2018/07/14 - 2018/07/14
3400位(同エリア11657件中)
アリヤンさん
前回の「紀伊半島一周したいなあ~ サイクリング1」https://4travel.jp/travelogue/11372876 に続いて約1か月かけて練ったルートだ。
まえはいきなり紀伊山中に分け入って、そのアップダウンに息切れして三杉までしか行けなかった。
まあ、日帰りサイクルだから仕方なかった。
今回は違う!
「海の日」をいれて3連休なのだ。
その3日間かけて行けるところまで行こうとなった。
まずは「紀伊長島」目指して進む。
2泊3日ではそこらあたりが限度だろう。。。
ところがこの3が日が猛暑モウショで全国では死者が出るくらいのすご~い猛暑だったのだ。
ま、今回は練りに練ったルート=国道165号線で松阪まで抜けて国道42号線にでる、のだ。
前回の国道368号線ルートの方が短距離だが獲得高低差が大きい。
今回のは青山峠さえ越えれば、あとは下がる一方で楽なのだ。
現代の「初瀬街道」をホマール号が走ります。
*ホマール=アラビア語でロバの意味
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
朝4時半に目覚ましが鳴った。
5時に起床。
あさの支度をしてご飯を3合焚いておにぎりを4つにぎる。
ふりかけ9種類を混ぜて海苔を巻く、大きな三角おにぎりだ。
別ににぎった一つをほお張り急いでお茶で飲み込む。
6時には出発したかったが、今朝に始めた遠出支度は2時間はかかったしまった。
ま、とりあえず出発だ。
パートナーは「メチャクチャ暑いでえ~、やめといた方がエエでえ~、そんな無理してまで行くより車で温泉にでも行こうよ~~」と止めようとする。
そんなことでメゲル ワタクシ ではナイッ!!
ワタクシは近い将来には「ユーラシア大陸横断する」つもりなんですから~~ -
さて、今回のルート国道165号線は現代の「初瀬街道」でして、本物の時代劇に出てくる「初瀬路古道」は当方のブログ「初瀬路古道1~15」をご参照ください。
https://4travel.jp/travelogue/11309092 ~ https://4travel.jp/travelogue/11336571
さて、写真の橋は「初瀬路古道」の伊勢路から現代の初瀬街道=国道165号線にでる橋です。
これから初瀬街道の最難関である「青山峠」に挑戦します。 -
紀伊半島山中ですからプチ清流の水はきれいです。
-
太和屋や伊勢屋などの旅籠のあった旧街道:伊勢路をあとにします。
-
青山峠は何度も自転車で登った経験があるので、要領は得ています。
ギヤを最も軽くしてゆっくりと登っていきます。
旅程2泊3日ですからテントと寝具とガス調理器具も搭載しています。
フロントキャリーがまだついていませんので、リアキャリーばかしとなり、その重さでわがホマールは時々ウィリーしてしまうのが難点です。
そろそろフロントキャリーを付けてやらネバ、、、 -
とうげ途中の時代物です。
もう名前は忘れた。。。 -
青山峠を境に伊賀市と津市が分かれます。
現代の初瀬街道のトンネルです。
こわ~いトンネル走行です。
前照灯3つ、後部点滅灯を付けてトンネルに突入します。 -
トンネルをぬけると、そこはもう津市であった。
昔の初瀬路はこのトンネルの上を通っていて、大変な難所であったことはすでに実証済みです⇒https://4travel.jp/travelogue/11335892
自転車にとって天国のようなスタート地点です。
だって、ここから伊勢湾に向かってず~っと下りばかしなんです。 -
ちょっと下って振り返って、初瀬路古道・青山峠の出口をパチリ。
-
この地点、高度398m、気温26.5度、時間09:35 まだ涼しい。
-
一気に坂を転げ落ちていきます~~
ほっとくと時速50や60kmまでなります。
ロードランナーでないMTバイクで重い荷物持ちなので非常に怖いです。
ブレーキングしながら40~50kmにセーブしておきます。 -
榊原温泉への入り口。
ここらで坂はもう転げ落ちるのではなく少し平らになってきました。
快適なサイクリングです。 -
大三(おおみつ)で進路を一志町のある南方面にカジをとります。
-
平らな道をひたすら南方面へ、、、
-
約400mから一気にゼロmあたりまで下がってきました。
気温もうなぎのぼりで30度以上となります。
もうアセだくです。 -
もう松阪が射程圏内だ。
しかし、暑い、あつい、アツイ、あっち~い!! -
へとへと汗ダクダクで走っていて目の前のマンションの玄関口一帯に涼しそうな日陰。
即、その日陰にホマール号をとめてしかもマンションの自転車置き場に収納。
もう暑くてあたまがボーッとしていて、恥も外聞もアリマセン。
この日陰で小さなキャンピング椅子をだして座り込み、持参のおにぎりランチ。
この時ラジオで聞いた。
松阪市の本日の気温は38度。39度以上のところもあった。 -
マンションの玄関。
日陰はちょっと過ごしやすい。
日なたは+10度くらいで、つまりは48度くらいなのだ。 -
日当たりのよい、暑そうなコンビニ。
これが目の前にあります。
冷たいミルク紅茶を買ってきて食後のティータイム。
ついでにゴミも捨てておきます。 -
松阪市内に入ると「本居宣長記念館」というのがある。
暑くもなく先を急がない旅路であれば、ちょっとは覗きたくもあるトコロだ。
だって初瀬路古道にはこの宣長さんが通った時に読んだ歌がアチコチに石碑と化して残っているのです。
その旅行記を「菅笠日記」という。
むかしのフォートラベルかな? -
とうとう国道42号線に突入。
この42号線をキープすれば紀伊半島一周ができるのである。
だがここらで本日の限界距離:50kmとなっている。
しかも暑さが半端ネーッ!!
