カンボジア一人旅２～プノンペン観光からシェムリアップへ～

2018/02/08 - 2018/02/13

2018.02.08～02.13
２回目の海外旅行、２回目の一人旅。
去年はタイに行き、今回はタイのお隣さんカンボジアに行って来ました。
英語はぜんぜん話せないけどなんとかなる！と、思い込んで出発しました。本当に、カンボジアの皆さんの優しさのおかげで成り立った旅だと思います。
帰ってきてからもまだまだカンボジアについて知りたいことが出てきて、また行きたくなっています。情報を整理したり調べたりしながら書いているので更新遅めですがよかったら見てください。

エリア プノンペン(カンボジア)

おはようございます！ホテルであさイチ見ました。こっちでは朝の６時半くらいだったと思います。

オハナ プノンペン パレス ホテル ホテル

ホテルでのお楽しみ、朝食にきました。種類はまあまあ揃っていました。

やっぱりフルーツ食べちゃう！

こっちのフルーツは日本のと違ってあんまり甘くない。さっぱりパクパク食べられる！フライドライスが結構好き。あとパンも美味しかった。

オハナ プノンペン パレス ホテル ホテル

手前はトンレサップ川。奥はメコン川。二つの川の合流地点です。雨季にはどうなるんだろう。

朝食会場は屋上テラスなのでプール周りをゆっくり見てまわる。

朝日を浴びるプール。入りたかったなぁ。

エレベーターのなか、ハッピーアワーの説明。

さてジッとしてられないので朝８時にはホテルをチェックアウトして街歩き。夜にシェムリアップ行きのフライトがあるので荷物を預かってもらい、外にいたタクシーのおじさんに空港に送ってもらう相談して待ち合わせを決めました。

ホテルを出るとすぐにこんな感じの市場がありました。昨日の夜に足を踏み入れてにおいにやられてすぐＵターンした市場。こんな感じだったんだ～。地元人しかいない。

シソワット・キー。この日も暑かったなぁ。

カンボジアの国旗。真ん中の白はアンコールワット。綺麗に撮れてくれて嬉しい。

シソワットキーを歩いていると犬の散歩中の男性に声をかけられる。怪しいナンパかなと思ったけど犬連れてるから大丈夫と思って少し話す。わたし、犬好きなもので。。マレーシア出身て言ってたな。始めて来たの？とか、普通に観光客を気遣って話しかけてくれたみたいだった。わたしの英語はめちゃくちゃだけど、楽しかった。こういう人になりたいなー。英語がもっと喋れたらなぁ。

座って話していると子供が寄ってきた。

帰っていった。お兄ちゃんが妹のことをとっても大事にしてた。ここでマレーシアのお散歩お兄さんともお別れする。最後に「午後はなにしてるの？」と言われて結局ナンパかい！と思ったけど爽やかにさようなら。

歩いていると鳥かごのなかにたくさんのスズメ。こういう鳥かご結構見かけた。飼うために売ってるんじゃなくて、スズメを買って逃がしてあげるために売ってるらしい。仏教の教えの徳を積むことに由来してるみたいだけど徳を積むために捕まえて閉じ込めて。。不思議なループだと思う。

てくてく歩く。バナナと、蓮の花。御供え用かな？

ここはなんだっけ？

交差点を渡る。見慣れた信号機に気づく。

やっぱり！裏を見ると日本の国旗！日本のだ！プノンペンの街中は日本の信号機が多かったです。日本の援助かな？

日本にはなさそうな木！ジブリに出てきそう！

プルメリアの花。咲いてるところが絶対見たかったのです！フツーに咲いてる！いい匂い！かわいいー！

かわいい！！南国に来た気分～。シェムリアップ でのガイドさんにプルメリアの花が絶対見たかったと言ったら、ガイドさんは日本の桜が見てみたいと言っていました。葉っぱの緑がなくてピンク一色で木が染まるのがすごいと言ってました。たしかに！

プラプラして王宮まで来ました。中には入りませんでした。王様のお住まい。雑多な街を歩く方が好き。

フランス建築風の住まいが多く並ぶところがあったり、電線ぐっちゃぐちゃのボロアパートもあったり。この家の門はきっと蓮の花？おしゃれ！

極楽鳥花かな！？と思ったけど違うみたい。

深キョンがいました。

「実践」と書いてあるTシャツ着てる。

猫。こんにちは。

てか、あっついので休憩。たぶんチェーン店のコーヒーショップ。

アイスコーヒー頼んじゃったー。氷が心配。と思ったけど暑さに負けてゴクゴク。でもなんとなく、カンボジア大丈夫かも。お腹壊さなそう。という根拠のない自信がこの時から湧いてきました。

