2018/09/15 - 2018/09/16
178位(同エリア408件中)
AandMさん
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レッチェは南イタリアのサレント半島にあり、古代ギリシャ時代以来2000年以上の歴史を持つ主要都市です。美しい歴史都市で「南イタリアのフィレンツェ」と呼ばれています。中世時代に建てられた教会などゴシック様式の見事な建物が多く保存され、人気の観光地となっています。9月中旬に南イタリアを訪問した際に、観光してきました。
レッチェは人口9万人のレッチェ県の県都で面積も大きな都市ですが、歴史的な建造物は数百メートル四方の旧市街にほぼ集中していますので、歩いて廻れる範囲です。旧市街の中心部のホテルを起点にレッチェを観光してきました。
レッチェを観光して次の目的地バーリに向かう途中、マルティナ・フランカを通りました。レッチェのような大きな町ではありませんが、中世建築や広場がコンパクトに集中した美しい町でした。南イタリアのこれらの町々は日本ではあまり知られていませんが、古代ローマから続くイタリアを感じさせてくれるように思いました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
- 航空会社
- スイスインターナショナルエアラインズ ANA ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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9月15日
この日は、午前中から午後にかけてガッリーポリとレウカを観光した後、レッチェに向かいました。レッチェの目抜き通り、ウニヴェルシタ通りを車で北上すると、道路中央にオベリスクが見えてきました。1822年にシチリア王フェルディナンド1世を讃えて建造されたオベリスクです。ここを右手に曲がると、旧市街の入り口があります。 -
旧市街入り口の凱旋門です。「ナポリの門(Porta Napori)」と呼ばれています。1548年にカール5世を讃えて建造されています。
レッチェでは、旧市街の歴史地区にホテルを予約してあります。門を通り過ぎて旧市街に入ります。凱旋門 (レッチェ) 建造物
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一方通行で車を壁に擦りそうな狭い道路をヒヤヒヤしながら進み、何とか予約しておいたホテルに辿り着きました。
レッチェ旧市街 旧市街・古い町並み
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ホテルはファルコニエリ広場(Palazzo Falconieri)にありました。古い石造りの建物に囲まれた小さな広場ですが、観光客の集団がガイドの説明を聞いていました。
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ロココ調の彫像で飾られた中世の建物で、像の彫が繊細で見事です。
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我々のホテル(Vicodella Cavallerizza)も中世建物でした。ベッドルームの天井画です。ベッドから見上げると、この像が迫ってきます。中世の貴族館に宿泊しているような感じです。
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ホテルの部屋は3階にありました。窓の外の光景です。周囲にも古い石造りの建物が沢山あります。歴史地区の真ん中であることを実感しました。
夕食までの時間を利用して、歴史地区の見物に出かけました。 -
ホテルの向かい側のパンゼラ広場(Piazzetta Panzera)で、中央に銅像が建っていました。1800年代後半にレッチェ市長を務めたAntonio Panzeraの像で、コレラの流行を防いだ町の恩人です。
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通りを南に100mほど進みドゥオーモ広場にやって来ました。沢山の人がいます。レッチェ歴史地区の中心にある広場です。
ドゥオーモ広場 広場・公園
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広場に面してドゥオーモ(サンタマリア・アッスンタ大聖堂)と鐘楼(カンパニーレ)がありました。この鐘楼は5階建てで高さが72 m、1661-1683年に建設されています。旧市街で最も高い建物と思われます。
カンパニーレ (ドゥオーモの鐘楼) 寺院・教会
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ドゥオーモ(サンタマリア・アッスンタ大聖堂)の正面入り口です。この大聖堂は1144年に建てられ、以後、再建や修繕が繰り返されています。
ドゥオーモ (レッチェ) 寺院・教会
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大聖堂内部です。夕方でしたが、相当数の信者と観光客がいました。
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内部装飾は豪華で華麗です。
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天井の作りも凝っています。
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大聖堂には地下礼拝堂がありました。こちらの作りは質素でです。上階とは異なり、同じ大聖堂とは思えません。質素な作りにはそれなりの理由があるように感じました。
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ドゥオーモの内部見学を終えて外に出ると、広場は夕闇に包まれ始めていました。家々のほんのりとした灯が目立ち始めました。
ドゥオーモ広場 広場・公園
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ドゥオーモ広場前のジュゼッペ・リベルティーニ通りを西に進みます。
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サンタテレサ教会(Chiesa di Santa Teresa)で、1630年に建てられたバロック様式の教会です。
サンタ テレサ教会 (レッチェ) 寺院・教会
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厳かな感じの教会内部ですが、ドゥオーモに比べると質素な感じです。
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西に通りを50 m程進むと、サンタナ教会(Chiesa di Sant'Anna)がありました。1680年に建設されています。
サンタナ教会 (レッチェ) 寺院・教会
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通りの向こうに門がありました。ポルタルディエ(Porta Rudie)で旧市街の城門の一つです。現在の門は以前からあった古いゲートを1703年に建て替えたものです。