42号線を走っていて、その平坦さにダマされた。
「ひょっとしてこのまんまこぎ続けたら、ひょっとして100kmくらい、イケルかも~」
悪魔のささやきであった。
摂氏40度近い猛暑+容赦なく照り付ける大きな太陽=体感温度は50度ちかい!
今日も全国では熱中症で死人がでているやろナア~
でも暑さに慣れたか?まだ漕げる。
マ、無理せずアソコのコンビニで一休みして様子でも見るかあ~
で、コンビニ入り口近くに駐輪。
リアキャリーに荷物満載でわがホマールが自動ウィリー!!
それを止めようと必死でホマールを制御したが、ホマールはあえなくバッタン!
抱きかかえる、リアキャリーは多分30キロはあり、必死で腕と腰に力を入れた!
チョー酷暑の中、峠を越えて50キロ走り続けた結果、限界に近い体力、その上での無理なちからワザ、、、足を中心に巡っていた血液が一挙に腕と腰に出動した! -
その結果どうなったって?
急激に気分が悪くなり目の前が真っ暗になりかけた。
コンビニの中に入るまでに命の危険を感じた。
我が人生で過去に何度もやって来た「貧血」ダ!
こうした場合の対処方法はトコロ構わず恥も外聞もなく「その場に大の字で寝転ぶ」である。
つまり体を地面に並行させて体液と血液が体中にまんべんなく行き渡るようにするのである。
かろうじてコンビニの日陰部分にうまく大の字にたおれた。
コンビニの入り口近くは人の出入りで中の涼しい空気も出入りする。
出来るだけ入り口近くにニジリ寄り、そのまま大の字ダ。。。
「日本人の良心はどれくらい残っているのか?どれくらいの人が声かけてくるのか?」たおれたママ、当方の興味はそんなことを考えてオル。
約2割くらいの人が「おとうさん、大丈夫?」「救急車呼ぼカ?」
そのたびに「ダイジョーブです。ありがとう!このまま横にナットたら治ります」
「救急車は呼ばないでください!すぐ治ります~」
中には「涼しいコンビニの中のほうがエエからつれてあげよか~」っと仰るオッチャン。
「イヤイヤ、急に冷えたトコはもっと悪くナリマンネエ。ココがちょうど良いんです。ココにおいといてチョーダイ!」っと、なんとも不可解なヤッカイな熱中症患者です。
*たいていの人は患者の体を支えてくれてクーラーの効いたところの椅子に座らせようとする。せっかく血液のめぐりを全身に行き渡らせようとヨコになってるのに座ったら「血液全身送付計画」が台無しになるのです。
コンビニの若いおねーチャンでてきて「大丈夫ですかあ?救急車呼びましょうか?」
「イヤイヤ、救急車は呼んだらアカン!ポカリスエット一本頂戴!すぐ良くなってお金アトから払うワ~」
ポカリはすぐ来た。一息飲む。
ウワーッ!!気持ちわる~。オエーッ!!
ランチ後気を付けて水分補給した水分が一挙にゲボゲボ。
コンビニ前で口から出たのはほとんど水分で、誰にもあのキチャナイ・ゲロとは分かりません。
吐き出すと気分は楽になり、ポカリがウマイ!
