2019/03/26 - 2019/03/26
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ペコちゃんさん
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東京にも、それぞれの時代に多くの城や館が築かれましたが、東京都八王子市にある八王子城もその一つ。
天守閣・櫓などの建物は残っていませんが、2006年に日本城郭協会が定めた「日本百名城」で、東京都で認定されたのは、江戸城と八王子城の2つ。
八王子城は北条氏照が築城した山城ですが、1590年の「八王子合戦」で落城し、その後、廃城となりました。
落城から400年後の1990年、「開市400年事業」が計画され、発掘調査や整備がなされてきた八王子城跡ですが、山城なのでハイキングしながら全体を見て回るのがおススメ。
今回は山仲間6名と歩き、所要時間は昼食・休憩時間を含め、4時間半でした。
写真は、八王子城跡ガイダンス施設に展示されている北条氏の家紋が入った鎧兜。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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車で圏央道・西八王子ICから八王子城跡ガイダンス施設の駐車場に向かい、10時前に到着。
八王子城跡ガイダンス施設は、八王子の「八」に因んで八角形をした建物。 -
2012年にオープンしたガイダンス施設に入ると、八王子城の解説映像や展示パネルなどで、八王子城の概要が理解出来ます。
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八王子城は、北条氏の本城である小田原城の軍事上の拠点として、北条氏康の三男・氏照(1542~1590)が1571年頃より標高445 mの城山(深沢山)に築城した山城で、氏照は1586年に滝山城から移転して居城としました。
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天下統一を進める豊臣秀吉は小田原征伐に向かい、その一環として1590年、八王子城は上杉景勝・前田利家・真田昌幸らの部隊1万5千人に攻められ落城。<八王子城合戦>
この時、北条氏照は小田原城に籠城していましたが、秀吉の小田原攻めで開城した後、小田原城主の兄・氏政とともに切腹し、北条氏は滅亡・・・その後に八王子城の新領主となった徳川家康によって八王子城は廃城となりました。 -
北条氏の家紋「三つ鱗」をつけた鎧兜が展示されています。
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八王子城跡から出土したベネチア産レースガラス器(複製)。
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ガイダンス施設で予備知識を得た後、城山に向かって駐車場脇の道を進みます。
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八王子城跡は、御主殿跡がある「居館地区」と、八王子神社や本丸跡があり曲輪群で構成された「要害地区」に大別されます。
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登り口にある「近藤曲輪」。
東屋には「八王子城野外模型」があり、城山の複雑な地形を利用した山城の八王子城が俯瞰できます。 -
登城口にある「八王子城跡自然公園」の看板と鳥居・・・鳥居は山頂にある八王子神社の「一の鳥居」ということでしょう。
低山ですが、アップダウンがある結構タフなコースなので、登山靴などちゃんとした装備が必要です。 -
左側の新道から金子曲輪に向かいます。
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登り始めて約15分で金子曲輪に到着。
金子三郎左衛門家重が守っていたと言われる曲輪なので金子曲輪。
<曲輪(くるわ):城の内外を土塁、石垣、堀などで区画した区域> -
八合目にある「柵門跡」は、山頂の本丸への道の4つが交差する防御の要だった所。
名前の由来は不明・・・往時は門で封鎖していたのでしょうか? -
九合目の「高丸」・・・ここも柵門台と同じく、3つの道が交錯する重要拠点。
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少し先に展望スポットがあり、八王子の街並みや東京都心方面の景色が霞んで見えます。
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「小宮曲輪」には、1対の狛犬と小さな廃屋があります。
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右側の石垣の土台の上には、珍しい子連れの狛犬。
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標高446mの城山山頂には、こじんまりした広場に「八王子城本丸址」と銘した石碑と祠があります。
八王子城は戦国時代の山城なので、天守閣などはありませんでした。 -
山頂のすぐ下にある「八王子神社」・・・延喜13年(913)に華厳菩薩妙行が山頂で修行中、牛頭天王(ごずてんのう)と八人の子(八王子)が現れ、その因縁で延喜16年に八王子権現を祀り、麓に神護寺を建立したそうで、「八王子」の地名の起源ともなりました。
北条氏照は八王子城の築城に当たり、この言い伝えにより八王子権現を城の守護神としました。 -
左側の小さな祠は、八王子城合戦の際に城代だった重臣・横地監物を祀る「横地社」。
横地社は、かつては横地が自害したと伝わる奥多摩町にありましたが、昭和11年に工事が始まった小河内ダムの建設で奥多摩湖の湖底に沈むこととなったため、昭和32年に八王子城へ遷座しました。 -
横地社の隣に建つ天狗像・・・戦前に奉納された石像のようです。
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舞殿のような建物。
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中の曲輪にある八王子神社ですが、朽ちかけた建物に物悲しさを感じます。
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「松木曲輪」に建つ「八王子城跡碑」。
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まだ予定コースの半分も歩いていませんが、結構、歩き甲斐があります。
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山頂付近にはいくつか井戸があったそうで、これは南側斜面にある「坎井(かんせい)」という井戸・・・籠城の際、水の補給に使われていたのでしょう。
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登山道のアチコチで見かけた「ミヤマシキミ」・・・可愛い花をつけていますが有毒植物なので、要注意!
