2018/09/05 - 2018/09/10
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空飛ぶドクターさん
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9月5日から9月10日まで4泊6日で29回目のイタリアへ行って来ました。1日にカンボジアから帰ってきたばっかりで、3日間だけ福岡にいました。本来の用事はナポリの仕立屋にオーダーメイド・スーツの調整に行くだけですが、さすがに今年は4月と6月にナポリを中心に行ったので、少し飽きて今回はほとんどローマでのんびりすることにしました。火曜日の泌尿器科外来の仕事だけはなるべく休みたくないので、水曜日から月曜日までの6日間が最長になります。普段は8、9日間なので一回だけは火曜日を休みますが。
【9月5日(水)】
4月と同じ大韓航空ですから、福岡空港からは最短でソウル・インチョン空港経由でローマ直行便の大韓航空です。4月の時に、初めて機内に入ったとたんにニンニク臭いと感じたのですが、今回は気になりませんでした。前回と同じで思い出のあるボーイング747(通称ジャンボ)機です。日本の航空会社はもう使っていない機種です。
予定より1時間も早く午後6時半頃ローマ到着。SIMカードをボーダフォンで到着空港ターミナル1階で買いました。80GBかなんかで1ヶ月有効、初回のみ50ユーロプラス手数料15ユーロだそうで、次回からは手数料の15ユーロだけでいいそうです。でも結論から言うと、シムカード解除の暗証番号を問われ、契約時のかと思い覚えていないと勘違いして使えませんでした。後で冷静に考えると、買ったシムカードの4桁番号がその暗証番号のようです。
いつものように、レオナルドダビンチ号の列車でローマ空港からローマ・テルミニ駅まですぐです。今晩は駅近くのホテルで寝るだけで、軽くミネストローネスープとステーキと野菜サラダにしました。駅近くは安い店が多いので、23ユーロ程度です。
【9月6日(木)】
睡眠時無呼吸症候群にCPAP(持続陽圧呼吸療法)の器械を使っている私ですが、時差ボケもあり夜中に何回も目が覚め朝5時過ぎには起きました。今朝は6月のノルウェーで知り合ったTanya Bhaiji がローマ市内を案内してくれることになっています。安ホテルなので、イス一つしかない狭いロビーで9時過ぎから待っていました。9時から10時に来るように連絡していたのですが、10時半過ぎにようやくやって来ました。時間にうるさい日本人と違ってよくあることです。
彼女の名前は Tanya Bhaiji で、名前で分かるようにイタリア人ではありません。ローマの大学生で、話していて思い出したのですが、一応アメリカ人です。父親がインド人で母親がカナダ人です。タニャはロシア人の名前らしいです。ロシアにAFSで留学経験のあるお父さんがつけた名前のようです。2ヶ月前にノルウェーでの会合で知りあったばかりです。しかもまだ20歳でした。AFSではフランスに高校留学し、そのままもう一年個人的に同じ家族と過ごしたそうです。私がアメリカへ留学した時にはそんなことは許されませんでしたが、時代は変わるものです。
以前もそうでしたが、さすがに若い人に案内してもらうと歩きが中心です。お金をかけないのに慣れているからです。ホテルはローマ・テルミニ駅のすぐ近くですが、もうすぐ見えるところに Santa Maria Maggiore教会があります。こんな近くに立派な教会があるとは知りませんでした。西暦356年法王リベリウスが命じて建てたそうです。アプシス(後陣)のモザイク(マリアの戴冠)が素晴らしく昨年のシチリア島の教会や今年5月に行ったラベンナの教会モザイクを思い出しました。類似点があります。ちょうどミサをやっていたのですが、静かに入場することができ見物できましたが、ほとんどが黒人の信者さんでビックリしました。神父さんも黒人でした。
それから、しばらく歩くともう有名なコロッセオが見えます。後で地図で確認するとテルミニ駅から1kmしかありません。並んでまで中に入る気はありません。何度も外観は見ています。今度は方向を変えしばらく歩くとサン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂へやって来ました。ここは教皇座がヴァチカンに移るまで、長い間カトリック教会の中心的存在だったようです。ここも内装が素晴らしく、法王の専用祭壇は特に豪華です。
タニャの案内でレストランに入りましたが、大したことはありませんでした。彼女は学生だし、アメリカ育ちだから味覚的にはあまり期待していませんでした。彼女は欧州の若者に多い菜食主義者で、パスタと野菜サラダだけです。カルボナーラがローマ名物とは知っていましたが、今回知ったのは少し似た Tonnarelli cacio & pepe です。スパゲッティよりやや太麺で四角いパスタにローマ・ペコリーノチーズと黒コショーでシンプルです。タニャが注文したのを味見させてもらいましたが、まぁまぁでした。私はペンネ・アラビアータ、グリル野菜を注文しました。これもまぁまぁ程度でした。
続いて、有名らしいティラミスの専門店に連れて行ってくれました。地下鉄 Re di Roma駅の近くで本店らしく Pompi という1960年創業の老舗のようです。私は少し迷いましたがピスタチオのティラミスにしました。アマルフィ海岸のジェラートでピスタチオにはまって以来、色も緑で好きです。普通のティラミスと違って、それなりに美味しかったです。でも何でもそうですが、オリジナルが一番無難な気がします。
