アテネ国立考古学博物館【4】クラシック期（紀元前480年～前323年）

2016/08/26 - 2016/08/27

ギリシャの旅行記の番外編「アテネ国立考古学博物館」、ホテルから徒歩15分ほどのところにあったのでオプショナルツアーから帰ってきたあと（19：00?20：00）と帰国日の朝（8：00～10：00）の２回訪問しました。広大な館内に並ぶのはクレタ島を除くギリシャ全土からの出土品、ほとんどの展示品が紀元前のものです。東京国立博物館で2016年6月21日～9月19日に開催されている 特別展「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」（・・ギリシャ旅行の前後で２回いきました）にも多くの作品が出展されていました。
２階建ての館内は年代別・ジャンル別に56の展示室がありました、たくさん写真を撮ってしまったことと自分の整理のために年代別に纏めてみます。

クラシック期
クラシック期はギリシア美術の黄金時代で、紀元前480年から紀元前323年頃までの様式になります。

エリア 国立考古学博物館周辺(ギリシャ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

館内図の1Ｆ-15～21（丸印）がクラッシック（古典）期彫刻コレクションの部屋です。

「ゼウス像」紀元前460年頃
エヴィア島アルテミシオン岬沖の海底から発見された像。

右手に持った雷を投げようと立つゼウス。美しい肉体と威厳のある表情はギリシア彫刻の最高傑作の一つと言われています。

後姿からも美しい筋肉と力強さが感じられます。

「ギリシャ神の頭部」紀元前450～前440年頃
ゼウスでしょうか。

こちらも「ギリシャ神の頭部」ですが、知的な表情です。

「ミノタウロス像」
アテネで活躍した彫刻家ミュロン（紀元前480年頃～紀元前445年）の作。

「トリプトレモスの派遣（デメテールとトリプトレモスとペルセフォーネ）～エレウシスの大浮彫」紀元前440～前430年頃
女神デメテルの聖地エレウシスから出土した大浮彫。
デメテルが人間に穀物の栽培を教える神話を表したもの。

「青年の墓碑」 紀元前430年
アイギナあるいはサラミス出土。

こちらも墓碑だと思いますが内容（由来）はわかりません。

「ニンニオン奉納の赤像式ピナクス」紀元前370年頃　エレウシス出土
こちらの複製品が、東京国立博物館の特別展「古代ギリシャ―時空を超えた旅―」に出展されていました。

ライオンのレリーフ

「ヘルメスとニンフ」紀元前420～前410年　パレロン出土
黄泉の国を支配する王エケロスがバシレをさらって行こうとするのを止めようとしているヘルメスの場面。

「ヴァルヴァキオンのアテナ」
紀元前432年に完成したパルテノン神殿はアテナ女神に献じられたもの。内部の聖域には、フェイディアスの作品である高さ12ｍのアテナ像が置かれていたといわれています。本物は既に失われていますが原作にかなり忠実と言われている1/12サイズのコピー。

「ヘゲソの墓碑」紀元前410～前400年　アテネのケラメイコス出土
ヘゲソという名の女性の墓碑。左に立つのは召使で宝石箱を女主人ヘゲソに差し出しています。クラシック期の墓碑の名品。

「姉弟の墓碑」紀元前420年頃
ムネサゴラ（姉）とニコカレス（弟）という姉弟の死を悼んだ両親によって立てられた墓碑のようです。姉が裸の弟に鳥を手渡そうとする姿が描かれています。

「イリッソスの墓碑」紀元前340年頃　アテネのイリッソス川出土
若くして死んだ息子を見つめる父親の哀悼の描写が秀逸な墓碑。

「少女と両親の墓碑」紀元前4世紀頃　アテネ出土　
握手を交わす2人の女性のうち、椅子に座って相手を見詰めている方が母親で、立っている方が娘と考えられます。

「コロノスの墓碑 」ライオンの革を掛けた馬が見事です。

「マラトンの少年像」
古代の有名な彫刻家プラクシテレスによる紀元前330～340年頃の作品といわれています。マラトン沖で発見されたものです。

「アンティキセラの青年」
アンティキセラの海から壊れた姿で発見されたのもの。紀元前340年頃の作品といわれています。

「パンの画家のペリケ」紀元前470年
古代ギリシアの陶器にアッティケー風の赤絵式の技法で壷絵を描いた「パンの画家」と呼ばれる絵付師の作品。
ブーシーリスと戦うヘラクレスを描いたペリケ（器）。

「アッテイカ黒像式アンフォラ」紀元前430～前420年
様々な人物像が描かれています。