。但し、日本語で喋ってくれるものの画面が見えないので、間違いやすいのが問題です。これで、後でひどい目にあいました。
今回はトスカーナ地方でのんびりする予定ですが、まずは途中のCivita di Bagnoregioに立ち寄ります。10時過ぎです。いつものように、少し小高い所から消えゆく街、天空の街を眺めます。高齢のYさんが足の巻き爪で歩きたくなさそうだったので、見るだけにもしようかと思いましたが、みんなで行きたいということで、車を駐車して(以前、駐車違反の切符を切られたので、3時間分長めに料金を前払い)歩いてチヴィタまで行きました。橋を渡り結構歩きますが、旅のはじめでもあり何とかゆっくりYさんも歩いてくれました。
バルでのんびりしたりしている間に、若いRさんと気の合うTさんは元気なのでチヴィタの街を歩き回って見物しています。今回の旅は、基本的にこのペースになりそうです。かなり、私は気を使ってYさんとゆっくり、ゆっくり歩いて車まで戻りました。それでも、2時間後の12時15分には出発しました。
今日は一気に宿泊地のシエナを通り越して塔の街であるSan Gimignano(サンジミニャーノ)まで行きます。本来はトスカーナ地区だけでもっとゆっくりする予定でしたが、出発の1ヶ月前になってRさんがやはり有名なヴェニスに行ってゴンドラに乗りたいと言い出しました。私も、最初の予定よりは慌ただしくなるものの不可能ではないので予定を変更しました。
13時過ぎに時間を節約するために、私としては珍しく高速道路にあるAutogrilでサンドイッチやパニーニとドリンクにしてもらい、昼食時間を短くしました。ちゃんとスパゲッティなどの暖かいパスタを食べる方が好きなのですが、時間がかかります。
2泊予定のシエナを通過し、少し北にあるサンジミニャーノに到着したのは15時45分頃でした。途中、シエナで渋滞がありました。カーナビの設定を間違え、最初シエナまでにしてたので市内の渋滞に巻き込まれたようです。今回は普段以上にこういう細かい運転のトラブルが多かったです。普段マニュアル車を運転していないので、何とか運転はできるものの中々スムーズにとはいきません。
私は2回目ですが、ドゥオモ広場に来て参事会教会まで来ると前回を思い出しました。教会の内部でまず目立つのは、天井にある帆型ヴォールトです。両側廊には、聖書の物語が描かれている絵画が並んでいます。いつも思うのですが、すごいとは思いますがキリスト教徒でないのとあまり素養がないのと、興味もそこまでないのでゆっくり見るだけで終わります。
見物後、外に出て思い出しました。塔に上れるはずだと。こちらの方が単純にきれいな景色が見えるので興味があります。隣の建物がポポロ宮で市立美術館になっています。ここでも、色々な宗教絵画を見た後で、いよいよ高さ54mの塔に上りました。階段をひたすら歩きてっぺんに到着しました。期待通り、糸杉を中心としたトスカーナ地方らしい絶景です。すぐ近くに鐘があります。珍しく、若い女の子らに一緒に写真に写らないかと誘われ、もちろん喜んで写りました。当然の如く、高齢のYさんには塔へは上らず下の広場で待っていただきました。
午後6時前にはホテルへ到着し、部屋で少し休憩してから午後7時半に予約した Il Mostoloへ行きました。このレストランは前回、フェイスブックで知り合ったシエナ出身のイタリア人から勧められた内陸のシエナには珍しいシーフードのレストランで、それもそのはずシェフはナポリ出身です。
魚のカルパッチョ、エビのフリット、リゾット、パッケリ(大きな穴の開いたショートパスタ)、リンギーニ、大きな魚の本日の魚料理などとともに、このメンバーならではのたくさんのアルコールドリンク(何種類ものワイン、シャンパン)、それに珍しくデザートまで超豪華です。さすがに4人で281ユーロ(1ユーロ=約128円)しました。因みに私は下戸ですから、いかにドリンクが高くつくかが身に沁みます。前回の記録では、普通に食事がメインだったので、一人あたま半額以下の4千円程度でした。
【3月22日(金)】
