2017/11/03 - 2017/11/11
558位(同エリア988件中)
クリスさん
4回目のスペイン。今回タラゴナ県には立ち寄らなかったが、仏領カタルーニャを含めたカタルーニャ地方のロマネスクの教会を訪ね歩く。
【旅程】--------------------------------------------------
11/3(金)~11/11(土) 7泊9日
1日目 羽田→バルセロナ(カルドナ泊)
2日目 アルティエス
3日目 フォア
4日目 アルジュレス=シュール=ラメール
5日目 アルジュレス=シュール=ラメール
6日目 ベサルー
7日目 ペラタリャーダ
8日目 ペラタリャーダ→バルセロナ→フランクフルト→羽田
9日目 帰国
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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6番目の教会はサンタ・マリア・デ・タウル(Santa Maria de Taüll)教会。サン・クレメンテ・デ・タウル教会からは1kmまではない村の中心にある。
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カタルーニャには2,000を超えるロマネスク教会があるというが、世界遺産登録されたのはこのボイ谷の9つの教会だけだ。
ロマネスク単体で見ると他に、もっと良い教会はあるようにも思われるが、カタルーニャ美術館に収納されたフレスコ画を中心とした、これらの教会の作品がスペイン・ロマネスクの名を世に知らしめた事を考えると致し方ない事なのかもしれない。 -
1123年奉納記録のあるサン・クレメンテにやや遅れての完成だといわれる。サン・クレメンテとほぼ同年代に2つの教会を作った村の繁栄の源は、銀鉱山だった。
12世紀は平穏安定の世紀といわれているが、民族移動が終結し、イスラム等の侵攻もひと段落して経済的な繁栄がもたらされるに従い、人々は墓所としての教会を築くようになった。ロマネスクの教会に墓地が多いのはそれが理由である。町中に築き、日々の祈祷を行うようになったのはゴシックに入ってからが主流であるが、この村は、その先駆けをしたように思われる。 -
シンプルな正面。扉口も単円一重のアーチだ。幸い開いている。
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左右3づつのアーチ構造で支えられた教会で、主祭室に聖母子のフレスコ画がある。この教会のフレスコ画はサン・クレメンテ同様にオリジナルはカタルーニャ美術館にある。
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20世紀の初め、アメリカから購入話が持ち上がったがカタロニアの芸術的遺産を保護する観点からプロジェクトチームが立ち上がりカタルーニャ美術館に移設保存という経緯になった。
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複製であっても本来あるべき所にあるというのは有難いものである。ただ、時代というのは解らないもので、この教会もかって改修された物をロマネスクに戻している。
18世紀にかなりの手が加えられた物を、現在見られる姿に戻したのは1996年だったそうだ。 -
この洗礼盤はかなり古いよね。
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さて8つ目はバルエラ近くまで戻って村道を行く。バルエラからは3kkm程の距離になるドゥロという村にある。ここは村の駐車場。
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Esglesia De La Nativitat De Durroと名付けられたこの教会は訳すとドゥロの聖母生誕教会となる。12世紀の教会ではあるが17,18世紀に改修され9つの中ではやや見劣りのする姿になっている。迷ったが中には入らなかった。
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時間的な都合もあるので、この教会は鐘楼だけ見ればいいやっと先を急いだ。
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ドゥロの村の車幅ぎりぎりの細い道を抜け、さらに2km強。対向車が来たらすれ違いの出来ない道がずっと続いていたがここまで来れたのはオフシーズンならではかもしれない。
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9つ目の教会、いや正確にはここは教会ではない。ここはエルミタ(ermita)「庵、隠れ家」と訳されるが礼拝堂、祈念堂といった役割の建物になる。
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エルミタ・デ・サン・キリク・デ・ドゥロ(Ermita de Sant Quirc de Durro)は11世紀のロマネスク。祭事以外は閉まっているので、開いている事は最初から期待してはいない。
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標高は1500m。バルエラの村からもこの庵を見る事が出来る。あいにく小雨が降り出して、視界はあまり良くない。
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ドゥロの村を望むとけっこう距離がある。
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朝のカルドナのスタートが遅かったせいで時間が押している。まだ先があるので、これで切り上げ先を急ぐ。思いのほか駆け足の訪問であった。
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この旅行記へのコメント (4)
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- shinkaiさん 2017/11/27 01:44:49
- エルミタ・デ・サン・キリク・デ・ドゥロ
- これは素敵ですねぇ! 今回の一番最初の写真が何とも素晴らしいです!!
エルミタ・庵という名の割に立派な鐘楼だと思いましたが、やはり正面には元の屋根の線が見えるので、後から継ぎ足したのでしょうね。
で、最後の方の、後陣からの写真ではまるで鐘楼が見えませんが、この程度の高度差の角度でも見えませんでした?
そうそう、今夕更新の私のブログで、クリスさんの旅行記が始まってます、とちょっぴり宣伝させて頂きました。
こちらの旅行記の読者だけの物では勿体ないですものね。
- クリスさん からの返信 2017/11/27 07:30:37
- Re: エルミタ・デ・サン・キリク・デ・ドゥロ
- 仰るとおりで、このアーケード式鐘楼は大きいですね。頭でっかちに見えます。後陣からの写真は坂道の傾斜のせいで鐘楼が隠れてしまったんです。見た目より坂の傾斜がありますから。
宣伝ありがとうございます。出勤前の忙しい時間に書いてますので、そちらはまた後程拝見させていただきます。
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- マリアンヌさん 2017/11/24 20:57:22
- エルミタ
- クリスさん、こんばんわ。
表紙のエルミタ・デ・サン・キリク・デ・ドゥロ、山を背景に佇まいが素敵ですね。中には入れなくてもこの姿を見ただけでも感動ですね。
ボッ―と眺めていたい景色です。
その前の教会もアーチが美しく、後陣のフレスコ画が複製とはいえ、あるべき場所で見れると素晴らしいですね。洗礼盤、当時に想いを馳せるような古さです♪
マリアンヌ
- クリスさん からの返信 2017/11/24 22:06:26
- RE: エルミタ
- マリアンヌさん書き込みありがとうございます。
エルミタ・デ・サン・キリク・デ・ドゥロは昔「芸術新潮」でボイ谷のロマネスクを特集した時に表紙を飾った庵ですね。ここが良いという人はけっこういるのですが思った以上に行くのは大変でした。でも歩いてここまで来た人にとってはたまらない絶景だと思います。
サンタ・マリア・タウルは想像したより小さな教会でしたが、このくらいの大きさの方が好きです。お薦めですね。
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