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ドイツおよびデンマークへの旅行である。<br /><br />多数の日本人旅行者が渡航し、これらの国の鉄道に興味を持っている方もたくさん居ることと思うので、私の解説は省略する。<br />今回の旅行では航空券のみは早い段階で手配していたが、現地での予定は忙しさにかまけているせいで全て確定したのは出発3週間前だった。そのため夜行列車の乗車券手配が間に合わずそれに乗車出来なかったことが残念であった。<br />またドイツの国土を実際よりも小さいというイメージを持っており10日弱あればドイツもデンマークもおおむね回れるだろうと考えていたが、ドイツだけで日本の8割の面積を持ち、そんなことは到底無理だという事に後で気づいた。<br /><br />【主な行程】<br />1日目 新千歳空港→成田空港→フランクフルト・マイン空港→フランクフルト・アム・マイン(フランクフルト泊)<br />2日目 フランクフルト→ネルトリンゲン→ニュルンベルク(ニュルンベルク泊)<br />3日目 ニュルンベルク→ベルリン→ケムニッツ(ケムニッツ泊)<br />4日目 ケムニッツ→ザクセン鉄道博物館→ライプツィヒ→ヴェニゲローデ(ヴェニゲローデ泊)<br />5日目 ヴェニゲローデ→ブロッケン→ヴェニゲローデ→ハンブルク(ハンブルク泊)<br />6日目 ハンブルク→ロストック→バード・ドーべラン→キュールングスボルンWest→バード・ドーべラン→ハンブルク(ハンブルク泊)<br />7日目 ハンブルク→(ドイツ出国・デンマーク入国)→Hoeje・Taastrup→オールボー(オールボー泊)<br />8日目 オールボー→ヴィボー→オーフス→オーデンセ→コペンハーゲン(コペンハーゲン泊)<br />9日目 コペンハーゲン→コペンハーゲン・カストロップ空港→パリ・シャルルドゴール空港→(機内泊)<br />10日目 →羽田空港→旭川空港<br /><br />以上の行程が出来上がった。私のいつもの旅行通り観光要素はほとんど無く、乗ってばかりの旅である。日程の都合からドイツ西部と南部、ライン川等の有名どころは全くの手付かずとなってしまった。<br /><br />※主な鉄道名や列車名の略称<br />DB:ドイツ鉄道<br />DSB:デンマーク国鉄<br />EC:ユーロシティ(国際特急列車)<br />ICE:インターシティエクスプレス(日本では新幹線に相当)<br />IC:インターシティ(特急に相当)<br />RE:レギオナルエクスプレス(快速に相当。長距離のものはIREと呼ぶこともある)<br />RB:レギオナルバーン(普通列車に相当)

2015年8月 ドイツ・デンマーク鉄道の旅5~7日目(全10日間)

10いいね!

2015/08/25 - 2015/09/03

134位(同エリア400件中)

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40

kiro184

kiro184さん

ドイツおよびデンマークへの旅行である。

多数の日本人旅行者が渡航し、これらの国の鉄道に興味を持っている方もたくさん居ることと思うので、私の解説は省略する。
今回の旅行では航空券のみは早い段階で手配していたが、現地での予定は忙しさにかまけているせいで全て確定したのは出発3週間前だった。そのため夜行列車の乗車券手配が間に合わずそれに乗車出来なかったことが残念であった。
またドイツの国土を実際よりも小さいというイメージを持っており10日弱あればドイツもデンマークもおおむね回れるだろうと考えていたが、ドイツだけで日本の8割の面積を持ち、そんなことは到底無理だという事に後で気づいた。

【主な行程】
1日目 新千歳空港→成田空港→フランクフルト・マイン空港→フランクフルト・アム・マイン(フランクフルト泊)
2日目 フランクフルト→ネルトリンゲン→ニュルンベルク(ニュルンベルク泊)
3日目 ニュルンベルク→ベルリン→ケムニッツ(ケムニッツ泊)
4日目 ケムニッツ→ザクセン鉄道博物館→ライプツィヒ→ヴェニゲローデ(ヴェニゲローデ泊)
5日目 ヴェニゲローデ→ブロッケン→ヴェニゲローデ→ハンブルク(ハンブルク泊)
6日目 ハンブルク→ロストック→バード・ドーべラン→キュールングスボルンWest→バード・ドーべラン→ハンブルク(ハンブルク泊)
7日目 ハンブルク→(ドイツ出国・デンマーク入国)→Hoeje・Taastrup→オールボー(オールボー泊)
8日目 オールボー→ヴィボー→オーフス→オーデンセ→コペンハーゲン(コペンハーゲン泊)
9日目 コペンハーゲン→コペンハーゲン・カストロップ空港→パリ・シャルルドゴール空港→(機内泊)
10日目 →羽田空港→旭川空港

以上の行程が出来上がった。私のいつもの旅行通り観光要素はほとんど無く、乗ってばかりの旅である。日程の都合からドイツ西部と南部、ライン川等の有名どころは全くの手付かずとなってしまった。

※主な鉄道名や列車名の略称
DB:ドイツ鉄道
DSB:デンマーク国鉄
EC:ユーロシティ(国際特急列車)
ICE:インターシティエクスプレス(日本では新幹線に相当)
IC:インターシティ(特急に相当)
RE:レギオナルエクスプレス(快速に相当。長距離のものはIREと呼ぶこともある)
RB:レギオナルバーン(普通列車に相当)

旅行の満足度
4.5
交通
4.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
鉄道 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • ◆5日目<br />この日はまず、ハルツ狭軌鉄道に乗りブロッケン山を往復する。ヴェニゲローデ8:55発の列車に乗るために駅へ向かう。ハルツ狭軌鉄道のヴェニゲローデ駅はDBの駅に隣接しているが別の駅舎を持つ。<br />8:30になると駅舎の鍵が開き、中で切符の販売が始まった。

    ◆5日目
    この日はまず、ハルツ狭軌鉄道に乗りブロッケン山を往復する。ヴェニゲローデ8:55発の列車に乗るために駅へ向かう。ハルツ狭軌鉄道のヴェニゲローデ駅はDBの駅に隣接しているが別の駅舎を持つ。
    8:30になると駅舎の鍵が開き、中で切符の販売が始まった。

  • 駅構内には機関区が併設されており、写真を撮れるようお立ち台も設置されている。3〜4台程度のSLに火が入れられており、そのうちの1台がホームへ留置されている客車に連結して出発準備が完了する。

