横浜山手の西洋館と，テニス発祥記念館，外国人墓地巡り

2015/09/05 - 2015/09/05

横浜山手の次の西洋館を巡った．
外交官の家，ブラフ18番館，山手68番館，ベーリック・ホール，エリスマン邸，山手234番館．

途中のテニス発祥記念館にも行き，外国人墓地は中に入った．

港の見える丘公園のイギリス館，山手111番館にも入ったのだが，デジカメ・バッテリーが切れて，油断で予備バッテリーを持っていかなかった失敗をしてしまい，これらは写真なし．

実は横浜市民だが北の青葉区なので，港の見える丘公園には大分昔に行ったことあるが，その他は初めてだった．

異国の雰囲気がする明治からの高級住宅地で，以上の西洋館はいずれも入場無料であり，散策お勧めです．

エリア 横浜(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: JRローカル 徒歩

「横浜山手西洋館マップ」．　この下の方から上へ山手本通りを通って，赤地に白抜き字で書いてある西洋館はすべて巡った．

ＪＲ石川町駅から少々丘を上って，イタリア山庭園のこの入口へ．

かつてイタリア領事館があったのでイタリア山と呼ばれる．

外交官の家とブラフ18番館がある．

庭からの外交官の家．

外交官の家 名所・史跡

外交官の家は，明治43(1910)年に外交官・内田定槌邸として渋谷南平台に建てられた．1997年にこの地に移築され，国の重要文化財になっている．

外交官の家の玄関側．

外交官の家の見学入口（無料）で，左はカフェになっている．

外交官の家レイアウト．

ダイニング・ルーム

小客間．　奥が大客間．

サン・ルーム．　女性はたまたま居た人．

大客間

玄関ホールと２階への階段

外交官・内田定槌．

外交官の辞令や勲章

書斎/仕事場

バスルーム．

新しく感じるが，トイレ蓋が木製で貯水槽が上なので，昔のままと思われる．

寝室

２階窓からの庭と，遠方にランドマークタワー．

外交官の家の良く整備された広い庭．

ブラフ18番館．

大正末期に建てられた外国人住宅で，1991年までカトリック山手教会司祭館だった．
1993年にイタリア山に移築された．

ブラフ18番館 名所・史跡

ブラフ18番館レイアウト

サロン

リビング・ルーム

サン・ルーム

ダイニング・ルーム

今は談話室だが，元々は？

寝室

カトリック山手教会

カトリック山手教会聖堂 寺・神社・教会

別角度のカトリック山手教会．

この脇道を進みテニス発祥記念館に行く．

「日本庭球発祥之地」の碑．

明治11(1878)年，レディース・テニス＆クロッケークラブがこの地に５面のテニスコートを建設した．

テニス発祥記念館（無料）

横浜山手 テニス発祥記念館 美術館・博物館

左は少し切れているが，500年前のフランスでテニスの原型になった競技のグローブ型ラケット．

右はその後のテニス・ラケット．

1930（昭和５）年頃の日本製テニスラケット．

昔のテニスラケットの変遷．

明治11(1878)年，レディース・テニス＆クロッケー・クラブが専用コートを持ってこの地に発足．男性の各種クラブが多い中，異色の女性スポーツクラブだった．テニスは男女が一緒に出来るスポーツだった．

淑女はこのような優雅な服装でテニスをしていた．

1981年から当時皇太子・同妃殿下であった現天皇・皇后がここで三度プレイされた．

皇太子徳仁殿下，秋篠宮殿下ご夫妻も来られてプレイされている．

天皇・皇后両陛下が2006年にお出でになり，会員とテニスを楽しまれた時の写真．

日本最初の洋式公園である山手公園．　明治３(1870)年開園．

山手公園

山手公園 公園・植物園

山手公園の東屋．

山手68番館．

山手68番館の内部．　今はテニスコート・オフィスになっている．

山手68番館の奥のテニスコート．

フェリス女学院大学．　土曜で門が閉まっているよう．

こんな写真を撮っているのを見られると，変質者と間違えられる？？

フェリス女学院はこの近くに中学・高校もある．

聖徒イエス・キリスト教会．

1901(明治34)年に来日した聖徒イエス・キリスト教会の４人の宣教師．

この辺り教会多い．　これは横浜ユニオン教会．

ベーリック・ホールの門

ベーリック・ホール

ベーリック・ホール 名所・史跡

ベーリック・ホール．　イギリス人貿易商ベーリックの邸宅として昭和５年に建てられた．

スパニッシュ調で，戦前の西洋館としては最大規模．

貿易商ベーリックの紹介，およびベーリック商会所在地の変遷と当時の様子．

ダイニング・ルーム

結婚式が行われており，ホールは祝宴の準備中だった．

２階寝室だったようだが，今は仕事机が置いてある．

バスルーム

２階の夫人寝室

庭では結婚式の記念撮影していた．

エリスマン邸入口．

ベーリック・ホールのすぐ隣．

エリスマン邸

エリスマン邸 名所・史跡

スイス人貿易商エリスマン．　夫人は日本人だったよう．

エリスマン氏の紹介文．

スイス人貿易商．明治21(1888)年来日．外国商館の社員となり，一時神戸支店に移るが，大正５(1916)年に横浜に戻り，シーベル・へグナー商会の支配人として活躍．

下は建築設計者スイス人レイモンドの紹介文と写真．

ダイニング・ルーム

サン・ルーム

リビング．　

２階の展示室．　この山手地区の模型が置いてある．

元来は寝室？

この山手地区の模型．

手前に山手公園やテニスコートあり．右上は港の見える丘公園．
それらの間にベーリック・ホールやエリスマン邸あり．

２階からの元町公園

エリスマン邸模型

２階バスルームだがトイレはなく，トイレは１階．

「楽譜入れ」木製棚．　音楽演奏好きだった．

レストランあり．

南東側からのエリスマン邸．

元町公園側からのエリスマン邸．　地階にホールもあった．

横浜山手の移りかわり．

横浜が1859年に開港して８年後の慶応2(1867)年に山手地区は居留外国人の住宅地として開放された．　明治32(1899)年の居留地撤廃後も変化はなかった．

大正12(1923)年の関東大震災で壊滅的打撃を受けたが，昭和初期に復興した．山手地区の西洋館はおおむねこの時期に建設されたもの．

山手234番館．

昭和２(1927)年頃に建設された外国人向け共同住宅．　独身者向けのよう．

山手２３４番館 名所・史跡

山手234番館の説明．

山手234番館ダイニング．

山手234番館ダイニングだが，後ろの棚の食器は高級品．

１ユニット部屋．　化粧台やミシンなど女性用だったのかな？

こちらも1ユニット部屋で，やはりミシンが置いてある．

元来はベッドがあったはず．

やや広くピアノもあり，共同リビングだったのか？

山手234番館の模型．

横浜山手聖公会．

横浜山手聖公会 名所・史跡

カトリック山手教会の墓地．（場所は山手聖公会の前だが．）

山手資料館．

山手資料館 美術館・博物館

山手資料館の説明．　横浜開港と山手を中心とした文明開化の資料を展示．

他の西洋館は無料だが，ここは有料(210円)．
横浜市運営でなく，財団とかの運営のためか？　入場しなかった．

山手十番館レストラン．　フレンチなのでしょう．

山手十番館 レストラン＆カフェ グルメ・レストラン

山手十番館レストラン入口

山手十番館レストランの山手資料館側の屋外席．　正午過ぎでほぼ満員の感じでした．

「居留地界」の碑

外国人墓地の門

横浜外国人墓地 寺・神社・教会

外国人墓地入口前にあるブラフ99ガーデン入口．

港の見える丘公園の拡張部として2014年4月開園で，まだ新しい．

入らなかったが，入れば良かった．　横浜市のもので無料．

外国人墓地の門．　

３−１２月の土日祝の12-16時のみ内部立ち入り可．
墓地管理費用として寄付金(200円以上)要請．

案内地図をもらえます．

外国人墓地資料館．

安政元年(1854) ペリー艦隊再来の際に事故死した水兵を横浜村の寺院境内に埋葬．
安政６(1859)年，攘夷犠牲者のロシア人２名を埋葬し，以後外国人埋葬者が増加．
文久元年(1861) 神奈川奉行により外国人専用墓域として画定．
慶応２(1866)年，墓域拡張で現在とほぼ同じになる．

明治前ですので古いですね．　現在は財団法人となっている．

横浜外国人墓地資料館 美術館・博物館

外国人墓地資料館内部．　埋葬者の紹介掲示あり．

明治２１(1888)年の外国人居留地の地図．

遠方にランドマークタワー．

このような墓が並ぶ．

米国陸軍兵として第２次世界大戦と朝鮮戦争に従軍した人．

修道女で学校創設の貢献者か？

オランダ人でジャンボ機のパイロットか？　没年は2009．

こんな石像がある墓．

日本初の鉄道（桜木町−新橋間）建築師長のモレル(1841-71)の墓で鉄道記念物．
モレルは開通直前に過労で急逝．30歳だったのですね．　英国人．

鉄道建設に貢献したモレル以外にも７名の墓がある．

米船オネイダ号沈没事故(1870)慰霊碑

米ポトマック河畔への桜の移植に貢献した文筆家スキッドモアの墓．

ハイクロスなので，アイルランド人か？

米国陸軍兵として朝鮮戦争に従軍した人．

写真付きで本形状の墓碑がある．

十字架の墓が並ぶ．

最初に書いたように，ここでデジカメ・バッテリーが切れ，油断して予備バッテリーを持っていかなかったので，以後写真なしになってしまった．大失敗．

この後，港の見える丘公園に行き，イギリス館と山手111番館にも入ったが，残念ながら写真なし．

おしまいですが，このほぼ無料で異国情緒を感じる横浜山手の散策はお勧めです．