2014/05/19 - 2014/05/19
150位(同エリア314件中)
サンルカさん
お昼休みで閑散としていたフランカヴィッラ・フォンターナ散歩を切り上げ、
今夜から2晩お世話になる予定の、B&Bに向かいます。
その宿があるのはフランカヴィッラのお隣にあるチェリエ・メッサーピカの町外れ。
町を繋ぐ幹線道路SP26を走ること約10キロ。クルマでビュッと15分ほどです。
チェリエ・メッサーピカの手前を右折すれば、そこはすれ違い不可能な細い農道。
オリーブ畑の中をクネクネクネと走った先に、お目当てのB&Bはありました。
そこには何本ものトンガリ屋根が空に向かって突き出している建物が!!
この地方に来たなら一度くらいは泊まってみたくなるトゥルッリの宿です。
到着を伝える呼び鈴を押したら、家族全員でお出迎え!?
挨拶もそこそこに、飲み物からケーキといった毎度のおもてなし大会が開催されます。
「どこか行きたいところはないか? 何かやりたいことはないか?
プールはあっちで、バーベキューをやるならここにコンロがあるから……」と。
そこで、マッセリアとか古いフラントイオに行ってみたいのだと答えたところ、
それなら近くにあるからということで、突如ご近所ツアーが開催されることに……。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
フランカヴィッラから北上すること10分少々で
チェリエ・メッサーピカの町が見えてきます。
でも、予約をしている宿はこの町の手前にあるので、
町を見に行くのは後にして、まずは宿に向かうことにします。 -
オリーブ畑の中をジグザグと走ってくると、道の脇に看板?が!!
たぶん宿はこの辺りのはずですが……。
この場所からはオリーブの木々以外に建物なんかは何も見えません。
手前にある脇道を入っていけば、その先に宿があるのでしょうか?
そういえば、ここを予約するときに見かけた宿のクチコミ情報によれば、
「GPSでもここに着くのは不可能」とか「案内の看板がない!!」といった
ネガティブな意見もいくつかありました。
確かにこんなものでは見つけるのも難しいですけど、
これまでお世話になってきた田舎のB&Bなんかは、
多かれ少なかれこんなものですよ。 -
脇道に入って走ること200メートルほどで、宿の建物が見えてきます。
そうです。今夜泊まるのはこのトンガリの宿です。
オリーブ畑の真ん中にぽつんと一軒。
お隣さんの建物などはまったく見えません。 -
こちらがこのB&Bの宿泊楝。
この一棟の中に大中小の3つの部屋がありまして、
大きいのはファミリー向けの広めのお部屋で、一泊4人で140ユーロ。
中の部屋も最大で4人まで宿泊可能で、2人利用なら一泊100ユーロ。
3人なら120ユーロ。4人なら140ユーロ。
で、小さな部屋は2人用で一泊が80ユーロとなっています。
もちろん我々が利用するのはこの小さい部屋。
節約旅にしては昨夜からちょっと贅沢なような気もしますけど、
ここは奮発です。 -
このB&Bの運営を行っているのはファミリーの長男のダニエレ。
我々が到着すると家にいた家族全員が挨拶のために出て来てくれました。
皆さんが思い思いに宿の説明をしてくれます。
今朝までは他のお客さん家族が一週間泊まっていたけど、
今日からは我々だけみたい。
オーナー家族は30メートルほど離れた自宅に住んでいるようで、
「他のお客さんはいないから、どこでも好きに使って」とのことです。 -
鍵を受け取り、ひとまず部屋に。
玄関の奥は12帖ほどのリビングスペースで、その奥がバスルーム。
この建物は元々18世紀に建てられたそうです。 -
部屋の片隅には小さな暖炉が付いてますので、