    駅構内には機関区が併設されており、写真を撮れるようお立ち台も設置されている。3〜4台程度のSLに火が入れられており、そのうちの1台がホームへ留置されている客車に連結して出発準備が完了する。

  • 8:55の定刻に出発する。小さな客車が7両と自転車を積み込む荷物車が1両連結されており、乗車率は座席が6割程度埋まるぐらいだ。<br />そしてこの鉄道の客車はオープンデッキだが、走行中でも自由にデッキへ出る事が出来る。転落防止用の棒があるものの簡単に外す事が出来、自分自身で気を付けるしかない。きれいな写真を撮るならやはりデッキからだ。

    8:55の定刻に出発する。小さな客車が7両と自転車を積み込む荷物車が1両連結されており、乗車率は座席が6割程度埋まるぐらいだ。
    そしてこの鉄道の客車はオープンデッキだが、走行中でも自由にデッキへ出る事が出来る。転落防止用の棒があるものの簡単に外す事が出来、自分自身で気を付けるしかない。きれいな写真を撮るならやはりデッキからだ。

  • その後は森の中を走ったり途中の交換駅で5分程停車したりした。徐々に勾配がきつくなって周囲に立木が無くなってくると終点のブロッケン駅は近い。<br />ブロッケンには定刻の10:36に到着した。SLは機回しをして折り返しの準備を行う。乗客のほとんどはハイキングや持ち込んだ自転車でサイクリングへ行くようで、駅を出ると皆どこかへ散らばって行った。<br /><br />この列車がブロッケン11:36発の列車になるのかと思っていたが、10:51発Drei Annen Hohne行きとして発車していった。ヴェニゲローデからの列車ばかりではなく区間列車もあるのだ。

    その後は森の中を走ったり途中の交換駅で5分程停車したりした。徐々に勾配がきつくなって周囲に立木が無くなってくると終点のブロッケン駅は近い。
    ブロッケンには定刻の10:36に到着した。SLは機回しをして折り返しの準備を行う。乗客のほとんどはハイキングや持ち込んだ自転車でサイクリングへ行くようで、駅を出ると皆どこかへ散らばって行った。

    この列車がブロッケン11:36発の列車になるのかと思っていたが、10:51発Drei Annen Hohne行きとして発車していった。ヴェニゲローデからの列車ばかりではなく区間列車もあるのだ。

  • ブロッケン山頂駅の様子。中央より少し右手にあるのが駅舎、奥にはレーダー施設が見える。<br />ここは標高1125mだが、天気がいいこともありあまり肌寒さは感じない。<br />この付近はかつての東西ドイツ国境線に近く、東ドイツの軍事レーダーが山頂に設置されていた。一般人が立ち入り出来るようになったのはドイツ統一後のことであり、ブロッケン山頂へ至るハルツ狭軌鉄道も統一後に運行が開始された。

    ブロッケン山頂駅の様子。中央より少し右手にあるのが駅舎、奥にはレーダー施設が見える。
    ここは標高1125mだが、天気がいいこともありあまり肌寒さは感じない。
    この付近はかつての東西ドイツ国境線に近く、東ドイツの軍事レーダーが山頂に設置されていた。一般人が立ち入り出来るようになったのはドイツ統一後のことであり、ブロッケン山頂へ至るハルツ狭軌鉄道も統一後に運行が開始された。

  • 11:21に下界からの列車が到着するため、駅から少し離れたところでカメラを構える。<br />到着時刻が迫ると、姿こそ見えないものの山の下の方から機関車のドラフト音が聞こえてくる。時折激しく空転しているのがドラフト音を聞いただけで分かる。日本の動態保存SLのようにぬるま湯の中で運行されているのではなく、性能の限界に近い中で運行されているのだろう。ドイツはSLの保守や運転技術が格段に高いことが窺い知れる(日本のぬるま湯もとい余裕を持たせた運行が良いか悪いかは置いておくことにする)。<br /><br />5分程遅れて列車が到着し、折り返し準備を終えた列車は5分遅れの11:41頃にブロッケンを発車した。

    11:21に下界からの列車が到着するため、駅から少し離れたところでカメラを構える。
    到着時刻が迫ると、姿こそ見えないものの山の下の方から機関車のドラフト音が聞こえてくる。時折激しく空転しているのがドラフト音を聞いただけで分かる。日本の動態保存SLのようにぬるま湯の中で運行されているのではなく、性能の限界に近い中で運行されているのだろう。ドイツはSLの保守や運転技術が格段に高いことが窺い知れる(日本のぬるま湯もとい余裕を持たせた運行が良いか悪いかは置いておくことにする)。

    5分程遅れて列車が到着し、折り返し準備を終えた列車は5分遅れの11:41頃にブロッケンを発車した。

  • 12:00頃にどこかに停車して、列車に前にあるポイントを車掌が操作すると列車は本線から分岐した線路に入って再度停車した。<br />駅では無い場所のため何事かと思っていると、隣の本線をブロッケンに向かって山を登る列車が通過していった。ここはスイッチバック式の信号所なのだ。自分の乗る列車は水平な引込線に停車しているので、本線を見下ろす形になる。

    12:00頃にどこかに停車して、列車に前にあるポイントを車掌が操作すると列車は本線から分岐した線路に入って再度停車した。
    駅では無い場所のため何事かと思っていると、隣の本線をブロッケンに向かって山を登る列車が通過していった。ここはスイッチバック式の信号所なのだ。自分の乗る列車は水平な引込線に停車しているので、本線を見下ろす形になる。

  • 対向列車が通過すると、こちらの列車はバック運転して本線へ戻る。この信号所は引込線が1本のみの簡素な信号所で、当然ながら信号機は設置されているもののポイントの操作は車掌が手動で行う。車掌が立っている所にポイントの操作テコがあり、その横に小屋があるがこれがこの信号所の全設備だ。

    対向列車が通過すると、こちらの列車はバック運転して本線へ戻る。この信号所は引込線が1本のみの簡素な信号所で、当然ながら信号機は設置されているもののポイントの操作は車掌が手動で行う。車掌が立っている所にポイントの操作テコがあり、その横に小屋があるがこれがこの信号所の全設備だ。

  • 12:24にSchierkeに停車する。交換待ちをしていた対向列車が発車したかと思うと、駅手前に停車していたもう1本の列車が入って来た。時刻表には無いため団体専用なのだろうか。マレー式機関車が重連で、こちらの列車には連結していないオープンタイプのトロッコ車が連結されていた。<br /><br />その後も順調に山を下り続け、ヴェニゲローデには5分遅れの13:38に到着した。

    12:24にSchierkeに停車する。交換待ちをしていた対向列車が発車したかと思うと、駅手前に停車していたもう1本の列車が入って来た。時刻表には無いため団体専用なのだろうか。マレー式機関車が重連で、こちらの列車には連結していないオープンタイプのトロッコ車が連結されていた。

    その後も順調に山を下り続け、ヴェニゲローデには5分遅れの13:38に到着した。

  • ヴェニゲローデでは40分程の待ち時間があり、駅構内の売店でアイスを食べて時間を潰した。<br />次は14:18発のゴスラー行き列車に乗るが、10分程遅れてやって来た。HEX(HarzElbeExpress)という会社が運行する気動車だ。路線はDBのものでDBの快速列車も走っているが、各駅停車はこのような別会社に任せられているようだ。この列車もジャーマンレイルパスで乗車出来、1等席も設置されている。<br />お兄さんどいて!

