2019/03/19 - 2019/03/19
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ペコちゃんさん
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「釜ノ沢五峰」は一度登ったことがある山ですが、今回は登山ルートを変えて、秩父札所三十二番・法性寺に参拝してからのコースで歩きました。
https://4travel.jp/travelogue/11324084
秩父札所はこれまで山歩きの時に、第三十一番・鷲窟山「観音院」、第三十四番・日沢山「水潜寺」 にお詣りしたことがありますが、今回は第三十二番・般若山「法性寺」。
ここから釜ノ沢五峰を逆回り(五ノ峰~一ノ峰)で歩き、帰りは秩父ミューズパークに立ち寄って、観梅を楽しんだ早春の一日でした。
写真は、山号の般若山に因んで法性寺の本堂に飾られた般若の面。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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今回の参加者は4名なので、車1台で地元を出発。
秩父の街を抜け、赤い巴川橋を通って秩父ミューズパークの方へ向かおうとしたところ、何と巴川橋は修繕工事で通行止め!
やむを得ずUターンして、秩父ハープ橋に回ります。 -
秩父市街地から秩父ミューズパークへ向かう途中の荒川に架けられた秩父ハープ橋は、長さ530m・幅16mの斜張橋。
これは以前、秩父ミューズパーク展望台から撮った写真。 -
この橋を渡るのは初めて・・・次々と橋のケーブルに車が吸い込まれていくような感じは、新感覚!
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橋を渡って左折すると、武甲山が迫ってきます。
山頂には雪はありませんが、奥秩父の方は真っ白。 -
巴川橋の所に来ると、確かに工事中・・・平成31年2月18日~3月22日まで通行止めとなっていました。
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巴川橋の先にある信号を右折して、秩父ミューズパーク経由で小鹿野方面に向かいます。
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8時前に秩父札所三十二番・法性寺の駐車場に到着。
トイレもある広い駐車場ですが、早朝のため他の車はありません。 -
小鹿野町は、日本百名山・両神山を擁し、尾ノ内氷柱・丸神の滝・節分草園など見どころも多く、秩父札所のお寺は、三十一番・観音院と三十二番・法性寺があります。
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1710年に建立された法性寺の楼門は、山門と鐘楼が一体となった2層建ての鐘撞門・・・長い年月を経た風合いと重厚感があります。
門の右側には「日本百観音・秩父三二番 お船観音」の木札、上階には「般若山」の扁額と大きな梵鐘があります。 -
門の両脇に安置された、阿形と吽形の仁王像・・・江戸の仏師・石見(いわみ)が彫ったと言われる仁王像です。
仁王像は2011年に修復を行ったそうですが、あちこち剥がれています。 -
楼門をくぐる時に上を見ると、いきなり、般若の面がお出迎え!
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楼門から80段程の石段を登って本堂へ。
「花の寺」とも言われる法性寺は、4月のミツバツツジと9月の秋海棠(しゅうかいどう)が有名。 -
曹洞宗の法性寺は、奈良時代に行基(668~749年)が開創し、一刀三礼(ひと彫り毎に三度礼拝)して本尊・聖観世音菩薩を刻したと伝えられています。
また、弘法大師(774~835年)が一晩で大般若経・六百巻を書上げたと伝えられることから、当地が「般若」と言われるようになりました。 -
本堂前の木々の間から、巨大な岩山の上に「岩船観音」が見えます。
船に似た形の岩山は「お船岩」と呼ばれ、船の舳先(へさき)にあたる所に観音様が祀られています。
江戸時代の絵図には舳先が尖った舟のように描かれていましたが、江戸末期に舳先が折れて現在の形になりました。
また、絵図に描かれていたのは坐像でしたが、戦時中に供出したため、現在の観音様は戦後に再建された立像です。 -
岩船観音に参拝するためには、険しい山道を登らなければならないので、足腰に自信がない人や高所が苦手な人は、本堂前にあるこの「奥ノ院遥拝所」から遠くの観音様を拝めます。
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本堂。
境内は、江戸時代に現在の伽藍の形に整えられました。 -
山号の般若山に因んででしょうか、本堂にも般若の面が・・・般若面は「嫉妬や恨みのこもる鬼女のお面」で、鬼気迫る表情ですが、般若はもともと、サンスクリット語で「智慧=仏様の心」を表す言葉。
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本堂内には、笠をかぶり、舟に乗って櫓を漕ぐ珍しいお姿をした前立観音・通称「お船観音」」が、本尊の薬師如来と共に祀られています。
御詠歌 「願わくは 般若の舟に のりをえん いかなる罪も 浮かぶとぞきく」 -
本堂の左手には、船の形をした石の上に子供を抱いている「お船慈母観世音」。
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本堂から石段を登っていくと、巨大な杉の木の間から観音堂が見えてきました。
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2001年に大改修された懸崖(けんがい)造りの観音堂・・・1707年の建立で、行基菩薩作と伝えられる本尊の聖観世音菩薩が安置されています。
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礼拝所に掲げられた額には、舟を漕いでいる前立観音が描かれています。
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観音堂から重なり合う巨岩のすき間をくぐり抜け、奥ノ院へ向かいます。
先月、沖縄観光で見た世界遺産・斎場御獄(せーふぁうたき)を思い出します。 -
法性寺の裏山全体が大きな岩山になっており、傾斜した岩盤が歩きやすいように、足場の穴が刻まれています。
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奥の院に行く途中の「竜虎岩」・・・法性寺の岩山全体は砂岩なので、この地形は風食によるものでしょう。
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龍虎岩の穴の中にある祠「胎内観音」。
そんなに広くはありませんが、自然の力でこんな空洞が出来るとは・・・ -
クサリを握りながら上り下りしますが、下りのほうが慎重を要します。
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竜虎岩の先にある巨岩。
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急峻な山道・月光坂。
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奥の院の途中の岩窟に並ぶ石仏群。
不動明王や釈迦如来など、人の死後、初七日から三十三回忌までの十三仏が祀られています。 -
奥の院には2つの仏像が建っていますが、まずは岩船観音へ。
ここから、景色が一変します。 -
険しい山道を登り終え、その頂きにあるのが、船の形をした長さ200m、高さ80mの巨岩からなる「奥の院」。
『般若のお船』と呼ばれる岩山の下を覗いてみると、恐怖で体がムズムズ! -
岩尾根を下った先に見えました、「岩船観音」。
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蓮華の蕾を持った聖観世音菩薩の岩船観音・・・空中に浮かんで見えるお姿は、まさに天空の観音様です。
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このお顔を見ていると、安らぎを覚えます。
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眼下には秩父や小鹿野町の街並みが広がり、武甲山など秩父山地の山々が望める絶景スポット。
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岩稜を引き返しますが、右側は本当に絶壁・・・誤って落ちたら終わりです!
