2018/05/26 - 2018/06/15
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ダイスケitさん
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この旅行記のスケジュール
2018/06/02
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サンタポッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂見物
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アリアーニ洗礼堂見物
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ガッラ・プラチーディアの廟見物
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サン・ヴィターレ聖堂見物
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ピッツェリアでピザとビールの昼食
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ホテルに戻って休憩・昼寝
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テオドリック王の廟見物
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スーパーCOOPで買物
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ラヴェンナ泊
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この旅行記スケジュールを元に
第10回目は、8日目午前のラヴェンナ郊外にあるサンタ・ポッリナーレ・クラッセ聖堂の見物に引き続き、世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建築群」のモザイク画で有名な聖堂・礼拝堂等下記の5個所を訪れた模様となる。これで、【世】ラヴェンナの構成資産はすべて訪れたことになる。
・サンタポッリナーレ・ヌオーヴァ聖堂
・アリアーニ洗礼堂
・ガッラ・プラチーディアの廟
・サン・ヴィターレ聖堂
・テオドリック王の廟
今年の春~夏の旅行シーズンは、ひとりでミラノからローマの間に点在するイタリアの世界遺産18個所巡りをすることになった。その動機と旅行の決定までの経緯は、このシリーズ1回目の下記旅日記をご覧ください。
https://4travel.jp/travelogue/11378140?lid=notice_vote_travelog
出発前に組んだ計画は下記のようなものであり、結果的には行程や宿泊場所の変更はなく、ほぼ計画通りの旅を終えることが出来た。ただ、計画には敢えて書いていないが移動後のホテルには比較的夕方早くに到着しているので、一年で一番日が長い時期でもあり、暗くなるまでの数時間を活用してそれぞれの街の見物を行うことが出来ている。
・1日目:夜成田発、機内泊
・2日目:朝ミラノ着、【世】モデナ見物、モデナ泊
・3日目:【世】マントヴァ見物、ヴェローナ泊
・4日目:【世】ヴェローナ見物、【世】ブレシア見物、ヴェローナ泊
・5日目:【世】ヴィチェンツァ見物、パドヴァ泊
・6日目:【世】パドヴァ見物、フェラーラ泊
・7日目:【世】フェラーラ見物、ラヴェンナ泊
・8日目:【世】ラヴェンナ見物、ラヴェンナ泊 ← 今回はココ
・9日目:ラヴェンナ‐リミニ移動、リミニ泊
・10日目:【世】サンマリノ見物、リミニ泊
・11日目:【世】ウルビーノ見物、リミニ泊
・12日目:ボローニャ見物、フィレンツェ泊
・13日目:【世】ピサ見物、【世】フィレンツェ見物、フィレンツェ泊
・14日目:日帰りバスツアーで【世】アッシジ見物、ペルージャ見物、フィレンツェ泊
・15日目:日帰りバスツアーで【世】ピエンツァと【世】オルチャ渓谷見物、フィレンツェ泊
・16日目:日帰りバスツアーで【世】チンクエテッレ見物、フィレンツェ泊
・17日目:日帰りバスツアーで【世】サンジミニャーノと【世】シエナ見物、フィレンツェ泊
・18日目:【世】フィレンツェ見物、ミラノ泊
・19日目:コモ湖見物、ミラノ泊
・20日目:パヴィア修道院見物、夕方ミラノ発、機内泊
・21日目:夕方成田着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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8日目。
サン・ジョヴァンニ・エヴァンゲリスタ聖堂からすぐ近くのサンタ・ポッリナーレ・ヌオーヴァ聖堂に到着したのは、11時前。ここも世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建築群」の構成資産のひとつだ。 -
聖堂の前には広場があり、横には鐘楼が建っている。
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新・聖アポッリナーレ聖堂だ。
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中庭に面する回廊を通って・・・。
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聖堂内に入る。
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ここはモザイク画が祭壇ではなく、身廊側面の上部にある。
この聖堂は、5世紀末に東ゴート王国の王テオドリックによって、宮廷に隣接して建設されたアリオス派の数少ない遺構のひとつで、美しいモザイク画が残ることで非常に有名。 9世紀になってから聖アポリナスの聖遺物がもたらされて、この名前が付いたとされる。
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聖堂の南側は、聖マルティヌスに導かれてラヴェンナの王宮から天使に囲まれたキリストに至る26人の殉教者の参列が画かれている。ここに画かれている王宮はテオデリックの宮殿と考えられているようだ。
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26人の殉教者の列。
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聖マルティヌスが、天使に囲まれたキリストに会っている。
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天使に囲まれたキリスト。
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聖堂の北側は、3人のマギ(三博士)に導かれてラヴェンナの外港クラッシスを出立し、聖母子のもとに向かう22人の聖女の殉教者たちの参列が画かれている。
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右の方に向かって、聖女達が並んでおり・・・。
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22名の先には・・・。
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3人のマギ(三博士)がいる。
いかにもペルシャの雰囲気を漂わせており、その服装・姿勢や物腰からは博士(賢人)というよりも商人のように見える(笑)。 -
3人のマギは、マリアに抱かれたキリストを祝福している。
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マリアに抱かれたキリスト。