独立記念塔まできた。

今いる位置を頭に入れて、たまに地図を見ながらてくてく歩く。目的地に向かっていまこの辺かな、あの辺まで行ったら曲がってみようかな。という勘がことごとく当たって自分でもびっくりした。

着いた。ここからは少し重い話になって、長いです。飛ばしてもいいとも言えるけど、私がカンボジアに行きたいと思った1番の目的です。こうして残して観光客に開放してるのは、語り継いでいくためだと思うので、拙い文章ですが読んでみてほしいです。

ここはトゥールスレン虐殺博物館。
数多くの人が捕らえられ、拷問されていた場所です。
1975年、ポルポトがカンボジア内の政権を握ります。ポルポトは「原始共産主義」を掲げました。これは、
原始時代に戻ってみんなで農業をしよう！
という感じ？ただ、そのやり方が狂気。
格差や階級や教育はいらない！都市部に住んでる人は農業をするために農村部に強制送還！女や子供も老人も関係なし！入院していた人など関係なく全員即刻退去！文句を言ったら即処刑！
何も持たずに何日も歩いて農村に向かう。この時点で飢えなどで10万人ほど死者が出たそうです。

そして農業経験のない人が十分な食事や休息を与えられないまま奴隷として働かされ続けます。また何人も死にます。そんなやり方で食糧生産が上がるわけがないです。
そしたらポルポトは
なんで収穫量が上がらないんだ！サボってる奴がいる！反乱分子がいるはずだ！
ということで、その反乱分子を無理やり見つけ出し、処刑し始めます。なんの罪もない人が言いがかりをつけられて謀反人に仕立てられていきます。
最終的に、
頭がいい人は処刑(頭がいい人はなにか企み始めるからだ)
メガネをかけているひとは処刑(農業しないで勉強してるから目が悪くなるんだ)
文字が読める人は処刑(知識人はいらない。敵だ)
手が綺麗な人は処刑(手が綺麗なのは仕事をしてない証拠だ)
とか。散々な理由を付けられて拷問を受け、新たな反乱分子となる人の名前などを自白させられて虐殺。次はその名前が挙がった人を連れて来て拷問、虐殺。拷問虐殺の無限ループ。
すると、ポルポト政権のたった3年9ヶ月の間に約200万人の人が虐殺されていました。カンボジアの人口のおよそ3分の1だそうです。

ポルポト政権が崩壊したのが1979年。今からたった39年前のことです。日本ではドラえもんの放送が始まり、ナウいって言葉が流行り、ジュディオングの「魅せられて」がレコード大賞を取った年だそうです。めっちゃ好きな曲！！
そんな時にカンボジアではこんな出来事が起きていました。私はこの事を知ってからどうしてもここに来たかったです。平和に過ごしながらも(私は生まれてませんが…)こんなに苦しんでいた人たちがいた。風化する前に、まだ歴史的に新しい出来事と感じられるうちにここに来て学んでおきたかったです。そして少しでも力になれたら。

トゥールスレン虐殺博物館 博物館・美術館・ギャラリー

前置きがめちゃくちゃ長くなりました。上のは大まかに書いたので抜けていることが多くあります、すみません。では中に入ります。受付で国籍を聞かれます。ジャパニーズと言うと日本語のパンフレットと日本語の音声ガイドが渡されます。

まず14のお墓があります。ポルポト政権が崩壊しかけてベトナム軍にここが見つかりそうになると、運営者は証拠となりそうな書類などを一斉に処分し、夜逃げします。ベトナム軍がここを見つけた時、拷問されっぱなしで放置されていた死体が14体あったそうでその人たちへの慰霊のお墓です。

外壁には逃げ出さないように有刺鉄線がぐるぐるあらゆるところに張り巡らされています。

建物です。元々は学校でした。教育は廃止されたので政治犯収容所となりました。カンボジアはとても暑いので建物内に空気孔がありました。でも、拷問された人の叫び声が外に漏れないように空気孔はふさがれたそうです。

明るくにぎやかな教室だった場所は拷問室になりました。

トゥールスレン虐殺博物館 博物館・美術館・ギャラリー

簡素なベットと足かせ。ベットの上では様々な拷問が。。床には未だに血の跡がこびり付いて変色しているところがあります。本当に異様な雰囲気で、心臓はばくばくしてきたし、深く息を吸うことができなくなって手が震えました。本当に。

