2018/02/13 - 2018/03/07
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m205-88さん
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4月からようやく社会人デビューとなる春休み、働き出したら出来ないような体験…ヨーロッパを長期間ぐるぐる回ることを計画しました。物価の安い中東欧も考えたのですが、いかんせんこの時期だと極寒なので中止、「暖かい」場所を中心に周るよう日程を組みました。全て個人手配です。下記におおまかな日程を示しますので、今後旅をされる方の参考になれば幸いです。
☆本記事の旅程
2018/2/23~24
ミラノから夜行列車で一気にシチリア島へ
パレルモ夜の街歩き
ヴェネチアからミラノへ戻り、駅構内のレストランで夕食。イタリア国内で最長距離を走る夜行列車Intercity Notte 1983レに乗り込みます。この列車は毎日1本運転されており、イタリア北部のミラノから"長靴に蹴られている"シチリア島へ向かう
というもの。かつて日本で運転されていた寝台特急ブルートレイン「富士」に匹敵する長距離列車で、走行時間は実に21時間!途中のメッシーナ海峡では列車ごとフェリーに積み込む珍しい光景も見ることができました。
☆今回の旅程
2018/2/13 羽田空港発 HND~CDG
2018/2/14 CDG乗継でLHRへ、ロンドン観光
2018/2/15 ロンドン→パリ(ユーロスター)、パリ観光
2018/2/16 パリ→トゥールーズ(TGV)、トゥールーズ観光
2018/2/17 トゥールーズ→ニーム→アヴィニョン(Intercités, TER)
2018/2/18 アヴィニョン観光
2018/2/19 アヴィニョン→マルセイユ→ニース マルセイユ観光
2018/2/20 ニースとモナコ、ニースのカーニバル
2018/2/21 ニース→ジェノヴァ(TER, Intercity)
2018/2/22 ジェノヴァ→ミラノ→ヴェネチア(Intercity, FrecciaRossa) ミラノ観光
2018/2/23 ヴェネチア観光、ヴェネチア→ミラノ→パレルモ(FrecciaRossa, IntercityNotte)
2018/2/24 パレルモ到着
2018/2/25 パレルモ観光、パレルモ→カターニア(Regionale)
2018/2/26 カターニア観光
2018/2/27 カターニア観光、カターニア→シラクーサ
2018/2/28 シラクーサ観光、シラクーサ→ローマ(IntercityNotte)
2018/3/01 ローマ到着、観光
2018/3/02 ローマ観光(バチカン美術館とシスティーナ礼拝堂)
2018/3/03 ローマからナポリへ日帰り
2018/3/04 ローマ観光、ローマ→ミュンヘン(EuroNight)
2018/3/05 ミュンヘン観光
2018/3/06 ミュンヘン観光、MUC~CDG~HND
2018/3/07 羽田空港着
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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Bistro Milano Centrale
2/23夜、Veneziaから戻ってきたところからです。まずは駅ナカのレストランで軽い夕食を。ビストロ ミラノ セントラル カフェ
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おしゃれな内装。駅舎をいかしているので高さがあります。
ビストロ ミラノ セントラル カフェ
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お手軽レストランです。日本人の方も多く見かけました。
ビストロ ミラノ セントラル カフェ
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ブロッコリーとチーズのスパゲッティと、デザートにティラミス。お腹いっぱいになりました。
ビストロ ミラノ セントラル カフェ
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20:10発の夜行列車は17番線から。
ミラノ中央駅 駅
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Intercity Notte 1983:Milano Centrale 20:10→Palermo Centrale 翌16:56
クラス:Posto Singolo(1等個室)
運賃クラス:Economy
運賃:89.9ユーロ
17番線には、長い長い客車列車が待っていました。終点Palermoまでの所要はなんと21時間。かつてのブルートレイン「富士」を彷彿とさせる走行距離と時間です。ミラノ中央駅 駅
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列車番号の表示が時刻表と異なるので、ここでは時刻表上の1983として記載します。
ミラノ中央駅 駅
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牽引の機関車。発車時間まで僅かしかなく、結構バタバタ写真撮ってます。
ミラノ中央駅 駅
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今宵のお宿は8号車41番。Notte=Night=夜、なので夜行列車ですって車体に書いてあります。
CLASS(1等=1人または2人部屋)、COMFORT(4人部屋または6人部屋の簡易寝台)、座席車の3等級制での運行ですが、どの車両も乗車率はそこそこ高かったです。凝り固まった料金制度でブルートレインを見殺しにしたJRと違い、早割で売りさばいていることがある程度結果につながっているのではないでしょうか。利益出なかったら廃止になってますからね。ミラノ中央駅 駅
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お部屋の中身。一般的な夜行列車の個室ではないかと思います。
