初めての上高地（山と野鳥と植物を愛でる旅）①

2017/05/27 - 2017/05/28

昔の山ガールの母に触発されて、山道具店が企画するトラベル・トレッキングに参加して、念願の上高地に行ってきました。昔からの名宿に泊まりながら1泊2日のネイチャーハイキングですが、季節もお天気にも仲間にも恵まれた良き旅でした。

エリア 上高地(長野)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 2.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 JR特急
• 旅行の手配内容: その他

上野から新幹線で長野まで約1時間。乗り換えて特急で松本まで約50分。学校時代の高原学校で来た以外は、自分で初めて決めた長野の旅。山はアルプス、みたいな風潮にやや反発して東北好きになっている私に、旅の運は向くのか？やや期待と心配が交錯しましたが、所要時間は許容範囲。意外と近い。

松本駅で篠ノ井線の特急に乗って数分後の車内アナウンス。姥捨山伝説で有名な姥捨駅付近は日本三大車窓のひとつ、かつ田毎の月の由来の地。進行方向左側の席が正解でした。あまり徐行してくれず、車掌さんがチケット確認に来ていたので、この写真が撮れたのは奇跡です。

松本からは上高地まで一日に2本だけ直通バスが出ています。本当は島々まで電車で行きバスに乗るのが一般的らしいですが… 私は路線検索したら集合時間にピタリと直通バスがヒットしたので、使いました。途中の景色、上高地まで幾つかダム湖を通ります。お山に来た！というワクワク感の中に、ダム建設で沈められた集落がある歴史に想いを馳せました。

上高地は一般車両の乗り入れ禁止。スイス??のツェルマットがお手本かな？そのおかげで、観光客を制限でき植生が守られているのでしょうね。さわんど の文字に、いよいよ来た！感。

私は大正池が集合地点のため途中下車。目の前のホテルでスタンプラリーの台紙をもらう。徳沢のソフトクリームとピンバッチ狙い。

仲間たちと合流。初対面なのに意気投合。大半はバードウォッチング好きなリピーターで重そうな望遠レンズを抱えている。1泊2日の山荷物だけでも軽量化したい私には、無理。笑

大正池を振り返ると、そこには焼岳。テッペン付近からは薄っすら噴煙。双眼鏡でみると、登る人もいました。

仲間たちと、眺める穂高連峰。左から、西穂独標、西穂、隠れているジャンダルム、間ノ岳、奥穂、前穂、明神岳。素晴らしいお天気！（ハイ！晴れ女です！）

これが、母に聞かされていた憧れの穂高連峰で 私がいまその間近にいると思うと感慨もひとしお。

例の望遠レンズを持ちながら素早く鳥を見つけては軽快にシャッターを切り木道を歩く仲間たち。私は耳を頼りに小さな双眼鏡を使いこなせるようになりました。

今回は大正池から林道コースを選択して歩く。いつしか木道は切れ、土の道。たっぷり森林浴。都会とは空気が違うので、長引いた風邪も吹き飛びそう。

ここは湧水なのになぜ赤いのか。植物の微量の鉄が堆積し、溶けて酸化し、鉄に含まれるバクテリアの成分で赤い。…らしい。

私は大正の噴火でできた大正池と同様に溶岩が流れた影響かと思っていましたが…違うのね。

笹が赤いのは、冬の間 積もった雪の重みで赤い沼に浸かり、染まってしまったとのこと。

田代湿原にやって来ました。ここは先月発売された山と渓谷の上高地特集に素敵な朝陽を浴びる写真が載っていた場所。木道では守られているが、何人も記念写真を撮っていたので、人気のある場所です。私も穂高連峰を背景に撮ってもらいました（非公開ですが…笑）

穂高が正面なら、右側の山々は 霞沢岳と六百山。かなりの高さですが、昔々に見たスイス??のグリンデルワルドの山々に雰囲気が似ています。懐かしさを感じます。でも、ここは日本??。

田代橋にさしかかると梓川が勢いよく流れています。なんという美しいグラッシャー・ブルー。冷たいと思う。

河童橋からの眺めが超有名すぎますが、私はウェストン碑手前からのこの静かな遠景が好き。午後三時になってもくっきり山が見えるのは珍しいと仲間たちは不思議がってました。しかも真っ青な空付き。（晴れ女エンジン全開！）

午後三時で、気温15℃。この季節にしては暖かい。良き日に来た。幸運に感謝。

もう少し季節が進めば梅花藻の花が咲く。右のはオオバカメノキ。

大賑わいの河童橋を素通りし、わたしたちは再び森の道へ。

ニリンソウ。

スミレ。

ハシリドコロ。蜂がお帽子に潜って蜜を吸ってました。

河原を挟んで 目の前にそびえる明神岳（旧 穂高岳）の五峰。

気づくと地面の色が真っ白い砂でした。花崗岩のようです。初日から色んな顔を見せてくれた上高地！ありがとう！来てよかった。

今夜は、明神館に宿泊。お料理も美味、お風呂も気持ちよく明神岳が湯船から拝めるし、相部屋も清潔感たっぷり。宿とはいえ、山の夜は寒いと実感したのも今後につながる収穫ね！