    ヴェニゲローデでは40分程の待ち時間があり、駅構内の売店でアイスを食べて時間を潰した。
    次は14:18発のゴスラー行き列車に乗るが、10分程遅れてやって来た。HEX(HarzElbeExpress)という会社が運行する気動車だ。路線はDBのものでDBの快速列車も走っているが、各駅停車はこのような別会社に任せられているようだ。この列車もジャーマンレイルパスで乗車出来、1等席も設置されている。
    お兄さんどいて!

  • 列車は9分程度遅れたまま進んで行く。予定ではゴスラーでの乗り換え時間は9分しかないが、1時間おきに列車があるはずなので1時間行程が遅れるだけかと思い大した気にしていなかった。<br />すると車掌がやって来て「どこまで行くのか」と聞いてくる。この後の予定としてはハノーファーまで行きICEに乗り換えてハンブルクへ向かう事になっていたので、とりあえず「ハノーファー」と答える。すると「ゴスラーで乗り換えは出来ない」と言われ、それなら次の列車に乗るよと思っていたところ「ここで乗り換えだ」と言われ、間もなく到着した駅で降ろされてしまった。乗車していたほとんどの乗客も降ろされた。<br />列車が遅れていたためてっきり「この列車を長時間停車か運転打ち切りにしてダイヤ全体を正常に戻すのかな(日本でも同様の手法が行われる事がある)」と思っていたが、入れ替わりで数人が乗車して列車はゴスラー方面へ発車してしまった。<br /><br />降ろされた時はどこの駅か分からなかったが、Vienenburgという駅だ(14:53頃到着)。画像は降ろされた瞬間に証拠代わりに撮ったもの。

    列車は9分程度遅れたまま進んで行く。予定ではゴスラーでの乗り換え時間は9分しかないが、1時間おきに列車があるはずなので1時間行程が遅れるだけかと思い大した気にしていなかった。
    すると車掌がやって来て「どこまで行くのか」と聞いてくる。この後の予定としてはハノーファーまで行きICEに乗り換えてハンブルクへ向かう事になっていたので、とりあえず「ハノーファー」と答える。すると「ゴスラーで乗り換えは出来ない」と言われ、それなら次の列車に乗るよと思っていたところ「ここで乗り換えだ」と言われ、間もなく到着した駅で降ろされてしまった。乗車していたほとんどの乗客も降ろされた。
    列車が遅れていたためてっきり「この列車を長時間停車か運転打ち切りにしてダイヤ全体を正常に戻すのかな(日本でも同様の手法が行われる事がある)」と思っていたが、入れ替わりで数人が乗車して列車はゴスラー方面へ発車してしまった。

    降ろされた時はどこの駅か分からなかったが、Vienenburgという駅だ(14:53頃到着)。画像は降ろされた瞬間に証拠代わりに撮ったもの。

  • 降ろされた乗客は皆どうしたものかと茫然としている。ゴスラーへ向かうという西洋人のおばちゃん3人組もなぜか降ろされていた。結局なぜVienenburgで乗客を降ろしたのかは不明である。<br />すると15:02にerixxと書かれた気動車が入線して来た。先程のHEXとは別の会社だ。ゴスラーの手前のBad Harzburgまで行くようだ。HEXから降ろされた大半の乗客はそちらへ乗車し、おばちゃん3人組も巨体を揺らしながら跨線橋を渡って乗り換えて行った。<br /><br />自分はこの後どうしたかというと、詳細な時刻表を持っていなかったことと周囲にWi-Fi環境が無かったことから駅に掲示してある時刻表だけが頼りだ。<br />次の列車でゴスラーへ向かえば1時間遅れでハノーファーへ着けるが、ブラウンシュヴァイク経由で行った方がハノーファーに早く着くかもしれないと当たりを付けた。時刻表を見るとVienenburg15:01発のブラウンシュヴァイク行きという列車がある。ブラウンシュヴァイクにはICも停車する。時刻は知らないが丁度いい時間にICがあればハノーファーに早く着くだろうという目論見だ。

    降ろされた乗客は皆どうしたものかと茫然としている。ゴスラーへ向かうという西洋人のおばちゃん3人組もなぜか降ろされていた。結局なぜVienenburgで乗客を降ろしたのかは不明である。
    すると15:02にerixxと書かれた気動車が入線して来た。先程のHEXとは別の会社だ。ゴスラーの手前のBad Harzburgまで行くようだ。HEXから降ろされた大半の乗客はそちらへ乗車し、おばちゃん3人組も巨体を揺らしながら跨線橋を渡って乗り換えて行った。

    自分はこの後どうしたかというと、詳細な時刻表を持っていなかったことと周囲にWi-Fi環境が無かったことから駅に掲示してある時刻表だけが頼りだ。
    次の列車でゴスラーへ向かえば1時間遅れでハノーファーへ着けるが、ブラウンシュヴァイク経由で行った方がハノーファーに早く着くかもしれないと当たりを付けた。時刻表を見るとVienenburg15:01発のブラウンシュヴァイク行きという列車がある。ブラウンシュヴァイクにはICも停車する。時刻は知らないが丁度いい時間にICがあればハノーファーに早く着くだろうという目論見だ。

