2018/10/30 - 2018/10/30
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エムさん
2017年10月出発のイタリア旅行を計画していましたが、母が体調を崩して8月に入院・・・旅行は中止、そして母は11月に旅立ちました。
一年後の2018年10月、姉を誘って母を偲ぶ追悼旅行を計画しました。
ローマ4泊・フィレンツェ2泊・ヴェネツィア2泊・ミラノ2泊の予定です。
フィレンツェ2日目はウフィツィ美術館の予約が9時15分なので早めにホテルを出ます。
ウフィツィ美術館は15年振り、写真撮影ができるようになったので嬉しいです。
- 旅行の満足度
- 4.5
PR
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6日目10/30 今日は9時15分にウフィツィ美術館の予約をしています。
早めにホテルを出て、8時40分にシニョーリア広場に到着。
広場の写真を撮って受付に行くと、長蛇の列・・・これが予約者の列だった。予約時間が過ぎてもチケット購入ができなくて、係員に尋ねると、「世界中から大勢が来てるのよ。」仕方がないでしょう、と言わんばかりの上から目線。受付後も入口までの長い行列がシニョーリア広場まで続き、結局入場できたのは10時20分を過ぎていた。1台しかないセキュリティーを通過するのに時間がかかり、呆れるほど効率が悪い。
ここまで待たされるとは想定外・・・エレベーターで3階へ直行しました。 -
【受胎告知】シモーネ・マルティーニ(1333年)
大天使ガブリエルはマリアの純潔を示すユリを持っていない。ユリはフィレンツェの市の花、シモーネはフィレンツェと敵対するシエナ派の画家であり、ユリは中央に花器に描いた。
こんなところにシモーネの拘りが表れて、何だか可笑しい。 -
【玉座の聖母子と六天使】ドゥッチョ・ディ・ブオニンセーニャ(1285年)
ドゥッチョは13世紀シエナ派の画家で、ルチェライの聖母とも呼ばれ代表的な作品。 -
【荘厳の聖母(マエスタ)】ジョット・ディ・ボンドーネ(1310年頃)
「ジョットの鐘楼」を設計した彼の作品。
マエスタは背景が金色で塗られたゴシックの特徴を持ち、聖母は人間らしいルネサンス様式で描かれた。二つの様式が見られるこの作品はルネサンスへの転換点となり多くの画家に影響を与えた。
聖母マリアと幼子イエスが玉座に座り、周りを聖人が囲む祭壇画の原型となった作品で、下には贈り物を持つ天使が描かれた。 -
【玉座の聖母子と8天使】ピエトロ・ロレンツェッティ(1340年頃)
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【聖母の浄化のお祓い】アンブロージョ・ロレンツェッティ(1340年)
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【東方三博士の礼拝】ジェンティーレ・ダ・ファブリアーノ(1423年)
14世紀後半から15世紀前半にかけ、北イタリアで発達した国際ゴシック様式を代表する最高傑作といわれる作品。国際ゴシックは聖母など宗教的な題材を表現し、色鮮やかな原色が使われている。 -
【聖母戴冠の多翼祭壇画】ロレンツォ・モナコ(1414年)
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【聖母子と二天使】(フィリッポ・リッピ)1465年
初期ルネサンスを代表する巨匠フィリッポ・リッピが晩年に手がけた聖母子像の最高傑作で、弟子のボッティチェッリが影響を受けた作品 -
【ウルビーノ公夫妻の肖像】ピエロ・デッラ・フランチェスカ(1465-1466年)
対面する夫妻を横から描き、ルネサンス時代に描かれた肖像画の代表作。 -
【サン・ロマーノの戦】パオロ・ウッチェッロ(1456年頃)
フィレンツェ軍とシエナ軍の戦いでシエナ軍が敗れた。
パオロはサン・ロマーノの戦いを三枚描いており、ロンドンのナショナルギャラリー、パリのルーヴル美術館に展示されている。 -
第1回廊
入場まで長い行列だったのに空いている。 -
トリブーナ、メディチ家秀作コレクションの部屋
