2017/11/14 - 2017/11/14
617位(同エリア1176件中)
ペコちゃんさん
- ペコちゃんさんTOP
- 旅行記408冊
- クチコミ107件
- Q&A回答1件
- 625,134アクセス
- フォロワー22人
国の特別名勝にも指定されている紅葉の名所「昇仙峡」。
以前、観光バスツアーで来た時は、仙娥滝の周辺を散策する程度でしたが、昇仙峡の魅力を堪能するには、昇仙峡入り口の長潭橋から歩くのが一番です。
紅葉が見頃を迎えた11月中旬、羅漢寺山のトレッキングも兼ねて山仲間8人で行きました。
荒川の渓流と数々の奇岩、そして渓谷を彩る紅葉・・・絵画のような圧巻の美しさでした。
写真は、昇仙峡のシンボル・覚円峰(左)と天狗岩(右)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
車2台で出発し、8時半前に昇仙峡に到着。
昇仙峡は、富士川の支流・荒川の上流にある渓谷。
今回は、《 長潭橋 ⇒ 遊歩道 ⇒ 天鼓林 ⇒ 愛のかけ橋 ⇒ 羅漢寺 ⇒ 夢の松島 ⇒ 石門 ⇒ 仙娥滝 》と歩き、そのあと羅漢寺山に登るコースです。 -
ここが昇仙峡の入口。
看板の左にあるのは、” 小鳥のおじさん ” 中村幸雄(明治22年~昭和49年)の頌徳碑。 -
中村幸雄はコノハズクの鳴き声を研究し、「ブッポーソー」と鳴くのは「ブッポウソウ」という鳥だという古くからの認識を破り、実はコノハズクだったという発見をしたそうです。
” 月の夜に ブッポーソーと鳴く鳥の 姿究めて 学説を立つ ” -
昇仙峡の玄関口として、大正14年に架けられた長潭橋(ながとろばし)。
峡谷上にゆるやかな弧を描くアーチ橋・・・紅葉に彩られた優美な姿はまるで絵葉書のよう。 -
荒川に架かる長潭橋は、土木学会から土木遺産に選ばれています。
ここから仙娥滝までの全長約5kmに亘る渓谷が、紅葉の名所。 -
橋の中央から見た荒川の渓谷美と紅葉の競演。
荒川は、山梨市と長野県・川上村の境界にある国師岳(2,592 m)に端を発し、甲府市街を流れて笛吹川へ合流する富士川水系の河川です。 -
橋を渡った所も、紅葉真っ盛り!
-
紅葉の先には、花崗岩の岩山。
-
岩山と渓谷を見ながら、紅葉の遊歩道を歩きます。
-
遊歩道の前半には、渓流に沿って奇岩・巨石が次々と登場。
それぞれの岩や石の付近には案内板がありますが、「なるほど!」とすぐに分かるものもあれば、中には「どの石?」と、角度によって分かりづらいものもあり、宝探しのような気分。
最初の登場は「亀石」。 -
こんな岩が、そのうち渓谷に落ちてくるのでしょうか。
-
「オットセイ石」。
-
身体まで朱に染まりそうな鮮やかさ。
-
「大砲岩」。
-
「トーフ岩」。
-
” 花崗岩の 節理の極み 豆腐石 ”
-
遊歩道も対岸も紅葉の競演。
-
「猿岩」。
-
「らくだ石」。
-
「富士石」。
-
谷底を流れる渓流が、岩を削っていきます。
-
親子連れの熊のように見えることから名前が付けられた「熊石」。
-
下を向いている感じの「猫石」。
-
「大仏岩」。
-
奇岩・奇石と紅葉を楽しみながら進みます。
-
「松茸石」。
-
「ハマグリ石」。
-
「ふぐ石」。
-
「五月雨石」。
-
「寒山捨得岩」。
-
「登竜岩」・・・輝石安山岩が花崗岩の亀裂に貫入したもので、龍の鱗に似ていることから付けられた名前。
奇岩・奇石の特徴をつかんだユニークな名前は、かつてここを訪れた文人達が名付けたとのこと。 -
「愛のかけ橋」・・・別名「天鼓林橋」と言い、男女二人で渡ると愛が結ばれると言い伝えられてます。
橋からの渓流と紅葉、見事ですね。 -
この一角は「天鼓林(てんこりん)」・・・「天」「鼓」「林」という漢字の通り、この場所の地面を踏み鳴らすと、地中からポンポンと鼓の音に似た共鳴音が返ってくるとか。
-
遊歩道から寄り道をして、有明橋を渡り、羅漢寺へ。
-
標高1,058mにある曹洞宗の羅漢寺は、平安時代の頃から山岳信仰の拠点となる修験道場でした。
創建年代は不明ですが、かつて羅漢寺山の一の岳、二の岳、三の岳にそれぞれ小堂を設け、山全体を修行の場としていたと言われ、その歴史は1,000年以上。 -
保存庫に安置されている五百羅漢像は、木造としては日本最古で弘法大使の作と伝えられ、阿弥陀如来坐像とともに154躰が現存しています。
-
羅漢寺入口の紅葉も素晴らしい。
-
羅漢寺を下った所にある吊橋・羅漢寺橋を渡って、遊歩道に戻ります。
-
切り立った岸壁の上方には松の木が・・・この辺りは、その名も「夢の松島」です。
-
巨岩が続きます。
-
正面に「覚円峰」が見えてきました。
-
県営駐車場から渓谷へ降りていく道路にあるのは、何と手掘りのトンネルです。
-
♪ 赤や黄色の 色様々に・・・♪
高野辰之が作詞した童謡『もみじ』が浮かんできます。 -
赤く染まりながら、遊歩道を進むと・・・
-
覚円峰が紅葉の間から顔を出します。
-
こんな景色を見ると、仲間の皆さんも思わずパチリ。
-
小さな落差の滝を流れる渓流。
-
-
遊歩道を挟んで向かい合うように聳える「覚円峰」と「天狗岩」。
-
