ホテル古賀の井が閉館したので古賀の井リゾート＆スパに行ってみた

2016/06/13 - 2016/06/13

　「ホテル古賀の井」は良かった。昭和を代表する白浜の有名温泉旅館である。かつては昭和天皇も宿泊されたほどの名旅館なのである。それが今年の三月をもって閉館した。理由は現在の耐震基準にそぐわず、このまま営業を続けるなら全館建て替えなければなかないからだという。残念でならない。
　「ホテル古賀の井」の一番良かったところは、温泉の質である。独特の”ぬるっ”とした質感は堪らなかった。閉館したなら仕方がないと、ホテル古賀の井の裏山に建つ、「白浜古賀の井リゾート＆スパ」に日帰り入浴に行ってみたのである。
　丘の上に建つホテルなので眺望は極めてよかった。白浜温泉街にあって唯一のリゾートホテルなのである。外観もフロント・ロビーもシティホテルそのものだということができる。極めて清潔で美しい。大浴場の隣には室内の温水プールも用意されている。これって間違いなくシティホテルである。
　フロントで入浴料の１２００円を払うとそのまま大浴場に直行。
　大浴場には無料のタオルとバスタオルが用意されている。何枚使っても自由である。入浴後の冷水やお茶のサービスもある。ウーロン茶もある。
　脱衣所も綺麗で美容室のようだ。洗い場も仕切りがあり清潔そのもの。それになりより大浴場が空中に浮かんでいるように広々として眼下に白浜の町が見渡せる。これは爽快感を満喫できる絶好のロケーションである。しかし、肝心の温泉の質はというと、ホテル古賀の井ほどいいものではない。ここのはサラサラなのである。僕はちょっと物足りなさを感じた。温泉といえばやはり独特の肌に沁み入るようなヌルっと感じが必要であろう。そんな感じはまるでない。ここの温泉は「若葉の湯」”ナトリウム炭酸水素（低張性弱アルカリ性）”というらしいのだが、しかし、「若葉」が余りにすぎるのではと思った。
　「ああ、あのホテル古賀の井は良かったなあー」っと、若葉温泉に浸かりながら思ったのである。
　ちなみに「ホテル古賀の井」は白浜温泉の入り口にあって、ここは古賀浦温泉であり、温泉自体が元々違うのである。ホテル古賀の井の裏山に建つ『古賀の井リゾート＆スパ』が白浜温泉。なぜすぐ裏なのに古賀浦温泉の温泉を引かなかったのだろうかと疑問に思った。
　約１時間温泉に浸かり、「古賀の井リゾート＆スパ」を後にした。
　温泉帰りの体のだるさも、思わずウトウトしてしまう眠気も、車を運転しながら何も感じなかった。やや、体が軽くなったかなというだけであった。

エリア 南紀白浜(和歌山)

• 旅行の満足度: 3.5
• ホテル: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 自家用車

ホテルフロント・ロビー

ロビーから中庭を望む。

中庭からエレベーターと客室を見上げる。

室内温水プール。シティホテルそのものである。

大浴場の更衣室。美容室のようである。

大浴場の洗い場。仕切りがされていて綺麗である。

サウナもある

大浴場から白浜の町が見下ろせる

大浴場からの眺望は素晴らしい

「若葉温泉」の温泉表記