最初の私の予定では、この日は私がお勧めのラポラーノ温泉へ行く予定でした。前回は、イスキア島のポセイドン温泉で気に入ってもらえたと思っていたのですが、どうも温泉はどうでもいいようで急遽中止しました。
朝は8時過ぎに出発してすぐ近くのシエナ駅の駐車場に入りました。最近できたらしい長いエスカレーターと斜面の動く歩道を3~4本乗り継ぐと、観光地の旧市街の高台へ割とスムーズに行けます。と言っても、思ったより歩きましたが。今回は巻き爪であまり長く歩けないYさんに気を使います。結構長く歩いて9時半頃カンポ広場へ着きました。例の少し斜面になっている広場で、年に2回のパリオ(馬の競争)で有名な場所です。
目の前のプッブリコ宮殿やマンジャの塔などの写真を撮った後、歩いてドゥオモ広場まで行きました。ところが、肝心のシエナの大聖堂(ドゥオモ)は10時半まで開かないようです。待っている間に、ゴシック建築のファサード(大きなバラ窓も)などの写真を撮り、バルで休憩しながら待ちました。
10時半直前に入場券を買って中に入りました。待っていた人が沢山いたようにも見えましたが、幸いすぐに中へ入れました。この大聖堂は外観も中の柱も大理石がすべてシマウマ模様(私の友達の表現!)、ストライプです。つまり、黒と白の大理石が交互に特徴的な模様をなしています。
内部では、床面装飾が豪華です。もちろん、壁から天井にかけても絵画だらけで豪華です。イタリアでは当たり前の教会の光景ですが、他の国ではそんなにこのような豪華な内装はみません。
とてもYさんは歩いて駅まで戻れそうにないので、案内所で尋ねると幸いタクシーがドゥオモの入り口まで来れるそうで、携帯電話で呼び、しばらく待ってスムーズに駅まで一気に戻れました。片言のイタリア語なので、ドゥオモの前(di fronte il duomo)という表現は教えてもらっていました。
ここで、参加者3人から誰ともなく中華の餃子が食べたいという声が出ました。困ったことに、駅からエスカレータに乗っている時に中華料理店の宣伝が見えていたからだと思います。彼らは一応お客さんですから、仕方がありません。
ここで改めて私の「空飛ぶドクター・ツアー」を説明すると、元々旅行業の資格のない私がやっているのは、商売ではありません。利益は取っていません。その代わりに、私が行きたいところ、行き慣れて行き易いところ、一部は初めてのところなどにお連れする旅行です。ですから、厳密には「仕事」ではありません。派手に一般公募はできないし、友人、知人などで少人数を集めています。このメンバーは、有名なカリスマ添乗員・平田進也さん経由で知り合った高齢者Yさんを誘い、その孫と知人の歯科医の奥さんです。
スーパーを見つけたので、まず買い物をしました。みなさんはお土産を兼ねてたくさんのパスタなどを買っています。私はいつものように、オリーブオイル1本と、上等ではないけど安くて十分に美味しいバルサミコ酢、いつものdue Vittorieを自分用に買いました。これは他の人にも勧めました。
それから、2階にあるSushikoという名前の中華料理店に入りました。餃子もあるそうです。途中で気が付いたのですが、かなりの料理は食べ放題のようです。色々な寿司、巻物、焼き餃子、味噌汁などを注文しました。でも、中華と書きましたが、たぶんイタリア人には日本料理店です。でも、よくある中国人(たぶん経営者も従業員も)による適当な日本料理、和食です。その証拠に、酸辣湯もありました。一人13ユーロの食べ放題ですが、一部別料金でドリンクもあるので合計73ユーロでした。昨晩に比べたら安いものです。
午後3時20分頃にSan Quirico d’Orcia(サン・キリコ・ドルチャ)方面へ行きました。田舎ですが、糸杉の景色がいいところと思ったのですが、何もありません。途中には、糸杉のある草原の景色はありますが。それで、二度ほど行ったことのある世界遺産の街・ピエンツァへ行きました。でも、私が停めた駐車場は少しいつもの広場より外れていて南端のようで、かなり歩いてようやく街の入り口になりました。高台にある街には来ているので、途中で見慣れた糸杉のある絶景はすでに見えていました。ところが、Yさんが足が痛くてもう歩けないと言います。それで、歩くと20分ほどかかる駐車場まで歩いて戻り、車を進入できるぎりぎりまで持ってくることにしました。その待っている間に元気なRさんとTさんは教会などの観光をしています。
