【下鴨神社】高く澄んだ空　陽光に輝く　光琳の梅

2016/02/21 - 2016/02/21

「一体どんな樹の花でも、所謂真っ盛りという状態に達すると、あたりの空気のなかへ一種の神秘な雰囲気をまき散らすものだ。」とは、梶井基次郎「桜の樹の下には」の一節。

今日は、梶井基次郎の「檸檬」をポケットに押し込んで、電車の中で読みながら、京都へ向かいました。
気分がグッと盛り上がってきたところで、京阪電車の終着駅「出町柳駅」。
駅前の「鴨川デルタ」（高野川と加茂川が合流して鴨川となる）から冷たい北風が吹き降りてくる「高野川」の堤を遡り、左に折れるとそこは下鴨神社。

「糺の森（たたずのもり）」の原生林を抜けると、そこには尾形光琳が紅白梅図屏風を作った時のモデルとなった「光琳の梅」が「幻覚のような美しさ」を解き放っていました。

エリア 下鴨・宝ヶ池・平安神宮(京都)

• 旅行の満足度: 5.0

• 交通手段: 私鉄 徒歩

尾形光琳が作成した「紅白梅図屏風」とは、ほとんど誰でも一度は目にしたことがあるでしょう。私は、美術の教科書に載っていた「金箔の屏風」として覚えています。

下鴨神社(賀茂御祖神社) 寺・神社・教会

光琳は1658年京都生まれ。
京都で遊び暮らして、とうとう金を使い果たして、40歳になってから絵を描き始めたようです。

金屏風に描かれた、中央の川と両側の梅。左側の紅梅が下鴨神社の梅と言われています。

今から400年前に尾形光琳がここで梅に一目ぼれしたのでしょう。

下鴨神社の境内です。

下鴨神社全景。

冬でも鬱蒼と茂る「糺の森（たたずのもり）」の原生林。
馬場と言われる流鏑馬が行われる場所を北上。

あけ橋を渡ります。ここで穢れを落とします。

長い原生林を抜けてやっと下鴨神社本殿が見えてきました。

ここからの10枚で、最寄りの駅から下鴨神社までの道筋をたどります。
先ずは、京阪電車の出町柳駅。
大阪淀屋橋から特急で約１時間。

出町柳駅 駅

出町柳駅から高野川に沿って北上します。
北風が吹き降りてきて、寒風が肌に突き刺ささるのです。
思わず下を向いてしまいます。

最初の橋を渡ります。

渡り切ったところにある大きな家。

そのわきに下鴨神社入り口。
出町柳駅から約10分くらいでしょうか。

すぐ左側には鴨長明で有名な河合神社。
鴨長明はこの神社の禰宜になれずに出家してついに「方丈記」を著しました。
何と皮肉。

河合神社では女性が美しくなるように拝むようです。

河合神社の右端に鎮座する「鴨長明」の方丈。

この旅行記へのコメント （2）

• たらよろさん 2016/03/05 17:00:37

  下鴨神社の梅

  こんにちは、nomadic dreamさん
  
  下鴨神社にこんなに目を惹く、
  美しいピンク色があるなんて、、、
  全然知りませんでした。
  
  いやぁ〜〜良いもの魅せていただき、教えていただきました。
  ぜひぜひ来年行ってみたいと思います。
  
  梨木神社、美人水飲んだけれど、いまいち効果がわからない〜〜笑
  まあ、気の持ちようですね。
  
  　　たらよろ

  nomadic dreamさん からの返信 2016/03/05 22:11:25

  RE: 下鴨神社の梅

  たらよろさん、こんにちは。
  
  2月末に北野天満宮の梅をご覧になっていたのですね。
  天満宮の梅はまた見事ですよね。
  下鴨神社の梅はあまり目立たないのか、人もまばらでした。
  でも確かに鮮やかな色と花の数。
  栄養が良いのでしょうか？
  また来年が楽しみです。
  
  ところで、光琳の「かきつばた」のモデルは上御霊神社(下鴨神社から少し上ル)にあったようですが、今は小川が枯れて見られないようです。nomdic dream