ブダペスト・クラクフのんびり旅　5／7：クラクフ街歩き＆夜行列車で再びブダペストへ

2017/04/29 - 2017/05/06

2017年4月29日～5月6日
□4月29日
　NRT10:20―[LO80/11:05]→WAW14:25/15:05―[LO537/1:20]→BUD16:25
□4月30日
　エゲル日帰り：エゲル温泉、美女の谷
□5月1日
　ブダ：自由橋、ゲッレールトの丘、エルジェーベト橋
　ペスト：ヴァーツィ通、オペラ劇場
　夜行列車：BUD20:05―[EURONIGHT/11:26]→…
□5月2日
　夜行列車：…→KRK7:31
　ヴィエリチカ：岩塩坑
　オシフィエンチム、ビルケナウ：第1・2アウシュヴィッツ
■5月3日
　クラクフ：旧市街（中央広場周辺、ヴァヴェル城）、カジミエシュ、駅周辺
　夜行列車：KRK21:53―[SILESIA/10:44]→…
□5月4日
　夜行列車：…→BUD8:37
　ペスト：聖イシュトヴァーン大聖堂、中央市場
　ブダ：王宮の丘、鎖橋
□5月5日
　BUD12:45―[LO536/1:15]→WAW14:00/15:10―[LO79/10:35]→…
□5月6日
　…→NRT8:45

丸ごと世界遺産の旧市街を中心に一日かけて街を回り、締めくくりにポーランド料理のディナーを楽しんでからクラクフを離れました。

エリア クラクフ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

■5月3日
　クラクフ：旧市街（中央広場周辺、ヴァヴェル城）、カジミエシュ、駅周辺
　夜行列車：KRK21:53―[SILESIA/10:44]→…

ホテルの中庭（？）が部屋から見えました。まだ朝の7時前ですが、こんな時間からワインを飲むのも旅行中ならではです。

ホテル ダウンタウン クラクフ ホテル

朝食のレストラン。建物の外観とは全く雰囲気が違うデザイナーズ系の内装でした。

欧米のホテルでよくあるような品ぞろえのブッフェでした。チーズやパンの種類が多いのが私には嬉しいです。右端のレバーのパテも美味しかったです。

この日は雨こそ降りませんでしたが、ずっと薄曇りであまり暖かくはありませんでした。公園ではリラが満開でした。

旧市街に入る前に、バルバカンの向かいにあるヤナ マテイキ広場に立ち寄りました。

ヤナ マテイキ広場 広場・公園

フロリアンスカ門のそばには観光案内所があります。朝早かったので（まだ9時前）開いていませんでした。

観光案内所 (シュピタルナ通り) 散歩・街歩き

フロリアンスカ門をくぐって旧市街の中心に向かいます。

フロリアンスカ門 (聖フロリアン門) 建造物

振り返るとバルバカンの反対側です。
かつて市街を守った防壁の一部です。

バルバカン 建造物

前日のガイドさんによると5月3日はポーランドも憲法記念日とのこと。たくさんの国旗は祝日だったからかもしれません。

フロリアンスカ通り 散歩・街歩き

中央広場まで来ました。19世紀に活躍した国民的な詩人、ミツキエヴィッチの像があります。

アダム ミツキエヴィッチ像 モニュメント・記念碑

ヨーロッパ最大級の広場の中央には織物会館があります。建物の前にはオープンエアのカフェもありました。

織物会館 (織物取引所) 市場

館内の1階には土産物店が並んでいます。まだ10時少し前だったので開いていないお店もありましたが、すでに結構な人出です。

さすがの風格の聖マリア教会です。中をのぞいたらちょうどミサを行っていました。地元の人だけでなく、ミサに参加したい観光客もいたようです。
お邪魔しないよう入口を入ってすぐの所で、しばらく雰囲気を味わわさせて頂きました。
写真はありませんが、ステンドグラスが美しかったです。

聖マリア教会 寺院・教会

旧市庁舎の塔からは国旗と同じ意匠のバナーが吊るされていました。祝日だからかどうかまではこちらもわかりませんでした。

旧市庁舎の塔 建造物

旧市街をぶらぶら。木と紙の日本建築とは趣が違う、石や煉瓦とガラスの欧州建築の中世当時の様子を色濃く残しています。建物や街並みを眺めているだけでも楽かったです。

聖フランシスコ教会の前には聖パウロ二世像があります。
この近くには大きめの観光案内所もありました。

聖フランシスコ教会 寺院・教会

旧市街の中にもトラムが走っています。その向こうに見えるのはドミニカン修道院です。
見にくいのですが、トラムの上には赤白のポーランド国旗と、クラクフのシンボルカラーだという青を用いた国旗と同じ意匠の旗が立てられていました。これらも祝日だったからかもしれません。