昇仙峡のシンボル「覚円峰」は、花崗岩が風化水食を受けて出来たもので、その高さ180m、見る人を圧倒するほどの大きさです。
その昔、澤庵禅師の弟子・覚円(1031年~1098年)が頂上で座禅を組んで修行したことが、その名の由来です。 -
うどん・蕎麦のお店も、この風景に溶け込んでいます。
-
この東屋の脇に、昇仙峡の功労者である長田円右衛門の石碑が置かれています。
昇仙峡が広く人々に知られるようになったのは、江戸時代後期に長田円右衛門(1795~1856年)が御嶽新道を開いたことによります。 -
昇仙峡一帯は岩盤が連なる深い谷で、当時は荒川西岸の山々を越える険しい道しか通っていませんでした。
円右衛門はただの百姓でありながら、村民悲願の道路を作るべく有力者に協力を仰いで9年の歳月をかけ、1844年に御嶽新道を開通させ、その後、江戸から甲州街道を経て文人墨客が訪れるようになりました。
明治20年に「御嶽昇仙峡」と命名され、大正時代には甲府市内から昇仙峡までの道路が次々と整備されて定期バスが乗り入れるなど、観光地として今に続いています。 -
-
「浮石」。
-
迫力がある切り立った岩。
-
「石門」・・・二つの岩がギリギリのところで離れています。
-
昇仙峡の谷は深く、空は狭いので、谷底にはなかなか太陽の光が届きません。
-
荒川の清流を見ながら、オーバーハングした岩の下を通ります。
-
日本の滝百選にも選定されている「仙娥滝(せんがたき)」・・・荒川の上流にある3段の滝で、高さは30m。
-
「仙娥」とは、中国神話に登場する月に行った女性「嫦娥」を意味しており、「月」を意味する言葉でもあります。
-
花崗岩の岩肌を削りながら落下する仙娥滝・・・紅葉シーズンには国内外から多くの観光客が訪れます。
-
滝の優美な姿を見ながら階段を登ります。
-
滝上には金桜神社の鳥居があり、土産物屋さんが並んでいます。
-
” 布袋の願いも三度まで ”・・・お札が貼られまくって、エライことに!
-
滝上の昇玉堂には、直径85cm・重さ850kgという日本一巨大な水晶「ローズクォーツ」があります。
不動明王が守護していますが、多くの人が触ってきたため、パワーストーンのエネルギーも弱くなっている(?)。 -
「いらっしゃい! いらっしゃい! 天然石はいらんかねー!」・・・世界有数の水晶鉱山がある山梨なので、沢山の天然石の店が並んでいます。
-
「昇仙峡ロープウェイ」の近くに鎮座する「夫婦木(めおとぎ)神社 姫の宮」・・・ここから2キロほど離れた場所にある「夫婦木神社」が “ 男宮 ” で、この神社は “ 女宮 ” 。
武田信玄の頃から、祈願すれば子宝が授かるとの評判で、両方の神社にお参りすれば、夫婦和合・子孫繁栄のご利益は間違いなし。
白い鳥居と朱色の拝殿が紅葉に溶け込み、美しい風景です。 -
” ハイ、ポーズ ”・・・インドネシアからの観光客でした。
-
昇仙峡の紅葉を楽しんだ後は、昇仙峡ロープウェイに乗って本業(?)のトレッキングに向かいます。
-
昭和39年に架設されたロープウェイは46人乗りで、仙娥滝駅からパノラマ台(全長;1,015m、高低差:300m)を片道5分で結びます。
-
ロープウェイからは、天気が良ければ奥秩父山系の名峰が望めます。
-
2年前の夏に登った金峰山の五丈岩が、クッキリと見えます。
https://4travel.jp/travelogue/11031931 -
パノラマ台から見える荒川ダムは、高さ88mのロックフィルダムで、洪水調節・不特定利水・上水道の確保を目的とした山梨県営の多目的ダム。
この水が仙娥滝に繋がっているんですね。
カナディアンカヌーの体験も出来るようです。 -
パノラマ台にある「和合権現」。
「水晶発祥の地」とされる金峰山の麓に、「男女の象徴」を合わせ持った樹齢350年を超す楢の樹があり、地元の人に崇拝されていましたが、ロープウェイ開業時にこの御神木を山頂に移し、権現様として祀ったのだそうです。 -
その後、縁結び・子宝と金運の神様として親しまれるようになり、平成23年に六角堂の祠に御神木を納めたとのこと。
-
和合権現に参拝した後は、富士山に手を合わせて合掌し、パワーを貰うのが「お詣り次第」ですが、今日の富士山は頂上が雲に隠れてます。
-
海抜1,058mのパノラマ台からは、天気が良ければ南アルプスなどの絶景が楽しめるのですが。
-
パノラマ台にあるもう一つの神社・八雲神社は、1564年前に金桜神社の末社として建立された神社で、拝殿は昭和43年に再建されました。。
-
パノラマ台から登山道に入り、長潭橋まで南下して行きます。
-
白山展望台に立ち寄り・・・花崗岩の風化による白砂が綺麗です。
-
途中で雨がパラついてきました。
-
親指くらいの柿・・・晩秋の風景ですが、これは渋柿です。
-
土蔵に絡むツタ・・・秋の深まりを感じます。
天気には恵まれませんでしたが、爽やかな昇仙峡の渓流、奇岩・奇石の数々、そして見る者を圧倒する紅葉の連続・・・昇仙峡の魅力に浸った一日でした。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
84