2018/10/14 - 2018/10/15
4位(同エリア230件中)
旅猫さん
秋色のみちのく温泉旅。
御在所から乗ったバスは、八幡平頂上手前で少し渋滞したものの、乗り継ぎのバスには余裕で間に合った。
そして、13:20発の田沢湖駅前行のバスに乗り換え、秋田八幡平側へ。
この後は、大沼へ立ち寄り、この日は後生掛温泉に宿泊。
最終日は、後生掛自然研究路を歩く予定だ。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
八幡平頂上から乗った羽後交通のバスは、大沼温泉バス停には13:46に着いた。
このバス停に降り立つのも、3度目だ。
最初に訪れた時とバス停の位置は同じだが、以前は、草の生えた路肩だった。
前回訪れた時、今のように整備されていて驚いたが、やはり綺麗になり過ぎるのも少し寂しい気がする。 -
バス停の目の前に広がるのが大沼。
歩き出す前に、前日に盛岡駅で買い込んでいたパンで昼食を。
何だか、前日と同じような展開だな。
食べた後、大沼を一周する自然研究路を歩いてみる。
ここも、三度目だな。
歩き始めてすぐ広がるのが、大沼湿原だ。
彩りは、もう晩秋の趣だ。大沼湿原 自然・景勝地
-
湿原を抜けると林と沼の境を歩く道となる。
見上げると、光を受けて輝く紅葉が。
これは、ハウチワカエデのようだな。 -
さらに歩くと、葦が綺麗に見える場所があった。
緑の葦も綺麗だが、秋色も美しいものだ。 -
沼の北側まで来ると、森の中の少し高い場所に遊歩道が付いている。
歩いていると、鳥が騒ぎ始めた。
ちょうど沼がよく見える場所に来ると、鴨たちが沼の中ほどに集まり始めていた。
猫の臭いに気付いたのかな(笑) -
それにしても、日曜日だというのに、思ったよりも人は少なかった。
ところにより、アジア系の旅行者がが大騒ぎしていたのが煩かったものの、それでも静かに大沼の秋を楽しむことができた。大沼自然研究路 自然・景勝地
-
最後に、沼に突き出すように設けられた展望所からしばらく景色を眺める。
こうして見ると、やはり二年前の方が紅葉は綺麗だったな。大沼 自然・景勝地
-
時間がまだあるので、向かいのビジターセンターの脇にある泥火山を観に行くことにした。
なぜかわからないが、ここも毎回訪れている。
この道も、三度目だ。 -
そしてまた、この光景を見てしまう。
ようするに、火山と言うか地球の息吹が感じられるところが好きなのだな。
ポコポコと音を立てている泥火山を見ていると、何とも言えず嬉しくなってくる。 -
それにしても、ここの風景は昔とほとんど変わりがないな。
若干、勢いが弱くなったくらいか。 -
泥火山の近くで、変わった植物を見つけた。
細かい白い実が、房のように垂れさがって付いている。
こんな植物、初めて見たな。
泥火山を観た後、ビジターセンターへ戻り、宿へ連絡。
しばらくしてやってきた宿の車に乗り、今宵の宿後生掛温泉へと向かった。 -
後生掛温泉は、これまで自然研究路を二回歩いたことはあるが、どちらも温泉に入らずだったので、今回が初めてだ。
この宿は、湯治部と旅館部があり、結構規模が大きい。
通されたのは、本館の7畳の和室だった。後生掛温泉 宿・ホテル
-
一休みした後、早速温泉へ。
ようやく入ることのできた後生掛温泉は、灰色がかった湯だった。
泉質は硫黄泉だが、少し饐えたような臭いがする。
湯温はやや熱めだが、適温と言ってよかった。
もちろん、源泉掛け流しで申し分の無い良い湯だった。 -
そして、夕食は18時から。
昨夜の峡雲荘と比べると、少し洗練された旅館の料理と言った感じか。 -
お酒は、宿の名前の入ったものをいただいた。
醸しているのは、『千歳盛』で知られる花輪の酒蔵かづの銘酒だ。
この蔵は、2017年に居酒屋チェーンを運営する会社の子会社にされてしまったところだな。
小さな蔵は、どこも経営が厳しくなっている。
テレビや雑誌で取り上げられた場所に人が押し寄せる風潮は、多種多様な文化を失わせると思うのだが。 -
そんなことを考えながら、秋田名物のきりたんぽが入った鍋をつつく。
味は悪くなかったのだが、ちょっと重い。 -
蒸し物には、鶏肉が入ってた。
何やら名前の付いた鶏だったが、失念した。 -
〆にはさつまいものプリンのようなものが出たが、これが甘くて。
食感も苦手だったので、残してしまった。
結局、二日とも、かなり健康的な食事だったなと、改めて思った。
