らくちん船旅　アドリア海・エーゲ海の旅　～アルバニア・ブトリント遺跡～

2018/05/18 - 2018/05/27

　船旅で前から訪ねてみたいと思っていたアロベロベッロ、ドブロブニクに行くツアーがあったので行くことにしました。理由はバーリは交通の便が悪いので船で行く方法が良いと考えたからです。ドブロブニクはまさに「アドリア海の真珠」と謳われた街で一度は訪ねたいと思っていました。アドリア海エーゲ海のクルーズは景色がよくて最高です。
　また、眠っている間に次の目的地に着く旅の「らくちん」を２年前のナイル川のクルーズでしっかりと味を占めてしまい今回の旅の動機になりました。

　５月１８日（金）成田発　QR0807便　ドーハ経由　
　５月１９日（土）QR0125　ベネチア着　　MSCポエジア乗船
　５月２０日（月）バーリ　アルベロベッロ
　５月２１日（火）カタコロン　オリンピア遺跡
　５月２２日（水）ミコノス島
　５月２３日（木）ピレウス　アクロポリスの丘　パルテノン神殿
　５月２４日（金）サランダ　ブトリント遺跡
　５月２５日（土）ドブロブニク　
　５月２６日（日）ベネチア　ベネチア発　QR0126便　ドーハ経由
　５月２６日（日）QR0806便　成田着

　毎日晴天に恵まれてアテネでは３０℃を越えました。まだ５月なのに暑すぎます。
　波が高くて寄港することが出来ないこともクルーズではあるそうなので贅沢は言えません。それにしても楽しい旅でした。
　この旅行記はアルバニア、サランダにあるブトリント遺跡の記録です。

エリア サランダ(アルバニア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.0
• 交通: 3.0

• 交通手段: 観光バス 船 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

　朝起きると、静かな青い海。サランダに到着しました。

　港が小さく浅いのでポエジアを着岸することが出来ないそうで、沖に停泊して、船に積まれているテンダーボートでサランダの港に行きました。南の国の香りがする港でした。

　お店があります。どこにでもあるようないたって普通のお店です。アルバニアはヨーロッパ最貧国。社会主義の国でした。民主化をしたときに「ネズミ講」に引っかかって国民の三分の一が財産を失っているそうです。第二次世界大戦後に鎖国をしたというかなり不思議な国です。

あまり人がいません。街の中です。

アパート？住んでいるように見えます。

ビルもあります。リゾート地としてたくさんの人が来るとのことでした。

街の中の様子。なんとなくナポリ的？

観光地なのでホテルがたくさんありました。

サランダの町の小高い丘から見えたポエシアです。イオニア海に浮かんでいます。

サランダはビーチが有名だそうです。パラソルがたくさんありました。

海が綺麗なので泳ぐと気持ちが良いですね。

　建てかけの家がたくさんありました。ガイドさんの話では途中まで作って,お金ができると続きを作るそうです。貧しい感じを受けます。

ブトリント遺跡までの道にはこのような建てかけの家がたくさん見えました。

バスで約３０分位。やがて、海の近くの遺跡に近づいてきました。

のどかできれいな景色です。海とつながっているので海水の湖だそうです。

ブトリント遺跡につきました。すぐ近くの海岸では向こう側にあるキルケア島から、

　いかだを移動させて渡ることが出来ます。このいかだの上に車も乗せて渡ることが出来ます。この日は見ることが出来ませんでしたが、ネット上では公開されています。

ブトリント遺跡の中に入りました。入ってすぐの所にある要塞のような建物です。

　ギリシャ・ローマ時代の遺跡なのでもう形が残っているものの方が少ないです。ここに街があったことは確かですが・・・。

　その時代から季節になると咲いていた花かもしれません。

円形に石が積まれています。

　そのころの予想図です。残念ながら文字を読むことが出来ません。何語？アルバニア語?