寒い季節も炎の温かさに包まれ快適に過ごさせてくれることでしょう。 -
リビングの天井はこのようにコーンヘッドとなっています。
この部屋の明かり取りは玄関トビラからだけなので、
室内は日中でもほのかに落ち着く暗さです。 -
リビングルームの隣には同等の広さのベッドルーム。
-
もちろんこちらの部屋もコーンヘッド。
この建物一棟には9つのトンガリ屋根が付いていて、
そのうち2つが我々の部屋の屋根となってます。 -
暖炉の上の棚に並んでいた置物たち。
-
中央に見えるトビラの奥がベッドルーム。
玄関は2重トビラになっていて、ガラスが入っているのは室内側だけ。 -
シンプルなトイレスペース。
さすがにここはトンガリではありません。 -
ついでにシャワースペース。
ダニエレの若者センスで選ばれた快適な水回りとなっています。 -
室内の探索はまたあとにして、部屋の外も見て回ることにしましょう。
屋根の根元からはえている四角い柱は暖炉の煙突です。 -
そういえば部屋の中には冷蔵庫がありませんが、
これもイタリアのお宿では定番のスタイル。
冷蔵庫は左手の木の奥に見える小さな小屋の中にあります。
まぁ、これが面倒で不便と感じてしまう方は、
この手の宿は選ばない方が良いでしょう。
朝ご飯は中央奥に見えるパーゴラの下で頂けるとのことです。 -
冷蔵庫があるという建物の内部。
本格的なキッチンとなっていて、宿泊中は好きに使って良いとのこと。
といわれても、地元の料理との出会いも旅の大切な楽しみですので、
ここでスーパーの食材を使って自炊をする気などは毛頭もありませんが。
肝心の冷蔵庫は奥のパントリーに置かれていて、
ガス入り、ガス無しのミネラル水はもちろん、
白ワインからジュースにヨーグルト等々、
自由に飲んで食べて良いみたいです。
もちろん赤ワインもパントリーに常温で用意されています。 -
エスプレッソメーカーもありました。
こちらも好きなときに好きなだけどうぞ、となってます。
また、天気が悪い朝は、こちらのテーブルで朝ご飯です。 -
欧州人の必需品、プールも準備完了です。
この季節としては珍しく気温があまり高くなかったので、
今日は泳ぐにはちょっと寒いかも。
欧米人なら平気で入るでしょうけど……。 -
「ここには14個のトゥルッロがあるんだ」と教えてくれましたが、
泊まる建物にはどのように数えても9つしかありません。
「9つしか数えられないんだけど」と聞くと、待ってましたとばかりに
「じゃあ、今から見にいこう!!」だって。
ということで、突然ダニエレ&両親とのトゥルッロ探索ツアーの開始。
この一帯は宿のオーナー一家が所有している果樹畑なのだそうで、
その広さはそれなりに大きいようです。 -
敷地内ツアーでまず最初に教えてくれたのが、
プーリア名物のこんな石積みの塀。
道路や畑の境界等に石積み塀が並ぶのがこの地方の光景ですが、
それらは何百年も前にご先祖さまたちが積み上げたものとのこと。
この一帯はどこもかしこもこの手の石ころがゴロゴロと埋まっており、
最初の入植者たちがそれを根気よく開拓していったのです。
そのときに出てきた石ころをこのように積み重ねていったのですが、
その石垣の役目は道路や他人の土地との境界だけではなく、
畑の中を移動するための通路でもあったのです。
写真に写っている石塀は管理が出来ていないため荒れていますが、
上面がきれいに整えられている塀なら、
確かに土の上を歩くよりも格段に楽に移動ができます。 -
プーリア名物のひとつ、アーモンド。
たわわに実ったアーモンドは、あと1~2週間で収穫となるそうです。
この農園ではオリーブやアーモンドの他に、
イチジクや桃などの果物が作られています。 -
畑の中を進んでくると大きなオリーブの木の下にトゥルッロが出現!!
