旧吉田茂邸（神奈川県中郡大磯町国府本郷）

2018/12/03 - 2018/12/03

　神奈川県中郡大磯町国府本郷にある旧吉田茂邸は神奈川県平塚土木事務所が管轄する県立大磯城山公園の一部に組み入れられている。
　吉田茂（明治11年（1878年）～昭和42年（1967年）） は戦後に内閣総理大臣を務めた政治家であり、昭和20年（1945年） よりここ大磯の邸宅を本邸とし、晩年を過ごした。もとは明治17年（1884年） に吉田茂の養父・吉田健三が土地を購入し、別荘を建てたのが始まりである。なお、ウィキペディアの記載によると吉田茂の母親は特定されていない。戦後の総理大臣の母親がハッキリしていないとは驚きである。
　旧吉田邸を公開準備中の平成21年 （2009年）に焼失した。同じ年に、神奈川県内では他に国指定重要文化財になっていた住友家の俣野別邸も焼失している。これは放火とみられている。昭和22年頃建てられた応接間棟、および近代数寄屋建築で有名な吉田五十八が設計し昭和30年代に建てられた新館などが再建され、平成29年（2017年）4月1日から公開されている。拝観料は一般500円である。テーマパークではあるまいし、再建したばかりの文化財でもない建物を500円の拝観料を徴収して公開していることには驚きである。ただし、今日は月曜日なのでここも休館日である。
　旧吉田茂邸の日本庭園は造園家・中島健の設計による。昭和36年（1961年）頃から作庭が始まったとされる。京都の庭園をイメージし、園内にある四方竹は京都から取り寄せたものとされる。鎌倉にはどこにでも生えている浄智寺由来の四方竹はもっと角があるが、丸味を帯びた四方竹である。
　七賢堂が建っている。当初は、大磯町西小磯の滄浪閣（伊藤博文邸）に明治維新の元勲である岩倉具視・大久保利通・三条実美・木戸孝允の4人を祀った四賢堂が始まりである。その後に伊藤博文が祀られ五賢堂となり、それを昭和35年（1960年）に吉田茂がこの地に移設し、西園寺公望を合祀して六賢堂となっていた。そして吉田茂が亡くなると吉田茂も合祀され、七賢堂となった。扁額は佐藤栄作が揮毫したものである。吉田茂を合祀したのは佐藤栄作であろうか。
　なお、大磯町ゆかりの歴代総理大臣は8人いる。伊藤博文・山県有朋・大隈重信・西園寺公望・寺内正毅・原敬・加藤高明・吉田茂である。これらの歴々方も誰も四賢堂に祀られることがなかったが、五賢堂となって伊藤博文が、六賢堂となって西園寺公望が、七賢堂となって吉田茂が加わったのである。
（表紙写真は吉田茂の銅像）

エリア 平塚・大磯(神奈川)

「大磯　旧吉田茂邸」ポスター。

旧吉田茂邸入口。

駐車場の案内看板。

入口の喫煙所。

駐車場。

バラ園。

バラ園。

「大磯城山公園」。

「旧吉田茂邸　庭園ガイドのご案内」。

入口までの誘導路。

兜門。

「内門（兜門）」。

管理休憩棟。

「旧吉田茂邸の再建」。

兜門から続く轍（わだち）。

芝生は平がる。

「日本庭園」。

池。

サンルーム。

旧吉田茂邸。

旧吉田茂邸。

管理休憩棟。

池に架かる橋。

園内の紅葉。

池。

池。

池。

「五賢堂道」。四賢堂がこの地に移設された当初はまだ伊藤博文が加えられたばかりの五賢堂だったのだ。

七賢堂。

七賢堂。

紅葉。

「七賢堂」。

七賢堂に掛かる「七賢堂」の扁額。

七賢堂横の紅葉。

紅葉。

七賢堂。

七賢堂の鶴の懸魚。

紅葉。

紅葉。

管理休憩棟。

池。

池。

池と旧吉田茂邸。

十三重石塔と旧吉田茂邸。

紅葉。

池。

センリョウ（千両）。

三界萬霊等などの石碑群。左に犬の墓地もある。

尾根に銅像。

お顔はサンフランシスコを向いている。

吉田茂の銅像。

吉田茂の銅像。

吉田茂の銅像。

銅プレート。

銅プレート。

銅プレート。

庭園内。

丸竹の竹林。

丸竹の竹林。

四方竹の竹林。

段々。

旧吉田茂邸。

旧吉田茂邸。

庭園の紅葉。

ポンプ小屋。

旧吉田茂邸。

旧吉田茂邸。

ポンプ小屋。

釜。

孟宗竹の竹林。

旧吉田茂邸下の木。

七賢堂。

ベンチ。

七賢堂。

十三重石塔。

池。