IT大国・エストニア。気が乗らないまま、タリンに日帰り。

2017/11/02 - 2017/11/02

エストニアの首都、タリンへはヘルシンキからの日帰りで。

マイナンバー導入のお手本になった国、スカイプ発祥の国、などITに特化した国という印象。

個人的には、資源が多くなく、歴史も浅く、大国に囲まれた国がITに特化することで自国を守る、発展させることは自然な流れだと思うし、それに徹している国はすごいと思います。
先般訪れたルクセンブルクが金融に特化するのと似た感じ。

翻って、長い歴史と海に囲まれるという地理的優位性を持つ日本が、IT技術を上辺だけ（と言い切れるほどそれについて勉強している訳ではありませんが）取り入れることの必要性については甚だ疑問に感じるわけです。
そんなこと言ってたら国際世界から置いてけぼりにされるよ、という意見も理解できますが、背景が全く違う国からいいとこどりしようとしたって結局根付かないんじゃない？…というのが正直な感想。

まあ、「改良」「改善」は得意な日本のこと。そう遠くない未来に日本仕様の、より使い勝手がいいものを作ってしまうのかもしれませんが。


それはさておき。
朝から日本でのトラブルに対応し、何だか気分が乗らないうちにフェリー乗り場を間違え、そんなこんなしてるうちにiPodがフリーズし、最後まで土地勘を掴めず、ITなんか吹っ飛んだ旅になりました。

まあ、それも旅の思い出ですね。

エリア タリン(エストニア)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

タリンクシリアラインの乗り場に向かう途中に見た朝焼け。
うふぉー、綺麗だなあ…と感動したのも束の間、到着した乗り場に誰もいない、のはなぜ？
ウロウロしてると、毎回恒例、親切な人に助けられる。

「あ～、ここはストックホルム行きの乗り場よ」

思わず日本語で「えっ？」。

瞬時に言葉の壁を越えて何を言ったかを理解した女性が「イエス」。
そして地図を見て「タリン行きはこっち」。

確かにもう一カ所、タリンクシリアラインの乗り場がある！。

「中央駅まで帰って、トラムは何番だったかしら……中央駅で尋ねて」

あ、ありがとうございます。
一日の始まりがこんなんだとテンションが下がるわ～。
適当すぎる旅を反省しながら、徒歩で中央駅に逆戻り。

タリン行きが発着する西ターミナルへは、トラム7番か6T番。
ちなみに、早朝間違えて行ったのはオリンピアターミナル。

中央駅乗り場の券売機が故障してたので、チケットを買うためにウロウロ。
何だかついてないぞ、今日。

トラムの終点は「ターミナル2」。
その一つ手前に「ターミナル1」という停車駅があって、よく分からなかったし、終点も見えてるし、間違ってたら歩けばいいや、とこっちで降りたら、案の定間違い。
やっぱりついてない、今日。

結局乗れたのは、10時30分発のタリン行き。
確か片道30ユーロくらい、タリンまではちょうど2時間。。
何せ落ち込んでたもんで、あんまり記憶がない（涙）。

船内はwifi完備（チケットにPW記載あり）、とても綺麗で、とても快適。

タリンクシリヤライン 船系

ターミナルから旧市街までは、徒歩5分？10分？
時期が時期だから、人もまばら。
某ガイドブックには「周りについていけば、旧市街地に到着」なんてお気楽なこと書いてあったけど、それは夏場に限っての話だな。

言うまでもなく、海（フィンランド湾）が北。
地図を見ながら西に向かう。
塔が遠くに見えるから、多分あれが旧市街地だろう、と低く垂れこめた冬空の下をトボトボ歩く。寒い……。

エストニア海洋博物館 博物館・美術館・ギャラリー

ふとっちょマルガレータ、到着。
名前が可愛い。

途中、「聖・オラフ教会」のドアは閉じられたまま。
11月の一般公開はしていない様子。
他の教会でも、塔に上れなかったり、そもそも一般公開していなかったり、オフシーズン感満載。