余談ですが、最初に tiramisu の発音が英語(イタリア語も)では「ス」にアクセントがあり、日本語とはずいぶん違うことを知ったのはシンガポールでした。もう15年くらい前だと思います。それからは面白いのでいつもちゃんと「ティラミ ス」と発音しています。そしてイタリア語を学び始めると、Tira mi su! 英語に訳すと分かりやすく、Pull me up!(私を上に引っ張り上げて!)、つまり「私を元気にして!」と分かりました。ついでに、誰かが教えてくれたのが同じような発音で「ティラミジュ」Tira mi giu! と言うと、私を下に降ろしてと反対の意味になります。
最後に Museo storico della lotta di liberazione di Roma Direzione へ連れて行ってくれて別れました。小さな博物館で、どうも世界大戦のころのローマの様子を説明しているようでしたが、あまり興味はありませんでした。それでも一応全部見ましたが。
後は一人でブラブラしました。若者に人気らしいトラステヴェレ地区(ローマ中心街からテヴェレ川を渡った左岸)までバスで行きました。ローマの下町と言ったところでしょうか。たったの1.5ユーロです。でも、バスに乗る前に「タバコ屋」で前もって切符を買わないといけません。以前来たことのある広場 Piazza di Santa Maria in Trastevere にやって来ました。この目の前のやや高級なレストランに入った記憶があります。同名のサンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂があります。中に入ったことはありませんが、後で調べるとローマで最初に建てられた公式な教会堂らしく、後陣には立派なモザイク画もあるらしく次回はゆっくり見学したいと思いました。
近くのレストランで昼間覚えたばかりのTonnarelli cacio & pepeと豚肉料理と野菜煮を食べました。テヴェレ川から夜のヴァチカン・クーポラがきれいに見えました。帰りは駅の近くのホテルなのでわかりやすくバス停で待っていましたが、ちょうど男性パーフォーマーが歌っていて、自分の好きな声だったので楽しめました。バスがなかなか来なかったのですが、むしろゆっくり歌を楽しめました。
【9月7日(金)】
今回は今日だけナポリへ用事があるので行きます。10時過ぎに出たのですが、珍しくフレッチャロッサ(新幹線)が遅れ12時過ぎにようやくナポリへ着きました。昼間は一番好きなDa Michele以外を探索していますので、今回は Di Matteo でハム入りのマルゲリータを食べました。場所はもちろんスパッカナポリです。立ち食いの持ち帰りが多いようで、有名店にしては行列は全くありません。もちろん美味しいですが、やはり夕方行く予定のダ・ミケーレが私にとっては一番です。
ダ・ミケーレのように行列もなくすぐ食べれたので時間もたっぷりあり、駅前地下の以前にも行った店でパソコンで手紙を書いたりしてのんびりしました。さすがに3回目で行き方もよく分かっているので、地下鉄2番線に乗り、M.Cilento dal 1780の仕立屋へ行きました。約束の5時よりだいぶ前に着いたので、サンタルチア広場に近い海へ行き、しばらく卵城やナポリ湾を眺めていました。仕立屋では15分程度で、ボタンの位置決めをしたりしました。今回で最後のようで、合計4回(あと一回)ですみそうです。
行列を覚悟で夕食にいよいよ一番好きなピッツェリア Da Michele へ行きました。行列(厳密には番号札をもらうので群がって待っているだけですが)は数十人程度でした。ところが、一人だと言うといきなり相席で座らせてくれました。ラッキー! こんなのは初めてです。でも、目の前の若い男性は変な奴で露骨に嫌そうな顔をし、英語で「なんで座るんだ。知らない人と相席は嫌だ!」と露骨に言うのです。でも、もうほとんど食べ終わっているし、お店の人に誘導されたので構わず座っていました。そのうち、渋々と出て行きました。ざまぁみろ。今日は思い切って、ピッツァ・マリナーラにしました。超シンプルで実質トマトソースだけです。写真でわかるように、厳密には白いニンニクチップとオレガノが少し乗っています。このピッツェリアのメニューはこれとピッツァ・マルゲリータしかありません。私にとっては”Simple is the best!”です。食べている間に熟年のフランス人女性が前の席に座りましたが、もちろんお互いに嫌な顔はしません。
ローマまでの帰りはスムーズにフレッチャロッサで1時間5分でした。
【9月8日(土)】
ローマも色々な名所へは何回も行ったので、今回は一応、一つの国でもあるヴァチカンへ久しぶりにゆっくり行こうと決めました。
前もって予約できるらしいですが、面倒なので早目に行列に並ぼうと思いヴァチカン博物館が開く9時よりも30分以上前に着くようにしました。ところが、すでに団体バスが沢山来ているし、一般の人の列もかなりの行列のようでした。どうしようかと思っていると、男性(ポン引き?)に声をかけられましたが、まぁいいだろうと事務所までついて行きました。怪しくないちゃんとした事務所でクレジットカードで支払いもでき、17ユーロ(前もって調べていました)の入場券の代わりに、英語ガイド付きのヴァチカン・ツアーということで78ユーロでした。並ばないでいいことを思うとリーズナブルと思い、迷わず払いました。