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南側の天使に囲まれたキリスト。
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祭壇は、比較的簡素なものとなっていた。
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窓の横には、旧約聖書の預言者または福音記者と12使徒と推察される16人の聖人像が配置されている。また、最上段はキリストの奇跡と受難の26場面が画かれている。
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3人のマギのアップ。聖堂や礼拝堂内のモザイク画には正面からの図柄が多い中、動作している姿は珍しい。
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天使に囲まれたキリストのアップ。
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天使に囲まれてキリストを抱く、マリアのアップ。
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聖女達のアップ。
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殉教者達のアップ。
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かれこれ1時間程聖堂内にいて、中庭に出て来た。
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中庭から見る鐘楼。
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次に目指したのは、徒歩5分程のアリアーニ洗礼堂。もちろん、世界遺産の八角形の小さなお堂だ。
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入口は半地下となっていた。
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洗礼堂の天井には、12使徒に囲まれたキリストの洗礼場面のモザイク画がある。
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ヨルダン川に下半身を浸し、右側の洗礼者ヨハネが洗礼の儀式を行なっている。左側の老人はヨルダン川を擬人化しており、老人の背後の壺から川が流れだしている。
ヨルダン川の洗礼図は、前日に訪れたネオニアーノ洗礼堂と同じモチーフだ。 -
これは玉座だろうか。
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天井のモザイク画以外は余分な装飾はない。
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窓からの光で内部は明るい。
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見物客は、上を向いて撮影に夢中だ。
僅か15分程の滞在だったが、昼食前にもう1個所行っておきたいと次の聖堂を目指す。 -
歩いて10分程の12時半頃に、サン・ヴィターレ聖堂に到着。前日夕方のコンサートで、退屈で我慢の1時間を過ごしたところだ。
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十字架型のガッラ・プラチーディアの廟も同じ敷地内にある。まずは、こちらからの見物だ。
この建物は、西ローマ帝国の首都がこの街に移転した時期から東ゴート王国建国までの5世紀に建設されたもので、テオドシウス1世の娘でホノリウス帝の妹であるガッラ・プラチーディアによって、キリストの聖遺物である『十字架』を納めたサンタ・クローチェ聖堂の付属建築物として建てられた。 -
中に入ると、通路部分のまるで青い空から降ってくるような星とも雪とも花ともつかない模様に圧倒される。
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中央の天井ヴォールト下に入る。
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中央には、満天の星に囲まれた十字架が浮かんでいる。
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「良き羊飼い」の図。十字架を持つキリストのようだ。
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空に浮かぶ物体は何を表しているのだろうか。
最近流行の水族館のクラゲのようでもある(笑)。 -
この角度からは、この廟の立体構造が良く判る。
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鹿も描かれている。
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殉教した聖人。
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手前は2人の聖人達。
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翼のある天使。
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「水盤から水をのむ白い鳩の図」は名高い。
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鹿。
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狭い廟内は人で溢れていたが15分程で退出し、同じ敷地内のサン・ヴィターレ聖堂へ。
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途中、先程の廟の説明版があった。
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サン・ヴィターレ聖堂は大きいが、6世紀前半に建設された八角形の集中式平面というかなり特殊な平面構成となっている。ラヴェンナは、6世紀以降東ローマ帝国のイタリア統治の拠点として総督府が置かれ、繁栄を謳歌したが、8世紀初頭には東ローマ帝国から分離・衰退した。このため東ローマ帝国での聖像破壊運動の影響を受けることはなく、この聖堂の内陣部には初期ビザンティン美術の美しいモザイク画が残っている。
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聖堂を支える支柱の構造も面白い。
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聖堂の説明版には、平面図が描かれていた。
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中に入ると、床面の大理石模様に気付く。
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聖堂中心の円天井部分。この部分はモザイク画ではなく、フレスコ画だった。
前夜もコンサートでこの光景は見ていたが、明るい昼間と撮影可能ということで、関心の持ち方が違う(笑)。 -
モザイク画が残る内陣部。大勢の見物客が押し寄せていた。
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内陣アプス(半球状ドーム)の中央には、若きキリストが花咲く楽園の天球(宇宙)に座っている図。
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キリストの横には天使達。
