今年も見頃に迎えた夜桜能の夕べ（後編）まだ明るい日没後の北の丸公園からライトアップの千鳥ヶ淵の荘厳な景色

2017/04/05 - 2017/04/05

靖国神社の夜桜能鑑賞のついでに千鳥ヶ淵のライトアップの夜桜を見に行くのは、今年2017年で４度目です。
2014年に初めて見に行って感動した後、毎年見に行っていることになります。
ただし、おととし2015年は小雨が降っていたし、開花が早かった去年2016年は、すでにさくらまつり期間は終わっていて、ライトアップがありませんでした。

今回は、夜桜能の開演時間より余裕をもって最寄りの地下鉄駅の九段下に到着できたので、日没後でしたが暗くなる前の北の丸公園入口付近とその近くの千鳥ヶ淵の桜を、先に鑑賞することができました。
そして夜桜能の終演後、ライトアップの千鳥ヶ淵を見に行きました。
皇居の手前に到着し、そこから千鳥ヶ淵の写真を撮ったところで、ライトアップ終了の22時となり、ぎりぎりでした。

観劇前に北の丸公園入口付近を回っていたときは、日没後の青みがかった空気の中の桜であっても、とてもワクワクできました。
靖国神社では、能楽堂の前の限られたエリアで、夜空をフレーミングするように咲き誇った満開の桜に感動できました。

ところが、そのあとの千鳥ヶ淵のライトアップの桜は、期待が高すぎたのか、これまでの記憶が美化されているのか、こんなもんだったっけ、と首を傾げてしまいました。
お堀にしなだれかかる散策道側のソメイヨシノの大木は、以前の方がもっと多くのライトで照らされていたような気がしました。
手前の桜並木に当たる光の量と、対岸の桜並木の光の差がありすぎて、せっかく頑張って一眼レフを持参したのに、明るすぎる写真か、暗すぎる写真か、好みの写真はなかなかゲットできないまま、歩き進んでいました。
ところどころでこれぞという構図になるところがあったのですが、あとで写真をパソコン画面で拡大してみたら、なんだか思ったほど感動的には撮れていませんでした。
それに、満開満開と言われるわりには、花のボリュームが少なく感じられました。
桜並木のお堀への映り込みの美しさも、思ったより限定的なスポットでしか感じられませんでした。

と、私としては少々ケチがついてしまった千鳥ヶ淵の夜桜見ですが、冷徹なカメラの目に比べると、肉眼と視覚情報を処理する脳は、もっと本人に優しいし、なにより、絶頂期かどうかはともかく、桜は見頃でしたので、今年も夜の千鳥ヶ淵のライトアップを、荘厳な景色として味えたとことは味わえました。

＜前後編のシリーズにしてみた６度目の靖国神社・夜桜能と千鳥ヶ淵の旅行記の構成＞
□（前編）恒例の靖国神社の夜桜能はおぼろ月夜の満開真っ盛り@
■（後編）まだ明るい日没後の北の丸公園からライトアップの千鳥ヶ淵の荘厳な景色

千代田区さくらまつり2017年度のページ（千代田区の公式サイトより）
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/event/h290328-2.html
千代田区さくらまつり2017年度の特設ページ
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/shigoto/sangyo/sakura-h29.html
北の丸公園と千鳥ヶ淵の案内のある環境省の皇居外苑ページ
http://www.env.go.jp/garden/kokyogaien/index.html

＜これまでの夜桜能のときの靖国神社と千鳥ヶ淵の夜桜旅行記＞
５度目：2016年４月５日
「靖国神社の夜桜能は人の目には満開の桜の下で＆ライトアップのない千鳥ヶ淵」
http://4travel.jp/travelogue/11119945
４度目：2015年４月１日
「恒例となった靖国神社・夜桜能鑑賞の４度目は小雨の中の満開の桜と共に」
http://4travel.jp/travelogue/10997003
「夜桜能帰りの千鳥ヶ淵のライトアップは小雨の中の散り始めの満開の桜」
http://4travel.jp/travelogue/10997005
３度目：2014年４月２日
「恒例の靖国神社の夜桜能──３度目にして文字通り満開の夜桜能@」
http://4travel.jp/travelogue/10872767
「桜が満開の千鳥ヶ淵のライトアップは幽玄なモノトーンの世界」
http://4travel.jp/travelogue/10872768
２度目：2013年４月３日
「なんとか夜桜が見られた２度目の夜桜能──２度目の靖国神社も夜の能舞台観劇合間に」
http://4travel.jp/travelogue/10763457/
初回：2012年４月４日
「かろうじて桜が見られた初めての夜桜能───初めての靖国神社は夜の能舞台観劇前に」
http://4travel.jp/travelogue/10658453/