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ウフィツィ美術館の南画廊から見た外観
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窓から見たヴェッキオ橋はアルノ川に架かるフィレンツェ最古の橋
1333年に洪水で流された後、1335年に再建され当時のまま残っている。 -
ドゥオモのクーポラとジョットの鐘楼が見えるフィレンツェらしい景色を臨む。クーポラを下から見上げるのではなく、この高さで眺められるのは嬉しい。
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【受胎告知】レオナルド・ダヴィンチ(1472-1475年)
ダヴィンチは14歳でフィレンツェのヴェロッキオの工房に弟子入りをして,受胎告知はダヴィンチが20歳の頃に描いたデビュー作となった。
天使ガブリエルがマリアに受胎告知をする場面で、左手に純潔を表すユリの花を持ち、右手で祝福を表している。
書見台が置かれた白い机の装飾はダヴィンチの師匠であるヴェロッキオが制作したといわれている。 -
【キリストの洗礼】レオナルド・ダ・ヴィンチ(1472-1475年)
ヴェロッキオと弟子のレオナルド・ダ・ヴィンチの合作
ヴェロッキオの工房で製作される絵画は殆どが弟子による作品であった。 -
ダヴィンチが描いたのは左側の天使
キリストの暗い表情と洗礼者ヨハネの痩せ細った固い表情に比べ、天使たちは柔らかく表現が美しい。
ヴェロッキオはダヴィンチが描いた優れた高い技術に、これ以降二度と絵を描かなくなった。 -
【東方三博士の礼拝】レオナルド・ダ・ヴィンチ(1481年)
聖母マリアがベツレヘムの馬小屋でイエスを生んだ後、東方から三人の賢人たちが礼拝に訪れたという聖書の場面が描かれている。
ダヴィンチはヴェロッキオの工房から独立した後、フィレンツェ郊外にある修道院の祭壇画として最初に注文を受けた大作だったが、未完成に終わっている。
1482年、ミラノへ移ったダヴィンチは、サンタ・マリア・デレ・グラッツィエ教会の「最後の晩餐」などを手掛けていたからだった。2年から2年半で作品を仕上げる契約をして、修道院側は辛抱強く10年間待ったが、14年後にフィリッピーノ・リッピに依頼しています。 -
【聖家族】ミケランジェロ(1504年頃)
ミケランジェロの唯一の板絵で、円形の絵はフィレンツェの伝統的な絵画スタイルで、お祝い事があると絵を描いたお盆を贈る風習があった。額縁もミケランジェロがデザインをして金細工師に彫らせたと伝えられている。5つの頭部が彫られ、一番上がキリスト、その下は旧約聖書に登場する預言者、一番下の女性が巫女。これはサン・ジョヴァンニ洗礼堂「天国の門」の肖像彫刻を参考にしたと考えられている。 -
ラファエロが描いた夫妻の肖像画
【アーニョロ・ドーニの肖像】1506-1507年
【マッダレーナ・ドーニの肖像】
妻のマッダレーナはモナリザのポーズを取らせ、スフマート技法などレオナルドの影響を受けている。 -
【ひわの聖母】ラファエロ(1507年)
聖母マリアと幼子キリストに、受難を象徴するひわを手にしたヨハネが描かれている。ヒワは十字架を背負ってゴルゴダの丘へと歩くキリストの頭からトゲを抜き、一滴の血を浴びて赤い斑点ができたと伝えられる。 -
【洗礼者ヨハネ】ラファエロ(1517-1518年)
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廊下の突き当りに展示されていたラオコーン
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美術館のカフェでランチタイム
ここのピザは量がちょうどよく、疲れた体にカプチーノが美味しい。
元気が出たので、続きをボッティチェリから鑑賞します。 -
【プリマベーラ】サンドロ・ボッティチェリ(1477-1478年)
ボッティチェリはフィレンツェ生まれの画家で、1460年フィリッポ・リッピに弟子入りする。ギリシャ神話に傾倒してプリマベーラ、ヴィーナスの誕生を描いた。 -
【ヴィーナスの誕生】ボッティチェッリ(1485年)
ボッティチェッリの作品の中でも有名な「ヴィーナスの誕生」
メディチ家の別荘に飾られていた絵。
