初めての1人海外旅行 ジェットフォイルで行く韓国の旅

2005/12/23 - 2005/12/26

2005年12月、大学生だった私が初めて1人で行った海外旅行です。
高校生の時に読んだ『国鉄マンが作った日韓航路-俺たちのプロジェクト「ビートル」物語』に感動し、高速船で韓国へ渡りました。

2002年のワールドカップ共同開催が行われた後で、今からすれば比較的良好な日韓関係でしたし、分からない事があったら、お年寄りに声をかけると日本語で教えてもらえたりもしました。
とてもいい時期に韓国旅行ができたと思います。

私のホームページで公開していた旅行記ですが、管理がめんどくさくなり閉鎖してしまいました。４トラで再公開するにあたり、若干内容を修正しています。

エリア 釜山(韓国)

当時住んでいた柏からバスで羽田空港に向かいます。私を含め4人の乗客を乗せてバスは出発しました。

柏駅 駅

バスは、柏市近郊の国立がんセンター東病棟で、さらに2人乗車して6人の乗客を乗せて羽田空港へ向うことになりました。
柏ＩＣより常磐自動車道に乗り首都高を目指します。

柏ICから常磐道を10分ほど走り、三郷本線料金所です。
ETCレーンをノンストップで通過しました。

首都高堀切ジャンクションで6号三郷線からC2号中央環状線に入ります。

中央環状から湾岸線に入ると、〝空港〟の文字が見えてきました。

2004年12月に完成した第2旅客ターミナルの展望デッキです。
まだ、この頃は完成から１年程だったんですよね。

羽田空港 第2旅客ターミナル 空港

第1ターミナルに戻ってきて、スカイマークのカウンターでチェクインします。

羽田空港 第1旅客ターミナル 空港

スカイマーク17便、福岡行きです。

搭乗します。

この頃のスカイマークはボーイング767だったんですよね。

20時30分、ランウェイ（＝滑走路）34Rの端で止まってしまいました。
目の前をANA機が着陸しました。これを待っていたんですね、いよいよ離陸です。

ポ～ン　ポ～ン　ポ～ン　ポ～ン　ポ～ン　と、離陸の合図であるチャイムが鳴り、後方のエンジン音が低くうなりを上げテイクオフローリングを開始します。
第二旅客ターミナルの前を通り過ぎ、機体は15秒ほどでエアボーンしました。

離陸をすると、機は急右旋回を開始します。

東京湾上空で進路を変えて西に進みます。写真は神奈川県上空を飛行中です。

夜遅い便のため、機内食は出ません。
その代わりに、お菓子のサービスがあります。

福岡までのフライトタイムは1時間50分。偏西風に逆行する冬の西行きフライトです。
長く乗れて喜んでいるのは私だけでしょうか？

客室乗務員：TX1000様、本日は飛行機が遅れ、優先搭乗並びにウェルカムドリンクのサービスを省略して大変申し訳ありませんでした。
と、言ってさらにジュースを2本いただきました。

客室乗務員に名前まで呼んでもらえるなんて‥‥
さすが、ワンランク上のサービス！！

アップルジュースを飲み終えて〝さて、探検にでも行くか〟と、思っていると、ギャレイ（＝キッチン）のカーテンが≪シャ≫と、空き
客室乗務員：次は何になさいますか？
と聞いてくれます。結局、離陸から着陸まで座席に座ったままでした。

福岡空港に着くまでにジュース4本、お菓子ボックス3個を平らげてしまいました。

福岡空港について先ずしたことは‥‥
トイレです。
機上にて飲みすぎてしまいました。

地下鉄のホームにたどり着くと、JR九州の303系電車が止まっています。九州に来たんだな～　と、実感する瞬間でもあり、めずらしい電車に乗れ満足しながらホテルに向いました。

福岡空港 空港

機上で散々飲み食いした挙句、お土産まで頂いてしまいました。

この、スカイマークのすばらしいサービスも、運賃改正によるサービス内容見直しで2006年1月末日で終了してしまいます。

今思えば、この頃のスカイマークは太っ腹だったんですね。

明けて翌日、ホテルの近くのバス停から西鉄バスに乗り、博多港国際旅客ターミナルにやってきました。

博多港国際ターミナル 乗り物

JR九州のカウンターでチェックインを完了し、銀行で両替します。￥100＝1000ウォンになります。（当時はレートが良かったんですね。）
5000円分両替すると、やたら桁数の多い紙幣が帰ってきてお金持ちになった気分です。

博多～釜山航路には、このJR九州と、その共同運航相手の韓国高速海運の他、未来高速コビー、カメリアラインが就航しています。

左から、パスポート、韓国の出入国カード、税関申告書、チケットです。
さらに、港使用税400円と燃料価格高騰に伴う燃料特別付加運賃（オイルサーチャージ）500円を払い出国の準備が整いました。
出国審査場でパスポートに〝出国　博多〟と押されています。
ここは日本であり、すでに日本ではないのです。

