2018/04/19 - 2018/05/05
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M-koku1さん
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6月12日まで 旧朝香宮邸が 公開されている上に 邸内撮影OKというので
お友達と行ってみました
冬に訪れた時は 改装工事が終わっていなくて 中に入れなかったので
リベンジです
とてもいいお天気に恵まれたので 庭園を見ながらのランチはとても気持ち良かったのです
すっかり味をしめてしまい
ちょうどオシャレなトラベラーさんが 東京にいらっしゃるというので
お連れして 再度訪問してしまいました!
写真は2回の訪問を混ぜてあります
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
正式名は 東京都庭園美術館です
JRの目黒駅から歩いて数分です
地下鉄の白金台駅からも同じぐらいです -
足に不安のある方も大丈夫です
エレベーターを設置したので
使わせてくれるんじゃないかと思います東京都庭園美術館 美術館・博物館
-
正門から本館まで100メートルくらいでしょうか
隣は 自然教育園なので 緑が豊かです -
前庭にはアマチュア画家さんたちの姿がありました
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正面玄関です
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ここを入ると すぐに 美しいガラスの女神さまが
目にはいってきます -
ラリックの ガラスレリーフです
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本来の見学の順番から言えば まずこの大広間なのですが 午後のランチの時間を大きく外してしまっていたので 見学は後回しにして 新館を目指します
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奥の3階建てが 本館で こちら側の 現代的な部分が 新館です
カフェ庭園 グルメ・レストラン
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本館の横の庭には 彫刻が飾られていました
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サツキが咲き始めています
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木立の向こう側には お茶室が見えていて 近代的な新館と 昔からの和風な建物の対比が 素敵でした
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時間が外れていたので テラス席もガラガラでした
最初の予定では 正門わきにあるレストランでランチのつもりだったのですが
ウェイティングリストが長い上に 名前を書こうとしたら 「1時間半待ちです」と言われて 諦めましたカフェ庭園 グルメ・レストラン
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有名なロアラブッシュが プロデュースしたカフェなので とてもおいしかったです
牛タンシチューとバターライス 燻製ピーマンを添えて
1700円カフェ庭園 グルメ・レストラン
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ケーキもとってもきれい
つまりカフェでも レストランでも ロアラブッシュの姉妹店なので かなりおいしいものが食べられます
カフェの方がメニューが少ないだけでしたカフェ庭園 グルメ・レストラン
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館内の見学を終えてから 再度お茶を飲みに来ることにしました
カフェ庭園 グルメ・レストラン
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カフェの隣りの小ホールでは
ビデオが上映されていましたが 勿体ないことに 見ている人はあまりいませんでした -
アールヌーボーの作品と 朝香宮様ご夫妻の関係などが説明されていて
面白かったのに 勿体ないです -
