2015/06/21 - 2015/06/22
1682位(同エリア17017件中)
クッキーさん
二回目のパリ街歩きは フィリップ・オーギュストの城壁跡を探すことに加えて、自由気ままな街角散策です。
ブリュッセルからパリを経由してルーアンへ、ルーアンからパリに戻ってすぐにシャルトルへと向かったので、全てパリに集約して1つの旅行記としました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ブリュッセルからパリへ。
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車窓から。
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タリス車内、2等車です。
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パリ北駅到着。
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11:45。
乗ってきたタリスを記念に。 -
北駅の外観が素敵なのでカメラに収めるつもりでいたのですが、サン・ラザール駅へ行くバスが発車直前だったので すぐに乗り込みました。43番バスです。
バスの車窓から。 -
サン・ラザール駅。
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ルーアン行きまで まだまだ時間がありますが、荷物を抱えてウロウロはできませんから 駅前辺りだけ。
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サン・ラザール駅前。
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ビルの壁面をズーム。
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サン・ラザール駅構内。
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モネが描いた風景だということだけで感慨深いです。
パリのほぼ中央に位置するサン=ラザール駅はパリで最初に建設された駅で、フランス北西部ノルマンディーの海岸に向かう路線の発着点であり、当時、フランスでもっとも多くの人々に利用されていた駅でした。
当時の最先端の建築素材であった鉄骨とガラスで構築された屋根が特徴的だったとのこと。 -
サン・ラザール駅の連作を描いた時、次のような逸話があるそうです。
画家としての名声など皆無に等しい状態だったモネは、一張羅を着込んで あたかもサロンの重鎮であるかのような態度で駅長との交渉に当たり、まんまと駅舎の絵を描く許可を勝ち取ってしまいます。
駅長はモネの策略にはまり、モネだけのために汽車を予定外の場所に停車させホームまで遮断し、モネの願いに応じて構内を蒸気で充満させるために必要以上に石炭を燃やさせるなど、モネの言いなりだったそうです。よほどモネの演技がうまかったのでしょうか?
今では寂れた雰囲気のサンラザール駅から ルーアンに向かいます。 -
ルーアンに2泊した後、パリに戻りました。
そろそろ旅行も明日が最終日。娘に頼まれていたマカロンを買うためにラファイエットへ。無事マカロンを購入。これでお土産はコンプリートです。
ちょうど昼時だったので、グルメ館でランチ。
二回目なので勝手知ったるシステムです。 -
再びここを訪れるとは思ってもいませんでした。
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モンパルナス駅で見かけた警備の兵士たち。
この後シャルトルへ向かいます。 -
シャルトルから戻った後、ホテルへの途中にある中華料理屋さんで夕食。
前回の訪問でも何回か利用したなじみのお店。
接客態度は若干ぞんざいですが、お手軽な値段で そこそこのお味なので利用しやすいお店。野菜もたっぷり摂れるのがうれしい。 -
ホテルは今回もモンパルナス・ダケール。
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シャワーのみ。
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洗面所。
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ベッドは広め。
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室内の様子。
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部屋の窓から。
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シャルトルでは ずいぶん歩いたようです。26,837歩。
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今日は帰国日です。
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メトロで移動。
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ノートルダム大聖堂。
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ブログ「西方見聞録」より
パリは2000年の歴史があり、現代の世界都市の中で最も古い街の一つですが、その発祥はパリの真ん中を流れるセーヌ川の中州、シテ島です。
そのシテ島には4世紀にローマの副帝"ユリアヌス"が宮殿を建設し、14世紀までフランス王の宮殿として機能しました。 -
シテ島はフランスの中心で非常に重要な街だったので、しばしばヴァイキングやイギリス、今のドイツなどから襲来を受け、甚大な被害を受けることが多く、パリをそのような敵から守るため12世紀に時の王、フィリップ・オーギュストが当時のパリの街の外側に壁を建設。
高さ9メートル、厚さ3メートルの巨大な城壁で、パリの街を囲いました。
その壁の名が フィリップ・オーギュストの城壁です。 -
ここでもやはり兵士が警護中。
12世紀と言えば、日本は平安時代後期。
その頃のパリは、まだ今のパリに比べると本当に小さく、シテ島を中心に 右岸はレアール、マレ地区、左岸はカルティエラタン、オデオン地区まで。そのエリアを城壁で囲っています。 -
大聖堂の塔に上る人たちが 列をなしています。
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パリを訪れるのは まだ二回目、地区名を聞いてもピンとこないほどの初心者ですが、4トラベラーのwizさんの旅行記に触発されて、こんな マニアックともいえるフィリップ・オーギュスト城壁を巡るルートを歩いてみようと。
グーグルの地図をコピーし、張り合わせ、回るべきルートをインプット。
気になる通りも地図に落とし込んで作った お手製の地図を持参しました。 -
前回パリを訪れた時に、マレ地区のリセ・シャルル ・マーニュという高校の一部に残っているフィリップ・オーギュストの城壁跡を見ているので、今回は 城壁跡を探すことに加えて、街角散策が目的。
・・と言えば様になるけれど、要は 気ままに歩き回ること。 -
ノートルダム大聖堂の裏辺りを歩いています。
入口のドアの上の植栽が見事です。その間に置かれた鳥の置物も素敵。 -
コロンブ通り。
お手製の地図も、参考になったのは途中まで。
いつの間にか ここはどこ?状態に陥ります。 -
コロンブ通り。いい雰囲気です。通りの先はセーヌ川。