おかげで、9時にはすぐに博物館に入れました。私にしては珍しく、英語とは言えガイド付きです。さすがに詳しく説明してくれます。最初にサン・ピエトロ大聖堂の写真がよく撮れるというヴァチカン庭園で説明を聞き、2時間半程度で要領よく回ってくれました。タペストリーのギャラリーや地図のギャラリー、もちろんシスティーナ礼拝堂も行きました。ただ、システィーナ礼拝堂まで出るともう博物館には戻れません。調べていて行きたかったラファエッロの間には行けませんでした。少し残念でした。
それから、サン・ピエトロ大聖堂、カトリック教会の総本山へ入りました。もちろん、中の豪華さは尋常ではありません。ミケランジェロ作の聖母像「ピエタ」、「ブロンズの天蓋」、「聖ペテロの墓」などがあります。ビックリしたのは、このような特別な教会の中で花嫁と花婿の行進を見かけたことです。
その後、いつものようにクーポラへ上りました。高い所は眺めがいいので必ず上ります。基本的には歩いて上がるのですが、10ユーロと少し高い料金だとほんのちょっとエレベーターがあり、階段を歩くのが減ります。サン・ピエトロ広場、如何にもヨーロッパらしいヴァチカン庭園、サンタンジェロ城などが見えます。本当は博物館をゆっくり見学したかったのですが、戻れない以上もうヴァチカンで見るところはないので、予定よりずいぶん早く13時過ぎには出ました。サンタンジェロ城はいつものように、外観だけで通り過ぎ、歩いて適当に近くのレストランに入りました。ムール貝のスパゲッティとprawn(エビ)料理で満足しました。
結局、何度も行ってますが、地図で見ると近いのでスペイン広場へ行き、トレヴィの泉へも歩いて行きました。東京と同じで、結構歩いてあちこち行けます。おかげでずい分歩き回りました。
夕食はひよこ豆スープ、ステーキ、野菜サラダと食べましたが、夜吐いてしまいました。結構暑い中を歩き回ったので、脱水、熱中症気味だったのかもしれません。少しだるさもあります。
【9月9日(日)】
帰国日ですが、夜21時25分の便なのでまだたっぷり観光する時間があります。
もう大体のところは行ったことがあるので、地図を見ながら考えました。昨日も行ったスペイン広場の近くにポポロ広場があります。興味を持ち、行こうと決めました。結論から言うと、気に入りました。こんないい所を知らなかったとは。広場の中央にオベリスクのある広場です。そして目の前にそっくりの双子教会があります。左側のサンタ・マリア・イン・モンテンサ教会と右側のサンタ・マリア・デイ・ミラーコリ教会です。ただ、昨晩吐いたように少し脱水気味で体がだるいので、無理せずオベリスクの日陰でうたた寝をしました。何せ時間はたっぷりあります。一人だし、焦る必要はありません。
しばらくして元気を取り戻してから、双子教会の反対側(入り口側)のサンタ・マリア・デル・ポポロ教会の地下にあるダヴィンチ美術館を見学しました。本物の絵はありませんが、解剖学的なダヴィンチの正確さなどを解説していて結構興味深く見ました。昼は大好きなトマトソース・スパゲッティだけで軽く食べ、歩いてまたトレヴィの泉の前を通り、パンテオンに出ました。外観は数回見たことあるけれど中は見たことありません。時間があるので、内部を見学しました。ラファエッロの墓などがあるのでした。
NHKのイタリア語講座で見たことのあるナヴォーナ広場が近いので行きました。手前にムーア人の噴水、中央にオベリスクの横に四大河の噴水があります。中央に面した教会・サンタニェーゼ・イン・アゴーネへ入りました。それから、3つ目の噴水・ネプチューンの噴水が北側にあります。午後5時くらいになったので、早目に空港へ行くことにしました。テルミニ駅へ戻り、レオナルドダビンチ号へ乗りローマ空港へ。
機内食はしれているし、夜9時25分発と遅い出発なので、空港内のレストランでしっかり最後のイタリア料理を食べました。幸い、帰りの便の機内は空いています。翌日10日(月)昼過ぎにはソウル空港へ着き、いつものように3時間くらい待たされ夕方には福岡空港へ着きます。
空飛ぶドクター(登録商標)
坂本泰樹
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- 大韓航空
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-
大韓航空機
ジャンボ機 -
機内食
ワンパターンのビビンバ
自分で左側のご飯とまぜまぜ -
サンタ・マリア・マッジョーレ教会
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内部
神父さんも信者も黒人が多い -
結構立派な内装
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そばを歩いただけのコロッセオ
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サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ大聖堂
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ピスタチオのティラミス
ティラミス有名店・ Pompi -
タニャとポンピで
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タニャが最後に案内してくれた
