築地市場

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2018/09/28 - 2018/09/28

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ドクターキムルさん

　もう1週間で閉場してしまう築地市場を最後に見ておきたいと思い、秋の長雨の中、1日だけの秋晴れの今日に訪れてみた。場内は平日にも関わらず混雑している。日本人よりも外国人の方が多いかも知れない。多くの寿司店前には行列ができており、通りには寿司店が軒を並べているので、列が重なり、通りを人が通るのが難しいほどだ。中には行列ができていない寿司店も幾らかはあるが、おそらくは（外国人向けの）ガイドブックに掲載されていない店であろうか。
　昭和10年（1935年）に開場した築地市場は構造の古さもあり、1970年代以降散発的に市場の移転が検討されてきた。移転する平成30年（2018年）までは実に40年以上も経ってしまっている。移転話が出ているのであるから、改築などはなされないために、東京都心部にある建築物としてはやはり驚くほどの状態だ。周りには朝日新聞社、東京国税局、国立ガン研究センターなど新築のビルが建ちならび、その中で戦前の施設が残っている訳であるから、とても都心で見られるような風景ではない。また、なぜか場外市場も都心らしい建物の店は「築地魚河岸」店くらいのもので、外に行列ができて込み合っている寿司店でさえも、都心にある店からは程遠い外見に見える。尤も、味は店の外観がどうのこうのということとは関係ないということなのかも知れない。それにしても資本を掛けないで上手い商売をして来たものだ。この場外市場にも、関東大震災後の復興店舗のようなトタン屋根の所謂バラック建築の2階建ての小屋で営業している店が何と多いことか。それでいて、観光地として内外から多くの観光客が訪れて、昼時には多くの飲食店（、多くは寿司店）の店の外には長い列ができる。儲かって当然と思われるが、店舗建物には大して投資はしていない。そのために他の都心の飲食街からは考えられないような外観の飲食街の姿を見せている。あるいは、どこの地方の観光地にある飲食街でもここ築地の場外市場よりは小奇麗で洒落ていよう。
　しかし、もう1週間もすれば、築地市場は無くなり、場外市場は単なる飲食街・商店街になってしまう。その時に他の飲食街・商店街と同じように素敵な飲食街・商店街にする必要を強く感じ、飲食街・商店街をもっと綺麗にしなくてはならないことを理解することであろう。そのはしりが「築地魚河岸」店であろうか。
（表紙写真は魚がし横丁）

エリア

築地(東京)

築地市場。
築地市場。
築地市場。
「東京都指定史跡　浴恩園跡」。
昭和29年（1954年）、ビキニ環礁での水爆実験で被曝した第五福龍丸から水揚げされたマグロなどの魚が築地市場に入荷され、国と東京都の検査が行われ、放射能汚染が判明し、市場内のこの一角に埋められ、廃棄処分された。
築地市場の規制。サンダル履きはNGだ。
築地市場案内図。
築地市場。
築地市場。
築地市場。