フィリップ・オーギュストの城壁について 詳しく知りたい方はwizさんの旅行記へどうぞ。
ほとんどは 街角点描レベルです。 -
セーヌ川の対岸に見えているのは市役所。
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対岸の左手にはサン・ジャックの塔。
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ユルサン通り。
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シャントゥル通り。
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シャントゥル通りは ノートルダム大聖堂の尖塔がこんな風に見える隠れスポット。
人っ子一人通らなさそうな小路なのに、同じような観光客を何組も見かけましたから、けっこう知られている名所なのかも。 -
シャノワネス通りを道なりに進み、
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クロワトル・ノートルダム通りに戻ってきました。
通りの左手奥が大聖堂です。 -
大聖堂裏の公園から。
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ノートルダム大聖堂の裏側。
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アルシュヴェシェ橋からトゥルネル橋を。
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大聖堂も見納め。
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クルーズ船は 鈴なりの観光客。
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橋を渡った辺りの街角。
まずは 緑色でプロットされた寄り道コースを歩きます。 -
フレデリック・ソントン通りで振り返ると 大聖堂の尖塔。
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脇道の奥は行き止まり。
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その脇道の建物の壁面。
これも城壁の名残りっぽいですが、城壁跡のルートからは 外れています。 -
ファール通りに面した公園の中で。
とてもいい雰囲気。奥に見えるのは サン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会。 -
ファール通りの街角から。
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ファール通りから右に折れて ガランド通りを進みます。
この壁面に見えているのも城壁の一部であるかのように見えます。まるで宝探しをしているような気分です。
建物の壁面ばかりに目がいきますが、このガランド通りも 石畳の 雰囲気のある小路です。 -
ガランド通りを右に折れると サン・ジュリアン・ル・ポーブル通りに出ます。
先程 公園の奥に見えたサン・ジュリアン・ル・ポーブル教会です。
12世紀から建築。パリで一番小さい教会だそうです。
案内板は、もともとメロヴィング王家の墓の場所だったことを表示しているそう。 -
向かいにある建物のそばにも 案内板が立っています。
この黒い案内板は、「Histoire de Paris(イストワール・ドゥ・パリ)」・歴史案内板と呼ばれるもので、教会や美術館など歴史的な建物や観光名所の脇に立っていて、その場所の簡単な歴史が記されています。
長い歴史の詰まったパリですから、何気ない建物でも偉大な文豪が住んでいたものだったり、どこにでもありそうな広場が 実は歴史的事件と関わりのある場所だったり・・・するんですね。
残念ながらフランス語表記しかありませんから、勝手に想像を膨らませるしかありませんね。 -
サン・ジュリアン・ル・ポーブル通りをセーヌ川の方へ歩き、左折するとビュッシェリー通りにある シェークスピア&カンパニーという本屋さん。
ちらっと中を覗くと、人があふれていて カメラを向けるのがためらわれます。
文学好きの聖地、とまで言われているそうなのですが、今回の街歩きのテーマは城壁巡りですから、とりあえず店先だけ 記念に撮っておきます。 -
持参の地図を拡大。
中央の右下辺りの緑色にプロットされた道を歩いています。 -
シェークスピア&カンパニーを見つけられたおかげで軌道修正。
ビュッシェリー通りから 大通りを渡ってコシェット通りへ。 -
コシェット通りにあるシャキペッシュという小路。
パリでもっとも狭い、ユシェット通りからセーヌ川に抜ける道です。
このとおり、狭い上に短いんです。幅1.80メートル、全長29メートルだそうです。 -
ここにも歴史案内板が立っていました。
通りの名前は「釣りをする猫通り」というのだそう。 -
小路の壁面です。
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コシェット通りに戻ります。
この辺りには レストランなどが多く立ち並んでいます。 -
コシェット通りをさらに歩いて。
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アルプ通りへ。
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アルプ通り。
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サン・セヴラン通り。この辺りも食事処でいっぱいです。
アルプ通りを抜けてサン・ミッシェル通りへ。 -
賑やかな界隈のサン・ミッシェル通りに いきなり古代の遺跡が現れました。
1世紀から3世紀にかけて作られたローマ時代の浴場跡で、パリがローマの要塞都市だった頃の名残でもあります。
ローマ人は入浴好きだったためか、ローマの遺跡には浴場跡がよく出てきますね。 -
この遺跡も同様で、これはセーヌ川の舟主たちの組合が作った公共浴場でした。
ここには、セーヌ川から水が引かれ、熱温、微温、冷水の3種類の浴場、さらにプールと運動場を備えた大ヘルスセンターが造られていたそうです。 -
3世紀末に蛮族によって破壊されますが、14世紀にブルゴーニュの修道院院長「クリュニュー」がこの地を買い取り、 修道僧のための建物が造られました。
今でもこの浴場は遺跡として保存されています。 -
かつての浴場を彷彿とさせる姿。
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クリュニュー中世美術館。
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15世紀になって大幅に再建され、ほぼ現在の形となりました。建築様式はゴシック後期のフランボワイヤン様式とルネッサンスが混合している、非常に優雅なものです。
まるで貴族の館みたい。 -
聖母像。
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右端のマリア様は とても優しい顔立ち。
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ロバに乗るキリスト。
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このようなステンドグラスを間近に見られるというのは新鮮な驚き。
教会建築の中では 遠目に眺めるだけでしたから。 -
教会建築を彩ったもの?