3年前かな？11月中旬にベルリンに行ったときも、同じ感じだったなあ、と思い出す。サマータイムが終了して本格的な冬到来、クリスマスシーズンには少し早い、11月はそんな狭間の季節。

気が付けばラエコヤ広場。

例のガイドブックに、広場のどこかにあるらしい方位が描かれた円い石の上に立つと、タリン旧市街の5つの塔を全て見ることができる、という素敵な情報があったんだけど、肝心の「石」を見つけることができず。
下向いてウロウロ、上向いてウロウロ、行ったり来たりしてみたんだけど……結局見つけられず。
残念。

少し雲が切れて青空が見えると、私の気分も少し上がり始めた（ような気がする）。

ラエコヤ広場 広場・公園

坂道を登ると

ピック ヤルク通り 旧市街・古い町並み

街を囲む城壁や、

トームペア城があります。
横に見えるのは、のっぽのヘルマン。

大聖堂裏の展望台から見えるのはタリン駅とか公園。
違う！ 私が見たいのは、赤屋根の街並み。
何処から見えるんだ？？？。

のっぽのヘルマン 建造物

今日は勘も鈍い。
いつもなら何となく目的地に行き着くのに、地形が上手くつかめない。
いよいよ歳のせいか？ 地味に一人凹む。

本当に道が分からなくなったので、一旦平地に下りる。
ガイドブックをよく見ると、トーム公園から展望台に上る階段がある？？
ようやく階段を見つけてホッ。

その展望台からは、私の期待したタリンらしい風景。

もう一ヶ所の展望台にも無事到着。
ここでは、カモメさんが出迎え。
人間に慣れているらしく、逃げることなく写真撮影に応じてくれるサービスっぷり。

コフトウッツァ展望台 建造物

暖かそうな室内では親子が何か制作中。
子供の頃を思い出して何となく寂しくなる。
私は幼くて、母は若くて、ずっと（今思えば幸せだった）時間が続くと疑いもしなかった頃。
冬の寒い日、習いごとから帰り、家の灯りを見てホッとした想い出。

この寒さと夕暮れがそんなセンチメンタルな気分にさせるんだ、きっと。

確かに冬は観光シーズンではないけど、夜景を撮るならこの季節も悪くない。
何せ16時、17時には暗いから。

ラエコヤ広場再訪。
ここは夜景も素敵。
ブリュッセルのグラン・プラスみたいな華やかさはないけど、しっとりした美しさもいい。

昼間行った展望台からも夜景が見れるかも、と足を伸ばしてみたけど、タリンの象徴・赤屋根が真っ暗でそれと全く判別できず。
暗いし、人もいないし、カモメさんもいないし、寂しい気持ちになっただけ。

こうなると、寒さが一層身に染みる（涙）。

フェリーの出航時間まであと少し。
寒さ凌ぎと時間つぶしにスーパーでお買物。
ふと目に入った目に入った Kalev の rum flavored wafer candy。
パッケージにtallinnって書いてあるし、事務所のばらまき用土産にちょうどいいか、くらいの軽い気持ちで購入したら、これが当たり！
ラムが効いて熱いコーヒーによく合う。

海外のお菓子って外れる（時に、甘すぎる。時に、中にキャラメルが大量に仕組まれてる。など）ことも多いのに、タリンで日本人の口にこんなにも合うお菓子に出会えるなんて。
結構、感動。

セーターの壁 専門店

19時30分発のフェリーでヘルシンキに戻る。
のんびりした船内でソファーを占領して爆睡。
行きと同じく所要時間２時間、トラムに乗ってホテルまで帰る。

色々あった1日だった。
フェリー乗り場を間違えたり、iPodが固まって青くなったり（いい加減買い換えようか真剣に検討中）……はぁ、疲れた。

タリンへの旅＝トラブル続き。
まあ、そういう旅の思い出もいいか。