皮肉なことに、Yさんをあまり歩かせたくない今回ですが、今頃になって多くの進入禁止マークを私が認識できるようになっています。以前は知らぬが仏でかなり色々な所へ車で進入していました。でも、後からたくさんの駐車違反の罰金をクレジットカードで引き落とされた報告が警察から来るので、今は気をつけるようになりました。
次に、ワイナリーのあるモンタルチーノへ向かいました。途中に、草原の中に糸杉の群生がある見たことのある絵になる光景に出会いました。もちろん、車を停め(さすがに、小さな駐車場がある!)ゆっくり何枚も写真を撮りました。私の知人がトスカーナのフェイスブックで使っている場所のようです。
せっかくブルネッロで有名なモンタルチーノの城砦にあるワイナリーへ案内したのですが、高いワインを平気で注文するTさんは意外にも分からないと買う気はないようです。Yさんはお土産と2本を買いました。もっと喜んでもらえると思っていたので、期待外れでした。
それから、シエナのホテルへ帰る途中でレストランを探していましたが、ものの見事にありません!途中でディーゼルを42L入れ、65ユーロでした。計算すると、ディーゼル1Lあたり193円もします。アメリカと違ってガソリン類が高く、日本よりも高いです。これが、燃費のいいマニュアル車が多い理由の一つのようです。スマホのナビも不調で遠回りになったようだし、レストランもなく、諦めて自分のホテルのレストランで夕食になりました。もう8時半過ぎです。
宿泊ホテルのレストランは手軽ですが、イタリアにしてはイマイチのこともあるのでなるべく避けてきました。そう言いながら、私の悪い癖でやや注文し過ぎました。野菜を何種類も、パスタも数種類、牛ステーキと焼き魚料理などなど。しかも買うのは興味のなかったようなTさんが遠慮なく50ユーロのワイン(ブルネッロのボトル)を注文します。部屋付けにしましたが、全部で180ユーロ程度です。それでも、昨夜の高級店の280ユーロよりはだいぶ安いですが。このメンバーでは高くつくのはわかっているので、いつもの私のツアーよりは少し多目にいただいて正解です。
【3月23日(土)】
出発の1ヶ月前に、Rさんが是非ヴェニスでゴンドラに乗りたいと聞いたので予定を変更しました。ですから、今日は割と長距離の運転です。チェックアウト後、8時20分には出発しました。ヴェニスは何度も行って詳しいので、ホテルは迷わずヴェニス本島ではなく、手前の駅(ヴェニス・メストレ)前にしました。
2回の休憩をはさんで頑張って運転して4時間後には駅前のホテルに到着しました。マニュアル車で、普段運転しないので大変ですが、徐々に勘を取り戻しつつあります。でも、運転にうるさいTさんなどはチクチクと嫌味を言います。まぁ、どうしようもないので聞き流すのみですが・・・ カーナビもスマホのグーグルマップで画面が見えない分、気を使います。
ホテルに荷物を置き、13時20分の列車に乗り、10分で隣のサンタ・ルチア駅へ。ここが、いわゆる島である「ヴェニス」です。適当に近くのレストラン(Trattoria Bella Venezia)でシーフード、カルパッチョ、カニ、手長エビ、スパゲッティ・カルボナーラ、スパゲッティ・ロブスターなどを注文しました。お勧めのantipastoは豪華なシーフードでしたが、後で領収書でチェックするとやはり110ユーロもしていました。ですから、合計202ユーロの高価な昼食を取りました。世界の観光地であるヴェニスは物価も高いです。ですから、普段の私の「空飛ぶドクター」ツアーでフィレンツェなども避けます。
