2015/09/11 - 2015/09/11
5008位(同エリア13433件中)
naoさん
奈良盆地の中西部に位置する奈良県北葛城郡広陵町は、大阪のベッドタウンとして大規模なニュータウン開発が進む一方、数々の古墳群、中世の環濠集落、豪農や豪商の屋敷が点在する町並みなどが残る、豊かな歴史に彩られた町でもあります。
広陵町の名前の由来となっている馬見丘陵の東麓一帯は、稲作を中心とした農村地帯でしたが、農業水利を溜池に依存せざるを得なかったことから用水不足が深刻で、江戸時代には綿花や蕪などの栽培が盛んに行われるようになりました。
こんな農村地帯だった馬見丘陵東麓一帯ですが、明治22年に広陵町が発足し、疋相地区に当初の町役場が置かれると、行政や商業の中心地として発展を遂げます。
大正時代になって靴下製造が始まると、靴下製造に従事する農家の戸数は次第に増加し、現在では全国シェアの4割を占める産業に成長しています。
広陵町三吉地区(ミツヨシ)と疋相地区(ヒキソ)は、広陵町の町役場が置かれた地区で、商業の発展とともに町場が形成され、本葺きの瓦屋根に煙出しの越屋根をしつらえた町家が点在する、風情ある町並みが続いています。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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広陵町の中程を東西に貫く、県道112号線の北側にある疋相地区へやって来ました。
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では、疋相地区の南側から三吉地区に向かって町歩きを始めます。
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この町家は、セキュリティのためか、もの凄く背の高い塀を回しています。
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この辺りでは、もう三吉地区に入っているようです。
この町家の妻面に珍しいものを見つけました。 -
破風に取り付けられているのは、縁起物の丹頂鶴の彫刻です。
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土蔵の窓庇を支える、ユニークな雲型の持ち送り。
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屋根の上では、恵比寿様と・・・
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大黒様がにこやかに微笑んでいます。
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そんな細工瓦が、町家の塀の屋根に載っています。
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この辺りには土蔵のあるお屋敷が連なっています。
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妻面を白漆喰、平面を黒漆喰に塗り分けた町家です。
2階手摺には入念な細工が施されています。 -
重厚な白漆喰塗の塀を巡らせた町家。
2階の窓には細い千本格子がはめられています。 -
三吉地区の町並みです。
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門から中を覗くと、かなり奥行きのある大きい敷地であることが判ります。
では、この辺りから南に向かって歩きます。 -
屋根の上には、厄除けの鍾馗様が居ます。
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この辺りは入り組んだ狭い通りが続いています。
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かつては茅葺屋根だったと思われる町家です。
茅葺屋根に鉄板を貼った町家はあちこちの町で見かけます。 -
このように、玉ねぎは吊るしておくのが最良の保存方法です。
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狭い通りに面する出窓格子の伝統的な町家です。
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妻面に木組みを表した町家は・・・
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間口の広い、とても大きな建物です。
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板塀と石塀のにらめっこ!
果たして、勝負の結果は・・・。 -
その板塀のある町家です。
板塀に接続して、内庭に入る門が設けられています。 -
狭い通りなので、交通安全のためには、通りを見渡すカーブミラーは欠かせません。
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通りに面する1階に開口部の無い町家です。
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白漆喰と黒漆喰のコントラストが特徴の町家です。
煙出しの越屋根も載っています。 -
この町家は2階の窓廻りが見所ですね。
良い仕事の手摺が見えます。 -
同じ敷地内にある町家なのに、三者三様の表情を見せています。
なお、この辺りが三吉地区と疋相地区の境目です。 -
拭き込まれた玄関の格子戸が、西日を受けて輝いています。
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右側の納屋と思われる建物も・・・
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白漆喰塗で丁寧に造られています。
この通りの一本西側にも町家が連なる通りがあるので、そちらに向かいます。 -
西側の通りにやってきました。
この通りにも良い町並みが続いています。
では、ここから北に向かって歩きます。 -
土塀の上にちょこんと頭を出した煙出しの越屋根。
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大屋根には大黒様の細工瓦が載っています。
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通りが曲がっている辺りから北側が三吉地区になります。
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町家と町家の間を流れる水路。
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風情のある町家が連なる細い通りの突き当たりには・・・
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和菓子屋さんがありました。
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あえて荒壁を仕上げにした町家です。
土塗りの荒壁は、漆喰壁にはない荒々しい魅力があります。 -
細い丸太の外格子を巡らせた町家。
ここから先は新しい町並みが続いているので・・・ -
この辺りで引き返します。
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先ほどの和菓子屋さんのお隣の町家は、白黒に塗り分けられた虫籠窓の中桟にアクセントがつけられています。
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では、来た道を南に向かって戻ります。
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大屋根に大黒様が載った町家のこちら側には、普通の鬼瓦が使われています。
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この辺りはすでに疋相地区に入っています。
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駒寄せのある町家の玄関脇には・・・
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馬繋ぎ金物が残っています。
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三叉路の角に建つこの町家は・・・
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カーブミラーに映るとこんな感じに見えます。
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町家とカーブミラーの位置関係です。
写真では判りづらいですが、右側の電柱にカーブミラーがついています。 -
とんがり屋根の町家が現れました。
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このとんがり屋根は、茅葺屋根の名残かも知れませんね・・・。
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ウバメガシの生け垣を巡らせた町家は、屋根の高さに変化をもたせています。
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こちらの町家の外壁も、妻側と平側で白漆喰と黒漆喰に塗り分けられています。
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2階の袖卯建も白黒の塗り分けがアクセントになっています。
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疋相地区も三吉地区も、風情ある良い町並みでした。
さて、陽も翳り始めてきたので、そろそろ帰路につくことにします。
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