2010/06/12 - 2010/06/27
28位(同エリア2601件中)
リリーさん
長女が留学していた小学校から保護者へのお知らせの書類を持って帰ってきた。
ざっと目を通すと、保護者会の案内とか交通安全係の当番のことなど、日本の小学校と変わらない内容が書かれている。ふと見ると「ダンスフィーバー」という題名で、時間やおしゃれをしてくることなどが簡単に書いてあった。
「○○ちゃん、もしかしてさ、あさって学校でダンスパーティーか何かあるの?」
「あるよ。毎日練習してるもん。」
「その日は制服を着て行かなくていいの?」
「いいんじゃない?」
「みんなドレス着てくるって?」
「さあ。。」
「さあって、そういう話しないの?」
「誰もしてないよ。」
子供相手に聞いてもらちが明かないので、翌日受付の女性に聞いてみた。
「親も見に行っていいですか?」
「もちろんいいですよ。皆さんいらっしゃいます。」
「あの~いい席で見たいんですけど、早めに来て並んでもいいですか?」日本の運動会がそうだ。
「クラスごとに席が決まっているので、並ぶ必要はありません。」
「木綿のワンピースしかないんですけど、変ですか?」
「十分ですよ。楽しんでください。」
というわけでどんな行事なのか、よくわからないまま見に行くことになった。
- 旅行の満足度
- 5.0
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-
会場は屋根のついた外だった。ぞくぞくと子供たちや親たちが入ってくる。
ダンサー兼司会の男性が
「ついにこの日がやってきたぜ!ヒュー!」
とかペラペラしゃべる。いかに自分が才能のある素晴らしいダンサーか、マイクで延々と語っている^ ^。自分はダンスを学ぶために世界をみてきた、パプアニューギニアや東ティモールでダンスを勉強した、と。
パプアニューギニアと東ティモール!
行ったことないのでよく知らないけれど、昔テレビでちょっと見たような気がした。半裸あるいはほぼ全裸で荒々しい野生の男たちが踊るあのダンスだろうか。(よくは覚えていない)
そんな所にダンスを学びに行くなんて変わっている。確かにケアンズから近いとは思うけど。
「ダンスのあとはパートナーと熱いキッスだ!」
と言ったけど、子供たちに全くウケずシカトされていた(^^;。 -
彼の演説がやっと終わると、今度はパートナーの女性(たぶん奥さんか親戚の人)と踊り始めた。私はパプアニューギニアと東ティモール仕込みのダンスに興味津々だったけれど、それらしきものは見当たらなかった。
彼の大きなかけ声と共にダンスは終わり、保護者や先生方からのまばらな拍手があり、そのビミョーな空気の中で子供たちのダンスパーティーは始まった。
敬虔なカトリックの小学校があんなチャラい男に仕事を依頼したとは驚きであった! -
娘は小花模様の白いワンピースに、前日に私が慌てて買ったキラキラのリボンをつけた。パートナーは白シャツに黒ボタンのブロンドの男の子だった。もう長女ったらそんなこと一言も教えてくれないんだから。
一つはマイケルジャクソンの曲でもう一つは忘れてしまったけど、楽しそうに踊っていた。 -
踊りだすと遠くへ行ってしまったので、ほとんど写真は撮れずじまい。
私のほかは誰もカメラを持ってきていなかった。オーストラリア人にとっては遠足もダンスパーティーも写真にとるほどのものではないらしい(^_^*)。 -
ところでこの華やかなパーティーで、なぜか制服を着ている子が二人いた。
日本人のAさんの姉弟だ。この日私服でなかったのはこの二人だけで異様に目立っていた。二人とも暗い顔をしてうなだれている。そういえばたまに見かけるといつも暗い顔をしていた。
二人の胸中を思うと胸が痛んだ。保護者の席をざっと見たがAさんは来ていなかった。たぶんダンスパーティーがあるのをご存知なかったのだろう。 -
あの時Aさんと連絡先を交換していれば、一言声をかけることが出来たのに。
-
きっと姉弟はずっとそんな感じで過ごしていたんだと思う。英語がわからずクラスにもなじめず、何が何だかさっぱりわからないまま一か月を我慢して過ごしているのだ。
私たちより一週間前からいたのだから、ダンスパーティーがあることはなんとなくわかっていたとは思うけれど。 -
英語がわからないまま個人で現地の学校に入れるのは良くない。少なくともあちらの番組を見てちゃんと内容がわかり、楽しめるレベルになってないと留学してもあまり意味はないと思う。
日本の学校でも、日本語が全くわからない子が入れ替わりたちかわりクラスにいたら迷惑だろうし、生徒からも先生からも無視されてしまう。