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内陣部アーチの中央(この写真では最上部)にはキリスト、その周囲には12使徒。
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内陣左側にある「ユスティニアヌス帝が宮廷人を従えた図」。中央の皇帝の横には、名前入りで司教マクシミアヌスがいる。この両者は、世俗権力と精神世界の象徴として描かれているとのこと。
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反対側には、「テオドラ妃と随臣・侍女たちの図」。これら両側の歴史上の人物像は、金色のバックに鮮やかなコントラストで人物が描かれており、印象深いものだ。
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「アベルが捧げる子羊とメルキゼデクが捧げるパンの図」。
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内陣部には、他にも様々な図が描かれている。
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アプスを斜め下から見上げる。右下には、テオドラ妃。
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内陣部手前のアーチを斜め下から見上げる。最も高い中央部にキリストがいる。
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「アブラハムの饗宴」の図。
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観光客が熱心にガイドの説明を聞いている。左下には、ユスティニアヌス帝と司教マクシミアヌス。
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アーチ中央のキリスト。
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大天蓋には、蔦模様とさまざまな象徴の取りあわせが紺地と金の組み合わせを基調として画かれており、その中央頂点には金の光背をもった子羊(これはキリストをあらわしている)が配置されている。そして、これを4天使が支えている。
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子羊と4天使。
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再び聖堂中央に戻り、天井を見上げる。
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出口床面の大理石模様。
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6世紀に建設され途中改造や修復はあっただろうが、1,500年も前のモザイク芸術に圧倒された30分程の見物を終えて退出。13時20分になっていた。
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暑い! 街頭の温度計は32℃を示している。
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ブラブラと歩いて、ホテル近くまで戻ってきてピッツェリアを発見。
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14時前になっていたが、トマトとサーモンの2種類のピザとビールのランチ。非常に美味かった。ビールを含めて、8.15ユーロ。安い!
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ここは量り売りで、全品同一価格で好みの大きさにカットしてくれ、その後重量を計って料金が請求されるシステムだった。このシステムは、旅行中ここだけだった。
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ホテル前にあったジェラート屋。
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そこでは購入せず、ホテル横の店で買ったジェラートを持って、部屋に戻る。2.5ユーロ。デザートの後は、今後の予定・観光の確認と昼寝・休憩だ。
もうひとつの少し離れたところにある廟は、少し涼しくなる時刻まで待つという意味もあった。 -
3時間後の17時過ぎ。【世】ラヴェンナの8つの構成資産のうち、モザイク画のある聖堂・洗礼堂・礼拝堂は7個所訪れたので、残るテオドリック王の廟に行くべく外出。
ホテル前のメインストリート(笑)。ラヴェンナは小さな街なのだ。 -
途中、15世紀に作られたブランカレオーネ要塞に立ち寄った。
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現在は、児童公園にもなっている。
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遺跡は、その姿を留めていた。
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公園から更に歩いて、テオドリック王の廟に到着。
ここには正式のユネスコと世界遺産マークのある金属パネルがあったが、かなり錆が出ておりおまけに落書きもあった。 -
インフォーメションのオフィスで入場チケットを購入。ついでに、先程訪れたガッラ・プラチーディアの廟の天井をデザインした手提げ袋を10ユーロでひとつ購入。
この先、ちょっとした外出時に大活躍することになる。 -
案内板。
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東ゴート王国の創始者テオドリックの廟で、6世紀に建造されている。
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中に入ることが出来る。
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入ってみると、装飾はなにもなく中央にひとつ大きな器が置かれているだけだった。
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廟の手前の石垣も、当時のものだろうか。
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帰途、スーパーCOOPに立ち寄って、買物。そこからホテルに戻る途中、マラソンをしているランナーに追い抜かれた。
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14時のボリュームあるランチのため、夕食はスーパーで買ったサンドイッチとチェリーの軽いものとなった。スーパーでは冷えたビールは売っていないため、スーパーの隣で冷えたビールを買って、おつまみには日本から持参のあられと柿の種だった。食べてしまってから、大失敗に気付く。スーパーで買い物をして、買ったものを袋に詰めている時に、先程買った手提げ袋の入った袋を傍に置いたのだが、持って帰っていなかった。袋をふたつ持たなければならないのに、ひとつしか持って帰らなかった。慌てて歩いて10分程離れているスーパーに戻ってみると、同じ台の上に何事もなかったかのように置かれていた。誰も持ち帰らなかったのだ。ホッ! 誰も気付かなかったのか、気付いてもそのまま置いておいてくれたのだろうか。
【世】ラヴェンナの構成資産はすべて訪れたので、翌日は美術館・博物館等を訪れた後、午後にはリミニに移動の予定だ。
(続く)
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