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天井は高いです。2段ベッドにもできる部屋を1人で使う、ということのようです。
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枕元には照明のスイッチとプラグ。充電もできます。
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扉を開けると洗面台。洗顔や歯磨きもできます。
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車内の設備は、車掌さんが回ってきて説明してくれます。今宵の列車の担当は背のスッとしたシニョーレ車掌さん。口笛吹きながら仕事をしているのが印象的でした。
配布のアメニティ。水がもらえるのはありがたいです。 -
そうこうしているうちに、発車時間。ミラノ中央駅地下のスーパーで買い込んだお酒で乾杯!
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おつまみ。グリコはポッキーを"MIKADO"の名称で売っているんですね。面白いです。
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2/24朝。おはようございます。二度寝をして起きると、青い車窓が目に飛び込んできます。これだから夜行列車の旅はやめられません。国内のが無くなったら海外で乗ればいいんですよ。
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車掌さんが口笛を吹きながら朝食を持ってきました。甘いパンとオレンジジュース。
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そして、エスプレッソ。ドロッとしたエスプレッソでこの国の1日は始まります。
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この列車はPalermo Centrale行(6両)+Siracusa行(4両)の10両編成。本土~シチリア島を結ぶ列車は夜行3往復(ローマ2往復+ミラノ1往復)、昼行2往復の合計5往復が毎日運行されています。JRは分割されてしまったので一概に比較はできませんが、この時代にこれだけの長距離列車が残っているのは凄いことだと思います。
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南イタリアの車窓から。
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各部屋への新聞サービス。配り方もなんとなくオシャレ。
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"TRENI(列車用)"のハンコ。
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公立小学校の制服で話題となったアルマーニの広告。
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ベッドから座席に戻すとこうなるみたいです。私の部屋は最後まで戻さずゴロゴロしながら過ごしました。所要21時間ですから、実質この日が安息日となりました。
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途中駅での降車が結構あります。
終点まで乗り通して分かったのは、空港の無い比較的小さな街までの利用客がとても多いこと。飛行機に乗る一連の作業時間と空港からの移動時間を考えると列車を使ったほうが安上りでラク、というパターンがかなりありそうです。なるほど、こういう所に需要があるんですね~。 -
エメラルドグリーンの車窓が続きます。
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Villa San Giovanni(ヴィラ・サン・ジョバンニ駅)
シチリア島への連絡船接続の駅、Villa San Giovanniに到着。ここで機関車は切り離され、入換用のディーゼル機関車が連結されます。同時に、車内の電源が使えなくなりました。 -
ゆっくりと列車が動き出し、側線に入ります。
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ここで方向転換し、お客を乗せたままフェリーへ積み込まれます。対岸はシチリア島です。
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ゆっくりゆっくり入っていきます。
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積み込み完了。客車のドアが開けられ、船に出ることができます。ドアの開閉は非常ドアコックを使っていました。
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積み込まれた1983レ。右の4両がSiracusa行、左の4+2に分割されているのがPalermo行です。
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お隣のフェリーもパッカーンしています。
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出航!お隣のフェリーにも列車が積み込まれているのが分かります。ローマ行のIntercityでしょうか。
メッシーナ海峡 海岸・海
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trenitalia所有のフェリーです。
メッシーナ海峡 海岸・海
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船に乗っている時間は30分ほど。船内は当然ながらがらーんとしています。
メッシーナ海峡 海岸・海
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本土が離れていきます。