何せ、いつもなら旅から帰ると増えている体重が、驚いたことに1キロ近く減っていたからな。 -
翌朝起きると、昨日の夕方から降り出した雨は止んでいた。
窓から見える大浴場のある建物からは白い湯気がもうもうと上がっている。
今朝は、かなり冷え込んでいるらしい。
とりあえず、その大浴場で朝風呂を。
後生掛温泉には、泥湯や箱蒸し風呂など、少し変わったものもあり、木造の趣のある浴室には、湯気が立ち込めていて何とも言えない雰囲気があった。 -
朝風呂の跡は、朝食。
並べられていたのは、これぞ宿の朝食といったものだった。
鮭の塩焼きに乗り、しらすに焼きたらこ、塩いご飯に味噌汁。
久しぶりに、正統派の日本の朝食に出会えた。
文句なく、今年の朝食第一位だな。 -
朝食の後、宿の前から続く自然研究路を散策。
ほんの少し歩いただけで、魅惑的な地獄地帯が現れた。
二年ぶりだが、やはりここは素晴らしい。 -
何と言っても、捨てるほどの温泉が湧き出しているのだ。
この光景を見ただけでも、温泉好きには堪らない。 -
さらに歩いて行けば、道の両側では、大小のマッドポット(泥水泉)や泥火山が、ゴボゴボと音を立てている。
硫黄の香りも漂い、地獄ならぬ、まさに天国のような場所。 -
一番奥には、大湯沼もある。
大地の息吹を感じる場所だ。
あれが野天風呂だったら、どんなに素晴らしいことだろう。
しかし、湯温は94度ほどあり、もちろん入ることはできない。 -
以前は、この沼を一周する遊歩道があったのだそうだが、西側へ活動が広がったため、遊歩道は崩れ、今は周回することが出来なくなっている。
-
今では、道を塞ぐように展望台が設けられていた。
-
沼の反対側も、途中まで歩いて行ける。
その道の脇では、ナナカマドの実が、昨夜の雨を実に飾っていた。 -
大湯沼から泥火山へ向かおうとしたら、その道も通行止めになっていた。
道のすぐ脇で、大きなマッドポットが活動しているのと、土砂崩れで道が埋まってしまったのだった。 -
仕方が無いので、元来た道を戻る。
それにしても、マッドポットは見ているだけで面白い。
熱泥が無尽蔵に湧き出てくるのだから。 -
途中まで戻り、泥火山へと向かう道へ入る。
数分歩くと、目の前に池のようなものが現れ、大きな泥火山が現れる。
後生掛温泉の泥火山は、日本一の規模を誇るのだ。
今は活動が衰えているが、それでも山頂からは泥を噴き出している。 -
後生掛温泉には、10時半過ぎ頃まで滞在する予定だったが、思ったよりも早く宿に戻ってきたので、一本前のバスに乗るべく、9:45の送迎車でアスピーテライン入口バス停まで送っていただいた。
バス停には少し早目に着いたのだが、運転手さんが、バスが来るまで車の中にいていいというので、お言葉に甘えさせていただいた。
そして、しばらくすると、10:04発の田沢湖駅前行きの秋北バスがやってきた。 -
バスは色付く森の中をどんどん下って行き、およそ20分で玉川温泉に到着した。
このまま田沢湖駅まで乗り、駅まで昼食をと思ったが、ふと、車窓に見えた湯煙で思い出し、発車直前に転げるようにバスを降りた。
なぜ降りたかと言えば、ここ玉川温泉にも、地獄があったかのを思い出したからだ。
ちょうど一本早いバスに乗れたので、ここで次のバスまで地獄を堪能しようと思い立ったわけだ。 -
自然研究路へ入ると、強い硫化水素臭が漂ってきた。
すぐそばには、黄色みがった温泉の川が流れている。
川に沿って作られているのは、湯の花を取るものらしい。 -
玉川温泉と言えば北投石。
台湾の北投温泉で発見されたラジウムを含む鉱物で、日本ではここ玉川温泉にしかない貴重なものだ。
国の特別天然記念物なので、もちろん持ち帰ることは厳禁。 -
それにしても、もったいないくらいの温泉が流れている。
ボーリングしても低温の湯が少量しか出ないのを使い回している温泉地から見れば、羨ましいことだろう。
玉川温泉も一軒宿なので、ほとんど利用していないのだからな。 -
その玉川温泉最大の源泉が大噴だ。
湯温は98度で、phは何と1.2と言う日本一の強酸性。
しかも、主成分は塩酸。
毎分8,400?もの湯が豪快に湧いている様は、感動そのものだ。大噴 自然・景勝地
-
大墳を過ぎて少し歩くと、独特な風景が目の前に。
屋根の付いた掘立小屋のようなものが立っている。
玉川温泉名物の天然岩盤浴場だ。
この辺りは非常に地熱が高く、歩いていても10月とは思えないほど暑かった。 -
何気なく見える岩も、触ってみるとかなり暖かい。