エリア 神田・神保町(東京)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配

靖国神社・参道入口の千代田のさくらまつりの看板

私が訪れた本日、参道脇は靖国神社の修復工事のため封鎖されていましたが、４月２日までのさくらまつりの会場であったことはあったようです。
そのあと封鎖されたのかしら。
千鳥ヶ淵のライトアップは、当初の６日までならセーフと思っていましたが、今年は開花が少し遅れたため、９日まで延長となりました。

靖国通りに架かる歩道橋から

はじめは真っ直ぐ靖国神社に向かおうと思いましたが、開演まで40分あるので、先に北の丸公園あたりを少し回ることにしました。

歩道橋から見た品川弥二郎像のある桜景色・その１

歩道橋から見た品川弥二郎像のある桜景色・その２

銅像の台座にある名前は、昔の表記法に従って、横書きでも右から読むようです。

北の丸公園入口の看板

北の丸公園への入口までの右手が千鳥ヶ淵で、左手の方は千鳥ヶ淵の続きできなく、牛ヶ淵という別名がついていることに、今回ちゃんと北の丸公園の地図を調べて気付きました。

ひとくちに皇居外苑といっても広いから、今まで一部しか縁がありませんでした。
国立近代美術館を行くときの竹橋駅からの大手濠と清水濠とか、イルミーションを見に行った東京駅に近い　和田倉濠とか、以前の職場が日比谷公園に近かったので日比谷濠とか、国立劇場に観劇に行くときの桜田濠、そして靖国神社の夜桜能の観劇帰りの千鳥ヶ淵の夜桜とか。
あれ、濠だけみれば、縁がなかったどころか、かなり網羅していたかも！？
外苑そのものには、まだ入ったことはありません。

公式サイトの皇居外苑案内図
http://www.env.go.jp/garden/kokyogaien/koyogaien%20entire%20guide%20map.pdf