メッシーナ海峡 海岸・海
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コーヒーとポテチは買える様子でした。
メッシーナ海峡 海岸・海
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列車が積まれているのはB2階で、B1階は乗用車のスペースのようです。誰も居ませんでしたが。
メッシーナ海峡 海岸・海
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Messina(メッシーナ)
対岸の街、Messinaが見えてきました!メッシーナ海峡 海岸・海
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日本では遥か昔に消えてしまった"渡り鳥ライン"を、まさか体験できるとは思っておらず貴重な体験となりました。
メッシーナ海峡に橋を架ける構想もあるようで、瀬戸大橋や明石海峡大橋を見ると理にかなっているように思えます。しかしながら財政危機で白紙になったらしく、もうしばらくは連絡船の活躍が続きそうです。メッシーナ海峡 海岸・海
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船から客車に電源供給をしていました。車内は非常灯だけは灯るようになっていました。
メッシーナ海峡 海岸・海
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Messina Centrale(メッシーナ中央駅)
列車は再びゆっくりと動き出し、Messina Centraleへと入線しました。トレニタリア メッシーナ駅 駅
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ここで機関車の入換をちんたらやっていたのかなかなか発車せず、大幅な遅延に。笑
島内に入ると、車掌さんも交代です。小柄なシニョーラ車掌さん「どちらまで?」「パレルモまでです」「あら、いいわね~良い旅を」。トレニタリア メッシーナ駅 駅
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シチリアの車窓から。青空が美しい。
シチリア島内は単線のため、列車交換でどんどん遅れが拡大していきます。もっとも、本土からの長距離列車のせいでダイヤを乱されているのは島内の列車ですから、地元の人にとったらある意味迷惑な列車です。苦笑 -
夕暮れが近づいてきました。
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Palermo Centrale(パレルモ中央駅)
夜の帳がおりた終着駅に到着です。なんと、到着は18:50!2時間ほどの遅れで、ミラノからの所要時間は実に23時間となりました。パレルモ中央駅 駅
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降車した人はわずか数名。さすがにこの距離を乗る物好きはなかなか居ないようです(ちなみに、飛行機だとミラノやローマから2時間くらいです)。
夜が明けてからの乗車扱いもしていないようでした。シチリア島内の利用くらい許してもいいような気がします。ブルートレイン「富士」は日豊本線内のみの客扱いはしたのでしょうか。そんなことを思いながら、夜行列車の旅は終わりました。パレルモ中央駅 駅
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E656-462
島内の牽引はE656形電気機関車。EF58とEH10を足して二で割ったようなスタイルが大変好ましいです。グリルだけ落書きするセンス、落書きした人に聞いてみたいです。パレルモ中央駅 駅
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Palermo Centrale
駅前から路線バスに乗ろうとするも、案内表示が一切無いどころかバス停のポールも無く、諦めてホテルまで徒歩!なんと初見殺しの街…シチリアの洗礼を受けました。
ホテルまでは徒歩12分。徒歩圏内で良かった…パレルモ中央駅 駅
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Quattro Canti(4つ辻)
ホテルに荷物を預けたら、夜のお散歩と夕食。街の中心Quattro Canti(クワトロ・カンティ)よりスタート。クアットロ カンティ 文化・芸術・歴史
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Cattedrale di Palermo(パレルモ大聖堂)
言葉を失う美しさ。パレルモ大聖堂 寺院・教会
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エントランス。建設当時から残る唯一のモザイク画「聖母子」も見えます。
パレルモ大聖堂 寺院・教会
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建設は1184年ながら、その後の支配勢力の変化にあわせて増築アンド増築した結果、キリスト教とイスラム教の折衷した外観になったそうです。まさに、ここでしか見られない様式。
パレルモ大聖堂 寺院・教会
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Porta Nuova(ヌオーヴァ門)
元の城壁に作られた門。ヌォーヴァ門 建造物
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幻想的な旧市街の夜景。どこを撮っても、溜息が出るほどに美しい。
パレルモ大聖堂 寺院・教会
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さて、問題は夕食です。有名なレストランに行ったら文字通り「超満員」で、本当に人が溢れていたので諦めました。あんな光景初めて。
Via Maqueda(マクエダ通り)で買い食いです。 -
まずはピッツァ。どこで食べてもうまい!
