2018/10/03 - 2018/10/04
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jokaさん
7月の海の日の連休に出かけた笠ヶ岳以来、「今度は平日に休みを取ってふだん混んでて行けない山に行こう」とHさんと言い続けること二か月半。
嘘のような悪天候に祟られて、帰りの新幹線(特急)の切符を予約しては変更するという作業をルーティンのように繰り返してきました。
行き先は小屋泊なら赤岳頂上山荘(わたしが立地のすばらしさを説明して以来、Hさんのお気に入り)、テント泊なら立山か五竜山荘で調整していたのですが、9月最終週、どうやら来週半ばなら休みと天気のタイミングが合いそうという段階になってふと思いつく。
「この時期日本一混雑する山って涸沢じゃね」
Hさんもわたしも紅葉にはまったく関心がないので、こんな機会でもなければ決して行くことはないでしょう。
これも何かの巡りあわせ。一生に一度のチャンスに日本一の紅葉を見ておくのもアリかもしれない。
というわけで出発4日前に急遽涸沢行きを決めたのでした。
そしてなぜかHさんの仕事先の知り合い、Nちゃんも参戦することとなりましたとさ。
- 同行者
- 友人
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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本日の出発地点は渋谷マークシティ5階。
こんなところにバスターミナルがあるなんて今の今まで知りませんでした。 -
今回の同行者は、毎度おなじみの会社の同僚Hさんと初参加のNちゃんです。
わたしはNちゃんとはこの日が初顔合わせ。
Nちゃんは21才。お父さんはHさんより年下だそうです…
わたしとも3才しか違わない…… -
いつもの毎日アルペン号が満席だったため、初めてさわやか信州号を利用します。
22時渋谷を出発。
睡眠導入剤を服用してすぐに夢の中。 -
5時20分、上高地着。
バスターミナル近辺は込み合うので、水だけ汲んだらトイレにも寄らずすぐに歩きだす旨を伝えてあるため、二人ともちゃっちゃと準備を完了。 -
5分ほど歩いて河童橋前のベンチでゆったり朝食です。
きれいなトイレも目の前。利用者もほとんどなく快適、快適。
コンタクトを装着するのに、落ち着いたきれいな洗面所は欠かせません。 -
5時50分、河童橋を出発。
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ガスも晴れて快晴です。
前職が長野でバリバリの林業だったというNちゃんの話を楽しく聞きながら歩きます。
ちなみに高校時代は部員一名の山岳部で、時には顧問の先生4人を引き連れて山に登っていたというマジもの山ガールです。 -
6時26分、明神館通過。
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7時過ぎ、徳澤園のキャンプ場が見えてきました。
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みちくさ食堂にちょいと寄り道。
朝から焼肉だろうがラーメンだろうがへっちゃらなわたしは朝定食か手作りカレーに激しく心を惹かれましたが、二人を待たせるのもなんなんで我慢、我慢。 -
というわけでソフトクリームで妥協しておきます。
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ゴールデンウィークに立ち寄った時と同じ過ちを…
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トイレ(有料)もピカピカです。
ウォシュレット&水洗の最強タッグ!
7時20分過ぎに徳澤園を出発。 -
上高地から涸沢を目指すルートは横尾山荘経由のルートとパノラマルートの二つ。
横尾山荘経由はアップダウンが少なく、コースタイムも短いので9割以上の登山者が歩くメジャールート。パノラマルートは起伏が激しく危険個所も比較的多い。コースタイムも横尾経由に比べて1時間以上長いがその分眺望に優れている。
そしてその二つのルートは徳澤園から20分ほど先の新村橋で分かれています。
この二日間の天気予報は“本日が午前中ピーカン、午後から曇り。明日は一日中曇り”というもの。つまり快晴が保証されているのは本日午前中のみ。
晴れている午前中に景色のいいパノラマルートを歩くか、それとも横尾経由で早い時間に涸沢に着いて青空のもとカールの紅葉を眺める時間を確保するか。
到着時間次第では、さっさとテントを張って北穂往復という手もある。 -
上高地を出発してからずっとどちらの道を選ぶか考えながら歩いてきました。
そしてとうとう新村橋到着。
二人の意見を尋ねてみると、
Hさん「せっかくだから涸沢カールメインでいいのでは」
Nちゃん「チャンスがあれば北穂高岳往復も考えたいな」 -
というわけで横尾経由に決定!
