2017/05/14 - 2017/05/14
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Weiwojingさん
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山梨県勝沼と笛吹へワインを求めて出かけてみた。ワインはそれほど飲むわけではないが、時折友人と飲んだりすることがあるくらいである。
最近では甲州ワインは欧米で高い評価を受け、その名が知られるようになった。特に和食に合うワインとして好まれるようになった。そこで、そうしたワインを味わってみたいと思い出かけてみた。
甲州ワインは日本ワインの先進地で、ブドウ栽培から醸造まですべての工程を手掛けている。ブドウは中央アジア原産だが、甲州との関わりは深い。奈良時代に名僧・行基(ぎょうぎ)が伝えたとか、鎌倉時代に農民が道端で山ぶブドウを見つけたというような伝説があるが、甲州市の大善寺の本尊である薬師如来像(平安時代初期作)は手のひらにブドウをのせている。ただ、これは後世の作のようであるが、この地との関わりを知るうえで興味深い。そして、江戸時代の百科事典『和漢三才図会』では、ブドウが甲州勝沼の特産品となっている。
その理由は、ブドウと土地の相性の良さである。水はけのよい土壌、昼夜の温度差、日照時間が長くて少雨である等の条件がすべて備わっている。その上、勝沼には「甲州」と名付けられた在来種ブドウが古くからあった。
紫紅色の粒の形がよく、白い果扮を吹き、酸味、甘味、ミネラル分の調和がとれて、食べてもワインにしても美味しい品種である。最新研究によると、ヨーロッパ系のDNAを持ち、シルクロード経由で中国の在来種と交配を繰り返し、勝沼に至ったそうだ。また、OIV(ワインの国際的審査機関)の認証を取ったおかげで、ラベルに「甲州」と銘打ったワインはEUへの輸出も可能になった。名前は実にローカルだが、実力はグーロバルなのである。
今回3カ所のワイナリーを巡ってみた。いずれもそんな大きなところではないが、独自のワインを製造していて、見学し、試飲させてもらい、勧められてつい何本も購入してしまった。
今回、訪ねたワイナリーは次の3カ所である。
1.盛田甲州ワイナリ― (シャモリー・ワイン)( 勝沼市勝沼 2842 )
HP:http://www.chanmoris.co.jp/
2.ロリアンワイン白百合醸造 ( 勝沼市等々力 878-2 )
HP:http://www.shirayuriwine.com/
3.ルミエール・ワイナリ― ( 笛吹市一宮町南野呂 624 )
HP: http://www.lumiere.jp/
いずれも小規模なワイナリーで、普通のワイン店では販売されていないようなワインを味わうことが出来る。
- 旅行の満足度
- 4.5
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東京から東名高速道路を利用して、車で向かったのは山梨県勝沼市である。今回、ワイン好きが高じて、日本では古くから産地として知られる山梨県へ出かけてみた。
途中まだ桜の花が咲いているところがあり、十分その美しさを楽しむことが出来た。 -
外国人観光客(マレーシア人とおぼしき方々)が桜の花を背景に写真を撮っているところに出会った。
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先ず最初に見学したのは盛田甲州ワイナリー(シャンモリ・ワイナリー)で、広大な敷地に建物が点在していて、ヨーロッパ風の雰囲気が濃厚である。
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案内されて、見学を開始したが、その前に簡単なレクチャーがあった。先ずブドウの品櫃と種類について詳しい説明をしてくれた。
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パネルでこのワイナリーが栽培しているブドウの説明がある。これは「甲州種」で、日本独自のブドウである。
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ドイツを代表する「リースリング」で、小生の好きな種類である。
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ショールームでは何種類ものワインを試飲し、気に入ったものを1本購入てみた。どんな味がするか楽しみである。
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この建物はレストランで、この日は工場見学を終えてから、ここでランチをとった。
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このレストランは「シャンモリ レストラン」といい、かなり広い。客はそれほどいなかった。
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先ずはサラダでスタートした。
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パンとスープが出てきた。パンはお代わり可とのことであるが、そんなに食べられない。これだけで充分である。
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今回のメーン料理のポークである。メニューに「クリスタルポークのローストポーク(デミグラスソース)」と書かれていた。
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レストランの外に出ると、桜の木が何本もあり、ちょうど満開であった。青空とさわやかな空気が気持ちよかった。
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周囲はのどかな風景が広がり、ワイナリーのすぐそばに田川が流れ、ぶどう橋が架っている。
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白い建物、青空、満開のサクラの花 ー 正に美しい風景にしばし見とれてしまった。
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食事の後目指したのは「ワイングラス館」で、ここでしばらく休憩を兼ねて見学した。
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店内はワイン関係の商品やら土産物等が並び、見ているだけで楽しい。
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店内に入ると、大きな絵画が何点も展示されていて、インパクトが大変強い。
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この絵はブドウを表しているのだろうか。
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店内には喫茶コーナーがあり、休憩したり、お茶を飲んだりすることが出来る。
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建物の表側。左の白壁の建物は蔵だったもので、今は「ギャラリー蔵」である。生憎この日は閉まっていた。