ヴェニスでは、バスの代わりがヴァポレットと呼ばれる船です。さっと確認すると、2回分の値段で元が取れる一日券20ユーロを4人分買い、一番有名なリアルト橋へ行きました。早目に用事を済ませてスッキリしたいので、近くのゴンドラ乗り場へ行きました。私にとっては法外に高い値段と思っていましたが80ユーロで思っていたよりは安いです。タクシーと違い法定料金のようでぼったくりの心配がありませんし、全員での値段です。6~7回はヴェニスへ来ている私ですが、一人のことも多く割高でいつも見たり、写真を撮っているだけです。新婚旅行の30年以上前に乗ったきりです。
でもその当時の私はそれほどイタリアに魅せられてなく、普通に22日間ヨーロッパ(ギリシア、トルコ、スペイン、モナコ、イタリア、スイス、オーストリア、ドイツ、フランス)を「貧乏旅行」しました。元祖「地球の歩き方」の私ですから。早世した妻からずっと責められていました。新婚旅行で一泊千円のホテルに泊まらされたと!ミコノス島帰りのギリシアのピレウス港のことです。ですから、当時はどうしてもイタリアでも北イタリアが多かったのです。南イタリアの魅力にとりつかれたのはずっと後のことです。
次も定番のサンマルコ広場です。どうも、今度は私より若いTさんが体調が悪いので一人でゆっくりしたいと言います。彼女はイタリアも相当詳しいことが判明したので、自由にしてもらいました。Yさんのお供で私はゆっくりサンマルコ広場をゆっくり歩き、バルで一服しました。覚悟はしていましたが、ヴェニス相場は相当です。2人でドリンク(もちろんアルコールではない)だけなのに、22ユーロも払いました、払わされました!
サンマルコ広場に来ると思い出すのは、ほんの3年前にここからヴァポレッタですぐなのに誰も観光客は知らないし行かないサン・セルヴォーロ島で1週間近く過ごしたのが最後のヴェニス訪問です。ボランティアをしている高校留学AFSのVSS(ボランティア夏季セミナー)に参加したからです。ここにはヴェニス国際大学の寮があり滞在したのです。
集合時間を午後6時にしていましたが、やはり全員そろったのは6時15分ころでした。慌てて、ヴァポレットに乗りますが、改めて約束したローマ広場(サンタ・ルチア駅の近く)は反対側で約束の7時には間に合いません。と言うのは、昨年7月にAFSのVSSで知り合いになったミケーラと会う約束をしているのです。慌てて、フェイスブックのメッセンジャーで少し遅れると連絡しました。皮肉なことにヴェニス在住のミケーラと知り合ったのはここヴェニスではなく、昨年の開催地ノルウェーのウトヤでした。後で聞くと、当然3年前のVSSにも少しだけ手伝う形で参加したそうです。
今回来る前に気がついたのですが、何度もヴェニスに来ている私ですが、ヴェニスが本場らしいイカ墨スパゲッティの美味しいの(本物)を食べたことがありません。プーリア州のシーフードは新鮮で美味しいですが、メニューにもないことが多いような気がします。それで、是非地元のイカ墨の美味しい所へ連れて行ってくれと前もって頼んでいます。
車で迎えに来てくれたので、私の予想通りヴェニス本島ではなく、島ではないヴェニス・メストレのレストラン(Ristorante Pizzeria Capri)へ連れて行ってくれました。土曜日だし、予約客でいっぱいです。まず、イカ墨スパゲッティ(Spaghetti al nero di seppie)が一人一皿ずつたっぷり来ます。予想通り、全然今まで日本などで食べたイカ墨とは違います。墨汁(インク)の雑味は全くありません。マイルドな味です。ミケーラのおかげでようやく本物の美味しいイカ墨スパゲッティにありつけました。
次に来たPizza 生地のパンは私はあまり好みではありません。ナポリのピッツァの方が生地も美味しいと思います。次に、生ハム数種類とパルメザンチーズとモッツァレラ系のクリーム系チーズが来ました。どうも、観察していると日本人はこういうのはあまり好まないようです。私みたいにワインなどのアルコールがダメでなくても、あまり減りません。私は好きですが、ワインが飲めたらもっと合うと思いますが。最後に、ドルチェ(デザート)として、レモンケーキ、ティラミスなどはみなさん美味しそうに食べていました。当然私が支払おうとしたのですが、ミケーラが払ってくれました。