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調度品。
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かつてイギリスで祭壇の壁を飾っていた雪花石膏の飾り板の一つ、受胎告知。
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このような通路を通って、進みます。
右手に見えるのは サン・ジェルマン・デ・プレの扉口。 -
その扉口を通って入った所(?)の展示物。
美術館は2フロアで構成され、1階にはローマ時代の公共浴場と中世時代の教会に使われた彫刻や建築が展示されています。 -
素敵な音楽が聞こえてきました。
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何かのイベントのリハーサルをしていたようでした。
ここが 11世紀、12世紀の建築彫刻を集めた展示室。
ローマ時代の浴場跡の一部である冷水浴場だった所です。 -
本来の展示物よりも こんな壁面に興味津々。
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浴場跡の一部であったことが よく分かります。
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ローマには行ったこともないのに、他の国のローマ遺跡を追いかけてばかり。
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よくぞこれだけの状態で残っていることに感動です。
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司教杖でしょうか?
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一瞬 デスマスク? かと思ってしまいました。
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2階には、絵画、彫刻、タピスリー(織物)、工芸品、ステンドグラス、聖書などが展示されています。
美術館の中でも、最大の見所が連作タピスリー「貴婦人と一角獣」だそう。
全く知らないままに訪れたのですが、一番心惹かれたのがこれらのタピストリーでした。 -
「貴婦人と一角獣」は6枚のタピスリーで構成されており、いずれも赤を背景に中央に貴婦人、彼女の左手に一角獣、右手にライオンという構図で、背景の赤とは対照的な鮮やかな青が所々効果的に使われた非常に美しい作品です。
このタピスリーは1882年に地方の城で発見されたものだそう。
手鏡をもつ貴婦人。前脚を貴婦人の膝に乗せ、鏡に映った自分の姿を見るユニコーン(一角獣)。 -
貴婦人がお菓子をつまんでいたり、楽器を奏でていたりと、彼女の行動から人間の五感である「視覚」「聴覚」「味覚」「臭覚」「触覚」を表しているとされています。
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この1枚は、「私の唯一の望みに」と書かれているもの。
貴婦人は他の5枚のタピスリーで身に着けていた首飾りを手に持ち、傍らの侍女は宝箱を手にしているだけです。この首飾りは箱から取り出しているのか、それとも箱の中へ戻す所なのか・・それが謎だ、などと評されているタピストリー。 -
可愛らしいユニコーン。
美術館の外側のローマ浴場跡を見た後、一瞬 美術館を素通りしようかと思ったのですが、入場して本当によかったと思えたタピスリーでした。 -
中世という時代に焦点をあてた美術館が所蔵する美術品も 何点か。
司教杖。 -
展示品は、宗教的モチーフを施した彫刻やレリーフ、家具や武具などの調度品、アクセサリーなどの工芸品などが中心です。
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繊細なレリーフが施された小箱など。
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宝飾品。
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宝飾品。
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いつもなら高い所にあるステンドグラスが、すぐ目の前にあります。
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修道院長の礼拝堂だった場所には、天井を華麗に飾るフランボワイヤン様式の繊細なボールドが残されています。
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中庭の井戸。
敷地内には緑豊かな中庭があるそうなのですが、見逃したようです。 -
美術館前の公園の中で。
ローマ時代のものでしょうか? -
ローマを代表するモニュメントがこんな所に。
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公園越しに見るクリュニュー中世美術館。
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通りを挟んだ向こうにはソルボンヌ大学。
この辺りを 教育機関が点在する学生街、カルチェ・ラタンというのですね。
街歩きは もう少し続きます。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
この旅行記へのコメント (1)
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- duc teruさん 2018/03/15 14:08:08
- ご訪問ご投票ありがとうございました
- お礼に参上いたしました、少年のころのワクワク感を思い出しながら拝見しました、素晴らしい写真とコメントですね!
愚老のなんの中身のない愚作凡作ですが、年寄りの空元気と思召してお付き合いいただければ、うれしいです。
duc teru
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