聖フランシスコ教会のすぐそばです。こちらも中にお邪魔したのですが、祭壇の装飾やステンドグラスが本当に美しかったです。

ドミニカン修道院 寺院・教会

いったんホテルに戻ってチェックアウトしてから、いよいよヴァヴェル城へ向かいました。
ちなみにホテルの代金は朝食込みで315zl（約9,000円強）でした。立地、客室、応対、朝食等含めて、かなりお得に泊まれた印象です。

旧市街からヴィスワ川沿いに出て、城の南側へ回ります。

お昼頃という時間もあり、この辺りまで来るとかなりの観光客がいました。怖いはずの竜も子供には大人気。
込み合っていたので、洞窟へは入場しませんでした。

竜の洞窟 洞穴・鍾乳洞

観光客が集まるエリアだからか、この辺りには食べ物や土産物など、結構な数の屋台や出店がありました。
ここはスイーツのお店で、チョコバナナより「チョコりんご」が人気のようでした。

「マンガ館」で開催のイベントポスターを見かけました。
正式には「日本美術・技術博物館」で浮世絵や写真、着物などが収蔵・展示されていますが、「マンガ」はないそうです。
「マンガ」は日本文化の象徴のひとつとしての命名なのかもしれません。

城の南側から城内に進みます。

チケット売場の隣の土産物店にあった城のガイドブック。ポーランド語も含めてヨーロッパの14ヶ国語版が揃っていました。クラクフは本当に国際的な観光都市なんだと改めて実感。

大聖堂にも多くの観光客が訪れていました。最初は入口がわからなかったのですが、中庭のような広場から大聖堂に向かって左側にありました。

ヴァヴェル大聖堂 寺院・教会

旧王宮の建物が囲む中庭です。建物の中には王宮の展示や、宝物・武具博物館があります。

ヴァヴェル城 旧王宮 城・宮殿

結局、私たちは有料の施設には入らずに（汗）城内を見て回ったのですが、それでも城の壮大さや美しさを十分に楽しむことができました。

ヴァヴェル城 城・宮殿

ヴァヴェル城を後にして、次はカジミエシュ地区へ向かいます。
これは途中で見かけた標識（？）。これだけの都市や地域から観光客を集める街の魅力が私たちにもわかってきました。

途中、街中で見かけたごく普通のカフェで一息入れました。

甘いもの好きなので目移りします。右下がこちらのお店流のポーランドを代表するスイーツ、セルニックです。残念ながらセルニック以外のポーランドスイーツはこの時にはありませんでした。

セルニックにしようかと思ったのですが、お店の方のお勧めに従ってこちらに。焼いたメレンゲでクリームを挟んであります。
クリームの甘さがさっぱりしていたので、見た目の印象ほど「大甘」ではなく軽く完食しました。

カジミエシュではまずお目当てのシタラ・シナゴーグを訪ねたのですが、こちらも祝日で閉館でした。残念。
写真はカジミエシュ地区の真ん中あたりの広場です。食べ物や土産物、雑貨を売る店などが並び、観光客もたくさんいました。
昨夜食べたザピェカンカを売っている店が多く、どのお店も結構繁盛していました。地元グルメとして人気があるようです。

カジミエシュ地区 散歩・街歩き

シタラ・シナゴーグは閉館していましたが、こちらのテンペル・シナゴーグは開いていて中を見学することができました。

テンペル シナゴーク 寺院・教会

シナゴーグに入ったのは初めてでした。ほとんど観光客がおらず静かに雰囲気を楽しめたので、少しゆっくり過ごさせてもらいました。

ホール中央から見た出入り口側です。キリスト教の教会もそうですが、日本の寺社とは趣が異なる豪華さ、壮麗さを実感できます。

夕方近くになってきたので、カジミエシュからホテルに向かいます。
多少距離もあり、そろそろ疲れてもいたのですが、あえてバスやトラムには乗らず街中を散策しつつ戻りました。途中で気になるものを見つけたり、いろいろ現地のことに気付いたりするのが徒歩移動の楽しいところです。
まずはポーランドのパトカー。青色が目印のようです。

