11月末のヘルシンキ出張の記録　本当に日が短い！

2017/11/27 - 2017/12/02

仕事の出張でまさかのヘルシンキに行けるということで真っ先に手を上げたら見事当選。周りからも「お前飛行機乗りたいだけだろ」と見抜かれてしまっている中での出張。しかも11月末という時期。調べてみれば、11月は年間で最も日が出ない月らしいですね。正味の日照時間が「月で」40時間くらいとか。

そして、ヘルシンキと言えばAY（Finnair）！　それも、今となってはもう二度と乗れない、当時退役間近のA340-300（レジ番：OH-LQE）で往復できるとなったら、何と言われようと行くしかない！

今となっては、本当に言ってよかったと思っています。主に飛行機観点で。OH-LQEは今やマルタ島でひっそりと眠っているらしいじゃないですか。まだ10年経ってないのに、A350のせいで（A350はいい飛行機です。憎たらしいくらいよくできています）退役になってしまったかわいそうな子です。実は出張日の少し前の日程の便はA330に変更になっていることもあって、当日までひやひやしながら過ごしていましたが、無事に往復乗れました。表紙の写真は成田で出発する際に撮ったものです。

出張先との打ち合わせメインの行程なので、観光視点はほぼゼロですが、冬のヘルシンキの様子などご参考になれば。

エリア ヘルシンキ(フィンランド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: その他
• 交通手段: 鉄道 徒歩 飛行機
• 航空会社: フィンランド航空

無事にA340-300に搭乗。スタアラ派なので成田の２タミに来たのは始めて。A340にはなかなか乗る機会がなく、今回初めてとなりましたが、以来、今も一番好きな機体シリーズです。

ちなみに、A340-300の非力なエンジンたちの頑張りによるスリリングな離陸滑走はこちらをどうぞ。（離陸時に撮影しました）
https://youtu.be/q4YpFNIITmc

移動日だからとスパークリングとか飲んでいたようです。

一度目の機内食。味は問題なかったと思いますが、炭水化物多めですね。

ほぼロシア上空を飛ぶだけのフライトですね。ヘルシンキはモスクワにも近く、ヨーロッパの入口（とJLとAYがすごく宣伝してる）というだけあって確かに近いですね。１０時間くらい。

到着前の機内食。

夕日、ですかね。エンジンカウルも輝いていてきれいです。

Helsinki Vantaaに着陸。さすがにAYがたくさんいます。やっぱりどんよりしているし、もう暗いですね。

マリメッコのスペマ機がいました。女子受けしそう。

ああ、A350さんですね。地味にワンワのスペマ機です。

話題の特殊形状のフロントガラスです。エアバス機にしてはB787みたいな顔してますね。

空港からは訪問先の方々と一緒にタクシー移動。外に出ると寒いですね。ちょうど０℃くらいでした。ダウンジャケットとマフラーと帽子があれば、歩けないような寒さではないです。雪は少しだけ降っていました。

サンタさんの国らしい光景。今回某社のイベントに参加しました。Indigoに招待されていたのですが、何かと法的な縛りの多い弊社は丁重にお断りの上、安宿に泊まります。なんだかなぁ。

でも安宿といってもそこそこ評判はいいです。

オリジナル ソコス ホテル アルバート ホテル

で、一気に飛んで、２日目の夜。イベント後の懇親会が終わって、周辺を散歩しました。デパートやお店もあり、中心部は全く暗くないし安全です。町全体もきれいですし。

トラムも走ってます。どこかで見たようなデザイン。

イルミネーションが映えますね。日本じゃイルミネーションよりも人ばかり映って全然美しくないです。フィンランドは人口500万人くらいしかいないですが、進んでいます。なんでも頭数、人足商売でやってきた日本とは大きな違いがあります。少子高齢化という過渡期は課題がたくさんありますが、はたして本当に日本のような狭い国で一億人を維持する必要があるのでしょうか。

思わず撮ってしまった。

ヘルシンキ中央駅にも来てみました。美しい駅舎です。そして、中は完全にデジタル化されていました。さすがはN社のお膝元。

ヘルシンキ中央駅 駅

ヨーロッパらしい駅舎です。

こちらはデパート。

テナントの表示の仕方がなかなか斬新です。なんとなくOSSコミュニティの参画企業一覧みたい。

イルミネーションが世界一映える町なんじゃないでしょうか。少なくとも日本でやっているのを見る気になったことが一度もありません。。

また飛んで3日目。某社イベント会場からの景色。これでまだ午後2時です。でも3時には日没を迎えるのでもう夕方です。

夜は訪問先の方々とディナー。ラップランド料理のお店です。ラップランドとはフィンランド北部を指していて、「辺境」という意味とのこと。あまりいい意味じゃないんでしょうけど、お店の名前としてはわかりやすいような。
フィンランドの食事は正直期待していなかったんですが、いい意味で予想は外れました。サーモンが生でも焼いても本当においしいし、リンゴンベリーで食べるトナカイもおいしいです。ほんのり獣臭を感じますけど、リンゴンベリーはすごいです。リンゴンベリーといえばムーミンにも出てきますよね。