ちょくちょく外に出て空気を吸わないといられないほどでした。でも外に出るとこんなものが。

宙吊りの拷問。下にある壺には人の排泄物が入れられて、宙吊りで意識を失った人をその壺に頭を突っ込んで意識を戻させたそうです。

中庭。プルメリアの木、ヤシの木、マンゴーの木。
何もなければのどかな中庭なのに。一人1畳の独房に監禁されてすぐ外にあるのに見ることができなかった景色。

別の建物には収容された人の写真がズラッと並べてありました。とんでもない数でした。胸に番号を付けられて拷問を待つだけの時間を過ごすのは想像を絶します。

トゥールスレン虐殺博物館 博物館・美術館・ギャラリー

拷問に使用された道具も保存してありました。実際に使用して拷問された被害者の写真もありました。人としての体、顔を保てていませんでした。

収容所の管理者、幹部として働いていた人の多くが少年だったそうです。それは、十分な教育を受けていない子供は洗脳しやすいから。医者の役割も子供幹部がしていました。文字も書けない読めない、もちろん医療の知識なんかもってない子供が、訳も分からない薬を使う、傷口を縫う、手術をする。とんでもなさすぎます。

この施設が発見された際に生き残っていた子供たち。写真に写すのもはばかられるようなものばかりで衝撃的でした。
カンボジアは農業大国で豊かな国のはずでした。でもこうして大量の大人が虐殺され、残ったのは子供。ポルポト政権崩壊後の国民の85%が14歳以下だったそうです。まともな教育を受けていない子供ばかりなので国を担うことができずに発展途上国となってしまったのかな。街中でいろんな国の支援が見られるのも納得しました。

施設を出たところの屋台でシェイク買います。

パッションフルーツシェイク。1ドル。美味しい！声をかけてきたトゥクトゥクの人に乗せてもらって次の目的地に行きます！

なぜかいきなりトゥクトゥクのパーツ屋さんに寄り道。ドライバーのお兄さん、自分の買い物してるし！笑

次はキリングフィールドに向かいます。

現地の床屋には行きませんでした。

キリングフィールド。チュンエク大量虐殺センターと言います。さっきの施設のような政治犯収容所はトゥールスレンの他にいくつもあって、そこで拷問を受けて罪が決まった人はキリングフィールドへ送られて殺されます。キリングフィールドも、カンボジア内にたくさんあります。

大量の死体を埋める場所なので、市街地から離れたところにあります。田舎の風景が広がってきます。

牛もいます。

すれ違った人を撮ったら

手を振ってくれていました！

着きました。キリングフィールドはここのほかに300ヶ所以上あって、未だに掘り起こされていない遺体が数多くあるそうです。

キリングフィールド 史跡・遺跡

ここでも受付で国籍を聞かれ、その国籍の言語のパンフレットと音声ガイドが渡されます。

キリングフィールド 史跡・遺跡

まず、慰霊塔が現れます。ここは音声ガイドツアーの最終地点です。

トカゲ！？動いていました。

政治犯収容所で罪の自白をさせられた人は、散々な拷問にあったあと、ここに連れてこられました。

毎日300人程の人達が運ばれました。処刑されるために移動しているとは知らずに、騙されてここまで運ばれたそうです。虐殺については一応秘密のことだったみたいで、当時は周りの住民も中で何が行われているか知らなかったそうです。

到着した人は生きては帰れず、すぐに殺されて穴に埋められました。埋められた死体が腐敗してガスが出て、穴は異臭を放ちながら盛り上がっていたそうです。大量の死体が埋まっていた穴はこうして囲まれていて、慰霊のミサンガなどか置かれていました。

その他にも所々に大きな穴があって、未だに掘り起こされていない骨もあるようです。

殺すとき銃は使いません。お金がかかるから。斧とかハンマーとか、木の枝を使って首をかっ切るとか、原始的な方法が使われました。そして代表的なのがこのキリングツリーです。子供の足を持って頭をこの木に叩きつけて殺しました。母親の目の前でやることもあったそうです。ここが発見された時は木に脳みそや血がこびり付いていたそうです。

キリングフィールド 史跡・遺跡

家族の誰かが殺されれば、その恨みを持った子孫が復讐しにくるかもしれない。という考えで、一家は根こそぎ虐殺。たとえ子供でも容赦なく殺したそうです。被害者数が膨れ上がるわけだ。

これはマジックツリー。ここに大きいスピーカーを吊るして革命の音楽を流します。昼間は農村での仕事を鼓舞するため、夜は殺される際の叫び声をかき消すために流れていたそうです。音声ガイドで実際の音楽を聴きました。

穴のまわり。誰かが掘り出した骨が置いてありました。

最終地点の慰霊塔に来ました。

中には掘り出された頭蓋骨の数々。衝撃的だけど怖いという気持ちはなかった気がします。トゥールスレンとキリングフィールドを通して彼らが受けた苦しみを目の当たりにして、こうして学ばせてもらったことへの敬意やこれからは安らかに眠ってほしい思いと、歴史を繰り返さないことを思いました。