こちらは旧市街の中でよく見かけたツアー用の小型車両です。売店で見たガイドブック同様の14ヶ国語対応に、観光都市としての強みを再確認しました。

歩行者だけでなく、自転車専用の信号機があることにもヨーロッパらしさを感じました。

ですが、よく見ると街中には作動していない信号機もちらほら。昨日のガイドさんによると、ラウンドアバウトに慣れていて信号機ではかえって渋滞のもとになることがあるので、交通量が多い所では、設置していても稼働させていない信号機が結構あるそうです。

駅まで戻ってきました。新しい駅舎やホームは立派な旧駅に隣接しており、ショッピングモールと直結しています。

クラクフ本駅 (クラクフ中央駅) 駅

これから乗る列車をチェック。枠内再下段の赤文字がブダペスト行きの「SILESIA」です。

駅前のショッピングモールの外観です。こちらは駅舎の反対側で、バスターミナルがありました。バスにも国旗とクラクフ旗（？）が立てられています。

駅からも歩いてすぐのヤナ・マテイキ広場に面したこちらのレストランで、ポーランド最後の食事です。

ヤレマ 地元の料理

夕方早目に行ったので店内は空いていました。詳しくてわかりやすい日本語メニューもありました。
写真は控えましたが、店員さんは民族衣装（のような制服？）を着ていて、調度品やインテリアとあわせて店全体でポーランドらしさを演出しているようでした。

まずはポーランド料理の代表、Żurek（ジュレック）からです。ぶつ切りのソーセージとゆで卵、じゃがいもが入っていました。発酵食品らしい程よい酸味と塩味がよく合っていました。
パンと一緒に出されたのは、ラードのような脂（多分…）とフライドガーリックを混ぜたもので、かなりくどいのですがどっしりした味のパンにはよく合いました。

次はPierogi（ピエロギ）。飴色に炒めた玉ねぎがかかっていますが、ソースやタレの類はありません。具は肉が主でレバーも混ぜてあるようでした。具にしっかりと味が付けてあり、そのままで十分に美味しかったです。

ポーランド版ロールキャベツのGołąbki（ゴウォンプキ）です。具は挽肉とお米。一般にはトマトソースが多いらしいのですが、こちらのお店ではきのこがたっぷり入ったクリーム系のホワイトソースで、これがとても美味しかったです。
お米のおかげか、見た目以上にボリュームもありました。
これにスパークリングワインのフルボトルを一本空けて、二人で計159zl（約4,500円）でした。
お店の雰囲気からすると観光客向け価格設定なのかもしれません。地元の人が行くレストランはもっと安いでしょうが、旅行中のディナーなので少し贅沢感も楽しめてよかったと思います。

食事の後にホテルに戻り、預けておいた荷物をピックアップして駅へ戻りました。
ここは新駅舎の1階で、このコンコースからショッピングモールにも通路が直結しています。奥には窓口が並んでおり、売店などもこのフロアにありました。
ここから1フロアあがるとプラットホームがあります。

運行案内で最終確認。
上から5段目がこれから乗る夜行列車で、プラハ行き、ウイーン行きが併結されていることがわかります。

昨日の朝の到着時には時間がなかったのですが、改めて見ると、新しい駅らしく案内や表示も充実していて、ホームも広くきれいです。

クラクフ本駅 (クラクフ中央駅) 駅

この数字は左から「3番線・3号車（の停車位置）・2番ホーム」を表します。島式のホームだと両側に線路があるのでひとつのホームにふたつの「番線」があることになり、そういう表記に慣れてない日本人はちょっと戸惑うかも。

クラクフに来た時と同じ列車・停車駅の案内がありました。

ちなみにこれが寝台用の切符。日付、発車・到着時刻、発着駅、列車番号、車両番号、個室番号などが記載されています。
二人用の個室一室で片道66ユーロ（約8千円前後）でした。

こちらは乗車券。有効期限、発着駅、等級、経由する駅などが記載されています。
一人片道86.8ユーロ（約10,500円前後）。
寝台料金と合わせると一人当たり片道約18,500円。現地と日本の物価が違うので一概には言えませんが、列車の旅を楽しみ、寝台でもちゃんと眠れて、効率的に移動もできたので高いとは感じませんでした。

今夜の個室はこちら。クラクフを一日歩き回った心地よい疲れと夕食後の満足感のおかげで、早々に眠りにつきました。