8時16分、あっという間に横尾着。 -
ピカピカの山小屋のような立派なトイレがなぜか二つ並んでいました。
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いよいよここからが本格的な登山道です。
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10分ちょっと休んでから、いざ涸沢へ!
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素晴らしい川の色。
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屏風岩。
明日の今頃はあの裏側を通り過ぎているはず。 -
景色も徐々に色づき始めているような。
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9時12分、本谷橋を通過。
けっこうワイルドに揺れる橋でした。 -
横尾から歩くこと50分。これまで快調にとばしていたNちゃんが徐々に遅れだす。
出足好調だったこともあり気づくのに時間がかかり、あれっ?と思った時には完全に足が止まった状態。
ついには座り込んでしまいました。
完全にシャリバテの症状。つまりはエネルギー切れです。 -
持参のおにぎりや献上したおやつを食べて、10分ほど休むとなんとか動けるようになりました。
次からはお腹空いている自覚がなくてもなにかしら口に入れるようにしましょう。
無理せずゆっくり歩きだします。 -
急に視界が開けました。
奥に見えているのは前穂でしょうか? -
先へ進むHさん。
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黄葉のトンネルを行く。
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奥穂がお出迎え。
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カールはすぐそこです。
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赤色も目に付くようになってきました。
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日差しが眩しい!
最高の天気です。 -
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この分岐点は不要だと思う。
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最近アルプスでよく見かける某国の方たちは道の真ん中を占有して記念撮影に耽る習慣があるので厄介です…
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がんばれ、Nちゃん。もう少しだ!
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振り返るとこの景色。
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パノラマコースとの合流点を過ぎると小屋は目の前。
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10時37分、涸沢ヒュッテに到着です。
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テラスは大賑わい。
とても平日とは思えません。 -
小屋のブログによれば今年の紅葉のピークは9月26日頃。
現在一週間過ぎてはいますが、まだぎりぎり旬を保っている状態でしょうか。 -
まずは設営場所の確保が優先。
そのままテント場へ向かいます。 -
たかが趣味のために三ヶ月で10人というのはたしかに多いかもしれません。
でも、踏み外すのはもちろん、よろけたり、つまずいたりするだけで大怪我以上確定!みたいな箇所満載の槍穂周辺を、毎日数千人の老若男女が歩いていてよくこのくらいの人数で済んでるなあ、というのが正直な感想です。 -
涸沢のテント場の受付は、山小屋ではなくテント場中央のこの小屋で行います。
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が、受付は12時からなので、とりあえずコンパネだけ借りていくことにします。
岩ゴツゴツの場所が多い涸沢のテン場でも、これさえあればフラット天国。早い者勝ちで午前中に売り切れてしまう人気商品です。
支払いは受付時の自己申告制。
‘山に悪人なし’ -
わたしとHさんとで三枚重ねて運ぶことを試みるも予想外に重い!その上表面ツルツルで滑るので運んでいる最中にずれてバランスが崩れてしまう。
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というわけでたどり着いたのがこの“未来少年コナン”スタイル!