  • しかしこの15:01発の列車が時間を過ぎてもやって来ない。ホームの電光掲示板には「10分遅れ」と表示されたが、定刻から15分過ぎた頃に「20分遅れ」に変更され、結局到着したのは25分遅れだった。<br /><br />Vienenburgを発車すると駅舎から少し離れたところに古典貨車が何台か留置されていた。雰囲気的に保存されているようである。こんなに列車が遅れるなら見に行ったのにと思ったが、いつ列車が来るか分からない状況でホームから離れるのは無理である。<br />ヴェニゲローデ側へ1km程戻るように走ると分岐箇所があり、そこからブラウンシュヴァイク方面の線路へ入る。その後は快調に走行していたが、Wolfenbuttel辺りでなぜか停止し、その後はノロノロ運転と停止を繰り返す。結局ブラウンシュヴァイクには33分遅れの16:07に到着した。

    しかしこの15:01発の列車が時間を過ぎてもやって来ない。ホームの電光掲示板には「10分遅れ」と表示されたが、定刻から15分過ぎた頃に「20分遅れ」に変更され、結局到着したのは25分遅れだった。

    Vienenburgを発車すると駅舎から少し離れたところに古典貨車が何台か留置されていた。雰囲気的に保存されているようである。こんなに列車が遅れるなら見に行ったのにと思ったが、いつ列車が来るか分からない状況でホームから離れるのは無理である。
    ヴェニゲローデ側へ1km程戻るように走ると分岐箇所があり、そこからブラウンシュヴァイク方面の線路へ入る。その後は快調に走行していたが、Wolfenbuttel辺りでなぜか停止し、その後はノロノロ運転と停止を繰り返す。結局ブラウンシュヴァイクには33分遅れの16:07に到着した。

  • ブラウンシュヴァイクからは丁度良く乗り継げるICが無かったためRE26292に乗り、ハノーファーには定刻の17:05に到着した。当初の予定より55分遅れだが、ゴスラー経由で来るよりも若干早く到着できたので目論見は成功した。<br /><br />ここからハンブルクへ行くICEかICを探して乗車するが、当初乗車予定だったICE788が何と55分遅れで運転していた。その後遅れは1時間になり、ICE788は17:36に入線した。列車自体は当初の予定通りだったものに乗車する。<br />定刻なら17:36に発車するハンブルク行きICE586という列車もあるが、遅れの影響からか姿が見えない。

    ブラウンシュヴァイクからは丁度良く乗り継げるICが無かったためRE26292に乗り、ハノーファーには定刻の17:05に到着した。当初の予定より55分遅れだが、ゴスラー経由で来るよりも若干早く到着できたので目論見は成功した。

    ここからハンブルクへ行くICEかICを探して乗車するが、当初乗車予定だったICE788が何と55分遅れで運転していた。その後遅れは1時間になり、ICE788は17:36に入線した。列車自体は当初の予定通りだったものに乗車する。
    定刻なら17:36に発車するハンブルク行きICE586という列車もあるが、遅れの影響からか姿が見えない。

  • このまま1時間遅れで着くと思いきや、ハンブルク駅の手前の10分程停止する。ホームが全て他の列車で塞がっていたためと思われる。結局1時間10分遅れの19:03にハンブルクに到着した。<br />結果的に、ゴスラー経由からブラウンシュヴァイク経由に変更したことは正解だったと思う。原因は不明だがゴスラーからハノーファーへ向かう路線のダイヤがメチャクチャになっていると、さらにハンブルク到着は遅れていただろう。<br /><br />画像はハンブルク駅手前の大カーブ。ドイツの車両はほとんどで窓ガラスにスモークが貼られていることとガラスが汚いため、撮影には向かない。<br />この後は駅至近のホテルへ投宿して終了。

    このまま1時間遅れで着くと思いきや、ハンブルク駅の手前の10分程停止する。ホームが全て他の列車で塞がっていたためと思われる。結局1時間10分遅れの19:03にハンブルクに到着した。
    結果的に、ゴスラー経由からブラウンシュヴァイク経由に変更したことは正解だったと思う。原因は不明だがゴスラーからハノーファーへ向かう路線のダイヤがメチャクチャになっていると、さらにハンブルク到着は遅れていただろう。

    画像はハンブルク駅手前の大カーブ。ドイツの車両はほとんどで窓ガラスにスモークが貼られていることとガラスが汚いため、撮影には向かない。
    この後は駅至近のホテルへ投宿して終了。

  • ◆6日目<br />日曜日という事もあり、朝の駅前は人も車もまばらだ。この日はドイツ北部のモリー鉄道に乗車し、ハンブルクへ戻って来る。

    ◆6日目
    日曜日という事もあり、朝の駅前は人も車もまばらだ。この日はドイツ北部のモリー鉄道に乗車し、ハンブルクへ戻って来る。

  • ハンブルク8:23発のロストック行きRE4307だ。行き先表示に「RE1」と表示されているが、これはどうやら系統番号のようである。<br />車両は先頭に運転台が付いた2階建て客車で、1等席も用意されている。機関車はBR120形で、ドイツ南部では全く見掛けなかったためここで初めて見た。

    ハンブルク8:23発のロストック行きRE4307だ。行き先表示に「RE1」と表示されているが、これはどうやら系統番号のようである。
    車両は先頭に運転台が付いた2階建て客車で、1等席も用意されている。機関車はBR120形で、ドイツ南部では全く見掛けなかったためここで初めて見た。

  • 順調に走行し、ロストックには定刻の10:51に到着した。15分の乗り換え待ちでバード・ドーべランへ向かう列車に乗車する。ドイツに限らずヨーロッパ各国で導入されているTalentという規格型の気動車だ。同じタイプに昨年ノルウェーで乗車している。

    順調に走行し、ロストックには定刻の10:51に到着した。15分の乗り換え待ちでバード・ドーべランへ向かう列車に乗車する。ドイツに限らずヨーロッパ各国で導入されているTalentという規格型の気動車だ。同じタイプに昨年ノルウェーで乗車している。

  • バード・ドーべランには定刻に到着した。駅構内のモリー鉄道の待合室に窓口があり、そこで往復分の切符を購入する。<br />ここもハルツ狭軌鉄道と同じくSL列車が定期的に運行されているが、ハルツ狭軌鉄道が1000mm軌間だったのに対しこちらは900mm軌間でありよりナローゲージらしい路線だ。客車は小さいながら12両も連結されており、そのうち1両はビールやワインを販売するサロンワゴン車両になっている。<br />写真は客車にSLが連結されるところ。

    バード・ドーべランには定刻に到着した。駅構内のモリー鉄道の待合室に窓口があり、そこで往復分の切符を購入する。
    ここもハルツ狭軌鉄道と同じくSL列車が定期的に運行されているが、ハルツ狭軌鉄道が1000mm軌間だったのに対しこちらは900mm軌間でありよりナローゲージらしい路線だ。客車は小さいながら12両も連結されており、そのうち1両はビールやワインを販売するサロンワゴン車両になっている。
    写真は客車にSLが連結されるところ。

