2015/05/23 - 2015/06/06
436位(同エリア1010件中)
さいたまさん
プレアヴィヒア寺院を訪れた折、電化されたシェムリアプの生活と電化の恩恵を受けていないプレアヴィヒアの様子を見ることが出来ました。
プレアヴィヒア寺院に昇るためには、日本の援助で建設された学校で、受付を済ませる必要があります。
その学校の設計図には、蛍光灯の照明設備や各種の電気設備が入っていたのでしょう、蛍光灯の照明設備等が備え付けられていました。
受付の女性に聞いたところ、それら照明設備は使われていないとのことです。
日常生活では、ランプを使ったり、自家発電によるバッテリーの生活であるため使用することが、できないとの回答でした。
カンボジアでは、発電容量的にも、送電設備の面でも、地方部への電力供給の余裕がないのです。
日本の設計の観念的な限界を感じた次第です。
カンボジアの電力事情について勉強してみました。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ジェトロのカンボジア進出企業への実態調査結果によりますと、約60%の企業が、カンボジアの「電力不足・停電」を経営上の問題点として認識しているとのことです。
停電についても、1ケ月に5時間以上の停電が発生し、かつ停電後の過大電流による被害の影響を懸念していることがわかります。 -
カンボジアの2010年の年間発電量は、極めて少ない状況にあります。
カンボジアの発電量を周辺国との比較で見てみますと、タイやインドネシアの約1/100程度と少ないことがわかります。
カンボジアは、近年、経済成長が著しい現実があり、電力消費が増大していますが、自国の発電能力が低く、他国からの電力を購入している遠因が理解できます。 -
カンボジアの電力消費量は、経済成長の著しい発展に比例して、大きく伸びています。
しかしながら、自国での発電量の増強は、急には望めないため、周辺国からの電力購入に頼らざるを得ないのが実情です。
このため、周辺国からの電力購入量が急激に増加しています。
結果として、外国への依存率が、約60〜70%に達する状況です。 -
別の資料ですが、カンボジアにおいて消費される電力の供給元を見たデータです。
カンボジア自身で供給する割合は、40%を切ることもあります。
足らない分は、主としてベトナムから供給されています。
その他、タイからも供給されています。
ベトナムもタイも、隣国のラオスから電力を購入している状況ですが、カンボジアにも、供給しています。
そこには、購入価格の差異があるのです。 -
ラオスから電力を購入しているベトナムやタイが、カンボジアに電力を融通している理由は、カンボジアの電力購入価格が周辺国よりも、格段に高いためです。
図は、インドシナ半島内の各都市の電力料金の最近価格を見た資料です。
カンボジアの電力料金は、周辺国よりも約2倍程度、高価になっています。
ラオスからの電力を、カンボジアに、そのまま売るだけでも、莫大な利ザヤが稼げる構図になっています。 -
図は、インドシナ各国内における電化率を比較したものです。
カンボジアの国内を通ずる全国平均電化率は、40%を切っています。
また、都市部と地方部の格差が著しいのもカンボジアの特徴です。
カンボジアの地方部では、ディーゼル自家発電や石油ランプに頼らざるを得ない現実の理由が理解できます。 -
カンボジアは、ポルポト政権による圧政と長く続いた内戦の影響もあり、社会資本の蓄積が無い状態から、逐年、経済成長が図られていますが、電力基盤施設等の社会インフラの整備の速度は、早いとは言えません。
図は、カンボジアにおける発電所の増設と送電線の状況を示すものです。
水力発電所の増設が図られいますが、社会インフラの整備には、時間を要します。
また、ベトナム、タイからの送電線の設置も進んでいますが、主要都市部のみにとどまっています。 -
カンボジアとしても、発電能力の向上、送電能力の充実に努力をしていますが、現状では、外国資本に依存しています。
カンボジアの発電は、IPPという独立電気事業者が担当し、カンボジア政府は、送電、配電を受け持っています。
中国の建設によるカムチャイ水力発電所が完成し、売電を始めましたが、販売価格は、他より高価な1KWh当り、0.24ドルとなっています。
40年のBOTとは、契約会社が発電所を建設(Build)し、その後の40年間は運営会社が運営(Operate)し、40年経過後、カンボジア政府に譲渡(Transfer)する契約方式です。 -
中国資本により建設されたカムチャイ水力発電所の状況です。
乾季と雨季により水量が変動するため、乾季においては、出力が1/10になるという問題が起きています。 -
カムチャイの水力発電所の様子です。
中国資本による建設工事の後、送電を開始しました。
生態系への影響等に関して綿密な検討を継続していた日本系企業の懸念をよそに、中国が迅速な工事の推進により、カンボジア政府との契約に至り、完成を見た発電所です。 -
中国の発電所建設の戦略は、発電所建設経費を中国が負担してでも、長期の電力販売で利益を上げ、発電所建設経費を早期に償却することにあるものと思われます。
カンボジアの高価な電力単価を、巧みに利用しています。
供給が増えれば、通常は、価格が下がるはずですが、フンセン首相は、銀行の利息があり、下がらないと言っているそうです。