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ポルタルディエ(Porta Rudie)を旧市街の外から見たものです。内部からより、外側から見た方が門の特長が良く分かります。
ルディアーエ城門 史跡・遺跡
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ポルタルディエ(Porta Rudie)に連続して教会がありました。サンジョバンニ・バッティスタ教会(Basilica di San Giovanni Battista del Rosario)で、1691-1728年に建造されています。
ジュゼッペ・リベルティーニ通り沿いにある沢山の教会は、1600年から1700年の初めにかけて建設されています。財力と労力がないと出来ない大仕事です。中世時代のレッチェの町の勢いが想像されました。サン ジョヴァンニ バッティスタ教会 (レッチェ) 寺院・教会
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サンジョバンニ・バッティスタ教会の外見です。
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ドゥオーモの東側100 m程の場所にサンティレーネ教会(Chiesa di Santa Irene)があります。この教会も1639年に完成しています。この付近は教会で溢れている感じです。
サンティレーネ教会 寺院・教会
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サンティレーネ教会の内部です。
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サンティレーネ教会を東に100 mほど進むと、大きな広場があり、音楽演奏会が開かれていました。サントロツォ広場(Plazza Sant'Oronzo)です。聴衆は市民と観光客ですが、中世の建造物に囲まれた広場の音響効果は良好でした。
サントロンツォ広場 広場・公園
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広場から北側に進むと、サンタクローチェ大聖堂(Basilica of Santa Croce)がありました。開いていましたので、内部に入ってみました。
サンタ クローチェ聖堂 寺院・教会
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サンタクローチェ大聖堂はレッチェ最重要の建物とされています。1353年に建設が始りましたが、1549年まで工事が停止し、1695年になってやっと完成しています。動物、野菜などの像で飾られたファサードや巨大なバラ窓があるのが特徴です。
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天井の構成も絵も細工が細かく、丁寧に作られていると思います。
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サンタクローチェ大聖堂に隣接しているセレスティー宮殿(Palazzo dei Celestini)で、元々はバロック様式の修道院として1352年に建設されたものです。
セレスティーニ宮 城・宮殿
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宮殿内部でショーが進行中でしたが、イタリア語なので内容は良く分かりません。レチェ旧市街では、夕方から音楽会やショーが屋外で結構の頻度で開催されているようです。
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旧市街をグルーッと回って凱旋門(Porta Napori)まで戻ってきました。ライトアップされた凱旋門は見事で、結構な数の観光客がいました。
今日は目一杯観光しましたので、早めに休むことにしました。翌日も天候は良さそうです。凱旋門 (レッチェ) 建造物
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9月16日
中世の貴族館のようなホテルの朝食です。ビュッフェではなく、別室のテーブルに専用の朝食を準備してくれました。南イタリアにしてはリッチな朝食で、中世貴族もこのような朝食を取ったのではないか、と想像しました。このホテルは、造りも食事も印象的です。 -
ホテルの屋上テラスからの景観です。旧市街には高い建物は殆どありません。
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朝食を終えて、チェックアウトまでの時間を利用してレッチェ旧市街をもう少し観光することにしました。ここは昨夕訪れたサントロツォ広場(Plazza Sant'Oronzo)で、コンサートが行われていた場所です。コンサートで使用した道具類が片付けられています。
サントロンツォ広場 広場・公園
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広場の先に遺跡がありました。ローマ時代遺跡(Anfiteatro Romano)です。
ロマーノ円形闘技場 史跡・遺跡
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ローマ時代の円形闘技場(Anfiteatro Romano) は2世紀に建てられ、25,000人以上を収容できたそうです。以後、遺跡の上に建物が建てられてしまったため、現在円形闘技場は半分が地中に埋まったままになっています。
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闘技場が半分が地中に埋まったままの部分の少し先にサンタマリア・テッラグラティア教会(Santa Maria della Grazia)があります。16世紀の建造でローマ時代遺跡の上に建造されたようです。
サンタ マリア デッラ グラーツィア教会 (レッチェ) 寺院・教会
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レッチェ城(Lecce Castle)で別名チャールズ5世の城(Castle of Charles V)とも呼ばれ、中世の建造です。18世紀には城の一部が劇場に使用され、1870-1979年には軍事基地になり、現在はレッチェの文化庁舎として使われているそうです。
カルロ5世の城 城・宮殿
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ジェズ教会(Chiesa del Gesu)で、1575年に建設が開始され16世紀の終わりごろに完成した教会です。
レッチェ旧市街は、見事な教会が沢山あります。ジェズ教会 寺院・教会
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ジェズ教会の近くに、古い建造物があり、ゲート状のトンネルがありました。プラートのアーチ(Arco di Prato)と呼ばれる歴史建造物で、16世紀に建造されたプラート宮殿の一部です。
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ホテルの近くにあった小さな教会、Chiesa di Santa Maria della Paceです。1738-1742年に建てられた教会で、病院としても使われていた、とのことです。