ところどころから蒸気が出ていて、うっかりすると火傷をしてしまう。 -
小屋掛けしてある場所以外でも、いたるところで思い思いに岩盤浴を楽しむ人たちがいて、少し不思議な光景だった。
-
遊歩道は、勢いよく蒸気を噴き上げる噴気孔の近くを通っている。
音も凄いが、硫黄臭が強く、歩いているだけでも楽しい。 -
そして、懐かしい場所に出た。
昔、源泉が流れるこの川で10円玉を洗ったことがあるのだ。
ところが、ピカピカになるどころか、あっという間に薄くなり驚いたことがある。
玉川温泉の強酸性の湯にはまだ入ったことは無いが、肌が弱い人や傷のある人には浸かることはできないだろうな。 -
そろそろバスの時間なので、戻ることにした。
それにしても、この景色は素晴らしい。
予定を変更してまで訪れた甲斐があったものだ。 -
入口近くまで戻って来ると、赤い鳥居が見えた。
玉川稲荷神社と書いてあったが、遠くから失礼させていただいた。 -
玉川温泉は、宿泊棟や湯治棟の他、食堂や売店が入った建物が建ち並び、かなりの規模の温泉宿だ。
立ち寄ったのは二回目だが、温泉には入ったことが無い。
いずれ、ここにも泊まってみたいものだ。 -
少し遅れてやって来た、11:24発のバスに乗り、田沢湖駅へと向かう。
途中、かなり寝てしまったようだが、懐かしい田沢湖に着くころには目が覚めた。
田沢湖を出ると、車窓には秋田駒ヶ岳の雄姿も。
そういえば、駒ヶ岳も昔歩いたことがあったな。
そんなことを考えているうちに、田沢湖駅前に到着した。 -
そして、4分遅れでやって来た13:11発の『こまち20号』に乗車。
昼食は、また駅で買い込んだパンだけとなってしまった。
今回の旅は、直前まで行くかどうか悩んだものの、行ってみれば、天気も良く、紅葉も温泉もゆっくり楽しむことができた良い旅だった。
いつかまた、ゆっくり訪れたいものである。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 前日光さん 2019/08/06 16:34:05
- 秋の風情
- こんにちは、旅猫さん。
この暑い季節に、秋色の風景を見るとホッとします。
もともと秋が好きなので、温泉と(それも相当に酸性度の高い!)紅葉は日本の風景ですよね。
強酸性の湯が流れていると言えば、須川高原温泉を思い出します。
源泉から流れ下ってくる湯量がハンパなく多くて、空気に触れたとたんに湯の色が変わるというところも、須川高原温泉と似ています。
マッドポットが好きな旅猫さん、でもちょっと怖くないですか?
あのゴボゴボと吹きだしている熱泥が大規模になって、爆発したらどうしよう?なんて考えてしまう私です。
別府温泉とか登別温泉、日光湯元にも、これに近いものを感じますが、自然の息吹そのものですよね?
宿の朝食は正しい日本の朝食だったようで、シンプルなのはいいですよね!
よけいなものがないから、その真の良さが味わえますね!(^^)!
前日光
- 旅猫さん からの返信 2019/08/10 14:02:28
- RE: 秋の風情
- 前日光さん、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
秋ともなれば、温泉が恋しくなってきますよね。
色づく景色を観ながらの露天風呂は最高ですし。
須川高原温泉は、物凄い湯量で驚きますよね!
豪快さで言うと、やはり玉川温泉が一番でしょう。
十円玉がすぐに薄くなるほどの強酸性ですしね。
後生掛温泉の自然研究路は面白いですよ。
どちらかと言うと、火山活動が弱まっている場所だからこそ見られる場所ですし。
まあ、火山はいつ爆発するかわからないので、その時は仕方が無いかなと(笑)
宿の食事は、豪華過ぎるところも多いので、こんな感じの朝食だとホッとします。
旅猫
-
- 墨水さん 2018/11/05 22:30:54
- 玉川温泉。
- 旅猫さん、今晩は。
玉川温泉て、癌に効くと言われてる所ですよね?。
墨水。
- 旅猫さん からの返信 2018/11/07 19:03:44
- RE: 玉川温泉。
- 墨水さん、こんばんは。
書き込みありがとうございます。
> 玉川温泉て、癌に効くと言われてる所ですよね?。
そうですよ。
源泉100%の湯は、強酸泉なので肌の弱い人が入るとただれます(^^;
50%に希釈したのが、一般人にはちょうど良いようです。
旅猫
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