  • バード・ドーべランを11:36に発車し、この鉄道で一番有名であろう商店街の中の道路上を走行する(その模様は後ほど)。乗車率は各車両に7〜8人ずつとあまり混んではいない。<br />ハイリゲンダムで対向列車と行き違う。ハイリゲンダムを過ぎると右手に海が見えてきた。ドイツに来てから初めて見た海だっと。<br />

    バード・ドーべランを11:36に発車し、この鉄道で一番有名であろう商店街の中の道路上を走行する(その模様は後ほど)。乗車率は各車両に7〜8人ずつとあまり混んではいない。
    ハイリゲンダムで対向列車と行き違う。ハイリゲンダムを過ぎると右手に海が見えてきた。ドイツに来てから初めて見た海だっと。

  • 終点のキュールングスボルンWest駅には3分遅れで到着する。構内にはこじんまりとしているが機関庫があり、駅舎横には保存車両も置かれている。駅舎内やホーム上ではバーが営業しており、ビールやワインを楽しむ人で賑っている。<br />残念ながら時間の都合で14分間の滞在で折り返す。急いで保存車両と駅舎を撮影し、機関車が反対側に連結されて折り返し列車は3分遅れで発車した。

    終点のキュールングスボルンWest駅には3分遅れで到着する。構内にはこじんまりとしているが機関庫があり、駅舎横には保存車両も置かれている。駅舎内やホーム上ではバーが営業しており、ビールやワインを楽しむ人で賑っている。
    残念ながら時間の都合で14分間の滞在で折り返す。急いで保存車両と駅舎を撮影し、機関車が反対側に連結されて折り返し列車は3分遅れで発車した。

  • 帰りは最後部の客車に乗車し、デッキで車窓を楽しむ。沿線にはサイクリングロードが設けられ、ドイツ各地の例に漏れずサイクリングやランニングを楽しむ人が多く見受けられた。<br />バード・ドーベランの街に入ると石畳の道路上を走行する。画像はバード・ドーべラン・Stadtmitte駅で線路の左側がホームである。まるで電停だ。

    帰りは最後部の客車に乗車し、デッキで車窓を楽しむ。沿線にはサイクリングロードが設けられ、ドイツ各地の例に漏れずサイクリングやランニングを楽しむ人が多く見受けられた。
    バード・ドーベランの街に入ると石畳の道路上を走行する。画像はバード・ドーべラン・Stadtmitte駅で線路の左側がホームである。まるで電停だ。

  • バード・ドーべランには3分遅れで到着した。ここからはすぐに接続するDBの列車には乗らず、市街地へ行き商店街を通過するSLを撮影する事にする。<br />キュールングスボルンWest行きの列車がやって来たが、機関車はバック運転だった(事前にそこまではリサーチ出来なかった)。加えてどんよりとした曇り空であり思ったような写真は撮れなかった。<br />撮影後は歩いてバード・ドーべラン駅へ戻る。戻る途中で雨が降って来た。

    バード・ドーべランには3分遅れで到着した。ここからはすぐに接続するDBの列車には乗らず、市街地へ行き商店街を通過するSLを撮影する事にする。
    キュールングスボルンWest行きの列車がやって来たが、機関車はバック運転だった(事前にそこまではリサーチ出来なかった)。加えてどんよりとした曇り空であり思ったような写真は撮れなかった。
    撮影後は歩いてバード・ドーべラン駅へ戻る。戻る途中で雨が降って来た。

  • DBのバード・ドーべラン駅は1番線と2番線があるが、ホームは片面1本のみである。どういう事かというと、今立っている所が駅舎前の1番線で、画像奥で線路が2本になっている部分のホームが2番線なのだ。線路を渡らないため安全であり、段差も無いため車椅子や自転車対策でこんな構造になっているのかもしれない。<br />しかし理解するまでは「列車が来ないと思ったら離れた2番線にすでに到着していた」という事になり最悪置いて行かれてしまう。<br /><br />駅舎は大きく立派なものがあるが現在使われておらず、壁は落書きだらけで室内はゴミか資材か分からないものが散らばっていた。モリー鉄道の駅舎は別の場所にある。

    DBのバード・ドーべラン駅は1番線と2番線があるが、ホームは片面1本のみである。どういう事かというと、今立っている所が駅舎前の1番線で、画像奥で線路が2本になっている部分のホームが2番線なのだ。線路を渡らないため安全であり、段差も無いため車椅子や自転車対策でこんな構造になっているのかもしれない。
    しかし理解するまでは「列車が来ないと思ったら離れた2番線にすでに到着していた」という事になり最悪置いて行かれてしまう。

    駅舎は大きく立派なものがあるが現在使われておらず、壁は落書きだらけで室内はゴミか資材か分からないものが散らばっていた。モリー鉄道の駅舎は別の場所にある。

  • バード・ドーべラン14:18発のREに乗り、ヴィスマールで乗り換える。<br />ヴィスマールからは列車番号はRE79478だが、ODEGというベルリン近郊の快速列車を運行する会社の列車だった。オール2階建ての4両編成の電車で、初めて乗車するタイプだ。これにも1等席がある。<br /><br />車掌が検札にやって来たためレイルパスを見せるが、何やら言っている。どういう事か不明だったが、路線図を出して「どこまで行くのか」と聞いてくる。ヴィスマールから2つ目のBad-kleinenを指さすと「OK」と言われ去って行った。この列車はベルリンを経由してCottbusという所まで行くが、どうやらジャーマンレイルパスだと全区間乗れないことを伝えたかったようだ。<br />ジャーマンレイルパスはDBの列車を肩代わりするような列車を運行するDB以外の会社にも乗車出来るが、例外としてDBと競合する列車には乗車出来ない。この列車はベルリン近辺でDBと競合しているのであろう。

    バード・ドーべラン14:18発のREに乗り、ヴィスマールで乗り換える。
    ヴィスマールからは列車番号はRE79478だが、ODEGというベルリン近郊の快速列車を運行する会社の列車だった。オール2階建ての4両編成の電車で、初めて乗車するタイプだ。これにも1等席がある。