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まずはHさんとわたしが一枚ずつ頭の上に載せて、“アフリカ辺りの水を汲む女性”スタイルで運び、ラスト一枚をHさんとNちゃんとで分担しました。
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コンパネを敷くと岩などの影響を受けなくなりますが、バランスが悪いと思いっきり傾くので、設置には思いのほか時間がかかります。
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マイホーム完成。
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マイホームからの景色。
涸沢小屋とその上にそびえる北穂高岳。 -
HさんとNちゃんも設営終了。
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時刻は11時半過ぎ。昼食を求めて涸沢小屋へ。
Nちゃんの調子を考えれば、今からの北穂往復は現実的ではないので午後はゆったり過ごすことにしました。 -
涸沢小屋越しの奥穂高岳。
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振り返るとテント村があんなに小さく。
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テントから7~8分で涸沢小屋到着。
涸沢には涸沢ヒュッテと涸沢小屋の二つの山小屋があります。
大きくて(定員180名前後)入り口近くの平地にあるのがヒュッテ、こじんまりして(定員100名前後)斜面上にあるのが小屋と覚えましょう。
『涸沢氷河ワイン』が飲めるのがヒュッテ、『穂高の詩』が飲めるのが小屋というのもあり。
もつ煮があるのが小屋、缶酎ハイが飲めるのが……以下続く -
何にしようかな?
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涸沢小屋、涸沢ヒュッテとも軽食の提供時間が長めなのもポイントが高い。
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飲み物も充実。
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というわけでカレーと鳥もつ煮をオーダー。
おでんも捨てがたいけど、もつ煮は涸沢小屋にしかないので。
HさんとNちゃんとも主食のほかにおでんを頼んだので、みんなで分け合いながら食べました。
と、肝心のおでんの写メがないことに今気づく…… -
山もご馳走です。
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白ワインのハーフボトルを追加。
プラスチックとはいえワイングラスで飲めるのが素晴らしい♪ -
10月第一週という涸沢が最も賑わう時期ではあるものの、平日ということでテントは少なめ……に見えますがテント場が広大過ぎるだけの話で、実際にはこの時点で200張近くあったと思います。
週末ともなればこの数倍か…
ちょっと想像できませんね。 -
ヒュッテ近くのヘリポートに何度もヘリが物資を運んでいました。
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テラス全景。
ヒュッテの屋上テラスに比べるとかなり小さめですが、高い位置にあるため見上げる山の迫力はこちらの方が上だと思います。カール全体を眺めるならヒュッテに軍配が上がるでしょう。
なんだかんだで一時間以上くつろいでしまいました。
帰りがけに売店に立ち寄るもどれもピンとこず(売りのはずのマムートコラボ商品もほぼ見当たらない)、お土産用に買うつもりのバッジも涸沢ヒュッテで見ればいいかと思い手ぶらで小屋をあとにします。 -
テント場に戻ると受付が開いていたので手続きと支払いのため中へ。
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当然ながらコンパネは完売。
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テント場使用料1000円とコンパネ代500円、計1500円を支払います。
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こんな立派な設営許可証を初めて見ました。
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昼食前に比べてかなり賑わってきました。
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素朴だけどわかりやすい涸沢マップ。
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今度は涸沢ヒュッテを探検です。
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まず受付にて夕食を頼みます。
どちらかといえばわたしは自炊希望だったのですが、なぜだかHさんとNちゃんが小屋食を熱望したため、おとなしく従うことにしました。 -
受付横のグッズ売り場。オリジナルグッズが豊富で目移りします。
限定のナルゲンボトルにかなり心が動くも、すでに4本も所有しているので購入には至らず。
代わりに手ぬぐいを買ったはずなのですが、今現在行方不明です…… -
食堂を拝見。
とても雰囲気があります。 -
部屋は細かく区切られたタイプみたいです。
合宿所みたいで楽しそう。 -
ただこの時期の週末になると布団四枚のこのスペースに10人以上が押し込まれることを考えると話はまったく別になります。
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外にでて温度計を見ると20度近く。
ぽかぽか陽気です。 -
トイレもなかなかきれい。
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テラスに陣取ってくつろぎ中のHさんとNちゃんを後ろからパチリ。
正面に見えるのは北穂高岳。 -
今度は缶酎ハイを。
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風も吹いたり止んだり。
おだやか~な時間が流れています。 -
ふだんは比較的スパルタンな山行になることが多いため、テント場でこんなにゆったりとした時間を過ごすのは初の経験かもしれません。
北穂から涸沢岳を経て奥穂に至る稜線が眩しい! -
こちらのテラスでも優に一時間以上を過ごしました。
予報では午後から曇りのはずでしたが、本当に最高の天気に恵まれました。
とにかく感謝の言葉しかありません。 -
さて、まだ明るいうちに明日下りで使うパノラマルート方面へ下りてみましょう。
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5分ほど進んで振り返るとこの景色!
