2015/09/07 - 2015/09/21
191位(同エリア733件中)
rainforestさん
- rainforestさんTOP
- 旅行記38冊
- クチコミ1件
- Q&A回答0件
- 105,443アクセス
- フォロワー13人
インドへ来る前に情報収集をしていて、
「これだけは絶対守ろう!」と思ったことが2つあった。
①知らない人から貰ったものは口にしない
②知らない人にはついて行かない
なのに、ガートに出てすぐに知り合ったインド人青年に私はついて行った...
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- インディゴ ユナイテッド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
GOOD MORNING VARANASI !!
バラナシで迎える初めての朝−
到着した昨日はゆっくり休んだせいか翌日のこの日は早朝に目が覚めた。
ゲストハウスの人が、7:00AMにメインガートで朝のプージャがあると言っていたので、
さっそく出掛けてみることにした。
Way to Gangaからガートに出る。 -
写真は、この日ではなく後日撮影したものなのでガートはフツーですが、
当日のこの日のメインガートとゲストハウスの間のこのガートは、
数週間前にガンガーが溢れたために泥っどろのぐっちゃぐちゃ状態だった。 -
これは違うガートの写真ですが、まさにこんな状態。
-
で、こんなことに。(笑)
おまけに、滑って手をついたもんだから、 -
手もこんなことに。(笑)
-
手足を洗う前に写真に収めよう!と思って写真を撮るも、なぜだかなにを撮っても真っ白になっちゃって、手足も洗わずに、「えーーーっ、インドまだ4日目なのにーーーっ!(T▽T)ノ」とメインガートのこんなところ(↑写真)に腰かけて、設定などをあれこれ変えて復活させようと必死になっているとインド人青年が近づいて来た。
彼は、私の傍らに立って必死に設定をあれこれやっている私を何も言わずにただじっと見ていた。
話すと面倒なことになると思い、私は顔も上げずにただただ彼の存在を無視し続けた。
しばらくすると彼が話し掛けてきたので、彼の顔も見ずにカメラの設定をあれこれやりながら、
聞いているんだかいないんだかわからないような曖昧な返事や
たった一言の会話のキャッチボールが成立しないような対応をした。
そうしてればどこかに行くだろう。とそれを期待して。
それでも、彼は私の傍らに居続けた。
私は、カメラと彼に苛立ちを感じ始めていた。
そんな私の苛立ちをよそに、しばらくすると今度は私の隣に腰を下ろしてきた。
会話はカメラの話から始まったと思う。
さっきよりも話すようにはなったけれども、私の対応は決してナイスではなかったと思う。
そして、追いやろうと思いこう言った。
「私のことよりもさ、自分のことやったら?」
人はインドに来ると強くなるのか...
アメリカでも日本でもイエスノーはっきりしているし、物事もはっきり言う方の私だけど、
インドではさらにそれに輪がかかっていた。
『大丈夫大丈夫。(^−^)』
心の声(あんたが大丈夫でも私が大丈夫じゃないんだって。もぅどっか行ってくれないかなあ...)
追いやろうと思い、何度か自分のことをやれと言ったけど彼は私から離れようとはしないどころか、それってもしかしてちょっと逆ギレしてんの?!のような態度で応戦してきた。
『俺のことよりもさ、もう新しいカメラ買ったら? 買えるとこ連れてってあげるからさー。つか、それよりもその足ガンガーで洗って来なよ。あーあ、手までそんなんなっちゃって。』
「.......( ̄Д ̄)!!」
私はそんな彼の言葉を軽く流し、
「ねー、これ、直せる?!」とちょっと突けんどんに彼にカメラを渡した。
彼はカメラをテキトーにいじりながら、新しいカメラを買えと言う。
『いいカメラ屋さん知ってるからさ。5000ルピーでいいカメラが買えるよ。って言ってもインド製だけど。(笑)』
「アメリカに戻ってから買うから大丈夫。」
『つかさ、カメラやっとくから足洗ってきなよ。』
「.......(¬з¬)」
『あ、盗らないよ。(笑) 壊れてるの盗ってもしょうがないじゃん。(笑)』
「.......(¬з¬)」
私は彼の手から無言でカメラを取り、なにも言わずにガンガーへと向かった。
彼はそれでもまだ私について来た。
沐浴している人々に混じり足を洗う私を彼は黙って見ていた。
私がサンダルを洗い始めると、彼はしゃがんで河からお花を1つ拾い、
溝にはまっている泥を落とし始めた。
私もお花を拾い、彼のするようにして落とした。
2人でしゃがんでサンダルを洗っているうちに、
出逢った時は不信感いっぱいだった私の中で何かが変化した。
そこには、素朴で温かい空気が流れていた。
サンダルを洗い終わると彼が言った。
『良かったら、街を案内するけどどう? お金は要らないからさ。』
そんなことを言われてもここはインド。
絶対請求してくるに決まってる。
そして、こう言う、『これじゃ少ないよ。』
ガイドブックやネットで収集した情報が思考回路を駆け巡る。
『本当にお金は要らないよ。』
私の思考回路は停止し、気づいたらYesの返事をしていた。
『チャイ、飲もうか?』
彼は街中に向かって歩き始める。
『この辺のチャイはお腹おかしくなっちゃうんだよね。』 -
インドで初の、チャイ屋さんでいただくチャイ。
2人でのんびりとチャイをすする。
そして、チャイを楽しんだあとは路地をゆく。 -
露店で、彼がお店のおじちゃんに注文しながら葉っぱにあれこれと乗せてもらい始める。