アーチが見える建物があります。

沼地だったので水が溜まって遺跡の中で池になっています。

橋を渡って、その先に

　ありました。ローマ円形劇場です。３世紀に造られています。ローマンスタイルで造られているとパンフレットに書かれています。

階段に座ると、ローマ人になった気分？

たくさんの人がここで劇を見たのでしょうね。人口は５０００人だそうです。

こちらは舞台側です。

紀元前４世紀には要塞をもった都市として劇場やアゴラが作られているそうです。

　ざっと２４００年くらいは経ているとすると、このアーチを作る技術は凄いものです。崩れずによくもっています。さすが世界遺産。

　公衆浴場跡だそうです。今はお湯ならぬ水が溜まっています。

更衣をしていた場所とのことでした。ここには床にモザイク画があったそうです。

　アゴラの跡です。漁師の公衆浴場は別の所にあり、航海から帰った後の４０日間はそこから出られなかったそうです。なぜだと思いますか？

　病気をもってきていないかを調べるためだそうです。
小径を進みます。

　建物に出ました。たぶん神社だろうという説明がパンフレットに書いてあります。

　立てられた後、教会に変わったそうです。建てられた当時はキリストがまだ誕生していないのです。

　ここは遺跡ではメインの場所。６世紀に建てられた洗礼堂跡です。

正多角形をしていて真ん中にモザイク画あったそうです。これは上から見た図。

中央の部分がこれです。

柱が残っています。

　柱に溝はなく、真ん中も膨らんでいません。ブトリントを古代ローマがギリシャ侵略の基地にしていたそうです。柱の状態からギリシャの文化は入ってきていないことが分かります。

進むと水門があって、

これがくぐった水門です。

　海に出ました。海上交易をして栄えていたので海に囲まれている場所にブトリントはあります。島のような感じがします。

半島の全景です。まるで島のようです。

順路をさらに進むと、６世紀に造られたキリスト教の教会がありました。

屋根は落ちていますが、壁は原形を残しています。

見上げると高い！

　橋の床の一部にモザイク画が残っていました。当時のままの絵です。可愛いデザインです。

　見渡すとこんな感じ。

十字にはなっていません。

さらに、レイクゲイトという門に向かって進みます。石垣は当時のままだそうです。

出ました。ここも海につながっています。

　海から町へ入るための門です。敵の侵入を防ぐために上から攻撃することが出来たそうです。狭い門でした。

さらに海沿いを進むと、次は低い門に出ました。このマークは？

　ライオンです。ベネチアのマーク。BC４世紀に造られているとパンフレットには書かれています。

　低いライオンのマークが入ったレイクゲイトを潜り抜けると、すぐに階段。階段を上がって、さらに２００段くらい上ると、

アクロポリスのあった場所に出ました。海が下に見えます。

要塞になっています。

ここで記念撮影をします。確かに来ました。

　１４世紀から１６世紀にかけてお城があったそうです。１９３０年に再建されています。小さな美術館がありました。

残っていた壁のモザイクです。

柱の一部分

出土品が陳列されていました。食器のようです。

胸像ならぬ頭部像も陳列されていました。この方は、

アウグスツス。初代ローマ皇帝です。ローマの支配下にあったことが分かります。

美術館の上からの景色です。

　アクロポリスを下りて遺跡を出ました。遺跡の入り口にアルバニアの地図が掲示されていました。あまり有名ではないので、アルバニアを知ってもらうために掲示しているのでしょう。

ブトリントは南（一番下）の場所にあります。

道路わきに紫の花が咲いていました。日本でも見かけられる花です。

再びバスに乗ってサランダへ向かいます。

港の近くにあったスーパーマーケットです。

　乗船時刻までに時間があるので近くにあったスーパーマーケットに買い物に行きました。

　にんじんは１３０？　

ナスです。下の段には玉ねぎもあります。

アルバニア語の表示なので、何のジュースかは分かりません。

　これは間違いなく牛乳です。とにかく安いというか、タダみたいな感じがしました。ジャムとお菓子を２パック買いましたがたったの6ユーロです。アルバニアの物価はヨーロッパではかなり安い。という事はまだ最貧国なのです。

　帰りのテンダーボートに向かう人々です。ポエシアは２０００人が乗れるので行列ができます。

　テンダーボートの中です。湾の外にいるポエシアまでこれで行きます。海岸を離れるにしたがって波が荒く揺れました。全然テンダーではない。

　サランダのきれいな海岸よ。さようなら。きれいな景色が見られてよい旅ができました。

　ボートのガラス越しに見えるサランダの街並みです。ここを訪れる機会はもうありそうもありません。船に戻りクルーズ船の旅は続きます。