最悪の容態を脱したワタクシは、ゲボしたことを悟られないようにソッとコンビニのカスタマーエリアに入る。(郊外のコンビニには客が購入した飲食ができるカスタマーエリアがある)
クーラーの効いたそのエリアでもすぐには回復せず椅子を3つ並べて横になり、ポカリをチビチビ飲った。
時間をかけて気温の違いを徐々に受け入れ、用心して横になっていたのがヨカッタ。
アリヤンは倒れてから2時間くらいで復活したのであった。
2本目のポカリをチビチビ飲りながら、「やっぱり50キロが限界やったなあ~、死人の出るほどの酷暑には勝てんなあ~、4時くらいまでここで休んで、あとはゆっくりしよう。」
正気が戻り体に力が戻った。
夕方4時以降はすこし酷暑が和らいだ。
でも少し漕いでいると、両足がつりだした。(足がつるのは熱中症の症状だ)
カンカン照りの東側を走っていてはダメだから、とホマールを植木に寄っかけて、西側のちょっとした木陰草むらにミニ椅子を持って移動。
陰でラジオを聞きながら1時間ほどゆっくりしていた。
見回してもどこもキャンプできそうな場所がない。
じっとしていても仕方ないのでブラブラ辺りを探索してみた。
少し松阪寄りに戻ると橋がある。橋があるから川がある。一級河川「孫川」。
水はきれいだ。紀伊山中から湧き出た水だし住民もほとんどないから生活排水で汚染はされていない。 -
イチオシ
アリヤンぶっ倒れ現場です。
-
孫川のせせらぎ。
-
イチオシ
しっぽの白いなんとか千鳥も遊んでいる。
人に慣れていないせいか、近寄っても逃げない。
ここの水がきれいだ、という証拠だ。 -
京都鴨川のせせらぎで友禅流しを思わせる、浅いせせらぎ。
入ってみると冷たい。
山の水だ。
ここで手ぬぐいを浸して頭や顔や体にかけまくった。
至福のひと時だ。 -
川に良く手前に見つけた路線バス停。
-
この日陰でミニキャンプ椅子に座って約1時間過ごした。
ラジオで日本各地の熱中症症例の情報集めをしていた。 -
ホマール号をよっかけたところ。
(翌日の朝に撮ったもので日陰となっている。よっかけた時はカンカン照りだった) -
イチオシ
こんな具合だった。
-
路線バス停の奥が「キャンピングをドーゾ!」と言わんばかりの芝生地で広場になっていた。
そこに移ったのが16:50pm. -
さっそくエアマット(自動空気入り)。
こいつの下にはスポンジマットを敷く。
寝心地は今までの中で最高だ! -
おにぎりの最後の2個を平らげた。
-
イチオシ
2回目の水浴びもしたし、テントも設営したし、今日は早く寝ましょう!
-
本日の走行距離:約57km。
いや~、エライ一日でした。
お休みナサイ。
明日は早起きして最低6時までには出発して涼しいうちに走ろう~~~ -
DAY1のサイクリング・マップ。
拡大版⇒http://www.geocities.jp/skfdc390/Day1Map.jpg -
紀伊半島一周マップでは黄色のラインが本日の走行でした。
拡大版⇒http://www.geocities.jp/skfdc390/KiiPeninRoupMap.jpg
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この旅行記へのコメント (2)
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- motogenさん 2018/07/18 13:15:48
- イヤァ~ 面白い!!
- 無謀な大冒険ですね。
ぶっ倒れたところなんて、まさにドラマです。
手に汗握り、読ませていただきました。
- アリヤンさん からの返信 2018/07/18 20:32:30
- Re: イヤァ~ 面白い!!
- 熱中症専門家のアリヤンです。
豊田市で小1の男児が熱中症で死亡したという記事を読んで「コレは全くの人災ダーッ!」っと憤慨した。
付き添いの先生はなぜ子供をすぐにヨコにしなかったのか?
椅子に座らせ涼しい所で休ませた?だって??
座らせたらアカン!!寝かせなアカン!のです。
重力に逆らったら体液も血液もめぐらないのです。
なんで「コンナ簡単な対処法がワカランのか~!」っとワタクシは怒っています。
どこの医療専門家なぞもこの「すぐにヨコに寝かせて涼しくしてやる」と言っていません。
絶対に「すぐに寝かせる」です。
それであの小1の男児も死ななくて良かったハズです。
熱中症専門家?のアリヤンはさっそく放課後子ども教室での熱中症対策を今日とりました。
この金曜日の子ども教室は住民自治協の「長寿社会教室」のおかげでそばの廃校となったクーラーのない体育館に追いやられていました。
アリヤン、交渉しました。
「こんな暑さでは子供たちが熱中症になって豊田市みたいに死にかねないっ!年寄りの住民が長生きしたいのなら、まず子どもを大切にすべきダ~」その長寿社会教室に占領されるなら、教育委員会と学校に相談して子ども教室を中止せざるを得ないのです。
交渉の結果空いてる部屋3つを使わせてもらえることになり、安堵しました。
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