興味津々で観察していると... -
彼がご馳走してくれた。
自分と同じものは私にはキツいだろうとマイルド仕様で作ってもらった。
口の中に丸ごと放り込み、
噛砕いたらしばらく口の中で風味を転がし、そのあと吐き捨てる。
吐き捨てる前はぼそぼそしていてちょっと違和感だけど、
あとからすっきり爽快感が押し寄せる。
それがなんとも気持ち良かった。 -
ちょこちょこお店を覗きながらしばらく路地をゆき、途中からガンガーに戻る。
-
この儀式を取り仕切っているのはバラモンだそうで、
他にもいろいろ彼が説明してくれたけど、言葉の壁でよくわからなかった。 -
インドはどこを撮っても絵になるなあ。
-
Shivalaガートからまた路地に戻る。
ここには、私が絶対に訪れたかった場所がある。
「ねーねー、マザーハウスに行きたい!」
『そこに行こうと思ってここに来たんだよ。』 -
ガートからすぐのところにマザーハウスはあった。
-
中を見学させてもらい、ボランティアの話も聞かせてもらった。
写真は撮らなかったけど、
他にもボランティアで運営されている小さな診療所も見学した。 -
それから、サイクルリクシャーでバラナシヒンドゥー大学構内にある
ヴィシュワナート寺院へと向かう。 -
寺院の前に、再びチャイでのんびりとやり、
-
ヴィシュワナート寺院へ。
-
壁に描かれている絵はどれも興味をそそられる。
-
内装も素晴らしい。
-
これは描かれたものではなく、彫刻だそう。
-
2階のテラスに出ると心地良い風が吹き抜けた。
思考を停止させ、今、ここに在る自分とインドを感じる。 -
旧市街に戻る前に、ラッシーを味わい、再びチャイでのんびりとやる。
彼とはさっき出逢ったばかりだということを忘れてしまいそうだった。 -
サイクルリクシャーで旧市街へと戻る。
-
今度は、秘境だという寺院へと連れて来てもらった。
特に何するわけでもなく、語り合うわけでもなく、ただただここでぼーっと過ごす。 -
それからガンガーへ戻り、ハリシュチャンドラの火葬場を見学し、
適当なガートに腰を下ろす。
次から次へと人がやって来て彼に話し掛ける。
ちょっとした人だかりができては去り、
またちょっとした人だかりができては去りを繰り返す。
どうやら、私のことが物珍しいようだった。
私はヒンディーはまったく解らないけれども、
雰囲気的にあまりいいことを言われているようではなかった。
私といることでからかわれたりなどしているように見えた。
そんな人が多いように見えたけれども、勿論そんな人ばかりだけではなかった。
1番印象的だったのは、裁判官を目指している大学生の青年だった。
彼はこの辺では珍しく、服装も雰囲気も上品だった。
きっと裕福層なのだろう。
街を案内してくれた彼は一目で貧困層だとすぐにわかる。
そんな天と地ほども違う2人が楽しそうに話し、笑っている姿はとても温かかった。
彼と一緒にいて、
からかわれたりなじられたりしている雰囲気の場面にたびたび遭遇した。
私が一緒にいるから余計なんだろうけど、
『ときどき人と関わりたくない時があるんだ。』と言っていた彼の言葉を思い出すと、
こんなことが日常茶飯事で起きているんだろうなと思った。
大学生と楽しそうに話している彼を見ていたら、
彼は、先進国とは違う闇と光の中で毎日を生きているんだろうなあと感じた。
大学生が去ったあと、私も少しして去ることにした。
彼は、最後までお金を請求しては来なかった。
彼と過ごした時間はとてもいい経験になったし、
楽しかったのでチップを渡すと、『なにこれ?』と言われた。
チップだと言うと彼は要らないと言う。
「楽しかったから。有難う。」と言うと、彼はちょっとぶっきらぼうに受け取った。
有難うの言葉はなかったけれども、彼の目はそれ以上の目をしていた。 -
今度は1人でのんびりと景色を楽しみながらゲストハウス方面へとガートを歩く。
あても予定も何もなかった。
彼と出逢った時は不信感いっぱいだったけど、
いい出逢いだったなあとすでに想い出に浸るかのように時折彼を振り返った。
彼は同じ場所でじっとしているようだった。
メインガートまで辿り着き、のんびりと景色を眺めていると背後に人の気配を感じた。
振り返ると彼だった。
「ちょっと、ついて来ないでよね!」と言うと、
彼は、「そういうつもりじゃなくて...。」とちょっと焦っていた。
「わかってるよ、冗談だって。」と言うと、これからご飯を食べに行くと言う。
気づいたら、何も考えることなく、「一緒に行っていい?」と言っていた。 -
連れて来てもらったのは、
観光客が来ないようなとっても庶民的なターリー屋さんだった。 -
チャパティやカレーを食べ終わると次にはご飯が盛られ、
違う種類のカレーが掛けられる。
ご飯を半分も食べないうちにもうお腹はいっぱい。
無理矢理詰め込む余裕もない。
これで2人で100ルピーだった。
彼は私に彼の分も払って欲しそうにしてたけど、
さっきチップも渡しているし、ここで私が払う筋合いは何もない。
「割り勘だよ。」と言うと、フツーに、「OK。」と答えた。
私が、小さいお金が40しかないと言うと、
彼は、「これで払いなよ。」と100ルピーを差し出し、私の分まで払おうとしてくれた。
40は渡したけど、結局10ルピー彼にご馳走になった。 -
そして、プージャ会場で別れた。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
rainforestさんの関連旅行記
バナーラス (バラナシ)(インド) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
30