そうです。ここは間近でカールの全景を見ることができる唯一の場所なんです。
画面左の建物が涸沢ヒュッテ。屋根の上には今もHさんとNちゃんがくつろいでいる屋上テラス。 -
東側はまだ明るいけれど
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西側はすでに大きな影に覆われています。
涸沢カールは西に3000m級の穂高連峰を頂くため、陽が沈むのがとても早いのです。ちなみに現在14時35分。 -
小屋近くまで戻ってきました。
カール内よりもカール手前あたりの紅葉が一番燃え盛っていたような気がします。 -
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これは30分後、今度はHさんとNちゃんを誘ってもう一度カール全景を見に来た時の写メ。
カール全体がすっかり影に覆われています。 -
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いったんテント場に戻ることにしました。
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右に見える緑色のテントの群れは常設の貸テント。
山のテント場でこんな光景を見るのも初めてです。 -
テントで一休みの二人をしり目に
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ふたたび涸沢小屋へと向かうわたし。
実はお土産用の山バッジを涸沢ヒュッテで買おうとしたら、なんとすべて売り切れ。おそるべし最盛期の涸沢!
こんなことなら最初にバッジ買っておけばよかった… -
無事バッジを購入しトイレに立ち寄ると、その先に奥穂への登山道入り口がありました。
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ここから見るとカールの表情がガラッと変わり、荒涼とした雰囲気が漂います。
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テントの密度がさらに増している気がします。
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さっきは気づかなかったけど、メイン通路脇の一等地にまっ平らなスペースがまだまだ残ってる。
この辺りに張ればそもそもコンパネ要らなかったのではなかろうか…… -
今更なので深く考えないようにしました。
テントに戻るとNちゃんがコーヒーを淹れてくれていたので少しだけご相伴にあずかりながら三人で雑談タイム。 -
ふと見上げると、あ、あれは!
噂に聞く“タヌキ岩”じゃあるまいかっ!!
注意力散漫なわたしでは見つけられないと思っていたのでちょっと興奮してしまいました。
わたしにはタヌキというよりトトロかな。 -
さて、夕食の第一陣は17時からとのことなので16時40分頃涸沢ヒュッテに行ってみるとすでに長蛇の列。
10分ほど並んで着席できました。 -
一人前2500円なり。
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おかずは質、量とも小屋食としてはまずまずの高水準。
美味しくいただきました。 -
食後はいったんテントに帰るものの、あまりにも早すぎるのでしっかり防寒対策をしてからヒュッテの屋上テラスにカムバック。
時刻は18時過ぎ。
日の入りから30分近く経っているけれど、まだ空はほんのり明るい。 -
18時半になるとほぼ真っ暗。
売店やお客さんのヘッデンの灯りがお祭り感を醸し出しています。 -
テント場の灯りを撮影しようとするもピントブレブレでまったくものにならず。
スマホが悪いのかわたしの腕の問題なのか…
18時46分、そろそろテントへ戻りましょう。 -
トイレに寄ると言って一人遅れて戻ってきたHさんは、案の定テントの場所を見失いあちこち彷徨ってからの帰還となりましたとさ。
19時前には就寝。
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