Museo storico della lotta di liberazione di Roma Direzioneで -
Santa Maria in Trastevere広場
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サンタ・マリア・イン・トラステヴェレ聖堂
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ローマ名物
Tonnarelli cacio & pepe
少しカルボナーラに似ている -
テヴェレ川からのヴァチカン・クーポラ
夜景 -
バス停から見えるパーフォーマー
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フェラーリ・レッド色の
フレッチャロッサ(新幹線) -
フレッチャロッサの内装
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Di Matteo のピッツァ
ハム入りマルゲリータ -
クリントンも来たらしい
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値段はどこも安い
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仕立屋への階段
奥にナポリ湾が -
ナポリ湾の卵城が見える
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仕立屋の看板
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最後の調整
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夜はやはり一番好きな
Da Michele へ
美味しいうえに安い! -
あまりにシンプルで美味しい
ピッツァ・マリナーラ -
午後6時48分
時間が早いせいで、まだ行列は少ない -
見慣れたナポリ中央駅
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ヴァチカン博物館入り口
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システィーナ礼拝堂だけは写真が撮れないので
外の写真で説明を先に受ける
左は天井画 -
天井画
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天井画の美しい地図のギャラリー
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ナポリ湾中心の地図
イスキア島やカプリ島も -
ピオ・クレメンティーノ美術館
彫刻が多い -
サン・ピエトロ大聖堂
花嫁の行進 -
サン・ピエトロ大聖堂内部
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サン・ピエトロ大聖堂
「ブロンズの天蓋」
奥に「聖ペトロの椅子」 -
ミケランジェロ作「ピエタ」
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このクーポラへ上る
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クーポラへ上る階段からの大聖堂内部
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クーポラからの眺め
サン・ピエトロ広場 -
クーポラからの眺め
テヴェレ川とサンタンジェロ城 -
クーポラからの眺め
ヴァチカン庭園 -
サン・ピエトロ広場からの眺め
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サンタンジェロ城
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昼食
ムール貝のスパゲッティ -
昼食
エビグリル料理 -
スペイン階段
真ん中に3人の白粉だらけの和服女性が -
また来てしまった
トレヴィの泉 -
レンズ豆のスープ
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ポポロ門からのポポロ広場
双子教会が見える -
目の錯覚を利用した双子教会
実際には大きさと円屋根の形が違う -
双子教会のどちらか(?)の内部
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ピンチョの丘からの
ポポロ広場
奥にヴァチカンが見える 絶景スポット -
ダヴィンチ美術館
解剖の絵
泌尿器科医の私には気になる臓器絵 -
パンテオン内部
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ナヴォーナ広場
ムーア人の噴水 -
四大河の噴水
オベリスクの隣に -
サンタニェーゼ・イン・アゴーネ教会内部
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ネプチューンの噴水
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