ラピ 地元の料理

さすがにワインは外国のものになります。案外無難にルイジャドが出てきました。日本でも簡単に変えますけれども。

こちらはイタリアのもの。かなりうまかった記憶があります。

サーモンのステーキもすごくおいしい。

温野菜的なものですかね。やさしいお味がしました。意外と野菜も食べるようです。

翌日の朝。今日はまた別のイベントに行って情報収集のミッションが。

相変わらずのお天気。

某イベント会場にて。食事はどこも混んでいたので、サービスのトライアルも兼ねたこちらの食事にトライ。さすがにITの国で、注文はすべてオンライン。目の前にカウンターがあって人もいますが、それは調理と引き渡しのみ。支払い含め注文はオンラインのみというなんとも不思議なシステムですがおもしろいですね。本当はデリバリー用のシステムですが、それを目の前にお店があるのにやってるような形でした。ポテトとビーフのシチューのようなものでしたがおいしかったです。

イベントからの帰り。疲れたので早めに出ましたが、もう日が暮れ始めています。

ヘルシンキ中央駅に戻ってきました。時間は写っている時計の通りです。自分で撮ったのですが、翌年の富士通さんのカレンダー（世界の車窓からのやつ）にもほぼ同じような写真がありましたねえ。なかなかいいスポットです。

遅めの時間になって少しだけ青空が見えます。

デパートの中のムーミンショップでお土産を買いました。スティンキーのぬいぐるみが気に入ったので、ほかのものと合わせて購入。

お店を出たら外はもう暗くなっていました。

この日は同行者や訪問先の日本人の方と日本食の店に来ました。すき焼き、おいしかったです。地元の若者が合コンのようなのも隣でやっていて、なんだかおもしろかったですね。日本酒もいくつかありました。

最終日の朝。いい部屋でした。私は日本人でもかなり小柄なほうですが、それでもベッド小さかったです。これじゃあフィンランドの巨人たちは泊まれるんでしょうか。

フライトは夜なので、その前に某社打ち合わせ。昼過ぎに終わりましたが、もうこの夕日です。

ヘルシンキ中央駅から空港に向かいます。

なんで最終日になったら晴れるんですか。しかも快晴じゃないですか！！！

車内はきれいです。安全です。

駅名がいちいち長い。途中で読むのをあきらめたくなる。

ヘルシンキ空港駅に到着。地下です。でも広い。

ここから空港に行けるよ、という駅の出口。とてもわかりやすい。

成田行きのゲートに到着。実はこの日、空港で火が出たとかで、ターミナルの半分ぐらいの区画が立ち入り禁止かつ機能停止したようで、カウンターなどはごった返していました。保安検査の入口が変わったというアナウンスが流れると、普段は穏やかでマナーの良い人々が、まるで難民の波のように押し合いへし合いでした。まあ、朝ラッシュの新宿駅の山手線ホームをちょっとひどくしたくらいですが。日本は恐ろしい。
急いでマリメッコのマグカップを買ってゲートになんとか到着しました。

寒いので、融雪剤をウィングに散布していました。ウィングの表面に凍った雪が残ると微妙にウィングの形状が変わって、揚力が設計通りに出なくなります。昔それで何回か離陸失敗や墜落事故がありました。シカゴのオヘア空港でも、ゲートで散布してからタキシングで時間がかかってしまって、融雪剤の効果が切れて事故が起きたこともありました。オヘアでは以来、離陸直前でも塗布するようですけど、Vantaaは小さいので、ゲートでしか塗布していませんでした。
ちなみに、隣にはA350がいます。

意外とタキシングは時間がかかりましたが、離陸。あいかわらず、A340-300は本当に飛ぶのか不安になるスリリングな離陸滑走が特徴です。非力な分エンジンは静かだと思います。右側の席だったので、離陸上昇中の右旋回でヘルシンキの市街地夜景がたいへんきれいに見えました。

一度目の機内食。あれ、炭水化物。。

アイスはおいしかったです。

到着前の機内食。これがいちばんたんぱく質あったんじゃないかと。。

ああ、このルートですね。

A340であることの証。帰りはあっという間です。

成田からの離陸期と遭遇。出張のくせに、これを取るためだけに望遠レンズも持ってきていました。ちなみに、そのほかの写真もD750+24-70mm f/2.8ズームで撮っています。。。
形状的にANAのB767で、スタアラのスペマ機です。

スポイラーを立てて減速・降下していきます。

遠くに富士山が見えます。帰ってきた。

JALのヘルシンキ便が先についていました。たぶん離陸も先だったんでしょうけど、こちらが先に出ていたとしてもA340じゃぬかされていたかもしれないですね。。

素敵な4発機での出張になりました。往復OH-LQEで、いい思い出になりました。今日この機体にもう乗ることはできません、と書けたら雰囲気あったんですが、調べてみると最近ベルギーの航空会社でまた飛んでいるようです。
B787やA350のようなスマートで合理的な新世代の期待に時代が移っていきますが、燃費の良さや機内のより高い与圧、加湿機構では語れない快適さがそこにはあったような気がしています。航空会社も非常にリスキーな業界なので、安全は当然として効率を求め続けると思いますが、最近、新機材＝低コスト化としか感じられていないのは私だけでしょうか。