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続いてはこちらのお店。
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シチリア名物アランチーニ。ライスコロッケですがアレンジで色々なバリエーションがあります。今回はシンプルにトマトソースのものを。激ウマ!
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デザートはCannolo(カンノーロ)。「小さな筒」の意味で、小麦で作った生地の中にたっぷりのクリームとフルーツ。超絶甘いです。これで1.5ユーロですからたまりません。ごちそうさまでした。
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Piazza Pretoria(プレートリア広場)
ナポリ侯爵が自宅用に発注したものの、完成前に死んでしまったことから街に売られたのが起源だそうです。市庁舎前に置かれ、噴水を取り囲むように30体の像が設置されています。プレトーリア広場 広場・公園
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噴水はフィレンツェからバラバラにして船で運んだそうで、労力と時間と金が相当かかったはずですがモチベーションに驚くばかり。
裸体の像が多数設置されていること、また、腐敗する市政を皮肉って"Piazza della Vergogna(恥の広場)"とも呼ばれていたとか。プレトーリアの噴水 建造物
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Chiesa Martorana(マルトラーナ教会)
またまた独特な教会です。サンタ カテリーナ教会 寺院・教会
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San Cataldo(サン・カタルド教会)
丸いドームを3つ乗せた姿は「パレルモ式」。建物1つとっても、よくあるヨーロッパの街とは大きく異なり、かつて様々な文明が行き交った"文明の十字路"であることは、世界史素人の私にもよく分かりました。
7年前、はじめてのヨーロッパ旅行の際の添乗員さんが「シチリアはいいですよ~おすすめです」と言っていたのを思い出しました。こういうことだったんですね、百聞は一見に如かず。
鉄道ファンにありがちな「夜行列車の終着駅が目的地」ということで目的地の1つに選んだシチリア、思いがけない宝物に出会えた気分で、とても嬉しかったです。サン カタルド教会 寺院・教会
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この旅行記へのコメント (5)
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- 談窓さん 2018/10/18 16:19:31
- 浪漫
- 海外にはまだこういう長距離列車があって楽しいですよね。
ところで1つ伺いたいのですが、このシチリア行きの列車にシャワー設備などありましたか?今度利用しようと思っているもので・・・
- m205-88さん からの返信 2018/10/20 15:49:29
- Re: 浪漫
- 談窓さま
長距離列車なので乗る前にシャワーを浴びたいところですが…シャワー設備は付いていませんでした。イタリアでは"共同設備でシャワー"という文化は無いようですね…
- 談窓さん からの返信 2018/10/20 18:36:30
- Re: 浪漫
- m205-88さま
返信ありがとうございます。やはり無いんですね・・・まあググっても情報が出てこない時点である程度察していました。
ミラノにはQCテルメという温泉があるので、そこを利用しようと思います。
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- いなかだもんさん 2018/03/31 12:59:37
- 裏山!
- m205-88さん、こんにちは。
ミラノからシチリアまでの列車旅
良いですねぇ
1年ほど前に一部区間を乗りましたがさすがにシチリア島までは行けませんでした。
イタリアは一番のお気に入り国なので、いつかは実現したいです。
ではまた。
いなかだもん
- m205-88さん からの返信 2018/03/31 23:07:08
- RE: 裏山!
- いなかだもんさま
ミラノからシチリアはさすがに遠く、一般的な移動手段は飛行機だよなと実感する旅でもありました^^;;; 定刻ですら遅いのに遅延しまくりですからなおさらです。
ローマ〜シチリアであれば、夜行列車最大のメリットである「夜出て朝着く」を最大限享受できるかなと思いました。海峡連絡船も含め、おすすめの列車です。
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