まだボートが浮かぶ時間帯の千鳥ヶ淵

いつも夜桜能終演後に見に来ていましたから、21時頃になってしまっていたのです。
もちろん、その頃はもうボートはおわりです。

桜とボートのあるお堀は絵になる@

日没後でもこれだけ明るいときに見られるのは、４度目にして初めてでした。

しなだれかかる桜のそばにいいかんじにボートが集まって

お堀の向こう側には花見客がぎっしりです。

ほんのり花筏と、ムラサキハナナのある景色

都会の中の桜景色

牛ヶ淵に向かって舞うような枝振りもすばらしい

赤や青のボートがアクセントとなった千鳥ヶ淵の桜景色、再び

城門の手前の牛ヶ淵に差し掛かる見事な桜

千鳥ヶ淵側の城壁のある桜景色

城門の前からふり返り見た靖国通りと牛ヶ淵

北の丸公園の城門と桜・その１

ここから中に入るのは初めてです。
靖国神社の夜桜能が終わってやって来ると21時を過ぎているので、さすがにその時間に中に入ったことはないです。

北の丸公園の城門と桜・その２

重要文化財である旧江戸城田安門の櫓門

初めて目の前で見る武道館

観劇はよくするけれど、ここでやるような公演はなかったです。

北の丸公園の地図

ざっと見たところ、桜が見られるところはずっと奥であり、千鳥ヶ淵沿いの桜は公園の中からでは見られないようでしたので、すぐに公園を出ることになりました。

門の向こうの桜を覗きながら北の丸公園を出る

田安門は枡型なので、こちら側の門も含まれ、高麗門というようです。

重要文化財である旧江戸城田安門の解説

櫓門に入る前の右手にありました。

薄暗くなりライトアップが始まった千鳥ヶ淵・その１

ライトアップを目当てに、堀沿いに人々がますます集まってきました。

薄暗くなりライトアップが始まった千鳥ヶ淵・その２

この時間帯の千鳥ヶ淵の桜を見るのも初めてです。
でもそろそろ、本日の１番目当ての夜桜能を見るために、靖国神社に移動しなければなりません。

たそがれの空に、靖国神社通りにある高灯籠と満開の桜

千鳥ヶ淵のライトアップの夜桜と靖国通りの夜景・その１

ここからは、夜桜能を観劇終わった21時半過ぎです。

千鳥ヶ淵のライトアップの夜桜と靖国通りの夜景・その２

カメラのファィンダーを通してみると、北の丸公園側の濠は、桜と緑のコントラストが思ったより出ていました。

濠の両岸で呼び合う桜

都会の夜の桜の夢

千鳥ヶ淵の写真をすなおに撮るよりも高層ビルを入れた方が、フレーミングしやすかったです。

満開の桜の大木の影から対岸の並木を望む・その１

千鳥ヶ淵沿いの桜並木の天井

満開の桜の大木の影から対岸の並木を望む・その２

夜のとばりが下りた千鳥ヶ淵の桜並木

雪国の森のような幻想世界に・その１

彼方に小さく東京タワーが見える桜舞いの夜景・その１

表紙候補でした。

花見客がいくらいて賑わっていても、目の前には厳かな世界が広がる

彼方に小さく東京タワーが見える桜舞いの夜景・その２

思い思いに満開の枝を広げる桜たち

雪国の森のような幻想世界に・その２

これも表紙候補でした。
額縁構図は私の好きな構図です@

白く光る桜が雪景色のように

暗闇に浮かび上がる

ボートが可愛らしく並んだ千鳥ヶ淵の夜桜景色・その１

ここからボート乗り場なのでお堀沿いから離れてしまうけれど

ボートが可愛らしく並んだ千鳥ヶ淵の夜桜景色・その２

千鳥ヶ淵の角の展望テラスから・その１

千鳥ヶ淵を見渡せるし、ボートがいいアクセントになるけど、狭いエリアでしたので、１番混雑していました。

千鳥ヶ淵の角の展望テラスから・その２

ここでもうちょっと、いろんなアングルや、ズームして撮ったりできないか、あるい一眼レフだけでなくスマフォでも撮れないか、やろうとしたところで、22時になり、ライトが一斉に消えました。
一応、ぎりぎりセーフでした。
反対側の皇居側は眺め損ねたけれど@

おわり。

この旅行記へのコメント （2）

• ミッキーマーチさん 2017/04/26 17:09:28

  見たかったなぁ

  こんにちは、まみさん
  
  私もこの日千鳥ヶ淵に行きました
  満開の桜がきれいだったんですが、人が多くて…平日の昼間に何でこんなに人がいるんだ！と一人ブツブツ…自分もその一人なのにね
  
  この日は六義園のライトアップを見るため明るいうちにここを離れたんですが、千鳥ヶ淵のライトアップも見てみたいとは思ってました
  
  見物客が大勢いるとは思えないほどしんと静まりかえった感じ、つぎは私も行ってみたいと思いました
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミッキーマーチ

  まみさん からの返信 2017/04/28 12:49:41

  RE: 見たかったなぁ

  ミッキーマーチさん、こんにちは。コメントあがとうございます。
  
  同じ日でありましたか！
  昼間の千鳥ヶ淵の人出はすごいですよね。
  どうもライトアップのときも、20時くらいまではけっこう人がいるようです。
  私は夜桜能を見終わってからなので21時でしたから、その頃になると人出もマイルドで、ある程度、行ったり来たりできました。
  
  六義園のライトアップもずっと前に見に行ったことがあります。あーでも紅葉でした。
  紅葉のライトアップは赤味が出ていいですが、桜は難しいですね。
  ほんとは昼間の晴天時に見に行きたいです。
  その上でライトアップも楽しめればサイコー！
  
  > こんにちは、まみさん
  >
  > 私もこの日千鳥ヶ淵に行きました
  > 満開の桜がきれいだったんですが、人が多くて…平日の昼間に何でこんなに人がいるんだ！と一人ブツブツ…自分もその一人なのにね
  >
  > この日は六義園のライトアップを見るため明るいうちにここを離れたんですが、千鳥ヶ淵のライトアップも見てみたいとは思ってました
  >
  > 見物客が大勢いるとは思えないほどしんと静まりかえった感じ、つぎは私も行ってみたいと思いました
  >
  > 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミッキーマーチ