アマルフィ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
2014年6月から7月にかけて、イタリア、フランス、スペインを勝手気ままに歩いた一人たびの心地よさが忘れられず、年が明けるや否や新しいプランを作成。今年は昨年最も強く心を惹かれてしまったイタリアに集中することにしました。6月のトスカーナは連日35度を超す猛暑だったので、今年は1か月前倒し。<br /><br />まずは行きたいところをピックアップして、たびの拠点となる都市を選定。宿泊施設を押さえてから、詳細を詰めていくというのが私のスタイルなのですが、例によってこれも見たい、あそこも行きたい・・・とかく欲張りな私のこと、1か月じゃあ全く時間が足りないことがすぐに判明しました。とはいえ、時間とお金は限りあるもの。優先順位を決めて、何とかやりくりをして決めたのが下記のプランです。<br /><br />イタリアには過去3度行ったことがあります。<br />最初のたびは、大学生の頃、スイスのチューリッヒから日帰りで行ったミラノ。最後の晩餐だけ見に行ったような、慌ただしいたびでした。<br />2回目は2001年、シシリアとアルベルベッロ、カプリ島、ローマを2週間かけて回りました。<br />3回目が2014年、ベネチアとトスカーナ州、リグーリア州が中心の2週間。<br /><br />今回は、過去に行ったことのない場所をメインとした旅程となりました。たびを重ねるうちに、自分が最も興味を惹かれるものは、古い建物、神社仏閣教会等、そして彫刻、絵などの美術品 全て人が作り出したものだということがわかってきました。中でも、ここ2、3年、以前はあまり興味が沸かなかった教会に強く惹かれる自分がいます。基本的には無宗教なのですが、現在より人々の心が純粋で、神を敬う気持ちが強かった頃でなければ、創り上げられなかった文化の結晶とでもいうべき施設には畏敬の念を覚えます。というわけで、今回のたびの中心は教会を巡る街歩きとなってしまいました。<br /><br />イタリア語は皆目見当がつかず、付け焼刃で2週間ほど本を見て勉強しましたが、やるとやらないでは大違い。後は度胸と愛嬌?で前進あるのみ。御陰様で、とても自己満足度の高いたびになりました。<br /><br />2015/5/6	水	成田→モスクワ→ローマ<br />2015/5/7	木	ローマ<br />2015/5/8	金	ローマ→ティヴォリ→ローマ<br />2015/5/9	土	ローマ<br />2015/5/10	日	ローマ<br />2015/5/11	月	ローマ<br />2015/5/12	火	ローマ<br />2015/5/13	水	ローマ→ナポリ<br />2015/5/14	木	ナポリ→ソレント→アマルフィ→ラヴェッロ→アマルフィ→サレルノ→ナポリ<br />2015/5/15	金	ナポリ<br />2015/5/16	土	ナポリ→エルコラーノ→ナポリ→カゼルタ→ナポリ<br />2015/5/17	日	ナポリ→バーリ<br />2015/5/18	月	バーリ→マテーラ→バーリ<br />2015/5/19	火	バーリ→レッチェ→バーリ<br />2015/5/20	水	バーリ→オストゥーニ→チェリエ・メッサピカ→マルティーナフランカ→バーリ<br />2015/5/21	木	バーリ→アンコーナ→フォリーニョ<br />2015/5/22	金	フォリーニョ→スペッロ→アッシジ→フォリーニョ<br />2015/5/23	土	フォリーニョ→トレヴィ→スポレート→フォリーニョ<br />2015/5/24	日	フォリーニョ→ペルージャ→フォリーニョ<br />2015/5/25	月	フォリーニョ→コルトーナ→オルヴィエト<br />2015/5/26	火	オルヴィエト→チヴィタ ディ バーニョレージョ→オルヴィエト<br />2015/5/27	水	オルヴィエト→アレッツォ→オルヴィエト<br />2015/5/28	木	オルヴィエト→フィレンツェ→ボローニャ<br />2015/5/29	金	ボローニャ→ラヴェンナ→ボローニャ<br />2015/5/30	土	ボローニャ→モデナ→ボローニャ→フェラーラ→ボローニャ<br />2015/5/31	日	ボローニャ<br />2015/6/1	月	ボローニャ→パドヴァ→ヴィチェンツァ<br />2015/6/2	火	ヴィチェンツァ→パドヴァ→ヴィチェンツァ<br />2015/6/3	水	ヴィチェンツァ→ヴェローナ→ヴィチェンツァ<br />2015/6/4	木	ヴィチェンツァ<br />2015/6/5	金	ヴィチェンツァ→ミラノ<br />2015/6/6	土	ミラノ<br />2015/6/7	日	ミラノ<br />2015/6/8	月	ミラノ→モスクワ→<br />2015/6/9	火	→成田<br /><br />ラヴェッロのドゥオモ広場から、ヴィッラ・チンブローネへの道は、理想的な散歩道でした。アマルフィのように混雑はなし、カラフルな陶器屋さんが続く道をしばらく行くと、小さな教会あり、可愛い民家あり、緑の畑ありで、久しぶりに自然を満喫しながらのお散歩が楽しめました。<br /><br />

イタリア あっちも! こっちも! と欲張りなたび その38 アマルフィ海岸2

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2015/05/14 - 2015/05/14

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junemay

junemayさん

2014年6月から7月にかけて、イタリア、フランス、スペインを勝手気ままに歩いた一人たびの心地よさが忘れられず、年が明けるや否や新しいプランを作成。今年は昨年最も強く心を惹かれてしまったイタリアに集中することにしました。6月のトスカーナは連日35度を超す猛暑だったので、今年は1か月前倒し。

まずは行きたいところをピックアップして、たびの拠点となる都市を選定。宿泊施設を押さえてから、詳細を詰めていくというのが私のスタイルなのですが、例によってこれも見たい、あそこも行きたい・・・とかく欲張りな私のこと、1か月じゃあ全く時間が足りないことがすぐに判明しました。とはいえ、時間とお金は限りあるもの。優先順位を決めて、何とかやりくりをして決めたのが下記のプランです。

イタリアには過去3度行ったことがあります。
最初のたびは、大学生の頃、スイスのチューリッヒから日帰りで行ったミラノ。最後の晩餐だけ見に行ったような、慌ただしいたびでした。
2回目は2001年、シシリアとアルベルベッロ、カプリ島、ローマを2週間かけて回りました。
3回目が2014年、ベネチアとトスカーナ州、リグーリア州が中心の2週間。

今回は、過去に行ったことのない場所をメインとした旅程となりました。たびを重ねるうちに、自分が最も興味を惹かれるものは、古い建物、神社仏閣教会等、そして彫刻、絵などの美術品 全て人が作り出したものだということがわかってきました。中でも、ここ2、3年、以前はあまり興味が沸かなかった教会に強く惹かれる自分がいます。基本的には無宗教なのですが、現在より人々の心が純粋で、神を敬う気持ちが強かった頃でなければ、創り上げられなかった文化の結晶とでもいうべき施設には畏敬の念を覚えます。というわけで、今回のたびの中心は教会を巡る街歩きとなってしまいました。

イタリア語は皆目見当がつかず、付け焼刃で2週間ほど本を見て勉強しましたが、やるとやらないでは大違い。後は度胸と愛嬌?で前進あるのみ。御陰様で、とても自己満足度の高いたびになりました。

2015/5/6 水 成田→モスクワ→ローマ
2015/5/7 木 ローマ
2015/5/8 金 ローマ→ティヴォリ→ローマ
2015/5/9 土 ローマ
2015/5/10 日 ローマ
2015/5/11 月 ローマ
2015/5/12 火 ローマ
2015/5/13 水 ローマ→ナポリ
2015/5/14 木 ナポリ→ソレント→アマルフィ→ラヴェッロ→アマルフィ→サレルノ→ナポリ
2015/5/15 金 ナポリ
2015/5/16 土 ナポリ→エルコラーノ→ナポリ→カゼルタ→ナポリ
2015/5/17 日 ナポリ→バーリ
2015/5/18 月 バーリ→マテーラ→バーリ
2015/5/19 火 バーリ→レッチェ→バーリ
2015/5/20 水 バーリ→オストゥーニ→チェリエ・メッサピカ→マルティーナフランカ→バーリ
2015/5/21 木 バーリ→アンコーナ→フォリーニョ
2015/5/22 金 フォリーニョ→スペッロ→アッシジ→フォリーニョ
2015/5/23 土 フォリーニョ→トレヴィ→スポレート→フォリーニョ
2015/5/24 日 フォリーニョ→ペルージャ→フォリーニョ
2015/5/25 月 フォリーニョ→コルトーナ→オルヴィエト
2015/5/26 火 オルヴィエト→チヴィタ ディ バーニョレージョ→オルヴィエト
2015/5/27 水 オルヴィエト→アレッツォ→オルヴィエト
2015/5/28 木 オルヴィエト→フィレンツェ→ボローニャ
2015/5/29 金 ボローニャ→ラヴェンナ→ボローニャ
2015/5/30 土 ボローニャ→モデナ→ボローニャ→フェラーラ→ボローニャ
2015/5/31 日 ボローニャ
2015/6/1 月 ボローニャ→パドヴァ→ヴィチェンツァ
2015/6/2 火 ヴィチェンツァ→パドヴァ→ヴィチェンツァ
2015/6/3 水 ヴィチェンツァ→ヴェローナ→ヴィチェンツァ
2015/6/4 木 ヴィチェンツァ
2015/6/5 金 ヴィチェンツァ→ミラノ
2015/6/6 土 ミラノ
2015/6/7 日 ミラノ
2015/6/8 月 ミラノ→モスクワ→
2015/6/9 火 →成田

ラヴェッロのドゥオモ広場から、ヴィッラ・チンブローネへの道は、理想的な散歩道でした。アマルフィのように混雑はなし、カラフルな陶器屋さんが続く道をしばらく行くと、小さな教会あり、可愛い民家あり、緑の畑ありで、久しぶりに自然を満喫しながらのお散歩が楽しめました。

旅行の満足度
5.0
同行者
一人旅
交通手段
高速・路線バス 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • ラヴェッロは陶器の町としても有名です。ラヴェッロの陶器は、幾何学的な模様が主流なのだそうです。花びらを思わせる連続模様の丸皿は、どこのお店でも売られていました。一見派手だけれど繊細な筆遣いが感じられる素敵な陶器たちです。<br /><br />でも、こんな重たそうなお皿、どなたが買っていくのでしょうか? 

    ラヴェッロは陶器の町としても有名です。ラヴェッロの陶器は、幾何学的な模様が主流なのだそうです。花びらを思わせる連続模様の丸皿は、どこのお店でも売られていました。一見派手だけれど繊細な筆遣いが感じられる素敵な陶器たちです。

    でも、こんな重たそうなお皿、どなたが買っていくのでしょうか? 

  • 店の左側には、名物のレモンや花、果物が描かれた、観光客向けの陶器が隙間もないほどびっしり! 重たいスーツケースを運ばなければならない身にとっては、実は近寄るのも危険なお店でした。

    店の左側には、名物のレモンや花、果物が描かれた、観光客向けの陶器が隙間もないほどびっしり! 重たいスーツケースを運ばなければならない身にとっては、実は近寄るのも危険なお店でした。

  • 見るだけでも楽しい、陶器のお店が続きます。

    見るだけでも楽しい、陶器のお店が続きます。

  • こんなトンネルをくぐって・・・

    こんなトンネルをくぐって・・・

  • 緩い坂道を上っていくと・・・

    緩い坂道を上っていくと・・・

  • 「チャタレー夫人の恋人」を書いたイギリス人の小説家D・H・ローレンスが滞在していた家がありました。1926年から1927年のことだそうです。なんでも、病気療養のため、フィレンツェにやってきたローレンスは、かの地でチャタレー夫人の執筆に取り掛かったのだそうですから、あの自由奔放な性の表現は、イタリア仕立てだったんですね。<br /><br />現在、こちらは、先ほど博物館で見た、シジルガルダ・ルーフォロの名前を冠したレストランになっていました。

    「チャタレー夫人の恋人」を書いたイギリス人の小説家D・H・ローレンスが滞在していた家がありました。1926年から1927年のことだそうです。なんでも、病気療養のため、フィレンツェにやってきたローレンスは、かの地でチャタレー夫人の執筆に取り掛かったのだそうですから、あの自由奔放な性の表現は、イタリア仕立てだったんですね。

    現在、こちらは、先ほど博物館で見た、シジルガルダ・ルーフォロの名前を冠したレストランになっていました。

  • 家の表札代わりのタイルが小洒落ています。Domus Claraというのはホテルかな?ヴィッラ・ルーフォロからの一番の景色が描かれていました。

    家の表札代わりのタイルが小洒落ています。Domus Claraというのはホテルかな?ヴィッラ・ルーフォロからの一番の景色が描かれていました。

  • こちらは、殆どの家で使われていた、家の番号が書かれたもの。上の1枚と同じ場所のラヴェッロと言えばこれ!という風景です。実はこの風景を見ると胸がチクチク痛みます。確かにこの目で見たのですが、1枚の写真も残っていないからです。理由はもう少し後でわかります・・・

    こちらは、殆どの家で使われていた、家の番号が書かれたもの。上の1枚と同じ場所のラヴェッロと言えばこれ!という風景です。実はこの風景を見ると胸がチクチク痛みます。確かにこの目で見たのですが、1枚の写真も残っていないからです。理由はもう少し後でわかります・・・

  • 紫のラヴェンダーが美しく咲き誇るこのお庭は、聖フランチェスコに捧げる教会の敷地にありました。

    紫のラヴェンダーが美しく咲き誇るこのお庭は、聖フランチェスコに捧げる教会の敷地にありました。

  • フランシスコ会系の女子修道院「小さき兄弟会」に付属する教会の様です。教会と見ると、寄らずにいられない性格なので、ちょっとだけね!

    フランシスコ会系の女子修道院「小さき兄弟会」に付属する教会の様です。教会と見ると、寄らずにいられない性格なので、ちょっとだけね!

  • 教会の入り口は、トンネル状になっていて、道路としても使われています。教会に続く修道院の奥にはブドウ畑があり、それが修道院のささやかな収入源となっているようです。

    教会の入り口は、トンネル状になっていて、道路としても使われています。教会に続く修道院の奥にはブドウ畑があり、それが修道院のささやかな収入源となっているようです。

  • 1222年に建てられた古い教会です。一廊式で、側廊のない、シンプルな造りですが、創建以来変わっていないのは、翼廊と後陣の一部だけの様です。天井のヴォールトは18世紀に修復されています。

    1222年に建てられた古い教会です。一廊式で、側廊のない、シンプルな造りですが、創建以来変わっていないのは、翼廊と後陣の一部だけの様です。天井のヴォールトは18世紀に修復されています。

  • 後陣祭壇画の上のステンドグラスがとても綺麗でした。

    後陣祭壇画の上のステンドグラスがとても綺麗でした。

  • 1711年に亡くなった「小さき兄弟会」の神父で福者のボナヴェントゥーラ・ダ・ポテンザの墓。彼は1775年、教皇ピウス6世により列福しています。

    1711年に亡くなった「小さき兄弟会」の神父で福者のボナヴェントゥーラ・ダ・ポテンザの墓。彼は1775年、教皇ピウス6世により列福しています。

  • 漫画チックな、と言ったら怒られるかな? 洗礼者ジョヴァンニ(ヨハネ)の彫像が無造作に置かれていました。<br /><br />これは一体どういう意味・・・と思ったら、福者ボナヴェントゥーラに敬意を表して、2000年の聖年記念に作られた多色大理石の彫像だと書いてありました。作者のシルヴィオ・アメリオという彫刻家は、イタリアでは結構有名な人みたい。シッ失礼しましたぁ!!

    漫画チックな、と言ったら怒られるかな? 洗礼者ジョヴァンニ(ヨハネ)の彫像が無造作に置かれていました。

    これは一体どういう意味・・・と思ったら、福者ボナヴェントゥーラに敬意を表して、2000年の聖年記念に作られた多色大理石の彫像だと書いてありました。作者のシルヴィオ・アメリオという彫刻家は、イタリアでは結構有名な人みたい。シッ失礼しましたぁ!!

  • 寄り道はこの辺で。<br /><br />教会前に立てかけてあったリンゴの絵。なぜここにあるかは不明ですが、とても美味しそう。

    寄り道はこの辺で。

    教会前に立てかけてあったリンゴの絵。なぜここにあるかは不明ですが、とても美味しそう。

  • 左に祠あれば、行って写真を撮り・・・

    左に祠あれば、行って写真を撮り・・・

  • 右に陶器屋あれば、飽かず眺め・・・

    右に陶器屋あれば、飽かず眺め・・・

  • ホント、野外博物館の様です。

    ホント、野外博物館の様です。

  • 右下の漁師と人魚の図案はなかなか楽しいですよ!<br />

    右下の漁師と人魚の図案はなかなか楽しいですよ!

  • ホテル兼レストラン ヴィッラ・マリア。侯爵だったチンクエ家の別荘を改造したホテルで、アンティークの大理石の床や、バスルームの手描きのマジョルカ・タイルなどを楽しむことが出来るそうです。格別のリゾート気分に浸れること間違いなし!

    ホテル兼レストラン ヴィッラ・マリア。侯爵だったチンクエ家の別荘を改造したホテルで、アンティークの大理石の床や、バスルームの手描きのマジョルカ・タイルなどを楽しむことが出来るそうです。格別のリゾート気分に浸れること間違いなし!

  • 道はどんどん狭くなっていきます。

    道はどんどん狭くなっていきます。

  • どう見ても育ち過ぎのキリストを抱くマリア様。重そう〜!!

    どう見ても育ち過ぎのキリストを抱くマリア様。重そう〜!!

  • 次々と現れる美食への誘い。

    次々と現れる美食への誘い。

  • 展望が開ける場所に出ました。ブドウ畑の向こうには深い谷があって、その向こうに街並みが見えます。あちらはラヴェッロより海寄りにあるポントネの町かな。<br /><br />山の上に居座る雲、何とかならないかしら?

    展望が開ける場所に出ました。ブドウ畑の向こうには深い谷があって、その向こうに街並みが見えます。あちらはラヴェッロより海寄りにあるポントネの町かな。

    山の上に居座る雲、何とかならないかしら?

  • 雲さえなければ、絶景なんですけれどね。

    雲さえなければ、絶景なんですけれどね。

  • 次に現れたのは、サンタ・キアラ修道院。こちらはモナステリオなので男子修道院。先ほどの小さな兄弟会はコンベントなので女子修道院です。

    次に現れたのは、サンタ・キアラ修道院。こちらはモナステリオなので男子修道院。先ほどの小さな兄弟会はコンベントなので女子修道院です。

  • ここまで来ると、ヴィッラ・チンブローネまではもう一息。左手には古い要塞のような壁が続きます。

    ここまで来ると、ヴィッラ・チンブローネまではもう一息。左手には古い要塞のような壁が続きます。

  • ほらほら、ありましたよ。ヴィッラ・チンブローネと書かれた看板が。

    ほらほら、ありましたよ。ヴィッラ・チンブローネと書かれた看板が。

  • こんな草花を愛でたり、海まで見渡せる景色を眺めながらのお散歩は最高の気分です。

    こんな草花を愛でたり、海まで見渡せる景色を眺めながらのお散歩は最高の気分です。

  • 右に下へと降りる道があって、アマルフィ、ミノーリへと矢印が書かれていました。歩いてアマルフィまで下っていったら、どのくらいかかるのかなあ。バスで30分の距離なので、半日はかかりそう・・・

    右に下へと降りる道があって、アマルフィ、ミノーリへと矢印が書かれていました。歩いてアマルフィまで下っていったら、どのくらいかかるのかなあ。バスで30分の距離なので、半日はかかりそう・・・

  • 左側の壁は、いつしか蔓バラと蔦が絡みつく緑色のタペストリーとなり、

    左側の壁は、いつしか蔓バラと蔦が絡みつく緑色のタペストリーとなり、

  • やがて満開のバラ園のようになります。そして今度はトンネルだ!

    やがて満開のバラ園のようになります。そして今度はトンネルだ!

  • 細い壁の隙間を抜けて、

    細い壁の隙間を抜けて、

  • 煉瓦の門をくぐると、ようやく見えてきましたよ。蔦の絡まるチャペルじゃあなくて邸宅が。ヴィッラ・チンブローネです。<br /><br />20世紀初頭に建てられたと記載のあるサイトがありましたが間違いで、遅くとも11世紀には、その美しい展望台テラス・オブ・インフィニティ(永遠のテラスでいいかな?)で知られる存在となっていました。

    煉瓦の門をくぐると、ようやく見えてきましたよ。蔦の絡まるチャペルじゃあなくて邸宅が。ヴィッラ・チンブローネです。

    20世紀初頭に建てられたと記載のあるサイトがありましたが間違いで、遅くとも11世紀には、その美しい展望台テラス・オブ・インフィニティ(永遠のテラスでいいかな?)で知られる存在となっていました。

  • 20世紀に入り、この別荘に惚れこみ、全財産をつぎ込んで拡張、整備したのがイギリス人のアーネスト・ウイリアム・ベケットです(のちのロード・グリーンソープ)。彼はイタリア中から、古いものから新しいものまで美術品を買い漁り、修復に当たり、さまざまな様式やスタイルを取り入れたので、今では、オリジナルのものは殆ど残っていないようです。

    20世紀に入り、この別荘に惚れこみ、全財産をつぎ込んで拡張、整備したのがイギリス人のアーネスト・ウイリアム・ベケットです(のちのロード・グリーンソープ)。彼はイタリア中から、古いものから新しいものまで美術品を買い漁り、修復に当たり、さまざまな様式やスタイルを取り入れたので、今では、オリジナルのものは殆ど残っていないようです。

  • 1904年に別荘を手に入れると、ベケットは村の仕立て屋兼床屋兼大工のニコラ・マンチに依頼して、早速邸宅と庭の修復、拡張工事に取り掛かります。先ほど歩いてきた要塞のような胸壁もその頃の建造のようです。<br /><br />

    1904年に別荘を手に入れると、ベケットは村の仕立て屋兼床屋兼大工のニコラ・マンチに依頼して、早速邸宅と庭の修復、拡張工事に取り掛かります。先ほど歩いてきた要塞のような胸壁もその頃の建造のようです。

  • ゴシック、ムーア、ベネチア等様々な建築様式がミックスされた不思議な景観です。<br /><br />それにしても見事な蔦ですねえ。赤いゼラニウムが素敵なアクセントになっています。

    ゴシック、ムーア、ベネチア等様々な建築様式がミックスされた不思議な景観です。

    それにしても見事な蔦ですねえ。赤いゼラニウムが素敵なアクセントになっています。

  • こちらが、ヴィッラ・チンブローネのメイン・ゲートです。では早速入るとしましょう。この部分は16世紀の建造です。

    こちらが、ヴィッラ・チンブローネのメイン・ゲートです。では早速入るとしましょう。この部分は16世紀の建造です。

  • 左手に、「猛犬注意」の絵がかかっているのがわかりますか?こちらの入場券も、アルテカードで購入したラヴェッロ・センスに含まれています。

    左手に、「猛犬注意」の絵がかかっているのがわかりますか?こちらの入場券も、アルテカードで購入したラヴェッロ・センスに含まれています。

  • メイン・ゲートをくぐってすぐ左側にあるのは、アラブ、シチリア、ノルマン様式の混ざった回廊です。<br /><br />ベケットが、一部壊れていた回廊を修復して、元のデザインに復活させたうえで、装飾を追加したものです。

    メイン・ゲートをくぐってすぐ左側にあるのは、アラブ、シチリア、ノルマン様式の混ざった回廊です。

    ベケットが、一部壊れていた回廊を修復して、元のデザインに復活させたうえで、装飾を追加したものです。

  • 中央にある屋根のある井戸はアラブ調? 4本のねじれた柱と丸屋根の組み合わせが新しい感覚です。

    中央にある屋根のある井戸はアラブ調? 4本のねじれた柱と丸屋根の組み合わせが新しい感覚です。

  • さりげなく置かれている緑が目に優しいです。

    さりげなく置かれている緑が目に優しいです。

  • アーチ部分の拡大です。アーチの表と裏に貼られた異なったデザインのタイルが南国的。

    アーチ部分の拡大です。アーチの表と裏に貼られた異なったデザインのタイルが南国的。

  • 回廊の壁には、様々な彫刻が埋め込まれていました。こちらは「神の子羊」(上)と「7つの大罪」。7つの大罪とはすなわち、傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲ののことだそうですよ。

    回廊の壁には、様々な彫刻が埋め込まれていました。こちらは「神の子羊」(上)と「7つの大罪」。7つの大罪とはすなわち、傲慢、憤怒、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲ののことだそうですよ。

  • 南イタリアではよく見かけるライオンのいる入口風景。狛犬と同じ意味合いですね。この扉の先に教会か礼拝堂があったのではないかしら・・・

    南イタリアではよく見かけるライオンのいる入口風景。狛犬と同じ意味合いですね。この扉の先に教会か礼拝堂があったのではないかしら・・・

  • ルカ・デッラ・ロッビアのテラコッタ(上)と「9人のノルマン人の戦士たち」。ロッピアのテラコッタはわずかに鼻が欠けているのが残念。ノルマン人の戦士たちはかなり古いもののようですが、詳しい作成年代は分かりませんでした。なんと木製です。

    ルカ・デッラ・ロッビアのテラコッタ(上)と「9人のノルマン人の戦士たち」。ロッピアのテラコッタはわずかに鼻が欠けているのが残念。ノルマン人の戦士たちはかなり古いもののようですが、詳しい作成年代は分かりませんでした。なんと木製です。

  • 壁にはラテン語で、「どの人も、私には異国の人だ」とありました。ベケットの言葉??

    壁にはラテン語で、「どの人も、私には異国の人だ」とありました。ベケットの言葉??

  • 瞑想しながら歩くにはもってこいの場所です。

    瞑想しながら歩くにはもってこいの場所です。

  • 回廊から下に降りると、クリプトです。ゴシックスタイルの柱は、ベケットの生まれ故郷イギリスヨークシャーのファウテンズ・アビーFountain&#39;s abbeyをモデルにしたそうです。<br /><br />古そうに作ってありますが、建てられたのは1907年〜1911年の間です。会議室として使われているのか、テーブルと椅子が並べてありました。

    回廊から下に降りると、クリプトです。ゴシックスタイルの柱は、ベケットの生まれ故郷イギリスヨークシャーのファウテンズ・アビーFountain's abbeyをモデルにしたそうです。

    古そうに作ってありますが、建てられたのは1907年〜1911年の間です。会議室として使われているのか、テーブルと椅子が並べてありました。

  • ここからヴィッラの庭の一部とラヴェッロの豊かな自然を楽しむことが出来ます。

    ここからヴィッラの庭の一部とラヴェッロの豊かな自然を楽しむことが出来ます。

  • 再び階段を上って、回廊に戻ります。

    再び階段を上って、回廊に戻ります。

  • 先ほど見たのとは別の回廊部分を歩いて・・・

    先ほど見たのとは別の回廊部分を歩いて・・・

  • メイン・ゲートを振り返ります。高い塔を含めた邸宅部分は私有地なので、中を見ることは出来ません。ベケットの死後は、その子供たちが所有していましたが、1960年以降は、Viuleumier家の所有物となっています。今はその一部がホテルとして利用されているようです。

    メイン・ゲートを振り返ります。高い塔を含めた邸宅部分は私有地なので、中を見ることは出来ません。ベケットの死後は、その子供たちが所有していましたが、1960年以降は、Viuleumier家の所有物となっています。今はその一部がホテルとして利用されているようです。

  • 目にしみこむような紫の花。

    目にしみこむような紫の花。

  • さあ、お庭を散歩しましょう。右手に見えるのはティ・ルームとして使われていた建物。

    さあ、お庭を散歩しましょう。右手に見えるのはティ・ルームとして使われていた建物。

  • 方立のある窓は、いつ見ても中世の欧州を感じます。

    方立のある窓は、いつ見ても中世の欧州を感じます。

  • さて、メイン・ゲートからまっすぐに伸びる道は、メインストリート「広大な道」と呼ばれています。中央には、なんと藤棚があり、薄紫の花が今が盛りと咲いていました。でも日本情緒は微塵も感じられませんねえ。

    さて、メイン・ゲートからまっすぐに伸びる道は、メインストリート「広大な道」と呼ばれています。中央には、なんと藤棚があり、薄紫の花が今が盛りと咲いていました。でも日本情緒は微塵も感じられませんねえ。

  • これは、トレヴィのヴィッラ・アドリアーナでも見たブラシの木ですね。

    これは、トレヴィのヴィッラ・アドリアーナでも見たブラシの木ですね。

  • イタリアン・ガーデンの藤棚の下を歩きます!

    イタリアン・ガーデンの藤棚の下を歩きます!

  • 他にはゼラニウムに、東洋っぽいアヤメですね。アジサイはまだ咲いていませんでしたが、比較的私が日頃よく目にする植物が植えられていました。

    他にはゼラニウムに、東洋っぽいアヤメですね。アジサイはまだ咲いていませんでしたが、比較的私が日頃よく目にする植物が植えられていました。

  • 左側は、桜のような木が続いています。広大な道 Avenue of Immensityをなおも進むと・・・

    左側は、桜のような木が続いています。広大な道 Avenue of Immensityをなおも進むと・・・

  • ローマ神話の豊穣の女神ケレスの神殿に到着します。中央の彫像は勿論、ケレスです。

    ローマ神話の豊穣の女神ケレスの神殿に到着します。中央の彫像は勿論、ケレスです。

  • ケレスは、土地を耕した報酬として「収穫」という贈り物を与えたので、ローマ時代の人々に広く愛され、信仰されました。ローマのアヴェンティーノの丘には、かつてケレスの神殿があり、毎年4月19日に開かれる、その年の豊作を祈願する祭りには、大勢の人々が詰めかけたそうです。

    ケレスは、土地を耕した報酬として「収穫」という贈り物を与えたので、ローマ時代の人々に広く愛され、信仰されました。ローマのアヴェンティーノの丘には、かつてケレスの神殿があり、毎年4月19日に開かれる、その年の豊作を祈願する祭りには、大勢の人々が詰めかけたそうです。

  • そして、神殿をくぐった先が、「永遠のテラス」The Terrace fo Infinityです。わぉ〜!! 海は晴れていますよ!!

    そして、神殿をくぐった先が、「永遠のテラス」The Terrace fo Infinityです。わぉ〜!! 海は晴れていますよ!!

  • ご覧の通り、陸地の部分だけ低い雲に覆われていますねえ。

    ご覧の通り、陸地の部分だけ低い雲に覆われていますねえ。

  • 海の彼方にはうっすらと、対岸のチレントCilentoの山並みが、まるで島のように浮かんでいます。先端のリコサ岬まで見えています。<br /><br />これ以上晴れて!なんて、そんな我儘は言いません。これで十分。素晴らしい!!

    海の彼方にはうっすらと、対岸のチレントCilentoの山並みが、まるで島のように浮かんでいます。先端のリコサ岬まで見えています。

    これ以上晴れて!なんて、そんな我儘は言いません。これで十分。素晴らしい!!

  • 下を覗き込むと、流石にちょっと怖いですね。日当たりのよさそうな斜面は全てブドウ畑かレモン畑です。エメラルド色の海が物凄く綺麗!! マルチカラーの海と呼ばれる所以がよくわかります。

    下を覗き込むと、流石にちょっと怖いですね。日当たりのよさそうな斜面は全てブドウ畑かレモン畑です。エメラルド色の海が物凄く綺麗!! マルチカラーの海と呼ばれる所以がよくわかります。

  • ずらりと並んだ大理石の胸像は、18世紀のものだそう。風雨にさらされて黒ずんでいますが、この景色を彩る大切な要素となっています。

    ずらりと並んだ大理石の胸像は、18世紀のものだそう。風雨にさらされて黒ずんでいますが、この景色を彩る大切な要素となっています。

  • テラスの中央部分。ここからの景色は、まさに時のたつのを忘れる美しさでした。

    テラスの中央部分。ここからの景色は、まさに時のたつのを忘れる美しさでした。

  • 一組のカップルしかいなかったのに・・・

    一組のカップルしかいなかったのに・・・

  • はっと気が付くと、この有様。私もベンチに腰掛けて暫し休憩です。

    はっと気が付くと、この有様。私もベンチに腰掛けて暫し休憩です。

  • 君よ知るや南の国<br />レモンの花咲き オレンジのみのる国<br />空は青く 風はさわやか<br />桂(かつら)はそびえ ミルテかおる<br />君よ知るや かの国<br />はるかに はるかに<br />恋人よ 君といこうよ<br /><br />(三木澄子 : 訳)<br /><br />小学校時代に夢中になったゲーテの「君よ知るや南の国」のフレーズが、無意識のうちに口をついて出てきました。考えてみれば、10歳かそこらの頃からイタリアにあこがれていたんだなあ・・・

    君よ知るや南の国
    レモンの花咲き オレンジのみのる国
    空は青く 風はさわやか
    桂(かつら)はそびえ ミルテかおる
    君よ知るや かの国
    はるかに はるかに
    恋人よ 君といこうよ

    (三木澄子 : 訳)

    小学校時代に夢中になったゲーテの「君よ知るや南の国」のフレーズが、無意識のうちに口をついて出てきました。考えてみれば、10歳かそこらの頃からイタリアにあこがれていたんだなあ・・・

  • テラスの端から、アマルフィ方面を臨みます。

    テラスの端から、アマルフィ方面を臨みます。

  • 最高の贅沢な時間を過ごした後、海とのお別れの写真をもう1枚。<br /><br />これ以上何も望みません! というような景色でしょ!!

    最高の贅沢な時間を過ごした後、海とのお別れの写真をもう1枚。

    これ以上何も望みません! というような景色でしょ!!

  • ケレスに巡り合えた喜びと感謝を伝え、

    ケレスに巡り合えた喜びと感謝を伝え、

  • 永遠のテラスから今度は「ルチーレのバルコニー」というカフェの前の階段を下りていきます。

    永遠のテラスから今度は「ルチーレのバルコニー」というカフェの前の階段を下りていきます。

  • 階段の先に見つけたのは、ローマ神話に登場するメルクリウス(マーキュリー)が腰かけている彫像です。メリクリウスとギリシャ神話のヘルメスは同一だと言われています。

    階段の先に見つけたのは、ローマ神話に登場するメルクリウス(マーキュリー)が腰かけている彫像です。メリクリウスとギリシャ神話のヘルメスは同一だと言われています。

  • この場面どこかで見たような・・・そうそう、昨日ナポリの国立考古学博物館で見た「休息するエルメス」とそっくりです。翼のついたサンダルは履いていませんけれどね。<br /><br />こちらは、18世紀に作成されたブロンズ製のコピーだそうです。

    この場面どこかで見たような・・・そうそう、昨日ナポリの国立考古学博物館で見た「休息するエルメス」とそっくりです。翼のついたサンダルは履いていませんけれどね。

    こちらは、18世紀に作成されたブロンズ製のコピーだそうです。

  • そして、こちらが博物館のエルメス。ねっ 似ているでしょう。

    そして、こちらが博物館のエルメス。ねっ 似ているでしょう。

  • メルクリウスの彫像そばには、ご覧のような碑文が刻まれています。ここはイギリス人の別荘だったので、英文です。<br /><br />Lost to the world of which I desire no part, I sit alone and speak to my heart, satisfied with my little corner of the world, content to feel no more sadness for death.<br /><br />紀元前1世紀、共和制ローマ期の詩人ガイウス・ヴァレリウス・カトゥルスの詩の一節です。彫像のメルクリウスにぴったりと合った詩ですね。

    メルクリウスの彫像そばには、ご覧のような碑文が刻まれています。ここはイギリス人の別荘だったので、英文です。

    Lost to the world of which I desire no part, I sit alone and speak to my heart, satisfied with my little corner of the world, content to feel no more sadness for death.