    車掌が検札にやって来たためレイルパスを見せるが、何やら言っている。どういう事か不明だったが、路線図を出して「どこまで行くのか」と聞いてくる。ヴィスマールから2つ目のBad-kleinenを指さすと「OK」と言われ去って行った。この列車はベルリンを経由してCottbusという所まで行くが、どうやらジャーマンレイルパスだと全区間乗れないことを伝えたかったようだ。
    ジャーマンレイルパスはDBの列車を肩代わりするような列車を運行するDB以外の会社にも乗車出来るが、例外としてDBと競合する列車には乗車出来ない。この列車はベルリン近辺でDBと競合しているのであろう。

  • Bad-Kleinenでハンブルク行きRE4312に乗り換える。BR120が牽引する2階建て客車だ。短い停車時間では1等席の場所が分からず、空いていることもあり2等席の1階部分に乗車した。初めての1階席部分だ。<br />1階席は眺望では2階席より劣るものの、明らかに2階席より揺れが少ない。シュヴェーリン辺りでは車窓に小さな湖が時折現れる。天気も徐々に回復し、波一つ無い静かな湖の様子が伝わるであろうか。<br /><br />2等席に乗車していたが、途中からどんどん乗車して満席になる。

    Bad-Kleinenでハンブルク行きRE4312に乗り換える。BR120が牽引する2階建て客車だ。短い停車時間では1等席の場所が分からず、空いていることもあり2等席の1階部分に乗車した。初めての1階席部分だ。
    1階席は眺望では2階席より劣るものの、明らかに2階席より揺れが少ない。シュヴェーリン辺りでは車窓に小さな湖が時折現れる。天気も徐々に回復し、波一つ無い静かな湖の様子が伝わるであろうか。

    2等席に乗車していたが、途中からどんどん乗車して満席になる。

  • 初めてREの2等車に乗車したが、座席が満席になるほど乗車しており、各駅で細かく乗客が入れ替わる。ガラガラの1等席しか乗っていなかったためちょっと予想外の光景だ。<br />ハンブルクが近付くとノロノロ運転や停止を繰り返す。ICEの通過を待ったりしたため、駅構内が列車で満杯なのだろうか。<br />結局ハンブルクには16分遅れの17:48に到着した。日曜日であり駅の売店以外まともに営業していないため、駅の売店で夕食と酒を購入してホテルへ向かった。

    初めてREの2等車に乗車したが、座席が満席になるほど乗車しており、各駅で細かく乗客が入れ替わる。ガラガラの1等席しか乗っていなかったためちょっと予想外の光景だ。
    ハンブルクが近付くとノロノロ運転や停止を繰り返す。ICEの通過を待ったりしたため、駅構内が列車で満杯なのだろうか。
    結局ハンブルクには16分遅れの17:48に到着した。日曜日であり駅の売店以外まともに営業していないため、駅の売店で夕食と酒を購入してホテルへ向かった。

  • ◆7日目<br />ハンブルク7:25発のEC31に乗車する。ジャーマンレイルパスは前日までに使い切ったため、この日からはネットで事前決済した乗車券を使用する。そしてこの日にドイツを出国してデンマークへ入国する。<br /><br />ハンブルクからコペンハーゲン手前のHoeje Taastrupまで乗車するが、このルートは「渡り鳥コース」と呼ばれドイツとデンマーク、さらには西欧と北欧やロシア方面とを結ぶ重要な路線だった。現在はデンマーク内で橋が完成したことによりドイツとデンマークは鉄路で結ばれたため、貨物列車は全てそちらへ移っている。<br />しかし鉄路は渡り鳥コースと比べ160km程遠回りになるため、旅客輸送では依然として渡り鳥コースが最速ルートとして機能している。<br />そしてこの渡り鳥コースは、途中でフェリーを使用するもののフェリーに鉄道車両がそのまま乗り込むのだ。旅客車の航送は日本ではかなり昔に廃止されている。<br /><br />車両はICE-TD気動車4両編成だった。先頭の1両が1等車だが、両数が少ないせいか9割程席が埋まっている。2等車は満席だったようだ。奮発して1等車のチケットを購入している。

    ◆7日目
    ハンブルク7:25発のEC31に乗車する。ジャーマンレイルパスは前日までに使い切ったため、この日からはネットで事前決済した乗車券を使用する。そしてこの日にドイツを出国してデンマークへ入国する。

    ハンブルクからコペンハーゲン手前のHoeje Taastrupまで乗車するが、このルートは「渡り鳥コース」と呼ばれドイツとデンマーク、さらには西欧と北欧やロシア方面とを結ぶ重要な路線だった。現在はデンマーク内で橋が完成したことによりドイツとデンマークは鉄路で結ばれたため、貨物列車は全てそちらへ移っている。
    しかし鉄路は渡り鳥コースと比べ160km程遠回りになるため、旅客輸送では依然として渡り鳥コースが最速ルートとして機能している。
    そしてこの渡り鳥コースは、途中でフェリーを使用するもののフェリーに鉄道車両がそのまま乗り込むのだ。旅客車の航送は日本ではかなり昔に廃止されている。

    車両はICE-TD気動車4両編成だった。先頭の1両が1等車だが、両数が少ないせいか9割程席が埋まっている。2等車は満席だったようだ。奮発して1等車のチケットを購入している。

  • ハンブルクを定刻に出発したが、リューベックで10分遅れになる。リューベックからは非電化になり、少しすると単線になった。単線区間の交換可能駅は一線スルーになっており、直線側の線路を通過するが直線側の線路にはホームが無い。普通列車同士が交換するならどちらかが通過しなくてはならないが、列車数が少ないのでダイヤを工夫しているのだろうか。<br />8:44にOldenburg(Holst)に到着する。構内にたくさんの線路があるが使われておらず荒れ放題だ。実質的には線路一本の棒線駅である。ここ以外にも廃駅や廃信号所が多いが、閉塞区間の区切りとして機能しているのだろうか。<br /><br />9:05の定刻にPuttgardenに到着する。ここで線路は途切れ、フェリーに乗り込む。と思っていたが、乗客が全員下車していくではないか。列車ごとフェリーに乗り込むとの予備知識があったが、どうも様子がおかしいので降りてみる。

    ハンブルクを定刻に出発したが、リューベックで10分遅れになる。リューベックからは非電化になり、少しすると単線になった。単線区間の交換可能駅は一線スルーになっており、直線側の線路を通過するが直線側の線路にはホームが無い。普通列車同士が交換するならどちらかが通過しなくてはならないが、列車数が少ないのでダイヤを工夫しているのだろうか。
    8:44にOldenburg(Holst)に到着する。構内にたくさんの線路があるが使われておらず荒れ放題だ。実質的には線路一本の棒線駅である。ここ以外にも廃駅や廃信号所が多いが、閉塞区間の区切りとして機能しているのだろうか。