もう午後9時半を過ぎていたのですが、ミケーラがメストレの夜の街を案内してくれると言います。ジェラートを立ち食いしたりして、観光地ヴェニスとは違う、普通の街(ヴェニス・メストレ)がすぐ近くにあることを教えてくれました。実際にはすぐ近くの我々のホテル(Hotel Bologna in Mestre)へ送ってくれたのはもう11時半でした。
【3月24日(日)】
ヴェニスからアッシジまでですから、今日もかなり長距離運転になります。でも、昨夜遅かったので出発したのは午前9時過ぎになりました。ひたすら高速道路を飛ばし、12時半頃になって適当に高速を降りてPieve Santo Stefanoという街(後で調べると、だいぶアッシジに近づいている)のホテルにあるRistorante Pizzeria Il Porticoに入りました。日曜日で開いている店が少ないのです。
リゾット、スパゲッティ、ポーク料理、肉のカルパッチョ、女性2人にスープ、野菜のカルパッチョ、トリュフなどを私がたくさん注文しました。でも、いつものようにやや多過ぎたようです。普段でも少食の高齢Yさんは胃腸の具合が微妙でなおさら少食です。食べ盛りのはずの若いRさんにまで、いつも注文し過ぎだと文句(?)言われました。でも、昼間で今日はアルコール注文がないので合計たったの73ユーロでした。
ゆっくり食事をしたので、最初の目的地アッシジに到着したのは午後3時ころでした。一番サン・フランチェスコ聖堂に近い麓の駐車場に入れたのですが、Yさんが歩けないと言います。幸い、目の前にタクシーがいたので12ユーロほどで上がってくれました。でも、狭い旧市街で一方通行が多く、以前私が歩いた記憶のある細い道をかなり遠回りして目玉の聖堂へ着きました。
この聖堂は私は二度目ですが、アッシジの街自体が丘の上にあり、この聖堂はそのスバジオ山の斜面にあり遠くからでもよく見え絵になります。ここも壁画等が素晴らしいのですが、珍しく写真撮影禁止です。思い出しました。でも、正面から入るのは上部聖堂でした。実は忘れそうになりましたが、左側階段を降りたところに入り口のあるのが下部聖堂です。ここは天井が低く薄暗い感じです。聖フランチェスコの遺骸が安置されている地下礼拝堂に降りる階段があります。奥には修道院に続く大きな回廊のある中庭があります。
またしても元気なTさんとRさんは二人で仲良く観光をしています。私は巻き爪のせいであまり歩けないYさんのお供です。帰りも二人でタクシーに乗り、またしても一方通行が多いらしくかなり大回りして駐車場まで戻りました。でもさすがイタリア、今度は何故か20ユーロも請求されました。来る時は12ユーロだったので、せめて15ユーロにしてもらいました。しばらく駐車場近くで待たされましたが、二人が50分後に戻って来ました。
丘を降りてホテルへ向かおうとすると、ちょうど夕焼けでアッシジの街が赤くなり絵になります。停車してみんなで写真を撮りました。もう午後6時を過ぎているのでペルージャ郊外のホテルへ急ぎましたが、幸か不幸か誰かがHokkaidoという日本料理店を見つけました。(心の中では仕方なく)夕食に入りました。またしても、中国人の日本料理店です。短期間の旅行中に本来なら私は死んでも入りません。
ここも、ほとんどの料理が食べ放題のお店です。どう見ても日本人従業員は一人もいません。でも、「居酒屋」という提灯までかかっています。2軒目で確信したのは、「お澄まし」はむしろ酸辣湯のような具沢山のくどいスープです。夜なので、ビールを頼んだりして合計104ユーロでした。このメンバーとしては安いほうですが、アルコールの分だけ前回の「日本料理店」よりは高かったです。
午後9時にはホテルへチェックインしました。お金持ちのTさんは実はイタリアもほとんどの所に行ったことがあり、しかも高級ツアーから安いツアーまでよくご存じで、私が手配するホテルの値段帯ではバスタブがないことも多いのですが、その辺もお見通しで何となく嫌味を言われています。
今までの私の「空飛ぶドクター」ツアーを読んだ人はわかると思いますが、「仕事」ではないので、私も普通に楽しく旅行しているいつもと違い、今回は初めて仕事と思わなければこんな旅行はバカらしくてやってられないと思いました!