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山城歩きの最後は「詰の城」。
「詰の城」は本丸の背後を守る場所で、本丸が敵の攻撃を支えられなくなった時に、最後の拠点となった場所です。
石柱には「八王子城天守閣跡」とありますが、天守閣があったわけではなく、実際にあったのは櫓台ぐらいの建物だったのでしょう。 -
12時に、今回の最高地点「富士見台」(556m)へ到着。
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「富士見台」といっても富士山が見える展望はありませんでしたが、ベンチがあるので、ここで昼食。
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昼食後、富士見台から下る途中には笹が深い場所もあり、このあたりが「熊笹山」(530m)。
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熊笹をかき分け・・・
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ロープを掴んでガレ場を下り・・・
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沢に沿った道を進みます。
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ダンコウバイ(檀香梅)。
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コミヤマカタバミ。
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ニリンソウ。
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富士見台から約1時間で、城山川にある「御主殿の滝」まで下りてきました。
1590年に八王子城が落城した時、御主殿にいた女子供や将兵が滝の上で自刃し、滝に身を投じ、その血で城山川の水は三日三晩、赤く染まったと伝えられます。 -
それほど大きくない御主殿の滝ですが、その下にも小さな滝があります。
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水量が多い時の写真を見ると、二段滝になっています。
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滝のそばの供養塔・・・この辺りで、毎年、落城の日に合わせて戦没者供養のお祭りが行われるそうです。
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御主殿の滝の近くにある「曳橋(ひきはし)」・・・1990年に架けられた初代の橋は木造で、老朽化により2016年に鉄骨造りの橋に架け替えられました。
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曳橋は古道から御主殿に渡るために城山川に架けられた橋ですが、敵が攻撃してきた時には引いて取り外し、敵の侵攻を阻止する仕掛けになっていました。
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八王子城跡のシンボルとも言える曳橋・・・その先には石垣が見えます。
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橋を渡った所にある石垣は、築城当時のもの。
城山から採った砂岩を利用して一つ一つ丁寧に積み上げ、隙間には小石を詰めた強固な石垣になっています。 -
御主殿へ続く「虎口」・・・虎口とは城や曲輪の入り口で、防御と攻撃の拠点となるように、様々な工夫をこらしています。
八王子城の虎口の特徴は、曳橋から冠木門までを「コ」の字形に折れ曲がった階段通路としていること。(階段は全部で25段)
当時の石畳が殆どそのまま発掘されたので、発掘して出てきた部分と一部損壊している部分を埋め合わせ、当時の姿を再現しています。 -
御主殿入口にある「冠木門(かぶきもん)」・・・これは、発掘調査に伴う厳密な復元ではなく、当時の雰囲気をイメージして再現したもの。
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冠木門をくぐると、そこにはかつて御主殿や会所、庭園などがありました。
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落城後の御主殿跡は徳川幕府直轄の林となり、明治以降は国有林だったため、あまり人の手が入らず落城当時のままの状態で保存され、1992年から2年間の発掘調査では遺構の状態も良好でした。
広い空き地の奥には、床面のみ平面復元された会所や右奥に庭園跡などが見えます。 -
床が再現された会所跡から冠木門を見た写真。
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会所の建物に沿って造られた「敷石通路」・・・幅4.2m、長さ19.2mの範囲に石が敷かれ、通路の中には二本の溝がありますが、道ではなく、何かの儀式用に使うための特別な場所だったのではないか、と思われます。
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御主殿跡の礎石。
御主殿の建物は平屋建てで、北条氏照の執務や生活のための館と考えられており、大勢の人が集まる広間や城主が坐る上段などがあったと思われます。 -
会所前に復元されている「道路状遺構」。
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2013年に発掘調査された、池を中心とした池泉回遊式の庭園跡で、池の縁には三尊石などの石組が配置されています。
会所と主殿に囲まれたところにあり、会所から枯山水の庭を見ながら宴が開かれていたと思われます。 -
八王子城跡は、現存している遺構が築城当時の様相をそのまま残している可能性が高く、往時の歴史・文化を知るうえで大変重要な城跡と考えられ、昭和26年に国の史跡に指定されました。
その後、史跡を保護するために保存管理計画や整備計画が策定され、現在も継続的な発掘調査が行われています。 -
御主殿跡からは、様々な生活用具や矢尻・鉄砲玉などの武器類が出土しています。
東京にある日本百名城の八王子城跡に、一度足を運んでみては如何でしょうか。
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