    9:05の定刻にPuttgardenに到着する。ここで線路は途切れ、フェリーに乗り込む。と思っていたが、乗客が全員下車していくではないか。列車ごとフェリーに乗り込むとの予備知識があったが、どうも様子がおかしいので降りてみる。

  • 下車した乗客皆の目的地がPuttgardenであるはずも無く、ぞろぞろ歩いてフェリーに乗り換える。シェンゲン協定内の国同士の越境なので出国審査は無いが、フェリー乗り場入口には多数の警察がいて黒人や中東系の人に声を掛け渡航目的を聞いていた。白人や明らかに旅行者のアジア人には声を掛けていなかった。<br />折しもこの頃、シリアからの難民が大挙してドイツや北欧各国へ移動している時であり、ハンガリー国境やドイツのミュンヘンあたりは大混乱になっている様子が現地のニュースでも大きく報じられていた。

    下車した乗客皆の目的地がPuttgardenであるはずも無く、ぞろぞろ歩いてフェリーに乗り換える。シェンゲン協定内の国同士の越境なので出国審査は無いが、フェリー乗り場入口には多数の警察がいて黒人や中東系の人に声を掛け渡航目的を聞いていた。白人や明らかに旅行者のアジア人には声を掛けていなかった。
    折しもこの頃、シリアからの難民が大挙してドイツや北欧各国へ移動している時であり、ハンガリー国境やドイツのミュンヘンあたりは大混乱になっている様子が現地のニュースでも大きく報じられていた。

  • Puttgarden駅からフェリーまで伸びる線路を見る。列車が乗り込める船着き場にはフェリーはおらず、隣の乗り場に接続されていた。フェリーに乗り込む部分の線路はしばらく使われていないような様子で、何らかの理由でこの日だけ車両が乗りこまない訳ではないようだ。<br />当然ながら旅行前にインターネット等で下調べしているが、昨年夏段階では列車ごとフェリーに乗り込んだ様子が他所様の旅行記で紹介されている。廃止(休止?)されたのはごく最近のことと思われる。設備の都合なのか、今後もこのような形態が続くのかは分からない。

    Puttgarden駅からフェリーまで伸びる線路を見る。列車が乗り込める船着き場にはフェリーはおらず、隣の乗り場に接続されていた。フェリーに乗り込む部分の線路はしばらく使われていないような様子で、何らかの理由でこの日だけ車両が乗りこまない訳ではないようだ。
    当然ながら旅行前にインターネット等で下調べしているが、昨年夏段階では列車ごとフェリーに乗り込んだ様子が他所様の旅行記で紹介されている。廃止(休止?)されたのはごく最近のことと思われる。設備の都合なのか、今後もこのような形態が続くのかは分からない。

  • 列車からの乗客が全員乗船し9:22頃に出航した。距離にして19km、約40分の船旅だ。このルートには海上橋や海底トンネルを作る計画があるようで、鉄道連絡船もいずれ過去のものになるだろう。<br />画像は途中ですれ違った同じルートの船。<br />10:10頃にデンマーク側のRodby havnに到着した。

    列車からの乗客が全員乗船し9:22頃に出航した。距離にして19km、約40分の船旅だ。このルートには海上橋や海底トンネルを作る計画があるようで、鉄道連絡船もいずれ過去のものになるだろう。
    画像は途中ですれ違った同じルートの船。
    10:10頃にデンマーク側のRodby havnに到着した。

  • フェリー乗り場の出口にはDSBのIC3気動車が待ち構えていた。連結の際には幌となる大きなゴムが前面に付いた車両として有名だろう。<br />ドイツ側のECに乗車していた全員が乗り換えるのかと思っていたが、デンマーク側の列車に乗車したのはそのうちの3割程度だった。残りの乗客はバスに乗車していった。旅行者が向かう先として考えられるのがフュン島のイーエスコウ城やオーデンセだろうが、そこに向かうのだろうか。<br />確かにデンマーク側でバスに乗り換える乗客の方が多いなら、手間をかけて車両を船で運ぶ必要性も薄れる。車両航送が行われなくなったのもその辺りの事情があるのかもしれない。<br /><br />列車は10:10発だがフェリーからの乗り換え客を待つため9分程発車が遅れた。Rodby havn構内は、IC3が停車している線路以外は錆付いている。貨物が全て陸路経由になってからは1日4往復程度の国際列車しか運転されていないと思われる。

    フェリー乗り場の出口にはDSBのIC3気動車が待ち構えていた。連結の際には幌となる大きなゴムが前面に付いた車両として有名だろう。
    ドイツ側のECに乗車していた全員が乗り換えるのかと思っていたが、デンマーク側の列車に乗車したのはそのうちの3割程度だった。残りの乗客はバスに乗車していった。旅行者が向かう先として考えられるのがフュン島のイーエスコウ城やオーデンセだろうが、そこに向かうのだろうか。
    確かにデンマーク側でバスに乗り換える乗客の方が多いなら、手間をかけて車両を船で運ぶ必要性も薄れる。車両航送が行われなくなったのもその辺りの事情があるのかもしれない。

    列車は10:10発だがフェリーからの乗り換え客を待つため9分程発車が遅れた。Rodby havn構内は、IC3が停車している線路以外は錆付いている。貨物が全て陸路経由になってからは1日4往復程度の国際列車しか運転されていないと思われる。

  • 乗り換えたIC3の1等席の様子。ドイツのICEと同様に3列シートだが、仕切り戸付近は2列になっている。<br />枕カバーの赤色や壁面のデザインが独特だ。私はデザインを語る見識を持ち合わせていないが、日本やドイツとも異なるデザインや色使いであると感じる。

    乗り換えたIC3の1等席の様子。ドイツのICEと同様に3列シートだが、仕切り戸付近は2列になっている。
    枕カバーの赤色や壁面のデザインが独特だ。私はデザインを語る見識を持ち合わせていないが、日本やドイツとも異なるデザインや色使いであると感じる。