【3月25日(月)】
今日は帰国に備えて夜はローマ(フィウミチーノ)のゴールデンチューリップホテルへ宿泊です。午前8時15分にペルージャを出発しました。予定していたヴィテルボには意外と早く9時半に着きました。でも、ここは私の調査不足で成り行きで停めた駐車場から歩いた方向が間違えたようで、大聖堂は名前だけで大したことはありませんでした。しかも、私の記憶にある場所にはたどり着きません。どうも、素直に駐車場からはみんなが歩いて行く方向についていくべきでした。「大聖堂」の名前に騙されて反対方向に上がったのが失敗でした!諦めて帰りに、見覚えのある門に出ました。迷いましたが、そこから中に入ればもう少し「法王の街」ヴィテルボらしいところに行けたはずでした。
仕方なく急遽地図で見てローマへの途中にあるブラッチャーノ湖(Lago di Bracciano)へ行くことにしました。いつも、ローマ・フィウミチーノ空港へ降り始めると見える湖です。でも、結果的にはここでみなさんに満足してもらえました。きれいな湖の見えるあたりで駐車しました。でも、月曜日の昼なのにあまりレストランが開いていません。だいぶ、探し歩いているうちにRさんが少し高台で湖が見えるところにレストランを見つけました。Anguillara Sabaziaと言う地名にあるAl Vecchio Salusというレストランです。Anguillaはイタリア語で「ウナギ」ですから、地名から想像するに浜名湖のようにウナギが有名なのでしょう。
とにかく家族と思われる従業員が全員明るい。きんかんと一緒に出てきた焼き立てのパンみたいなのがやたら美味しいのです。だいたい私はこういうのはあまり好きでないのですが。タコ、ムール貝、イカの一皿、それにアサリやエビも入ったパスタ、ムール貝だけの一皿、焼き魚と手長エビなどの一皿、そしてウナギの揚げ物、全て美味しいのです。シーフード三昧です。しかも、田舎らしくたったの107ユーロで昨晩のしょうもない中華風日本料理とほぼ同じ値段です。私には100倍美味しく価値がありました。まぁ、3人も料理だけでなく雰囲気にも非常に満足してもらえました。
それから、ローマに早めに着くことになりましたが、Rさんに一ヶ所どこか行きたいところはと聞くとバチカン市国というので決まりました。午後4時40分過ぎにはバチカンの建物が見えるところまで着きましたが、駐車場がなく3人を先に降ろし、私だけでゆっくり駐車場を探しました。だいぶウロチョロしましたが、結局は近くにバチカン用の駐車場(Terminal Gianicolo(Vaticano))を見つけました。但し、広過ぎて歩いてバチカンに行くまでに相当距離があり、スムーズに戻れるか不安でした。
何とか携帯電話が通じて3人と合流できたのは午後6時過ぎでした。でも、バチカンのサンピエトロ大聖堂にギリギリ入れたそうで満足してもらえたようです。私自身は昨年秋、十数年振りにゆっくり見たので構いません。今回は本当にホスト役に徹しました。
ほとんどやけくその心境だったのですが、どうも日本料理の方が今回のメンバーは良さそうなので、念のため調べておいたイタリア料理店と日本料理店のことを言うと、やはり日本料理店へ行きたいと言います。1km弱の距離だし、まだ開店まで早過ぎるので歩いてレストランへ行きました。