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山梨はどこへ行ってもちょうど桜が満開で、その美しい花を十分楽しむことが出来た。
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桜だけでなく、桃もちょうど満開の状態であった。これは「源平桃」という、1本の木に白と赤の混じった桃の花である。
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これも桃の花である。ピンク色の花が満開で、見事である。
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これは何の花だろうか。あたり一面に咲いていた。
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次に訪れたのは「ロリアン白百合醸造所」である。
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なかなかしゃれた感じの建物である。
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係員が説明してくれた。巨大な貯蔵タンクがいくつも並んでいる。
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工場内を見て回ったが、説明を聞くものの、専門的な知識があるわけではないので、よくわからないことがたくさんあった。
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たくさんの樽が貯蔵されていて、数年寝かした後出荷されるそうである。
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八重ザクラを使った桜ワインも季節限定品として展示販売されている。淡いピンク色が目を引いた。
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大人の背丈ほどの高さの棚に蔦を這わせる光景は日本のブドウ産地でよく見られる。しかし、これは通常生食用のブドウの栽培法で、ヨーロッパでは見られない。ワインを目的としたヨーロッパの垣根式とは異なる。
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「甲州」という品種のブドウの木がブドウ棚で蔦をを這わせている。この名前は勝沼産のワインにつけられた名前で、古くからあった在来種のブドウである。
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訪れた時期は4月であったので、まだ木には芽も付かず、裸の状態であった。
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1本1本の木はこのような状態で伸びている。
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最後に訪れたのはルミエール・ワイナリーで、このような看板が掲げられていた。
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この農場で栽培しているブドウは先に訪れた2カ所とは異なる方法で、いわば垣根式とでも言うのだろうか。ヨーロッパで見られる栽培方法である。
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農場脇の草叢にはツクシがたくさん姿を見せている。
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ワイナリーの入口で、中に入りしばらく説明を受けた。
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工場内に案内された。規模は小さいながら、製造過程がよくわかる。
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ソムリエの方が詳しく説明していただいた。
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小さな穴にビンが置かれていているが、何をするのだろうか。
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地下の暗く、ひんやりした冷暗所にワインが貯蔵されている。
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大きな木の樽が何十と貯蔵されている。これでどのくらい貯蔵するのだろうか。
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地下には国登録有形文化財の「旧地下発酵槽」がある。これは1901年 (明治34)に造られた。
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上からのぞき込むようになっている。石造りの発酵槽で、かなり広そうである。
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中から撮った発酵槽である(この画像はルミエールのホームページから使用したものである)。
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入口を入ると、ショールームと販売コーナーがある。見学の後、試飲し、ここでも1本買ってしまった。
ここではちゃんとしたワイングラスを使っての試飲が出来、他のワイナリーでの紙やプラスチックのコップとは異なり、本格的な試飲を楽しんだことは言うまでもない。 -
このワイナリーにもレストランが併設されていて、造られたワインを楽しみながら食事をすることが出来る。ただ残念ながら、すでに昼食は食べてしまったので、ここでは食事は次回の楽しみとすることにした。
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もう一つダイニングルームがあり、客が来られるのかテーブルはセッティングがなされている。
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レストランには暖炉もある。冬場はかなり寒いのだろう。
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帰路、ルミエール・ワイナリーの外に出ると、すぐそばに「大宮神社」がある。推仁天皇時代に創建されたと説明があるので、かなり古そうな神社である。
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今回購入したワインの数々で、白ワイン3本と赤ワイン1本である。
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飲んだ後、そのうちの1本白百合醸造の白ワイン「甲州シュール・リー」のラベルを紹介したい。3302本製造したうちの1本である。
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