  • Rodby havn出発直後は単線の線路を走っていたが、少しすると複線になる。途中いくつかの街に停車したが、1等車に乗車してくる客は居ない。<br />Hoeje Taastrupには定刻の11:57に到着した。<br /><br />ここでは1時間程度の乗り換え待ちがある。デンマーククローネを持っていないため銀行やクレジットカードでキャッシング出来るATMを探したが、いずれも駅付近には見当たらなかった。デンマークも他の北欧各国と同様にクレジットカード大国なので、現金が無くても何とか過ごせるが(しかしコインを入れる有料のトイレは使えない)、円やユーロは持っているものの実質的に無一文状態はやはり不安である。<br />画像は駅前にあった謎のタワー。

    Rodby havn出発直後は単線の線路を走っていたが、少しすると複線になる。途中いくつかの街に停車したが、1等車に乗車してくる客は居ない。
    Hoeje Taastrupには定刻の11:57に到着した。

    ここでは1時間程度の乗り換え待ちがある。デンマーククローネを持っていないため銀行やクレジットカードでキャッシング出来るATMを探したが、いずれも駅付近には見当たらなかった。デンマークも他の北欧各国と同様にクレジットカード大国なので、現金が無くても何とか過ごせるが(しかしコインを入れる有料のトイレは使えない)、円やユーロは持っているものの実質的に無一文状態はやはり不安である。
    画像は駅前にあった謎のタワー。

  • 駅ホームの乗車口案内表示器。<br />乗車するICL(インターシティリュン)は3つの行き先の車両を連結した列車だ。オーフス止まりが81〜82号車、フレデリスクハウン行きが71〜72号車、ストルーア(ヘアニング経由)が61〜62号車だ。<br />マニアックな話になるが、IC3形気動車は3両編成だが、乗降ドアは片側2カ所しかない。そのため車両ごとに号車を付けるわけでは無く、乗降ドアに号車番号が表示されている。座席番号の付け方も車内に掲示されている。

    駅ホームの乗車口案内表示器。
    乗車するICL(インターシティリュン)は3つの行き先の車両を連結した列車だ。オーフス止まりが81〜82号車、フレデリスクハウン行きが71〜72号車、ストルーア(ヘアニング経由)が61〜62号車だ。
    マニアックな話になるが、IC3形気動車は3両編成だが、乗降ドアは片側2カ所しかない。そのため車両ごとに号車を付けるわけでは無く、乗降ドアに号車番号が表示されている。座席番号の付け方も車内に掲示されている。

  • Hoeje Taastrupを定刻の13:04に発車した。ここからは2等席に乗ったが、座席がほぼ埋まり混雑している。<br />シェラン島からフュン島を経由してユトランド半島へ向かうが、途中にある海上を渡る橋や海底トンネルはぼんやりしているうちに通過してしまった。海峡といっても少し広い川ぐらいの幅しかないものだったが・・・。<br />その後はユトランド半島をひたすら北上する。車窓には時折小さな湖が現れる。ドイツと同じような風景が続くが、ドイツが北海道の道央付近の植生だとすればデンマークは道北付近と言えるぐらいの違いはある(ただし日本と違い水田は無い)。

    Hoeje Taastrupを定刻の13:04に発車した。ここからは2等席に乗ったが、座席がほぼ埋まり混雑している。
    シェラン島からフュン島を経由してユトランド半島へ向かうが、途中にある海上を渡る橋や海底トンネルはぼんやりしているうちに通過してしまった。海峡といっても少し広い川ぐらいの幅しかないものだったが・・・。
    その後はユトランド半島をひたすら北上する。車窓には時折小さな湖が現れる。ドイツと同じような風景が続くが、ドイツが北海道の道央付近の植生だとすればデンマークは道北付近と言えるぐらいの違いはある(ただし日本と違い水田は無い)。

  • この日朝にドイツのハノーファーを出発してデンマークのオールボーへ向かっているのだが、普通なら渡り鳥コースを経由せずにユトランド半島をずっと北上すればいいと思うだろう。今回の旅行では連絡船に列車が乗り込むところを見たいがためにあえて渡り鳥コースを通ったが、これは空振りに終わった。まあ「行ってみるまで分からない」が海外旅行なので、現状を知ることが出来て良かったと前向きに考える事にしよう。<br /><br />途中のオーフスで9両編成の内の3両を切り離し、進行方向が変わった。<br />その後も乗車を続け、オールボーには17:09に到着した。<br />オールボーは地理的な都合から、あまり日本人旅行者は訪れない街だろう。私がここに立ち寄った理由だが、単にデンマークの北側に行きたかったからに過ぎない。本当ならもっと北のフレデリスクハウンやスケーエンまで行きたかったが、日程的な都合で断念した。<br />オールボーの街もドイツやデンマークの他の街と同様に異国情緒漂う(異国なので当たり前だが、私の貧困な語彙ではこれが精一杯の表現である)街並みで、どこを見ても絵になる。

    この日朝にドイツのハノーファーを出発してデンマークのオールボーへ向かっているのだが、普通なら渡り鳥コースを経由せずにユトランド半島をずっと北上すればいいと思うだろう。今回の旅行では連絡船に列車が乗り込むところを見たいがためにあえて渡り鳥コースを通ったが、これは空振りに終わった。まあ「行ってみるまで分からない」が海外旅行なので、現状を知ることが出来て良かったと前向きに考える事にしよう。

    途中のオーフスで9両編成の内の3両を切り離し、進行方向が変わった。
    その後も乗車を続け、オールボーには17:09に到着した。
    オールボーは地理的な都合から、あまり日本人旅行者は訪れない街だろう。私がここに立ち寄った理由だが、単にデンマークの北側に行きたかったからに過ぎない。本当ならもっと北のフレデリスクハウンやスケーエンまで行きたかったが、日程的な都合で断念した。
    オールボーの街もドイツやデンマークの他の街と同様に異国情緒漂う(異国なので当たり前だが、私の貧困な語彙ではこれが精一杯の表現である)街並みで、どこを見ても絵になる。

  • 夕方だがまだ明るいため待ちを散策する。<br />街の中心部から程近いところにあるリムフィヨルド。少し広い川にしか見えないがここは海峡であり、対岸はユトランド半島とは切り離された北ユトランド島である。

    夕方だがまだ明るいため待ちを散策する。
    街の中心部から程近いところにあるリムフィヨルド。少し広い川にしか見えないがここは海峡であり、対岸はユトランド半島とは切り離された北ユトランド島である。

  • オールボー城。歴史ある城であるが、細長い洋館にしか見えない変わった城だ。<br /><br />この日はオールボー駅前にあるホテルに宿泊した。

    オールボー城。歴史ある城であるが、細長い洋館にしか見えない変わった城だ。

    この日はオールボー駅前にあるホテルに宿泊した。

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