店名はOkasanで、今回は3店目にして初めての本物の日本料理店です。どうせ和食店ならせめて本物がいいと私が調べておいたのです。都会のローマなら本物に近いのがあるはずだからです。地方都市では、探す以前の問題です。私は北海道ラーメンを、他の人はtempura udon、doteyaki、okonomiyaki、Riso bianco al vapore(暖かいご飯)、miso soup、edamame、goma aeなどを注文しました。当たり前ですけど、日本人によるかなり本格的な和食店で、昨日までの訳のわからない中国人の日本料理店とは雲泥の差です!ただ、日本酒もだいぶ飲んでいたので151ユーロでした。でもこれなら、内容的には高くないと思いました。
恐れていた通り、駐車場に戻ってちゃんと料金を払うのに苦労しましたが、何とかクレジットカードで10.5ユーロを払い無事に出れました。ただ、そんなに遠くないはずのフィウミチーノのホテルに戻るのにドツボにはまりました。以前にもあった空港内の貨物庫に迷い込んだものの、ホテルまで近いことがわかり安心していました。
ところが、音声だけのグーグルマップによるカーナビのせいで、どこかでロータリーの出口を間違えたらしく、高速道路に乗ってしまいました。余りにおかしいと気が付いた時はかなり無駄に北上してしまっていたようで、それからRさんに手伝ってもらってホテルに行ったのでずい分時間がかかり午後11時過ぎにようやく無事ホテルに着きました。
すっかり信用を失い、挙句の果てには若いRさんに明日の朝が心配だから今晩レンタカーを返してきて下さいとまで言われてしまいました。もちろん、本来は明日の朝一緒に空港まで一緒に行って返却予定でした。満タン返しの契約ですが、時間も遅いしガソリンスタンドも見当たらないので、少しくらい高く取られても仕方がないとそのままレンタカー返却場所へ行きました。
皮肉なことに、こういう時には迷わずスムーズにレンタカー返却用の駐車場へ入りました。ただ、もう真夜中です。恐れていた通り、駐車場の事務所に誰もいません。アメリカのように、鍵を返す返却口も見当たりません。幸い、従業員らしき人が事務所から出てきたので、聞くと鍵もつけたまま駐車しておけばいいと言われ、分かりやすいように義務付けられているので一緒に借りたスノーチェーンを助手席に出し、やや不安なもののキーを置いたまま(もちろん、ロックできません!)帰りました。もちろん、タクシー代がかかります。
後日談ですが、心配していたように帰国後4~5日たってから電子メールでまだ車が返却されていないが、予定を変更したのかと呑気な連絡です。ぞっとしました。まさか、盗難にあった!?それで、不安でしたがすぐに返事して事務所の建物のすぐ近くにむしろ予定の朝の前の晩に返却したと連絡しました。予想通り、それに対する返事はなく、まぁ見つかったのだろうと判断しました。最悪、車の弁償?、いや保険があるはずだなどとドキドキしていました。
何の連絡もなく、クレジットカードの明細で確認するしかありません。恐る恐る1ヶ月以上たった後に送られてきた明細をチェックすると、やはり1,878ユーロ(23万8千円!)も引き落とされていました。後で考えると、返却した翌朝電話でもすればよかったのです。それにしても、盗難扱いよりはいいとはいえ、普通車を1週間借り(それも、予約と違い3列シートでもなく、かつマニュアル車)て、23万円とは! ボッタくりです。もう二度とAvisは使いません。確か、最初の予約では保険料が入ってないせいかたったの500ユーロ程度だったはずです。保険料込みで、借りる時に前もって切ったクレジットカード代金が1,000ユーロ程度だったはずです。
このハプニングで、Rさんに厳しく言われたおかげで何とえらい高いレンタカー料金になりました! 涙!