連れて来てくれたトゥクトゥクの運ちゃんが待っていてくれてそのまま乗って街中へ戻ります。途中、横になったバイク。ニワトリたくさん吊るしてました。

14時くらいになってました。朝ごはんを6時に食べてから全然お腹空かなかった。内容が内容だったからね。。

クメールスリン アジア料理

クメールスリンというレストランです。

とても雰囲気のいいクメールレストランです。

空芯菜炒めとごはんと、ビール！おいしい～

クメールスリン アジア料理

食べたらまたひたすら歩く。途中、サトウキビジュースを売るおばちゃんがいたので買いました。

グルグルとサトウキビをしぼっています。

色が。なんか変だけど。甘い中にライムをしぼって入れてあって、甘い&サッパリで不思議な味。思いっきりローカルな雰囲気の屋台で氷が心配だったけど大丈夫だった。今のところまだお腹壊してないぞ！

ココナツごろごろー

家。

ローカルなところを歩いてるなあと思うと突然お洒落なカフェが出て来たりします。

子供がとても多い。みんなで川で遊んでます。やっぱり虐殺の影響で老人が圧倒的に少ない。

ホテルで少し休憩して、タクシーに乗ってプノンペン空港に来ました。これからシェムリアップへ向かいます。空港慣れしてないのでこじんまりしていて良い。

プノンペン国際空港 (PNH) 空港

日本でも国内線なんて使ったことないのに。海外で国内線使います。

飛行機までバスで。

カンボジア・アンコール・エア。こうやって飛行機乗るの初めて！

プノンペンたくさんのことを学べました。本当にありがとう。

50分程度のフライトでシェムリアップ到着！

空港を出るとホテルのピックアップが待っててくれました。革張りのハイエースみたいな、なんかいい車なんですけど！ホテルのドライバーさんとコンシェルジュさんの二人で来てくれてました。「お疲れさま、何か飲むかい？(英語)」と言って飲み物を聞かれてビールをチョイス。冷えたビールをくれました！色々と話しかけてくれて楽しい車内だったけど自分の英語力の無さにガックリ。

ホテルに着くとチェックインの作業の合間にウェルカムドリンクとフルーツ軽食のサービス。なにこの飲み物。おいしい！レモンティーのなんとかって言ってたけどわからず。とにかくおいしい！
そしてこのホテルの特典
・空港送迎無料
・ランチかディナーが1回無料
・60分のマッサージが1回無料
・早朝出発の時とお弁当サービス1回無料
という夢のような特典をそれぞれ打ち合わせて予約しました！

ゴールデン テンプル ホテル ホテル

お部屋に入りました！キレイ！

ゴールデン テンプル ホテル ホテル

ウェルカムフルーツここにも！

ドリンク類。

蓮の花は花びらが折りたたまれておしゃれ。かわいくしてあります。

テラスから見下ろしたプール。雰囲気最高。

室内にはカンボジアの歴史のDVDがありました。もう今日はとことん歴史を知ったのでそっとしておきました。疲れたのでおやすみなさいです。本当に長い重い旅行記になってしまいましたが読んでくださってありがとうございます。続きます。

この旅行記へのコメント （3）

• ナーザさん 2019/02/14 21:51:41

  知らないことばかり。考えさせられました。

  Mihoさん、こんばんは。
  
  ポルポトについては「残虐」というイメージだけはありましたが、どんな思想で何を行ったかはよく知りませんでした。旅行記を読んで、写真と解説付きの教科書みたいで、とても分かりやすく勉強させていただきました。ありがとうございました。
  テーマをのある旅行はいいですね。Mihoさんのような行動力を持って旅をしてみたいと思いました。
  
  Best Regards,
  ナーザ

• margeryさん 2018/03/21 13:57:00

  勉強になりました

  Mihoさん、こんにちは。
  前回のタイに続き、一人旅初心者とは思えない行動力に感心しちゃいます。
  そして、旅を楽しんでいる様子にこちらもワクワクします。
  
  カンボジアは私は行った事がなく知識もほぼありません。
  虐殺についての部分は眉間に皺を寄せつつ、しっかり読ませていただきました。
  知らないことばかりだったので、勉強になりました。
  ありがとうございます。
  旅行記を読んだだけで「うーん」と考えさせられたので、現地に行かれた
  Mihoさんはより色々と感じられたのではないかと思います。
  
  今後の旅行記も楽しみにしています！

  Miho さん からの返信 2018/03/25 18:06:38

  Re: 勉強になりました

  長い記事になってしまいましたが読んでくださってありがとうございます。お返事遅れてすみません！
  やはり現地のパワーに触れると感動しますね。海外旅行では、とにかくなにか体験しなくちゃ！と思ってしまう貧乏性なのであちこち動き回ってしまいます。
  そのせいで歩き過ぎて筋肉痛になってしまうんですけどね。。
  カンボジア、本当に行ってよかったです！
  margeryさんもお気をつけて旅を楽しんでください！