Aさん姉弟はきっと何年か英語教室に通い、数をかぞえたり、動物や色や簡単な形容詞(寒いとか小さいとか)は知っていたと思う。もしかしたら英検5級か4級くらいは持っていたかもしれない。
でもそうは見えなかった。簡単な連絡事項も理解できないのだから。
実際ネイティブの子供は、日本の高校レベルの文法をどんどん使ってしゃべる。それすらわからない子は当然、授業についていけない。 -
日本語を学習する外国の子供も、ただ教室に通っているだけの子より、ドラえもんやクレヨンしんちゃん、ちびまる子ちゃん、サザエさんを見ている子の方がはるかに日本語や日本の生活がわかる。
よく、子供が英語でテレビを見てくれないと聞くけれど、それは英語力が十分でないからだ。 -
生徒が英語のわからない子だからと言って、学校は何もしてくれない。してくれないのだ!聞けば教えてくれるけど、聞かなければ本当に何もしてくれない。
高い授業料を払っているからちゃんと面倒みてくれるなんて、そんなことはない。そう期待しているのはたぶん日本人だけ? -
もし子供を留学させるなら担任の先生にこまめに挨拶に行き、何か行事はないか、準備するものはないか聞くようにしよう。子供の送迎だけして知らんぷりしていると本当に何も教えてくれない。仲介業者?何もしない!
子供が学校から何か連絡の紙をもらってきていないか毎日確認し、それがわからなければ受付に持っていって、一つ一つ説明してもらおう。ホームステイの場合はホストマザーに読んでもらうのもいいと思う。お金を払っているのだから。 -
それができない場合は、留学はもっと大きくなるまで待ったほうがいいと思う。辛い思いをさせると、英語嫌いになってしまう。
-
子供はイヤな思いをさせられると英語なんてやめてしまう。英語がわからなくても生きていけるのだから。
かくいう私も娘たちのことが心配だった。費用もかかるし、夫の反対を押し切って入学したばかりの長女を休ませて留学させたものの、逆効果になったら、と不安だった。きっと大丈夫、と自分にも娘たちにも言い聞かせて幼い娘を連れていった。
でも留学させて本当に良かったと思う。娘たちは英語が大好きになり、毎日英語なしではいられない子になった。まあとびきりできる子にはならなかったけど、そこそこ英語を楽しめる子にはなった。英語のある生活は楽しい。
私たち母子にとってこのオーストラリア留学は生涯忘れない素晴らしいものになりました。
パパ、ありがとう。
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この旅行記へのコメント (2)
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- mishmishさん 2017/11/28 21:57:58
- 母親業ってすごい
- リリーさん、こんにちは。
娘さん達の留学記、とても楽しく、興味深く拝見いたしました。何よりもまず、赤ちゃんの時から英語で育ててきたという最初の一文に、びっくり仰天、リリーさんのただならぬ信念を感じました。
子供を留学させたいと願う親は多いかもしれませんが、留学以前に「必要な英語力を先に身に着けさせておく」という点は意外と盲点かもしれませんね。リリーさんのサポートも、娘さん達のサバイブ力も素晴らしいです!留学させるにあたり不安もあったと仰っていましたが、娘さん達が(現在進行形で)素直にのびのびとコギャルに成長されていて良かったですね。(って親戚のおばさんになった気分です笑)
リリーさんの旅行記を読んでいると、母親業って奥深くて素晴らしい~って思います。これからも楽しみにしております。
mishmishより
- リリーさん からの返信 2017/11/29 17:29:41
- RE: 母親業ってすごい
- mishmishさん、書き込みありがとうございま〜す♪。
実はmishmishさんにメールしたいと思ってたんです。私のトルコ旅行の思い出話を聞いていただきたいと思いまして^ ^。本当、トルコって素晴らしい国ですよね。
子供を英語で育てること、幼いうちに現地校に留学させることは私の夢だったんです^ - ^。日本語とは全く違う、英語のヒアリング力を家庭で育ててあげたいと思っていました。私は早婚で長く子供がいなかったのですが、その分、人生をたっぷり楽しんでから母親になりました。
トルコ語の勉強は進んでますか?第二外国語ってけっこうやり出すとハマりますよネ。私もフランス語にはまっていましたよ。トルコに住んでいらっしゃるから、学んだことをどんどん使えていいですね。羨ましいなぁ。。
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