しかも、泣きっ面に蜂で、帰りのタクシーはもう一人と相乗りで同じ方向らしのに20ユーロも取られました!踏んだり蹴ったりです。さすがに、真夜中過ぎで疲れがどっと出ました。
【3月26日(火)】
今回はほとほと疲れましたが、このメンバーとは私のスタイルの旅行は合わないとつくづくわかりました。貧乏性の私はホテルのサービスである空港までのシャトルバスに乗ろうとしましたが、荷物もあるのでタクシーにしろと言われ、なるほど。シャトルバスも無料でなく、一人8ユーロで4人で32ユーロ。タクシーのほうが結果的に25ユーロと安く、彼らの方が正しいのでした。
空港ではそれなりに早めに行っているのですが、娘にラインで頼まれたPradaもしくはFurlaの黒の財布を必死で探しました。どうも、自分のいるターミナルではFurlaしかなさそうで、写メで確認し黒い財布を買ってやりました。180ユーロでした。でも、免税手続きに行く時間はありません。ですから、戻るはずの30ユーロは諦めました。
アムステルダム乗り継ぎで、予定通り翌日3月27日(水)に関西空港へ着きました。せっかくのチャンスを利用して、「空飛ぶドクター」の私と一緒にフランスへ行きたいという女性と難波で会いました。二度目です。彼女は私より少し若く、体の健康面の問題はないのですが、精神的に長時間飛行機に乗れないようです。精神的な問題なので、何度か会って信頼関係を築くしかないと考えています。
難波から南海電車で関空へ戻り、大きく遅れたピーチ航空便で福岡まで帰りました。予定よりだいぶ遅れましたが、それでも午後5時半には福岡空港まで帰り着きました。空港が便利なので、自宅にも7時前には着きました。
空飛ぶドクター(登録商標)
坂本泰樹
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KLMオランダ航空
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イチオシ
チヴィタ・ディ・バーニョレッジオ
-
チヴィタ・ディ・バーニョレッジオ
この橋を渡って上って行く -
バルで一服
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いつものカフェ、つまりエスプレッソ
1.1ユーロ、これでもやや高め -
サン・ジミニャーノ入り口
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ドゥオモ広場と参事会教会(左)
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両側廊には聖書の物語の絵が
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ポポロ宮の塔頂上にて
見ず知らずの若い女性たちと -
ポポロ宮の塔からの眺め
真っすぐに並んでいる糸杉 -
イチオシ
塔とトスカーナの風景
-
Il Mostolo
パッケリ(パスタ) -
Il Mostolo
大きな魚の丸ごと一匹料理 -
Il Mostolo
食べやすいように切り分けてくれる -
長いエスカレーター
-
シエナ
カンポ広場
プッブリコ宮殿(市庁舎) -
シエナ
ドゥオモ正面 -
イチオシ
シエナ
ドゥオモ内部
床面装飾と白黒ストライプの大理石の柱 -
シエナ
ドゥオモ内部
フレスコ画「ピウス2世の生涯」 -
イチオシ
ピエンツァからの絶景
-
トスカーナ地方(サン・クイリーコ・ドルチャ近く)
有名な糸杉の群生 -
モンタルチーノ城砦にある
ワイン店 -
ヴェニス
手長エビ、カニなどの豪華なシーフードミックス -
ヴェニス
ヴァポレット乗り場 -
ヴェニス
リアルト橋 -
ヴェニス
ゴンドラ -
ヴェニス
サンマルコ広場 -
ヴェニス
リアルト橋夜景 -
ヴェニス・メストレ
Ristorante Pizzeria Capri
イカ墨スパゲッティ
口まで真っ黒 -
ヴェニス
ミケーラと -
ヴェニス・メストレ
中心地 -
Pieve Santo Stefano
レストラン -
Pieve Santo Stefano
レストラン
シンプルだけどアルデンテのスパゲッティ -
丘の上のアッシジの街
左端にサン・フランチェスコ聖堂 -
アッシジ
サン・フランチェスコ聖堂正面 -
アッシジ
サン・フランチェスコ聖堂
修道院中庭の回廊 -
アッシジ
サン・フランチェスコ聖堂 -
ヴィテルボ
駐車場近くの公園
オブジェ -
ヴィテルボ
ドゥオモ -
ブラッチャーノ湖
-
ブラッチャーノ湖
レストラン「Al Vecchio Salus」
豪華なシーフードミックス -
ブラッチャーノ湖
レストラン「Al Vecchio Salus」
珍しいキンカン -
ブラッチャーノ湖
レストラン「Al Vecchio Salus」
明るい従業員と -
ブラッチャーノ湖
レストラン「Al Vecchio Salus」
ウナギの揚げ物料理 -
バチカン
サンピエトロ大聖堂 -
ローマ
サンタンジェロ城 -
バチカン
サンピエトロ大聖堂
夜景 -
ローマ
日本料理店「Okasan」
さすがに割とまともな和食店
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