カムチャイ発電所償却を試算してみますと(最大発電能力時の仮定)
193,000KW×24h=4,632,000KWh (1日分) これを、0.24$/KWhで販売すると
4,632,000KWh×0.24$=1,111,680$ となります。
年間の販売収入としては、
1,111,680$×365日=405,763,200$ (≒405百万$)
約7ケ月で、建設経費を償却できます。
残余の39年間分は、全くの利益+その他(建設経費の57倍)となります。
仮に、発電稼働率が、10%としても、約7年で償却できます。 -
タイとの国境に近いポイペト周辺を国道5号線ぞいに走行している間に撮影した写真です。
国道5号線に並行して設置されていた送電線と、その送電線と直角方向に新たに設置された送電線を見る事ができます。
6ケ月前に国道5号線を走った折には、直角方向に設置された送電線は、ありませんでした。
多分、近傍に設定されたポイペト経済特区に、新たに引かれた送電線ではないかと推測しています。
東西に延びる送電線幹線から直角に北側に延びています。 -
国道5号線と直角に設置された送電線を、しばらく走行後に撮影した写真です。
やや斜めになった位置から撮っていますので、はっきりは見えませんが、国道から直角方向に伸びています。
手前の電柱は、従前から設置されていた国道沿い方向に引かれた送電線の柱になります。 -
国道5号線沿いに設置された送電線の状況です。
タイからの電力をカンボジアに送電するものです。
外国資本の誘致に必要ですので、経済特区に供給するでしょうし、都市部にも供給するのでしょう。
送電線の建設にも、多額の経費がかかりますので、なかなか地方部には行きわたらないのが現状かも知れません。 -
国道5号線沿いの送電線です。
タイからの電力を、バッタンバンやシェムリアプへ送るものです。
主たる送電線沿いに別の送電線が見えていて、2系統になっています。 -
国道5号線沿いに設置された送電線の様子です。
やはり、送電線が2系統、並行して設置されています。 -
国道5号線沿いに設置された送電線です。
この写真では、1系統の送電線しか確認できません。 -
タイとカンボジアの国境を顕す標識の傍に引かれた送電線です。
-
プレアヴィヒア寺院は、シェムリアプから約250km離れた世界遺産に指定された聖地です。
カンボジアの大都市として扱われているシェムリアプから地方部としてのプレアヴィヒアへ移動した折、電化の状況の差異を見る事が出来ました。
カンボジアにおける都市部と地方部の差異が確認できます。
アンコール遺跡が近傍にあるため、世界からの観光客が訪れることもあり、シェムリアプには、タイからの電力が入って来ていて、なんとか電力が供給されています。
停電等も比較的少ない状況です。 -
プレアヴィヒアの寺院に2回、行きました。
プレアヴィヒア寺院地区への入場券と山岳移動用バイクの乗車券です。 -
プレアヴィヒアにある日本の援助により建設され、寄贈された学校です。
蛍光灯等の電化設備が備わっていますが、電気が来ておらず、日常は、自家発電とバッテリーによる生活となっており、日本の設計の機能が発揮できずにあるという現実を目の当たりにしました。 -
プレアヴィヒアに至るラテライト道路の状況です。
通常見られる道路沿いの電柱が、見られません。
自家発電やランプによる生活の状況です。 -
電柱等が見られない道路が続きます。
-
遠くに世界遺産プレアヴィヒアの頂が見えます。
道路から周りを見渡しても、電柱らしきものは、確認できません。
地方部には、電気の恩恵が届いていないのです。 -
峠を越え、しばらく行くとタイ領に至ります。
紛争の地域には、タイ側からの送電も来ていないようです。 -
プレアヴィヒア寺院のあるダンレック山脈の頂から、カンボジアの方向を見ている状況です。
電柱等の送電設備が見られません。
地方部における非電化の状況を見ることが出来ます。 -
処々に人工的な施設を確認できますが、電柱等の送電設備が見られません。
この頂きまでの道路の傍には、民家がありました。
皆、電気の生活とは、縁が無いようです。 -
画面中央にカンボジア陸軍の駐屯地があります。
電柱等は、確認できません。 -
西側の地域にも、電柱等が見られません。
-
プレアヴィヒアの学校の周囲の状況です。
学校と同様、電化の区域から離隔した電気の無い生活の地域となっています。 -
電柱がありません。
観光客は、多数訪れるのですが、日中が主ですので、暗黒の夜間には、あまり理解が至らないものと思います。 -
プレアヴィヒア寺院のある頂きを望む地域を東西に道路が走っています。
電柱等は、見られません。
非電化地域となっています。 -
日中は、このような世界が見えますが、夜間になりますと、暗黒の世界となります。
想像を絶する世界という言葉が、ぴったりする感じがします。 -
考慮に入れて置かねばならない重要なことが、別にもあります。
JICAの地図によりますと、ポルポト勢力が埋設した地雷・不発弾に起因する危険性です。
プレアヴィヒア地域は、地雷や不発弾の埋設地域になっているのです。
昼間はもとより、夜間においては、不用意に歩き回らないことです。
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