2017/01/27 - 2017/01/27
4760位(同エリア10424件中)
ころたさん
待ってました!
2012年のオペラシティでの「写真力」を見て、脳髄を撃ち抜かれた俺としては、その再来を待ちに待っていた。昨年の原美術館での「快楽の館」も良かったのだが( http://4travel.jp/travelogue/11176830 )、その旅行記にも書いた通り「快楽の館」が95点なら、「写真力」は200点! そのくらい気に入った展覧会だった。それが1月4日から横浜美術館で開催される。
(http://yokohama.art.museum/exhibition/index/ )
行かない訳にはいかない!! インスタレーションにこだわった「写真力」の展示が、入れ物を変えてどう変貌したか、5年の歳月が俺自身の感性をどう変えたのか。確かめなければ!
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
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横浜美術館へはJR桜木町駅から徒歩10分。
金曜の午後の横浜は雲一つない冬晴れだった。 -
でも今日は風が強い。ランドマークに続くウォークウェーを行くとしよう。
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動く歩道の上を歩く人々。俺も同じ・・
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日本丸の脇を通り過ぎればランドマークタワーだ。
遠足の小学生たちも強風に吹き飛ばされそう。 -
ここからランドマークプラザへ入る。
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きらびやかなブランドショップも並ぶプラザを抜ける。
ここっていつもそんなに客が入っている様子がないのだが、ショップは維持できるのかね?ランドマークプラザ ショッピングモール
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ランドマークプラザとクィーンズスクェアの間のクネクネオブジェを左に曲がれば、横浜美術館だ。
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見えました。左手の建物が横浜美術館。
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右手は Mark is という新しいショッピングモール。
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その対面の特徴あるビルが横浜美術館。
みなとみらいの美術館は広大で荘厳 by ころたさん横浜美術館 美術館・博物館
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内外装はゴシックを意識していると言っていいのだろうか。現代建築の中にも荘厳なものを感じる。で、設計は誰?と思ったら、丹下健三。あ~やっぱりね。
みなとみらいの美術館は広大で荘厳 by ころたさん横浜美術館 美術館・博物館
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その入り口には、かのジョンレノンと小野洋子の、あまりにも有名な写真。
胸が高鳴っちゃうね!
http://kishin-yokohama.com/ -
エントランスは意外にも控えめだ。
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広々としたロビースペースの真ん中にインフォメーション。その手前にチケットブース。
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俯瞰でロビーを眺める。やっぱり荘厳な建造物だ。
ここに紀信の写真展はどうフィットしているのだろうか。みなとみらいの美術館は広大で荘厳 by ころたさん横浜美術館 美術館・博物館
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展示は広大な2Fの約半分を使っている。右の奥に百恵ちゃんの「激写」がのぞいている。
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2Fに上がって来た。
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展示室の入口には再び巨大なジョンとヨーコが。
そう、「写真力」の特徴はこの圧倒的に巨大な写真パネルだ。これがえも言えない力を伝えてくる。みなとみらいの美術館は広大で荘厳 by ころたさん横浜美術館 美術館・博物館
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ここから先は例によって撮影禁止。なので貰ったパンフ等の写真でごまかしながら、言いたいことだけを書いていこう。
(これはチケット) -
2012年の「写真力」は新宿オペラシティのギャラリーだった。ここでもテーマ毎の部屋にテーマ毎の写真を圧倒的大きさで展示していた。今回も内容はほぼ同じ。
(これは美術館にあるレストランのチラシ) -
紀信の写真は今さら言うまでもなく、人物をその人物らしく撮るのが特徴だろう。しかしこの迫力は何によるのだろう。どの写真からも「目力」が感じられる。
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それはレンブラントやデューラーの肖像画のそれに通じるものがある。もちろん紀信の人物はまっすぐにこちらを見ているものばかりではないが、視線あるいは思線(と呼ぼう)を感じ取ることができるのだ。
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全体の構成は2012年と同じ。「GOD」「STAR]「SPECTACLE」「BODY」「ACCIDENTS」の5つのテーマ、5つの部屋からなる。
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まず暗幕を潜って「GOD」の部屋に導かれる。文字通り来世に旅立たれ「神」となった人たちの写真が、照明を落とした部屋に展示される。ここは冥界か?
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三島由紀夫の美しさ、夏目雅子の輝き、勝新太郎の奔放。どれも素敵だが、俺はきんさんぎんさんの笑顔に一票を投じたいな。
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次は「STAR」。2012年の展示から一部を替えたようだが、どれもお馴染みの俳優、歌手、スポーツ選手。
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鬼気迫る王貞治の眼もいい。11歳、少女の頃の満島ひかりもいい。これも激写の常連、南沙織奥様ももちろんいい。
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でも、やっぱり百恵でしょ!なんなんだ、この色気は。この時、彼女はまだ高校生のはずだぞ。これを撮れる、これを引き出せる紀信は、やっぱり凄い!!