展望デッキに上がると対馬行きジェットフォイル、九州郵船のビーナスが出航していきました

そのビーナスに見とれていると白と黒のペイントのジェットフォイル、ジェビ（ビートル）がやってきました。

このシップは初代ビートルで、現在はJR九州の韓国側の共同運航相手、韓国高速海運にリースしていますが、運行はJR九州が担当しています。
韓国ではカブトムシ（ビートル）はなじみが薄いため、つばめ（ジェビ）になりました。。

隣のフェリー〝ニューカメリア〟総トン数20400（国際）トンと、比較すると165トンのジェビはこの通り。
釜山まで頼むぞ！！

このシップ、メーカーは飛行機で名高いボーイング社なんですよ。
正式名称はボーイング929です。

無事？　　韓国に上陸しました。
韓国入国に際して入国審査官に入国カードを渡すと、審査官のおばちゃんがなぜか説教っぽい口調で話しかけてきます。
入国カードを訂正しているので、たぶん字が汚いと怒っていたのでしょう。もっとも高速船の中で船酔いして入国カードどころじゃなかったんですが。。

ちょうど昼時です。ガイドブックを頼りにやってきたのはこちら〝済州家〟です。

顔立ち、町並み、言葉さえ話さなければ日本人と区別が出来ません。
しかし、街を歩いていて決定的に違うところがあります。
それは、同じ位の年の男が少ない事です。
そう、韓国では兵役の義務があります。

根性無しなんで日本人に生まれてよかった～

済州家 (南浦洞店) 地元の料理

韓国語で〝イルボノロ　デン　メニュバン　イッスンムニカ？　（日本語のメニューはありますか？）〟と、聞くと
〝はぃ、これ〟
普通に日本語で帰ってきました。

注文したのは、あわび入りお粥です。

美味しかったですが、少しキムチ香りが口に残ってしまいました‥‥
口直しに近くのファミマに寄ってポカリっぽいのを買いました。
恐る恐る飲んでみると‥やっぱりポカリでした。

食事を終え、龍頭山公園にある釜山タワーです。

大人料金の欄を指差しながら〝イゴ　ジュセヨ（これください）〟と言うと‥
〝はぃ、オトナ１枚ですね〟
なんだ、普通に日本語通じんじゃん

龍頭山公園 広場・公園

これが釜山の街です。
次ぎに行くところに矢印をしました。

今回の旅では　半径２キロぐらいを散策していました。

釜山駅です。上の写真で矢印のしてあるところです。

釜山駅 駅

左から、列車番号、列車名、目的地、始発駅の出発時間、終着駅の到着時間、ホーム、不明、です。
今度、韓国に来るときは韓国版新幹線ＫＴＸに乗りに来るゾ

これが、釜山の地下鉄です。
なんか、東武の新型50000系に似てるような‥‥
ちなみに現代（ヒュンダイ）製です。

ここは地元の人の台所、チャガルチ市場です。


検疫の関係で持って帰ることは出来ませんが、見てるだけでも楽しいですね。
ちなみに私、リゾート地よりも、こんな活気溢れるアジアの市場を地元っぽく歩くのが大好きなんです。

私の前を歩く日本人観光客には〝新鮮だよ～　2階で料理するよ～〟と、言っていますが‥‥
私の時には韓国語で何か言っています。
少しショック。

それでは、バスに乗ってみましょう。
え？　行き先は？
‥‥わかりません。

ICカードリーダーに先ほど地下鉄の駅で買ったハナロカードをかざすと‥‥
≪ピピ≫　これで、料金は支払いました。
それにしても、狭い路地をものすごいスピードで駆け抜けます。
歩く方も慣れた様子で交わしていきます。

大通りに出ると割り込み、進路妨害、急な車線変更、何でもありです。

赤信号が青に変わると、一斉にゼロヨンスタート。その中にはバスの姿すらあります。

降りるときは日本のバスと一緒。
多くの人が降りたバス停で一緒に降りてみました。
その人たちの後を付いていくと、先ほど来た釜山駅に辿り着きました。

さて、日も傾いてきた頃です。
そろそろ、帰国の準備に港に向います。
韓国の国鉄釜山駅から国際ターミナルまでは地下鉄で一駅です。

街にはクリスマスソングが流れています。
そうか、今日はクリスマスイブなのか‥‥

さっき上った釜山タワーがライトアップされいます。

さて、いよいよ釜山ともお別れです。

釜山国際旅客ターミナルです。

７時間の滞在でしたが、大好きな活気あふれる市場を見たり、バスに乗ったり地下鉄に乗ったり、次回来るときはスムーズに行動が出来ます。

釜山港国際旅客ターミナル 船系

帰りは〝ニューカメリア〟（総トン数20400国際トン）です。
今朝、博多港で〝ジェビ〟の後ろに留まっていた船です。
お昼に博多港を出航して夕方に釜山に着き、夜に博多に引き返すデイリー運行です。

今夜の宿はこちら。一等B洋室です。
2人部屋ですが、貸切料金3000円を払って貸しきりました。
だって、２等船室なんかで韓国人と一緒に寝るのヤダ

上の写真、手前のクローゼットを開けると救命胴衣が出てきました。使ってみたいけど使うことがありませんように。

20時で出入国審査場が閉まってしまうため、乗客はすでに乗り終わっていますが、車両甲板ではまだ荷役の真っ最中で、日本のナンバーを付けた日本通運のトレーラーが忙しく働いています。
東アジアの物流拠点として名高い釜山港は不夜城です。

夕食はキャプテン主催のディナーパーティー‥‥
なんて事はありません。それに、そんなことになったら荷物が増えて大変です。

ビビンバ定食を注文しました。
出てきた瞬間〝ヤベ、かなり本格的〟って思いましたが〝そりゃ、本場だからな～〟と、自問自答。

この〝ニューカメリア〟日本船籍の船ですが、接客係は韓国人スタッフが担当して、運行は日本人が担当しています。
出航の際、操舵室からのマイクオーダーを聞いていると（盗み聞き）日本語でしたし、放送なんかも日本語→韓国語→英語　の順番で放送されます。
この船の中は日本語が公用語なんですね。

自室のベッドで寝ながら衛星放送で受信している日本のテレビを見ていると釜山港を出航しました。
しかし、外洋に出ると船が揺れだし衛星放送は受信不能‥‥
じゃこのテレビ、何のためにあるんだよ～

シップはゆっくりとした速度で釜山港をあとにしました。
早く博多港に着いても入国審査は８時からなので時間調整をしています。それに、船舶の燃料消費量は速度の３乗に比例します。

遠ざかる釜山の町並みを見ながら
また来るよ～　と手を振りました。

昨夜のビビンバ、ちょっと本格的過ぎて口の中がヒリヒリ
朝食のメニューにも韓食メニューがありましたが、ここは無難に洋食です。
席に着くと韓国人ウェイトレスか何か話しかけています。
〝コッピー〟〝オレンジ〟と聞き取れたので〝オレンジ〟と言うとオレンジジュースが出てきました

無事に帰国を果たしました。

博多港国際ターミナル 乗り物

無事に日本に帰ってきたし～
15時のバスまで何してるかな～
と、思っていたとき目に入ったのが〝２枚切符〟。

博多から佐賀までは普通運賃が1090円ですが、この切符は特急にも乗れて往復2000円です。
早速、券売機で購入し、ホームに上がると朝陽に照らし出される白い車体、885系〝特急　かもめ〟に乗ります。

博多駅 駅

この革張りのシートがズラズラ並ぶ光景は圧巻です。

座ってみると‥〝あぁ、ウチに欲しいな～〟

そして、この885系の自慢が見てください、この革張りのシート。
列車の座席の質も〝西高東低〟と言われ、私みたいに東に住む住民にとっては驚きです。

極上のシートに座りながら、佐賀まで36分で到着しました。

佐賀駅 駅

さて、博多に戻ってきて帰りのバスの時間になりました。
今日のバスはささぐり観光のロイヤルエクスプレスです。

確か運賃は一万円でした。今だったらLCCでお釣りが来ますね。でも、当時は一番安く移動できるのがバスだったんです。

ササグリ号の車内には三列シートが並びます。

高速道路に乗り一路、１１００キロ先の東京を目指します。

さて、ササグリ号は関門海峡を渡ります。
写真の奥の山は、もう本州です。

太陽が沈み始めました。

関門海峡を通る船舶が一直線に並んでいます。
船にも道があるんですね。

関門海峡 自然・景勝地

王司ＳＡで休憩中です。

広島で高速道路を降りて広島駅前にお客さんを拾いに行きます。
広島の町は駅前が繁華街ではなく、駅から少し北の紙屋町付近がもっとも栄えています。
広島電鉄の路面電車〝グリーンムーバーＭＡＸ〟を追い越しました。

バスは、夕飯タイムとなる広島駅前で３０分間の休憩を行います。奥から２台目がササグリ号です。広島と言えば‥

広島駅 (JR) 駅

停車中にお好み焼きを食べました。

バスは最後のバス停である福山駅前にも寄り、いざ高速道路へ向います。
バスの車窓には福山東ＩＣが見え〝ここから高速道路に乗るのか～〟と思っていると、そのままＩＣの前を通過してしまいました。
どこ行くんだ～と思っているとバスも夕食タイム、ガソリンスタンドで給油です。
１０分後、給油を終えて今度こそ高速道路に入りました。

只今、道口ＰＡで休憩中です。

６時３０分、定刻より早く東京駅八重洲口に到着しました。

ビビりながらの初1人海外旅行でしたが、無事に帰ってこれました。今では年に何度も出国する私ですが、この時の経験が基礎になってます。

東京駅 駅