ホテルに10時過ぎに戻り、チェックアウトしました。これから次の目的地バーリに向かいます。サンタ マリア デッラ グラーツィア教会 (レッチェ) 寺院・教会
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レッチェ旧市街の歴史地区を出たところに緑の多い大きな公園がありました。そしてここにも立派な教会がありましたので、立ち寄りました。聖ニコラス教会とカタルド教会(Saint Nicolo and Cataldo)です。1180年に建設された古い教会で、ロマネストとバロック様式の混合です。
サンティ ニコロ エ カタルド教会 寺院・教会
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教会の前の広場に両手を上げて建つ聖人の像がありました。両手を上げたスタイルは、この他の場所でも結構あるように思います。中世ー近世のイタリアの教会に共通したスタイルのようです。
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教会の入り口部の彫像は細部まで丁寧に彫られていました。レッチェでは柔らかく加工しやすいレッチェ石(石灰岩)が産出することで知られていますが、レッチェ石を使った精密彫刻と思われます。見事な彫り物です。
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教会の構造などが説明されたパネルもありました。教会は中世建造物で最も注目すべき建物だそうです。でもこの教会では観光客には合いませんでした。町はずれですので、ここまで足を伸ばす観光客は多くない印象です。
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教会の裏手に広い墓地があり、大小さまざまな墓碑が建っていました。12世紀ころからの墓碑があるそうです。
旧市街の教会には墓地が殆ど見当たりませんでしたが、この教会にはありました。レッチェでは歴史的に町はずれが墓地として使われてきているようです。サンティ ニコロ エ カタルド教会 寺院・教会
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教会と墓地への入り口部分に立派な石造りの門がありました。門上部にイタリア語の文字か書かれています。全部の意味は分かりませんが、「平和のためにーー」が読み取れました。
レッチェを離れ、次の目的地であるバーリを目指して北に向かいました。 -
途中休憩を兼ねて、マルティーナ・フランカ(Martina Franca)の町に立ち寄ってみました。緩やかな丘の上に中世以来に発達してきた町で、市壁に囲まれ、バロック様式の市門を有する旧市街には狭く曲がりくねった道と広場や広場があります。
有名ブランドDOCワインである「マルティーナ・フランカ」 (it:Martina Franca (vino)) の産地でもあります。
ここは聖フランシス・アッシジ教会(Church of Saint Francis of Assisi)です。17-18世紀の建設です。サン フランチェスコ アッシジ教会 寺院・教会
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教会の入り口を入ろうとしましたが、閉まっていました。残念ながら内部見学はできませんでした。
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教会前の広場に、両手を広げた聖人像が立っていました。レッチェの教会でも見かけた像と同じスタイルです。
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デュカーレ宮殿の入り口です。宮殿は、現在、市庁舎、裁判所、市立図書館 "Isidoro Chirulli"、芸術音楽センター "Paolo Grassi"として使われています。訪問時にはピカソ展が開かれていました。またこの場所で、1974年からは毎年国際オペラ音楽フェスティバルが開催されています。
ドゥカーレ宮殿 城・宮殿
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宮殿前に小さな広場がありました。ローマ広場(Piazza Roma)で中央部にイルカの噴水があります。
ローマ広場 広場・公園
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旧市街の中心部にあるプレビシート広場(Plazza Plebiscito)は町で最も重要な広場で、大学宮殿、チヴィカ塔、サンマルチーノ教会などがあります。
プレビシート広場 広場・公園
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チヴィカ塔と大学宮殿です。
チヴィカ塔 建造物
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サンマルチーノ教会(Basilica di San Martino)は1747-1785年に建てられたロマネスク様式に教会です。
サン マルティーノ大聖堂 寺院・教会
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教会内部はクリーム色と茶色がベースの美しい空間です。
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中央祭壇も落ち着いた感じで、清涼感が感じられます。
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マリア・インマコラータ広場です。レストランやお土産店があり、程々の数の観光客です。静かな落ち着いた中世時代からの町の雰囲気をじっくりと体験できる感じです。
マリア イマコラータ広場 広場・公園
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旧市街の出入り口であるサントステファーノ門です。門内の旧市街は見事な石畳(多分、大理石)が敷かれ、ゴミや埃も目立ちません。マルティナ・フランカ旧市街は、清潔で情緒あふれる中世雰囲気を感じさせてくれる美しい町だと思います。
休憩を兼ねて立ち寄った町ですが、立ち寄って良かったと思います。サント ステファノ城門 建造物
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マルティーナ・フランカを後にしてバーリに向かいます。数Km走ると、丘の上に白い建物があるロコロトンド(Locorotondo)の町が目に入ってきました。丘の手前に尖がり屋根石積みのトゥルッリ(Trulli)も見えます。トゥルッリ群で有名なアルベロベッロもすぐ近くです。ロコロトンドにも立ち寄ってみたいと思いましたが、バーリでの観光予定を立てていましたので、立ち寄りは省かざるを得ませんでした。
レッチェは南イタリアでは著名な観光地で、旧市街には中世時代の沢山の建物があり、大変見応えのある町でした。途中でたまたま立ち寄ったマルティーナフランカは小さな町ですが、中世から続くコンパクトで美しい町並みが印象に残りました。ロコロトンド旧市街 旧市街・古い町並み
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