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この岩、ムーミンか何かに似ていませんか?
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大日如来像を目指して岩山登り。
ここは、お船岩の艫(とも)にあたる部分で、クサリもある急傾斜ですが、注意して登れば大丈夫です。 -
奥の院の岩窟に安置されている「大日如来」・・・この像は、江戸の鋳物師・西村和泉守が1751年に作ったとされ、多くの信者によって奉納されたものです。
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蓮華座の上で静かに目を閉じ、安らかな顔で迎えくれる大日如来像。
右手(仏)が左手(衆生)の指を包むような形の「智拳印(ちけんいん)」は、大日如来独特の印相。 -
大日如来の拝観後は、本業(?)のトレッキング。
途中に咲いていたアブラチャンの黄色い花。 -
管ノ沢四等三角点に到着。
一般的なルートは、ここを左折して下り、釜ノ沢五峰の一ノ峰から歩くのが一般的ですが、今回は五ノ峰から一ノ峰を回るので、鉄塔の下をくぐって直進します。 -
鉄塔の先に進むと、尾根からは武甲山方面の展望が開けています。
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そして両神山や二子山も、よく見えます。
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日本百名山の両神山は、いつ見ても素晴らしい。
あの山に最初に登ったのは、もう4年前。
https://4travel.jp/travelogue/11011529 -
両神山の右側に見えるのは、遠くからでもよく分かる双耳峰の奇峰・二子山・・・岩山が多い秩父の中でも代表格と言える二子山には、昨年2回も登りました。
https://4travel.jp/travelogue/11364312 -
足元には四等三角点。
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こんな山道をアップダウンしながら、歩いて行きます。
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馬酔木の花。
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大日如来から1時間余りで「五ノ峰」に到着。
案内の石は「峯」になっています。 -
「四ノ峰」・・・展望はありません。
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クサリ場をよじ登って三ノ峰へ。
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「三ノ峰」・・・大きな礫岩の上に標柱があります。
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ここからの展望は良好!
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再びクサリを使って二ノ峰へ。
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「二ノ峰」も三ノ峰と同様、大きな礫岩の上。
石柱には「三ノ峰」と刻まれていますが、悪戯か間違いか? -
最後に「一の峰」へ。
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巨岩を見ながら下って行きます。
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かなり朽ちた橋を渡り・・・
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更に橋を渡り・・・
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登山口まで下りてきました。
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登山口にある長若山荘。
前回はここの駐車場に車を置いて登りました。 -
今日は弓道場も閑散と・・・
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長若山荘の佇まい。
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アブラチャンに似た花のダンコウバイ(檀香梅)。
アブラチャンには花柄がありますが、ダンコウバイには花柄がありません。 -
昔懐かしい火の見櫓。
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民家の庭先には、見事なワシの石像。
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帰りに「秩父ミューズパーク」に立ち寄りました。
秩父ミューズパークは秩父市と小鹿野町にまたがる自然豊かな公園で、広い園内には展望台や芝生広場、テニスコートや音楽堂などがあり、季節の花々が美しく咲きます。
もともと西武グループのリゾート施設でしたが、現在は埼玉県営および秩父市営の公園になっています。 -
昼食の後、梅園へ。
今年は開花が早く、3月10日に開催された「梅まつり」の頃が見ごろだったようです。 -
駐車場から梅園に向かうと、紅梅・白梅や黄色の山茱萸が目を楽しませてくれます。
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面積1.5haの広大な梅園には、白加賀・野梅・豊後など15種類、約600本の梅が咲き誇り、満開の時期は過ぎたものの、まだまだ見応え十分。
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梅園と武甲山の2ショット。
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豊後梅。
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寒紅梅。
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梅林にやって来たジョウビタキ。
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ピンクの梅は鴛鴦(えんおう)。
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帰りもハープ橋を通ります。
正式な名前は「秩父公園橋」ですが、ケーブルがハープのように見えることから「秩父ハープ橋」の愛称で呼ばれます。 -
主塔から張られたケーブルが竪琴を連想させる、美しいハープ橋を見ながら帰路につきました。
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