他にもトゥルッロがあるというのは、そういうことでしたか。
これは彼らの土地に建つトゥルッロの中で最も古いもので、
15世紀くらいに作られたものだそうです。
その昔はここで働く小作人が家族で暮らしていたと言っていましたが、
それっていつくらいまでの話だったのでしょうか?
決して中は広くはないですよ。 -
入り口開口の上部にこのまぐさ石を使うスタイルが、
初期のトゥルッロ建築の形式なのだと教えてくれました。
その後は玄関先が四角く出っ張ったスタイルとなり、
さらに時代が進むと、壁が円柱から方形へと変わっていったそうです。
丸壁なら古く、壁が四角くなっていれば新しいと覚えておきましょう。
室内も古いタイプは丸壁ですが、後期になると平面壁となるようです。
今夜泊まる建物はスタイルからいうと新し目ということになりますね。
300年前の建物ではまだまだひよっこですか……? -
さらに畑の中を進んでくると四角い建物が出現。
左隣の木陰にはトゥルッロが建っているのも見えます。
ここは昔に何かの作業で使っていたとのことでしたが、
何をやっていたのかは聞いたけれど忘れました……。
そういえば、お母さんは途中で家に帰ってしまいました。
さすがにここまでは付いてきてくれません。
「お客さんをこんな場所まで連れまわしたら迷惑でしょ」と
しきりにお父さんを叱っていましたが、
いやいや、我々は喜んでますから安心してください。 -
こちらが建物の入り口。
内部には最近まで使っていたテーブルやソファーが置かれていました。
ひとりだったらちょっと怖い雰囲気です。 -
さらに敷地の奥へ奥へと、草木をかき分け、
デコボコの道なき畑の中を進んでいきます。
まさかこんな激しい探検をすることになるとは思ってもいませんでした。
ここにも新たなトゥルッロが。
さきほどの説明からすれば、
これは玄関口が付いたやや新しいトゥルッロですね。 -
建物が大繁殖したサボテンに浸食されてしまい、
それが元で屋根がガラガラと崩れてしまっています。
修復できなくなる前に早く直したいとは言っていましたが、
宿から悪路をかなり歩いてこないとたどり着けないため、
それほど使い道が無さそうなのが難点か。 -
左手奥に見えている石積みは大きな井戸。
こちらも無惨にサボテンにやられてしまってます。
恐怖のサボテンです。 -
それでもお父さんは少しでも元の姿に戻そうと、
こうして自力で石をひとつひとつ並べ直しています。
見過ごすわけにはいかないのでしょうが、
これでは修復完了はいつになることやら……。 -
トゥルッロ内部は外に比べると、比較的良好な状態に保たれていました。
壁や屋根は何層もの構造なので、外の層が崩れているだけみたいです。
このトゥルッロは、室内の壁が屋根と同じように丸くなっていますから、
最初期から少しだけ進化した時代のものでしょうか?
にわかトゥルッロ知識ですが……。 -
雨漏り跡は見えますが、屋根の内側も問題なさそう。
雨漏りの原因はやはり屋根が崩れているからでしょうね。
古いトゥルッロではつっかえ棒役として木製の梁が使われています。 -
思わずワイルドな冒険となりましたが、ひと回りして戻ってきました。
でもこれでツアーは終わりではありません。
話の流れで、次は宿の外まで探検に行くことになりました。
ダニエレはこれから夜の仕事があるとのことで、ここでひとまずお別れ。
お母さんは「無理に誘っては迷惑でしょ」と、気を使ってくれますが、
ノリノリになったお父さんはもう止められません。 -
お父さんがクルマに乗せて連れて行ってくれるのかと思っていたら、
使うのは我々のクルマで、お父さんは助手席に乗り込み道案内。
で、まず向かったのは近所にあるというマッセリア。
マッセリアというのはこの地方ならではの建物形式で、
広大な敷地を所有して地域を収めていた大地主の邸宅のこと。
現在でも実際に人々が暮らしているマッセリアは少なくはありませんが、
その豪勢な建物を宿泊施設へと改築されているものもいくつもあります。
当初、この地での宿泊はそんなマッセリアにしようかとも考えましたが、
魅力的なマッセリアはどこも宿泊費が半端なく、断念していました。
泊まれないまでも、建物だけでも見学してみたいと思っていましたので、
これは願ってもないチャンスです。
ということで、どこをどう走ったのか分からないまま目的地に到着。
ん、まさかこれがマッセリアではないですよね? -
どこから見ても廃墟の教会!?
バラ窓に2つの鐘楼があるゴシックのファサードも、
これはこれで嫌いではありませんが……。
建物横の階段をつたって2階部分にまで登れるようになっています。
これはファサードを裏側から見たところです。 -
「ほら、これがマッセリア!!」
廃教会の2階から隣のトゥルッリ群を見下ろすことができるのですが、
そう来ましたか!! なんとこれがマッセリアとは。
ターラントからここまでにも数々のマッセリア跡がありましたが、
でもこのトゥルッリスタイルは目にしなかったはず。
これはこれで歴史的に貴重なのでしょうか。
しかし、見てみたかったのは、農家としてでもホテルとしてでも、
今でも生きているマッセリアだったのですよ。
放置されているクルマもなんだか怪しそうですし……。 -
教会の中には入れませんが、隙間から覗いてみると内部はこんな感じ。
ここには自然の洞窟を利用した14世紀の地下教会があるそうですが、
もちろん今日のようにいきなり来ても見ることはできません。
地上の建造物は1565年に建てられたそうで、
マドンナ・デッラ・グロッタという名前の教会です。 -
歴史的にみればとても貴重な教会なのだそうです。
プーリアでは費用等のさまざまな理由で
この手の貴重な文化遺産が放置されたままになっていて、
それは大きな社会問題となっているようです。 -
廃墟好きだけにくすぐられるものはあります……。
期待していたマッセリアとは若干違ってはいましたが、
ついさっき合ったばかりの地元の方をクルマの横に乗せて
見知らぬ土地を探検して回っているなんて……。
それだけでもワクワクドキドキです。 -
さて次行ってみましょう!!
ということでやってきたのがフラントイオ。オリーブオイル搾油所です。
あれ? ここオリーブオイル作ってますか? -
もしかしなくても、とっくの昔に廃業していません?
案内してくれた本人ですら、この状態に驚いていましたので、
もしかしなくてもこの何年間は、ここには来ていないでしょう!? -
「こっちからならよく見えるはず」と、案内された場所から覗き込めば、
そこに見えたのは地下のフラントイオ跡。
この地方では中世から室温が安定している地下に搾油所が作られており、
ここもそんな搾油所のひとつだったのでしょう。けど……。
オリーブオイルの一本でも買って帰ろうと思っていましたが、
ここでの購入は無理っぽいです。
おいおい違うだろ!! って、ポカッと突っ込みたい気持ちはありますが、
これはこれで、とても楽しく印象深い時間を過ごすことができました。
もちろん、イタリア語での意思疎通の限界が低すぎたことが……。
お父さんの親切なおもてなしには感謝します。 -
帰り道でも案内(地元自慢)は続きます。
で、これはこの近辺でもとくに古いトゥルッリ。 -
これはこの周辺で最も古いオリーブの木。らしいです。
-
さっきとはまた違うマッセリア。
このずらりと並んだトゥルッリはかつて家畜小屋として使っていたもの。
これもこの地方ならではの特徴的なスタイルらしいです。 -
そんなこんなで、不思議で怪しげな冒険の時間は終了。
お父さんを宿に降ろし、チェリエ・メッサーピカの町まで行ってみます。
今の時刻は夕方6時半を過ぎたところ。
夕食まではまだ少し早いので、時間つぶしを兼ねて町歩きでも……。
そんなこんなの町へ向かう途中で見つけた信号&標識。
アンナとジャンパオロが結婚ですってよ!!
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