    紀元前1世紀、共和制ローマ期の詩人ガイウス・ヴァレリウス・カトゥルスの詩の一節です。彫像のメルクリウスにぴったりと合った詩ですね。

  • 広大な庭園も、この辺りまで来ると、誰も歩いていません。続いて現れたのは・・・

    広大な庭園も、この辺りまで来ると、誰も歩いていません。続いて現れたのは・・・

  • 8本のドーリア式円柱で支えられたバッカスの神殿です。この神殿の中には、サテュロスと小さなディオニソスのブロンズ像がありました。この二人の彫刻もナポリの考古学博物館で見ましたね。<br /><br />神殿の基盤部には別荘の所有者だったイギリス人ベケット、後のロード・グリーンソープの墓があります。別の道を辿っていたため、建物の前までは行きませんでした。<br /><br />彼は1917年にロンドンで亡くなり、遺言により、ここに運ばれて埋葬されたとのことです。

    8本のドーリア式円柱で支えられたバッカスの神殿です。この神殿の中には、サテュロスと小さなディオニソスのブロンズ像がありました。この二人の彫刻もナポリの考古学博物館で見ましたね。

    神殿の基盤部には別荘の所有者だったイギリス人ベケット、後のロード・グリーンソープの墓があります。別の道を辿っていたため、建物の前までは行きませんでした。

    彼は1917年にロンドンで亡くなり、遺言により、ここに運ばれて埋葬されたとのことです。

  • 彼の墓にも、カトゥルスの詩が刻まれているそうです。<br /><br />Oh what is more blest than when the mind,<br />Cares dispelled, puts down its burden<br />And we return, tired from our travelling, to our home<br />To rest on the bed we have longed for?

    彼の墓にも、カトゥルスの詩が刻まれているそうです。

    Oh what is more blest than when the mind,
    Cares dispelled, puts down its burden
    And we return, tired from our travelling, to our home
    To rest on the bed we have longed for?

  • 林の中では、シャクナゲが美しい花を咲かせていました。以前イギリス湖水地方のムンカスター城で、見事なシャクナゲの庭を見たことがあります。ベケットがイギリスから持ち込んだものかしら? などと空想しながら歩きます。

    林の中では、シャクナゲが美しい花を咲かせていました。以前イギリス湖水地方のムンカスター城で、見事なシャクナゲの庭を見たことがあります。ベケットがイギリスから持ち込んだものかしら? などと空想しながら歩きます。

  • だいぶ下ったので、今度は上りが続きます。

    だいぶ下ったので、今度は上りが続きます。

  • 私が勝手に石松(英語名がストーン・パインと言うためです)と呼んでいるローマでもお馴染みだった笠松(こちらが日本語の正式名称)が立ち枯れていました。石松のある風景大好きなので、守っていきたいですね。イタリアにも松くい虫がいるのかなあ・・・

    私が勝手に石松(英語名がストーン・パインと言うためです)と呼んでいるローマでもお馴染みだった笠松(こちらが日本語の正式名称)が立ち枯れていました。石松のある風景大好きなので、守っていきたいですね。イタリアにも松くい虫がいるのかなあ・・・

  • ほらっ あそこの松も枯れている・・・まずいですよ。これは。

    ほらっ あそこの松も枯れている・・・まずいですよ。これは。

  • ロング・アンド・ワインディング・ロードを辿って、広大な林を抜け、敷地の中央部分へと足を進めます。とても広い園内は、ゆっくり見たら半日はかかりそう。

    ロング・アンド・ワインディング・ロードを辿って、広大な林を抜け、敷地の中央部分へと足を進めます。とても広い園内は、ゆっくり見たら半日はかかりそう。

  • ローズ・テラスの入り口までやっとたどり着きました。

    ローズ・テラスの入り口までやっとたどり着きました。

  • バラの花はまだ咲き始め。ローマではもう見頃を迎えていたのに、標高の高いラヴェッロはこれからといったところでした。いつもなら5月から10月にかけて、主にフランス種とイギリス種のバラが咲き誇るそうですよ。

    バラの花はまだ咲き始め。ローマではもう見頃を迎えていたのに、標高の高いラヴェッロはこれからといったところでした。いつもなら5月から10月にかけて、主にフランス種とイギリス種のバラが咲き誇るそうですよ。

  • それでも、見事に開いた花がちらほら。

    それでも、見事に開いた花がちらほら。

  • この赤いバラは、これぞバラという気品に満ちていました。

    この赤いバラは、これぞバラという気品に満ちていました。

  • ローズ・テラスの中央には、日時計の様な石が置かれていました。資料を読んだら、これは日時計ではなく、子午線を計測するものらしいです。

    ローズ・テラスの中央には、日時計の様な石が置かれていました。資料を読んだら、これは日時計ではなく、子午線を計測するものらしいです。

  • ローズ・テラスの周りには、4体の彫像が配置されていました。疲れていたので、そばまで行かずに横着してしまいました。遠景ですが、こちらは花と春の女神フローラ。

    ローズ・テラスの周りには、4体の彫像が配置されていました。疲れていたので、そばまで行かずに横着してしまいました。遠景ですが、こちらは花と春の女神フローラ。

  • レスラーのダモッセノDamosseno。この人だけ近くにいたので大写し!<br />

    レスラーのダモッセノDamosseno。この人だけ近くにいたので大写し!

  • そしてもう一人の古代レスラーのグリュカンテGreucante。何故かもう1体のレダと白鳥の写真が見当たりません!

    そしてもう一人の古代レスラーのグリュカンテGreucante。何故かもう1体のレダと白鳥の写真が見当たりません!

  • ローズテラスの先にあった広々としたイングリッシュ・ガーデンの様な芝生の庭では、白い美しい花が盛りを迎えていました。

    ローズテラスの先にあった広々としたイングリッシュ・ガーデンの様な芝生の庭では、白い美しい花が盛りを迎えていました。

  • 低木に咲く大輪の花です。

    低木に咲く大輪の花です。

  • ほらぁ 見事でしょう! 日本にもありそうですが、名前がわかりません。

    ほらぁ 見事でしょう! 日本にもありそうですが、名前がわかりません。

  • 噴水池まで下りていかずに、高台から絶景を見下ろします。風の影響で、木が斜めになっているのが残念ですねえ。

    噴水池まで下りていかずに、高台から絶景を見下ろします。風の影響で、木が斜めになっているのが残念ですねえ。

  • この先は、プール付きのホテルになっていました。シーズン前なので、さすがにプールサイドはひっそりとしていましたよ。

    この先は、プール付きのホテルになっていました。シーズン前なので、さすがにプールサイドはひっそりとしていましたよ。

  • 花壇の先にあるホテルの本館です。

    花壇の先にあるホテルの本館です。

  • あちこちに置かれた彫像を愛でながら、なおも徘徊。

    あちこちに置かれた彫像を愛でながら、なおも徘徊。

  • 英語の碑文が、あちこちに書かれていました。タイルの図案もまた楽し。

    英語の碑文が、あちこちに書かれていました。タイルの図案もまた楽し。

  • コレは何でしょう? 洗濯場? 馬の水飲み場? 資料にも出ていないし・・・

    コレは何でしょう? 洗濯場? 馬の水飲み場? 資料にも出ていないし・・・

  • 段々と出口に近くなってきましたよ。正面奥がティ・ルーム。永遠のテラスに向かうときに脇を通りましたね。20世紀にここに集ったお歴々の名前を見ると、凄いですよ。<br /><br />私が知っている人だけでも、ヴァージニア・ウルフ夫妻、D・H・ローレンス、ヘンリー・ムーア、T・S・エリオット、ジーン・ピアジェ、ウィンストン・チャーチル、そしてグレタ・ガルボとその恋人等々。こうした人たちがここでお茶を楽しんだそうです。<br /><br />手前の噴水には、やんちゃそうなキューピッドが向い合せに座っていました。