サヴォナローラの神権政治により、シニョリーア広場で焼かれなくて幸運でした。 -
【バラ園の聖母】サンドロ・ボッティチェリ(1469-1470年)
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【セラフィムの栄光の聖母子】サンドロ・ボッティチェリ(1469-1470年)
セラフィムはユダヤ教やキリスト教において、天使のうち最高ランクに位置する。 -
【メダルを持つ男の肖像】サンドロ・ボッティチェリ(1475年)
若者が手にしているのは国父と言われたメディチ家のコジモのメダルで、1465年から1469年にかけて鋳造され、「国父」の刻印がある。
黒い衣服に赤いベレー帽は、当時のフィレンツェの富裕層の典型的な服装らしい。 -
【サン・マルティーノ・デッラ・スカーラの受胎告知】ボッティチェリ(1481年)
ボッティチェリが黄金時代と言われた1480年代に描かれ、サン・マルティーノ・デッラ・スカーラ病院の柱廊を飾っていた作品 -
【パラスとケンタウロス】サンドロ・ボッティチェリ(1482年)
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【マニフィカトの聖母】サンドロ・ボッティチェリ(1483-1485年)
マニフィカトはマリアを讃える賛美歌を意味し、本の中にその文字を描いている。 -
【ザクロの聖母】サンドロ・ボッティチェリ(1487年)
ザクロはキリストの受難と復活を意味する。 -
【受胎告知】サンドロ・ボッティチェリ(1489年)
1480年代のフィレンツェはメディチ家が追放され、サヴォナローラの勢力が強い時代であった。パトロンであったメディチ家の庇護を失い、サヴォナローラの禁欲的な思想に感化され、ボッティチェリは宗教的な沈んだ絵を描くようになる。 -
【アペレスの誹謗】サンドロ・ボッティチェリ( 1495年頃)晩年の作品
紀元前4世紀、画家アペレスが記述を残した「誹謗」をボッティチェリが復元したもの。アペレスが友人から受けた誹謗と悲劇を表現して、登場人物は擬人像。
青い服の女性は「誹謗」、その女性に髪を掴まれている男性は「無実」、玉座に座る男性は「不正」、不正の男性の耳元でささやく女性は「無知」、左端の女性は「真実」を表している。
厳格な信仰を民衆に強要したサヴォナローラが火刑に処せられ、真実を問いかけ誹謗への抗議と解釈されている。 -
【ウルビーノのヴィーナス】テツィアーノ(1538年)
ローマ神話のヴィーナスを描いた作品で、足元の犬は忠誠を表している。
この絵に影響を受けたマネの作品に「オランピア」があり、オランピアは娼婦をなので、マネは裏切りのシンボルの黒猫を描いている。
オランピアはこちら
https://4travel.jp/travelogue/11018231 -
【イサクの犠牲】カラヴァッジョ(1603年)
旧約聖書の題材で、15~16世紀に好んで選ばれた。
「アブラハムに年老いてできた最愛の息子を生贄に捧げるようにと神に告げられ、アブラハムの信仰心が試された。」 -
【ホロフェルネスの首を斬るユディト】1612年
カラヴァッジョの影響を受けた「カラヴァジェスキ」と称される画家の作品。作者はカラヴァッジョ派の女性画家、アルテミジア・ジェレンティレスキで、後世に名を残した初めての女性画家といわれている。
旧約聖書に登場する話で、剣を手にしているのは美しい未亡人ユディト。自分の住む町を侵略しようとする将軍ホロフェルネスを泥酔させ、召使と二人で殺害する場面を描いた。アルテミジアは修行中に性的暴行を受けており、憎しみと復讐が強く感じられる怖い絵です。子供には見せられませんね。 -
【ゴリアテの首を持つダヴィデ】カラヴァッジョ(1605年)
旧約聖書に登場する羊飼いのダヴィデは、剣も持たずに巨人ゴリアテに投げた石が額に命中、ゴリアテの首を斬り落としイスラエル軍の勝利を収めた。額に石がめり込んだ跡があります。それにしてもゴリアテの頭の大きいこと! -
【メドゥーサ】カラヴァッジョ(1597-1598年)
これもまた怖くて気持ち悪い絵です。
鑑賞リストは90%くらい鑑賞できたので、美術館を出ることにします。
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