デビュー直後から百恵を撮り続けた紀信が、「ひと夏の経験」なんていうキワモノを歌っていた百恵の殻を破り、本物の歌手、本物の女優にした。俺はそう思っている。
http://kishin-yokohama.com/
平岡正明をして「山口百恵は菩薩である」と言わしめ、紀信自らが「時代と寝た女だ」と称した百恵の伝説は、紀信の写真から始まったのだ。 -
百恵に力が入ってしまったが、その他にも見処満載。
小林旭、舟木一夫、松田聖子のあまりにもマンマのポートレート。
肩を落とす長嶋茂雄の哀愁。
浅田真央の天真爛漫。
そうそう、これら写真にはキャプションが付いていない。もらったこのチラシがあるから、モデルを知りたければそれを見ればいいのだが、チラシと首っ引きって野暮じゃない?ここは写真に集中したいね、俺なら。 -
次の部屋は「SPECTACLE」。いい得て妙だね。
技法を駆使してパノラマ写真を展開しているが、そこは紀信ですから、ただのパノラマじゃない。 -
公園に散らばるサーカスに交じって遊ぶ何人もの後藤久美子。
TDLも紀信が撮るとこうなるんだ。
そして歌舞伎俳優たち。観客席からではよく見えない大勢の役者たちの表情のアップ。 -
これだけ並ぶと嫌でも比べてしまう。
30年以上撮り続けている玉三郎の艶やかさや、仁左衛門の貫禄は今さら言うまでもない。 -
その中で光っていたのはやはり海老蔵か。個人的にはあまり好きな役者ではないのだが(過去のプライベート面を含め)、舞台に立つと海老蔵は海老蔵だ。20代の頃から何かを持っていると認めざるを得ない。
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さあお待ちかね「BODY」。
人の身体は美しいと、「激写」の紀信に教えてもらったのは40年前(「激写」はヌードじゃないので「STAR」に展示)。それに前後したヌードをここに展示している。 -
ここは宮沢りえでしょ! そこにあるがままのりえ、17歳。無垢という言葉をそのまま写すと SANTA FE になる。
もちろん他にも、樋口可南子の美しさ!
カルメン・マキのキレキレのボディ!
なんと黒柳徹子のお宝ヌードまで(ホントきれいよ)!! -
しかしこのコーナーの一押しは、ウラジミール・マラーホフ。ご存知ですか、ウクライナのバレエ プリンシパル。惚れます、男が惚れる身体です。その動きの瞬間を切り取った紀信の写真の美しさと言ったら! これは写真じゃないと伝わらない。
まさに「写真力」。
と、ここで一つ気が付いたことがある。5mはあるギャラリーの天井まで届くような大型パネルは全体で10数点。それらはどうやって展示しているのか?特にシノラマと呼ばれる巨大パノラマ写真や、このマラーホフの写真は?
で、分かりました。ほとんどの巨大写真はいわばポスターのピンナップ。ピラピラ
の写真(インクジェットだろうか)を壁に直に貼り付けている。すると経時により一部に皺や歪みが生じる。特に複数のパネルの張り合わせ部分、これは戴けない。
しかし1点だけそのまま巨大な厚みのある複数の「パネル」に張り付けた作品があった。それがこのマラーホフのヌード。紀信的にも特別なんだな、これは。 -
最後の部屋は「ACCIDENTS」
東北大震災の被災者のポートレートだ。まだがれきも生々しい現場で、それでも前を向く人たちの逞しさ。その時、その場、その人達からでしか伝えられないものを感じる。 -
じっくりと紀信の写真に向き合った後、横浜美術館所蔵の写真作品が展示されている企画室に向かった。
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こっちの方は撮影可能なのは嬉しい。
前半は昭和年代の俳優や作家のポートレートが主。秋山庄太郎や土門拳らの作品が並ぶ。 -
土門拳による藤田嗣治とイサム・ノグチ。
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秋山庄太郎による奥村土牛の目力を見よ。
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この一連の作品は、終戦直後の銀座の変遷を追った連作。見渡す限りのがれきの原が2年足らずで家々がびっしりと並ぶまで復興してくる。
日本人のパワーはすごい・・・ -
欧米の作品は1920年代から。左のポートレートはマン・レイによるマックス・エルンスト。
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このコーナーには前衛的・実験的な作品が並ぶ。
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展示室を出るといくつかの彫刻が並べられている。黒と茶の螺旋やリングは、イサム・ノグチ。
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1Fに続くスペースに並べられた彫刻が、建物の内装によく似合う。当然、丹下健三は計算ずくなのであろう。
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キリコの作品の艶めかしさ。
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ダリにしてはまともな立像を過ぎれば、そこが1Fフロア。
ミュージアムショップをちょっと覗いてから、併設の美術情報センターへ向かおう。 -
ここのミュージアムショップは、あまり凝っていない。普通に展覧会のカタログや関連書籍を中心に売られている。
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もちろん「写真力」のカタログも。
買ったのかって? 当然です。 -
美術館をいったん出てランドマーク方向に曲がると、併設の美術情報センターがある。ここで紀信の作品集や雑誌が閲覧できる。
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1Fはこじゃれたレストラン。美術館のチケットで割引もある。
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2Fに上がると美術資料センター。美術関係の図書館と思ってください。
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ずらっと並ぶ関連書籍。この左手に紀信関連の写真集や雑誌がまとめられていた。改めて SANTA FE やGOROのバックナンバーを見る。懐かしい。
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なんだかんだで横浜美術館で半日を過ごしてしまった。美術館の前にはクリスマスでもないのにイルミネーションが。
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夕闇迫るみなとみらいを後にしよう。
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篠山紀信の「写真力」展、超おすすめですよ!
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