    段々と出口に近くなってきましたよ。正面奥がティ・ルーム。永遠のテラスに向かうときに脇を通りましたね。20世紀にここに集ったお歴々の名前を見ると、凄いですよ。

    私が知っている人だけでも、ヴァージニア・ウルフ夫妻、D・H・ローレンス、ヘンリー・ムーア、T・S・エリオット、ジーン・ピアジェ、ウィンストン・チャーチル、そしてグレタ・ガルボとその恋人等々。こうした人たちがここでお茶を楽しんだそうです。

    手前の噴水には、やんちゃそうなキューピッドが向い合せに座っていました。

  • ティ・ルーム前のイタリアン・ガーデンにも古代種のバラが咲いていましたよ。オレンジのバラは珍しいなあ。

    ティ・ルーム前のイタリアン・ガーデンにも古代種のバラが咲いていましたよ。オレンジのバラは珍しいなあ。

  • ティ・ルームのパビリオン前には、ローマ時代の円柱が4本立っていました。中世の時代に多くの人物像が彫られたそうです。ローマでもナポリでもこれまで見かけたことのない柱でした。<br /><br />その奥には、2頭のブロンズ製の鹿、古い石製の井戸などが、脈絡なく置かれていました。個人のお庭なのだから、どういう見せ方でも自由なのでしょうけれど、う〜ん、ただ並べればいいってものでもないですよね。

    ティ・ルームのパビリオン前には、ローマ時代の円柱が4本立っていました。中世の時代に多くの人物像が彫られたそうです。ローマでもナポリでもこれまで見かけたことのない柱でした。

    その奥には、2頭のブロンズ製の鹿、古い石製の井戸などが、脈絡なく置かれていました。個人のお庭なのだから、どういう見せ方でも自由なのでしょうけれど、う〜ん、ただ並べればいいってものでもないですよね。

  • ここだけは、どうも見場が悪い、納得がいかない空間でした。ティー・ルームの建物もセンス悪いし・・・

    ここだけは、どうも見場が悪い、納得がいかない空間でした。ティー・ルームの建物もセンス悪いし・・・

  • ローマ時代の円柱のアップと、

    ローマ時代の円柱のアップと、

  • ティ・ルームの建物の正面中央にあった顔のアップだけ撮ってさっさと移動しました。

    ティ・ルームの建物の正面中央にあった顔のアップだけ撮ってさっさと移動しました。

  • あともう1か所だけ、寄りたい箇所があったのです。

    あともう1か所だけ、寄りたい箇所があったのです。

  • メイン・ゲート前まで戻って、それからバラのアーチのところを左に曲がります。

    メイン・ゲート前まで戻って、それからバラのアーチのところを左に曲がります。

  • この風景は大のお気に入りです。特に2階の二つ並んだ窓が好み。

    この風景は大のお気に入りです。特に2階の二つ並んだ窓が好み。

  • こういう窓を見ると、スケッチしたくなります。細かいのでわからないと思いますが、左の窓の左下隅にいるのは女性。右の窓の右下隅にいるのは男性です。同じように見得て、微妙にデザインが異なるんだなあ・・・

    こういう窓を見ると、スケッチしたくなります。細かいのでわからないと思いますが、左の窓の左下隅にいるのは女性。右の窓の右下隅にいるのは男性です。同じように見得て、微妙にデザインが異なるんだなあ・・・

  • 最後にやってきたのは、アジサイ通り。私にはアジサイよりも、煉瓦の円柱の中に隠れた木の方が珍しかったです。四方八方に広がったその木の枝を横にぐぐ〜んと引っ張って、棚にしているようなのだけれど、一体何の木だか、わかりませんでした。<br /><br />

    最後にやってきたのは、アジサイ通り。私にはアジサイよりも、煉瓦の円柱の中に隠れた木の方が珍しかったです。四方八方に広がったその木の枝を横にぐぐ〜んと引っ張って、棚にしているようなのだけれど、一体何の木だか、わかりませんでした。

  • どうやらメディチ家の別荘を真似たペルゴーラ(つるをはわせる格子を載せた柱廊)だったようですよ。メディチ家の別荘にはまだ行く機会がないので、私はこういう棚をここで初めて見ました。<br /><br />夏は素敵な日陰道になりますね。

    どうやらメディチ家の別荘を真似たペルゴーラ(つるをはわせる格子を載せた柱廊)だったようですよ。メディチ家の別荘にはまだ行く機会がないので、私はこういう棚をここで初めて見ました。

    夏は素敵な日陰道になりますね。

  • ドナテッロのダヴィデのコピーがあると資料には書いてあったのですが、見つかったのはこちらの像だけ。どう見てもこのお方はダヴィデには見えないなあ・・・オネエには見えるけれど・・・<br /><br />というわけでやたらと長いくせに肝心なものは見逃す、ドジなヴィッラ・チンブローネ散策終了です。この続きは、イタリア あっちも! こっちも! と欲張りなたび その39 アマルフィ海岸3で!

    ドナテッロのダヴィデのコピーがあると資料には書いてあったのですが、見つかったのはこちらの像だけ。どう見てもこのお方はダヴィデには見えないなあ・・・オネエには見えるけれど・・・

    というわけでやたらと長いくせに肝心なものは見逃す、ドジなヴィッラ・チンブローネ散策終了です。この続きは、イタリア あっちも! こっちも! と欲張りなたび その39 アマルフィ海岸3で!

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