ミュージアムショップは 正門わきと ここの新館のホールにあります
写真の撮影は禁止と言われました
売り物は撮影しない方がいいようです
ですから ちょっと薄暗いですが 大きな窓と本館の感じが良かったので 雰囲気だけお知らせします -
おりしもイベントとして 鹿島茂コレクション フランス絵本の世界 が開催中
-
撮影していい場所は限られていましたが
展示されていたものは なかなか面白い作品が多かったです -
とは言え 大学の仏文の授業では出てこないものも多かったので 初見が大多数でした
同期が卒論に「笑い」というテーマを選んでいて 仏文と笑いの関係性がわからず 不思議だったのですが
今回の展示を見て 動物たちがみんな奇妙な「笑い」を浮かべていることに気づき フランス人と笑いには きっと何か関係性があるのだろうと 初めて納得
フランス人はとてもシニカルだし(私見です) 風刺漫画も多いから アルカイダに狙われたりして 文化的に理解できない人たちとの相克は 大変なものかもしれませんね -
カフェの入口はこの奥の右側でした
-
さあ つなぎ廊下を戻って 本館に戻りました
-
小食堂
日常の食事に用いられた部屋で
西洋スタイルで統一されたこの建物には珍しく
和の要素を備えた内装
なんだそうです (パネルより)
右側のへこみは 床の間っぽかったです -
確かに天井の感じも 和風です
杉のまさ板ですって -
これまた 和風のドア
-
空気口なども全部デザインされた飾りでおおわれていました
-
部屋の外には テラスがついていて 庭園が見渡せるようになっています
-
こちらは大食堂です
実はこの旧朝香宮邸は 一時迎賓館として使われていた時代があります
今の赤坂迎賓館と同じ役割を担っていたのです
その時代にはここが晩餐会にも使われたのでしょう -
円形になっている張り出し窓のそばにも お花のモチーフの花瓶
-
エッチングガラスの引き戸
ここを開けると 隣の大客間につながっています -
暖炉の上の壁画は アンリ・ラパンの作品
赤いパーゴラと泉なんだそうです -
食堂であることが前提だったので デザインは果物やお魚や貝など すべて食べ物になっています
壁面の銀灰色のレリーフは 本当は輸入したらしいのですが 輸送の途中で壊れてしまったために 型取りしたうえで 日本で石膏で作って彩色したそうです
見た目ではわかりません -
暖炉やラジエーターのカバーは お魚と貝のデザイン
-
イチオシ
天井には ルネ・ラリックの 照明器具
パイナップルとザクロをデザインしています東京都庭園美術館 美術館・博物館
-
では繋がっている大客間へ行ってみましょう
-
大客室です
大きな窓から 庭園が見えていて 一番の客間ということがよく分かります -
扉上部にあるレイモン・シュブの半円形の飾り装飾 (タンパン装飾)
レイモン・シュブというのは 1970年に亡くなった鉄工芸家で フランス人です
昔の豪華客船の船内装飾を担当したりしたそうです -
タンパン装飾の下の扉は
マックス・アングランの銀引きフロスト仕上げのエッチングガラスを嵌めこんだ扉
マックス・アングランは レイモン・シュブより20歳ほど若いガラス工芸家
やはりフランス人です
ノルマンディー号のような豪華客船の内装を手掛けたそうです -
こちらはルネ・ラリックのデザインしたシャンデリア
ルネ・ラリックは他の二人より半世紀ほど早く生まれたガラス工芸家です
1900年 あのエッフェル塔ができたパリの万博の時には すでに脚光を浴びていた人です
朝香宮ご夫妻がご覧になった 1925年のパリのアールデコ博覧会では 重鎮として大活躍していました -
直線的で素敵なデザインです
でも高いところにあるので きれいにうつりませんでした -
壁面の上部を囲むように木製ボードに描かれた壁画は アンリ・ラパン作
アンリ・ラパンはルネ・ラリ
ックと同世代
1925年のアール・デコ展で活躍していたので この朝香宮邸建築に関わることになったのでしょう -
当時の豪華客船 ノルマンディー号の内部は きっと朝香宮邸内のような装飾になっていたのでしょう
この時代ノルマンディー号とスピード競争をしていたのが 英国船クイーンエリザベス号だったようです
第二次世界大戦前夜 まだ優雅な上流階級が あちらこちらの国に大量にいた時代の話です -
大客室から次室がちょっとだけ見えています
-
次室にあるのは 白磁の「香水塔」
アンリ・ラパンが1932年に制作した セーブル焼きの逸品です -
ここが次室(つぎのま)
大広間と大客室を結ぶ部屋です
床はモザイク -
アールデコ特有の メチャクチャオシャレな空間です
天井は半円球のドーム
香水塔の上部はランプ仕様
そこに香水を入れておくと 熱で香りが漂うんだそうです -
黒漆の柱に ドレープの強いカーテン
背中に背負ったリュックが ちょっと触れただけでも注意されますから すべてロッカーに預けて 手ぶらで見学した方がいいかもしれません -
次室を出ると 大広間に戻ります
玄関側にあった ルネ・ラリックの翼を広げた女性像を ちょうど裏側から見ることになります
どちら側から見ても素敵です -
二階に上がる階段
大広間から 二階に上がりましょう -
大階段にも アールデコの特徴の ジズザグが多用されています
-
階段下には 洗面がありました
-
二階は家族の居住スペースでした
-
ここでは大理石が3種類使われているそうです
そういう詳細は 入館の時に
「重要文化財 旧朝香宮邸」というリーフレットがもらえますので
ご覧ください
英語版もありましたよ -
お花のデザインは アールデコの特徴
階段上のライトです
照明柱というそうです -
若宮寝室
気持ちの良い空間です -
照明は宮内省内匠寮技手の水谷正雄のデザイン
こちらは東側になるそうです
ビデオで 朝香宮のご家族の様子が流されていました -
殿下の居間
高さのあるヴォルト天井だったので 頑張ってとりましたが
入りきりませんでした
壁紙とカーテンは2014年の複製品 -
居間の隣りにあった 書斎の 半円球の天井
次室と同じようなデザインです -
書斎は四隅に飾り棚があるため
まるで円形のタワー塔みたいな印象を受けました
絨毯 机 椅子 みんなアンリ・ラパンのデザインだそうです -
殿下の寝室です
森の中で寝るようなイメージでしょうね
ぐっすり眠れそう -
天井のライト
特に説明は書いてありませんでした -
照明を下からアップしてみました -
第一浴室
3か所浴室があったそうです
床はつばきがま(山茶窯)製陶所で作られた2センチ角のモザイクタイル
昭和を代表するデザインタイルメーカーで名古屋にあるそうです -
こんなデザインのモザイクタイル
当時を代表する2社のタイルを
一か所で見ることができるのは
この旧朝香宮邸だけなんだそうです -
通気口 排水口など
穴という穴には 凝ったデザインのカバーが取り付けられています -
妃殿下寝室
ここからベランダに出られるようになっていました -
ベランダと言っても室内です
防寒対策にラジエターもあるので
冬場でも 庭を眺めたりするのに 困ることはなかったでしょう -
上から見たお庭の様子
-
朝香宮ご夫妻専用のベランダです
床は国産の黒と白の大理石 -
妃殿下の居間
ここもヴォルト天井ですが 女性用らしく カーブが穏やか -
係りの女性が 是非真下から撮ってみてください と
教えてくださいました -
ライトも大きなボールがいつつという 柔らかい作品
-
この部屋から直接半円形のテラスに出ることができます
このテラスには別の昭和を代表するタイル泰山タイルが 敷き詰めてあるそうです -
第二階段のライトは 時間によってとてもきれいなんだそうです
壁中が7色に光るそうです -
この第二階段のところが ウィンターガーデンへの入口の受付です
-
厳しい制限があり ちゃんと注意事項を読まなければなりません
人数制限があるので 時間によっては待ちます -
三階に上がると 左側にこの扉
右側に ウィンターガーデンの入口がありました
エレベーターはありません
足に自信のない方は おやめになった方がいいでしょう -
ウィンターガーデンです
庭かと思ったら サンルームでした
観葉植物を置いていたんだと思います -
狭いので入室制限があるんですね
水道の蛇口や 排水溝も備えられていました
床は人造の大理石
壁は国産の大理石だそうです -
「1932(昭和7)年5月に東京松坂屋で開催された「新興独逸建築工芸展」で殿下自身が購入された マルセル・ブロイヤーのデザインした椅子が置かれていました」
という話ですが 今置かれているのがその椅子かどうかはわかりませんでした -
第二階段をおりようとしたら
ちょうど光線の具合でしょうか
外の木々が ガラス窓越しに見えて
きれいな緑色になっていました -
そして 上がる前に説明された情景が
みごとに 現出していました
これはかわいらしい -
第二階段はお客様用ではないのでしょう
ずっとシンプルで 証明といい 温かみのあるデザインでした -
正面玄関から 庭に出ましょう
庭園のみ入園することもできます
入場料は200円 -
庭園への入口です
-
第3水曜日は 65歳以上無料です
それから中学生までは無料です
展覧会の入場券を持っている人達も
入場無料です -
スマートフォン用の公式アプリもあり
詳しい情報や画像を見ることができます
www.teien-art-museum.ne.jp/app/ -
庭から見る 朝香宮邸
東京都庭園美術館 庭園 名所・史跡
-
のんびり過ごしている 老婦人たち
-
庭の写真は木ばかりなので ここからは少々スキップしますね
-
さて そもそも朝香宮様って どなたなんでしょう
Mは聞いたことがなかったです -
明治天皇の第八皇女允子内親王と結婚した
久邇宮鳩彦央が1906年に創設した宮家だそうです
昭和天皇の大叔母様の嫁ぎ先という解釈でいいかと・・・ -
昔は (今も) 皇族はヨーロッパへ遊学しますから 鳩彦王はパリへ
允子妃は看病のためあとから合流し
ちょどその時開催された
「アール・デコ博覧会」を見学し
大いに影響を受けたそうです -
帰国後 宮内省内匠寮が中心になって
ご夫妻の希望に沿った アール・デコの影響を受けた
この邸宅を建てたそうです -
1947年 朝香宮家の方々は 皇籍離脱となったので ここから越していったのですが 代わりに吉田茂外相が公邸として使用し始めます
-
吉田茂はそのまま首相になり
1955年から1974年までは 国賓・公賓のための 迎賓館となりました -
その頃には 庶民にはまるでお呼びじゃない場所だったようですね
-
赤坂迎賓館が完成した後 1981年に東京都の所有になりました
-
東京都庭園美術館として 一般公開が始まったのは 1983年から
-
1993年に東京都の有形文化財に指定されます
-
そして2015年に この建物が アール・デコ様式を今に伝えている点が評価され ついに国の重要文化財となったというわけです
-
庭を一周して 新館の外に戻ってきました
-
自然教育園同様に 棕櫚の木が生えています
-
ロッカーに荷物を取りに戻ります
翼を広げた女神たちが 写りこんだ庭の緑の中で 輝いていました -
カフェテイエンで 夕方のコーヒーとケーキを食べました
ケーキは 今回の絵本のイベントに合わせて 本をかたどっているそうです
すごくよくできていました -
閉館は18:00でしたが
ぎりぎりまでいました -
美術館の外に 今回の展覧会のお知らせが 出ていました
-
入れなかったレストランは その傍らにありました
-
夜はディナーを出しているので
美術館とは関係なく 直接歩道側から 入店できます
またいつか 折を見ていってみようかと思います -
最後に これが5月5日に再訪した時の入場券です
-
西の方から
旅空~Shinoさんが 成田乗り継ぎで 中欧旅行にいらっしゃると伺い
プチオフ会をしました
カフェテイエンで ミネストローネスープセットを いただきました -
このカフェラテが似合う とても素敵なお姉さまでした
楽しかった~♪♪
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 旅空ーshinoさん 2018/05/12 16:53:27
- お世話になりました…楽しかった(^^♪
- M-koku1さん
☆旧迎賓館 朝香宮邸物語 特別建物公開中 アールデコ・リヴァイヴァル☆
素敵な旅行記になりましたね(*‘∀‘)v
写真もコメントもとても参考になりました。
中欧から帰国後の東京滞在でお誘いをいただき
ご一緒させていただきありがとうございました。
M-koku1さんのおかげで庭園美術館を楽しむ事ができました。
プロのガイドさんのようにご案内していだき、流石だな~と脱帽です。
おしゃべりも楽しくて、あっという間の東京散歩でした♪
お仕事で日本を離れるとお聞きして残念な気持ちです。
私の体調へもご配慮くださりありがとうございました。
また、お会いしてお話させていただきたいです。
旅空ーshino
- M-koku1さん からの返信 2018/05/12 20:18:46
- Re: お世話になりました…楽しかった(^^♪
- とんでもない!
旅空~shinoさんの 豊富な経験談と 旅行のお話が本当に楽しくて こちらこそ お礼申し上げます
お話がお上手で 人をそらさないのは さすがにペンションを経営なさっていただけの事はあるなと 尊敬です
また是非 プチオフ会 しましょう
ヨーロッパの旅行記 楽しみにしています
ではまた
Mより
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