三陸地方復興応援の旅　2018年2月 その2

2018/02/18 - 2018/02/19

東日本大震災からもうすぐ7年。
表紙は津波の被害を受けた場所に再建してできたシーパルピア女川
しかし、あの日のまま時間の止まった場所もある。

エリア 石巻(宮城)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 5.0
• ショッピング: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: タクシー 新幹線 JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

「その1」はこちら→https://4travel.jp/travelogue/11332058

左の石巻サンプラザホテルに宿泊すると道路の向かいの石巻グランドホテルで朝食を取ることになる。

石巻サンプラザホテル 宿・ホテル

朝食バイキング。
右のガラスの器にはイクラが入っている。

デザートはフレンチトースト、キャラメルソース掛け。

前日、石巻復興まちづくり情報交流館（中央館）に立ち寄った。
そこで「大川小学校」に関する新聞の切り抜きを目にした。
児童74名、教員10名、学校管理下では最大の犠牲者が出たところ。
(中央の本は女川で購入）
そこに足を踏み入れるのは、
遺族など関係者の気持ちを考えると抵抗があった。
しかし7年経ち、今年度末(2018年3月)で大川小学校は閉校になる。
（2018年2月24日に閉校式が行われたとニュースになっていた）
今だからこそ行こうと思った。

被災した大川小学校旧校舎は地図の右上の方、
国道398号線と北上川が交差するところにある。
北上川の河口から4km上流にあり、
津波がここまで来るとは想定外だった。
しかし、川を遡った津波が学校を直撃した。
こんなところまで津波が来るはずがないという油断が、
多くの犠牲者を出すことになってしまった。

ホテルのフロントでタクシーを頼み、大川小学校旧校舎に向かった。
フロントには「語り部タクシー」の案内があったが、
大川小学校は遠いので語り部タクシーの範囲外になる。

大川小学校に向かう道中には仮設住宅がいくつも残されている。
石巻市内中心部近くの仮設住宅は人が住んでいる様子はなかったが、
中心部を離れるのに従って車や洗濯物など生活の気配が増えていく。
タクシーの運転手さんによると、未だに多くの人が住んでいるのは、
雄勝地区の住民の仮設住宅ということだった。

大川小学校旧校舎。
被災する前はモダンな建物だったのだろう。
海からも離れているし、ここが一番安全だと思うのも無理はない。

被災前の学校周辺のパネル写真があった（中央が学校）。
学校の周りには多くの家が建っていた。
今は被災した校舎以外建物は残されていない。
北上川を津波は何kmも遡上してきた。
川に架かる橋に松などの流木が引っ掛かり、
ダムの様になってさらに津波の勢いが増してしまった。
パネルの「A」地点は児童たちが体験学習などで登った裏山。
「B」地点はコンクリートのたたき（平面）になっている。
川の近くの「C」地点が教員、児童たちが避難しようとした場所。

慰霊碑。
こんなに近くに裏山があり、ここに登れば多くの児童が助かっただろう。

ただ、校庭のすぐ裏はコンクリートの壁になっている。

上の写真の一部を拡大。
中央、やや上方の立札の辺りまで津波が到達した。
10mほどの高さまで津波は裏山を駆け上った。
海から離れた場所でこんな高さの津波が襲ってくると誰が予想できたか。

コンクリート壁が切れたところからなら裏山に登るのは簡単そう。
「裏山に逃げよう」と訴える児童たちもいたというが、
その声は無視された。
ただ、震度5以上の余震が何度も続き、
土砂崩れなどで木が倒れる可能性もあったかもしれない。
大人たちはこちらに逃げる方が危険と判断したのだろうか？
後からなら何とでも言える。
教員をはじめ大人たちもあの恐怖と混乱の中、
子供たちを守るために最善を尽くそうとしていたと信じたい。

被災前の卒業生たち（平成13年度＝2001年度）が残した壁画。

壁画の中の宮沢賢治の言葉
「世界が全体に幸福にならないうちは、
　個人の幸福はありえない・・・・」
この場所にあるから余計考えさせられる。

さらに女川駅に向かう。
ここでタクシーを降りる。

女川駅 駅

駅前の復興商店街シーパルピア女川。

シーパルピア女川の一角にある「きぼうの鐘」

震災前、女川駅前にカリヨン（からくり時計）があった。
カリヨンは津波で流されたが、
その鐘の一つが奇跡的に瓦礫の中から見つかった。
その鐘は復興へのシンボルとなり、
仮設商店街の一つは「きぼうのかね商店街」と名付けられた。
2015年3月に「きぼうのかね商店街」には立ち寄っている。↓
https://blogs.yahoo.co.jp/meata5656/41324696.html?type=folderlist

女川駅前の湾岸の整備が進んでいる。

シーパルピア女川のタイルの壁画。
スペインタイルの制作販売のお店（みなとまちセラミカ工房 ）があり、
オリジナルのタイルも作れるらしい。
以前、お魚のタイルを購入した。

一つのタイルは7cm四方くらいかな。

シーパルピア女川で購入した物その1。
プチ揚げかまぼこ、ワカメ入り。

シーパルピア女川で購入した物その2。
おからかりんとう。

シーパルピア女川で購入した物その3。
石鹸。
洗うためというより、匂いを楽しむものらしい。

女川駅から石巻に戻る。

石巻に戻る途中にある万石浦。

石巻駅前には立派な市立病院ができていた。

仙台駅で牛タン定食のランチ。

デザートはずんだ餅。

無事に帰宅した。
終わり。

この旅行記へのコメント （2）

• くろねこだりゅんさん 2018/02/28 16:03:53

  震災

  大川小学校閉校のニュース、新聞で読みました。
  他の建物もそうですけど遺構として残すのかどうかの判断が現在起きているとの事…
  どうしたらより良い街づくりが出来るのか、そこでの生活が行われるのかまだまだ難しい。
  大川小学校の件は避難に関して色々と言われましたが今回のミ～タ様の意見、ものすごく心に残りました。
  
  もうすぐまる7年…まだまだ応援しなくちゃですね！

  ミータさん からの返信 2018/02/28 22:56:14

  Re: 震災

  本を読むと、山に逃げようとした子供もいたらしいのですが、
  先生に連れ戻されて、校庭で待機させられたそうです。
  校庭にいる方が安全だと思ったのでしょうね。
  
  津波が迫ってきたとき何故山に逃げなかったのかと、
  現場を見てより強く思ったのも事実です。
  遺族たちが納得できないのも当然です。
  
  でも、先生たちだってみんなの命を守りたかったはずです。